鬼庭形部雅孝(SEKIRO)

登録日:2019/11/02 Sat 17:39:56
更新日:2025/04/18 Fri 12:42:23
所要時間:約 4 分で読めます





我、鬼庭形部雅孝なり!

大手門、この形部が通さぬ…


鬼庭形部雅孝(おにわぎょうぶまさたか)とはSEKIRO:SHADOWS DIE TWICEに登場するキャラクター。

CV:高口公介


■概要


葦名の国に所属する武将。葦名城の大手門(城の正門)の番人。
左角が折れた鹿角の兜と血で汚れた毛皮を身に着け、十文字槍を武器に、名馬・鬼鹿毛(おにかげ)に乗り戦場を駆ける大柄な騎馬武者。
その姿から通称・鬼形部と呼ばれる。

かつては葦名に名を轟かす賊の頭目であったが、葦名一心に敗れ、その強さに惚れ込み、一心に従うようになる。
かつての国盗り戦では、返しが付いた名槍・一本角を使っていたが、戦の最中に折れてしまう。
一心は、「見事な折れぶりよ」と褒め称え、敵将・田村主膳(OPで一心と戦っていた武将)の十文字槍を下賜した。
折れた一本角の刃先は、義手忍具仕込み槍」を作成する素材となる。
返しを使って敵を引き込み、一部の敵*1の粗雑な鎧なら剥ぎ取ることができる。
この説明文を誤解して、粗雑でない鎧を剥ぎ取ろうとして苦戦するチワワも多い。

葦名の侍達には、折れた一本角の刃先を詰め所に有難がって仕舞われたり、「鬼形部と鬼鹿毛が共にあれば、大手門が抜かれるなど、考えられぬ」と言われるなど、慕われていたようだ。
また、弦一郎傅役(もりやく)(教育係)を任されており、弦一郎を心配するセリフを吐くなど信頼関係の深さがうかがえる。

攫われた御子を救うため、葦名城へと向かう狼の前に、名乗りをあげながら立ちはだかる。


■戦闘


「鬼形部」として大手門前の広場で戦う。忍殺ゲージは2。
騎馬による機動力と十文字槍を用いた広範囲の豪快な攻撃を繰り出してくる。
その動きは正に人馬一体といったところ。
戦場を騎馬で縦横無尽に駆け巡るため、こちらはただ走るだけでは追いつけない。
しかし、一部の行動中は兜に向かって鉤縄を使って接近することができる。
相手の懐に飛び込んで、近距離戦を挑むのが鬼形部戦の基本となる。

なお、記事冒頭の名乗りの最中に攻撃可能で、攻撃すると
「急いては死ぬるぞ、わっぱ…」
と怒られるが、特にペナルティは無い。


危険攻撃

鬼形部の険攻撃には次の二種類がある。
  1. 縄を括り付けた槍を投げつける
  2. 槍で地面をえぐりながら相手を引きずり回す
    (一度忍殺してから使用)

前者は「飛べぃっ!」といいながら投げつけてくるが、下段攻撃ではないので飛んで躱すことは困難。
ガード不可・弾き可能という突きに近い属性だが見切りはできない。

後者は槍で狼を足下からすくい上げ、引きずり回して放り投げる。
掴み技に近いが典型的な掴み属性ではなく、傘で防げないがジャンプで躱せる下段に近い判定。

このほか、縄を括り付けた槍を振り回す大技も使用する。
この時、鬼形部に鉤縄を引っ掛けて接近することもできるが、鉤縄の動作中に槍に当たってしまうことも。*2
ぐるぐる回る槍を連続して弾くと相手の体幹を大きく削れるため、鉤縄か弾くかは得意な方で。


立ち回り

「ガード・弾きゲー」というSEKIROの基本を叩き込む役割を担うボスの一人。

序盤のボスであるためか大振りな攻撃が多く、それ故に弾きやガードがちゃんと出来ていれば、さほど苦戦する相手ではないだろう。
「大柄な敵の攻撃はガードせず避けねばならない」という先入観で苦戦するプレイヤーもいるが、実は彼の攻撃は本作ではかなり軽い方である。
むしろ回避に徹するスタイルの場合、リーチの長い攻撃にあっさり刈られてしまう。

2、3回槍を振っては走り去るのが鬼形部の基本行動で、危険攻撃の使用頻度も少ないため、HPを高めに保ちガードを固めていれば体幹を崩されることは少ない。
逆に向こうは弾きもガードもできない・体幹の回復も非常に遅い・攻撃を当て続けるとひるむ頻度が多く、ひるむと反撃せず走り去るなど、防御面が見た目よりかなり弱い。
特に鬼形部の左手側はほとんどの攻撃がスカる&攻撃パターンが大幅に減る死地であり、ここを取れればほぼ一方的に攻撃できる。
また、連続攻撃の締めに槍を大きく振りかぶって叩きつける大技を繰り出すが、これを弾くとよろめくため追撃を入れられる。

一方、ガード混じりで防ぐのは難しくないがディレイのキツさから全て的確に弾くのはけっこう難しい。
ガードしても削りダメージを受けるようになるハードモード『さらなる苦難』では、一転して大手門が開かなくなったという声も。


対策

序盤のボスであるため、一周目だと狼が用意できる流派技や忍具は限られるが、対策がないでもない。

馬に乗っているため、義手忍具爆竹に弱く、当てると大きく怯む。連続では効果が無いため、間をおいて使うと良い。
しかし2段階目以降は爆竹後に反撃してくるので、それを防げるように身構えておこう。

また、馬ではなく鬼形部本体に攻撃を当てると大ダメージを与えることができる。
もっとも1周目のプレイでは鉤縄攻撃のほかは低威力の手裏剣くらいしか本体を攻撃する手段がないが、2周目以降で「秘伝・竜閃」を使える場合、上手く当てると体幹を一気に吹き飛ばすことが可能。



忍殺ゲージを全て削ると、狼は鬼形部を馬上から引きずり落としとどめ忍殺をする。
鬼鹿毛は狼を鼻で払い、相棒の亡骸を悲しげに見つめるのであった。

倒すことで攻め力の強化につながる「戦いの記憶・鬼形部」と強化義手忍具の作成ができるようになる「絡繰り筒」が手に入る。
なぜ絡繰り筒を持っていたのかは定かではないが、投げた槍を引き戻すのに使用していたのだろうか。


■余談

序盤のボスであるためそれほど強くないが、広場をよく見ると辺り一面に死体が転がっており、中には内府の赤備えまでいる。
赤備えはゲームの終盤に登場する敵であり、それらを何体も倒す鬼形部は相当の強者であることがうかがえる。
騎馬で戦場を駆け巡り十文字槍で薙ぎ払う鬼形部は、合戦に特化したスタイルなのに対し、相手の体幹を崩したり、忍具などの搦手を使う狼は、一対一に特化しているため、相性が最悪であったと考えられる。

「ぎょうぶ」というと一般には「刑部」表記で、律令制における司法全般を管轄する役職であり、裁判や監獄の管理、刑罰を執行する役割があった。
現実では大谷吉継が大谷刑部と呼ばれていたのが特に有名。
しかし彼は一般的に使われる「部」ではなく「部」表記。意味合いは同じではあるがフロムの拘りだろうか。

ストーリー後半で「鬼庭主馬雅次」という敵が登場する。
名前から鬼形部の親族と考えられるがゲーム中では明かされなかった。

爆竹が弱点であるが、購入できる供養衆の場所が分かりづらい所にあり、爆竹なしで戦う羽目になるプレイヤーがよく見られる。
しかも鬼形部を倒した後、すぐ近くにいる供養衆からも爆竹を購入できるため、ここでようやく爆竹の存在を知って悶絶するチワワもしばしば。

落下死させるバグが存在し、その場合でもストーリーを進行させることが可能。
大手門を無理矢理飛び越してしまうので、大手門を開けないまま進むことになる
もっとも鬼形部は序盤ボスでそれほど強くもないので、通常プレイではむしろ同じ場所で戦う別のボスの方で需要がある。
しかしどんな手を使ってでも早くクリアするバグありRTAにおいては必須なテクニックである。

冒頭のセリフはかなり迫力ある演技だが、英語版では「マイネェェーーーム!イズ!ギョブマサタカァ!オニワァアア!!」といった具合に異様にテンションが高い。本作は吹替言語が豊富だが、他言語と比較しても英語版だけ何かがおかしい。
そのインパクトで国内外問わずかなり受け、MADが作られたり、「Playstaion UK公式」ツイッターが下記のAAを作るぐらい人気を得た。

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(•ㅅ•) My NAAAAAME is
 _ノ ヽ ノ\_ Gyoubu Masataka
/ `/ ⌒Y⌒ Y ヽ ONIWA!
(  (三ヽ人  /  |
| ノ⌒\  ̄ ̄ヽ ノAs I breathe,
ヽ___>、__/ you will NOT pass
   |( 王 ノ〈 the castle gate
   /ミ`ー―彡\


鬼形部は、葦名に名を轟かす賊の頭目であった
だが一心に敗れ、その強さに惚れ込み、
賊党ごと召抱えられた

その後、葦名弦一郎の傅役まで務めた

─ 戦いの残滓・鬼形部 ─

大手門は、開かぬ門…
終盤から本当に開かなくなる。

追記修正は大手門を開けてからお願いします。

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最終更新:2025年04月18日 12:42

*1 太郎兵および赤備えの重吉

*2 ダメージは受けるものの、鉤縄ジャンプは中断されずきちんと発動する