登録日:2019/11/09 Sat 17:16:55
更新日:2025/04/28 Mon 06:59:02
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【初出】
初登場…というか存在の噂が出たのは第二部のTOUGH28巻。
タフシリーズにおいて
一体何人出てきたか分からない裏社会の大物の一人、御子神銀次の
顔の皮半分を抉り、四肢を素手で解体。
鯱山十蔵の父親であるグレート・オルカを握手した一瞬で、靭帯と肩間接に再起不能の怪我を負わせるという所業に及んでいる。
しかも
キー坊の事を第一部のT・D・Kの試合から監視していた事が明らかになる。
本格的な登場は次の29巻。
キー坊と鯱山が終わった頃、会場の外れで
宮沢鬼龍と対戦。
序盤は鬼龍と互角の格闘戦を繰り広げるも、キー坊と鯱山が見物に回ると本気を出し始める。
この構えもう一つの神影流…朦朧拳……
灘心陽流、覇生流に加え幽玄真影流……灘の宗家や分派は幾つ後付されたんスかね……。
戦ってる相手はもちろん、傍目からも消えて見える朦朧拳という技を使い、肋骨が飛び出す程の大怪我を鬼龍に負わせて勝利。
仕上げとして鬼龍の手足を引きちぎるつもりだったが、キー坊や
静虎や御子神銀次の配下の横槍で水入りとなる。
その際に自分の名を日下部丈一郎と名乗るが、その丈一郎はとっくに亡くなっている事を知っている静虎を狼狽させる。
キー坊「ワシ…ファントム・ジョーの正体に心当たりがあるんや、バトル・キングこと宮沢尊鷹や!」静虎「アホなことを…」
【正体】
『拳聖』日下部丈一郎最後の弟子……金城剣史
実態は日下部丈一郎の最後の弟子である。
師匠の死後はファントム・ジョーと名乗り、武術・格闘技界に巣くう悪に鉄槌を下し、幽玄真影流と師匠の名を轟かせる事を目的としている。
幽玄の技を会得した後は用済みとばかりに出て行き、師匠の葬儀にすら来なかった
宮沢尊鷹の事を深く恨んでおり、私怨全開で襲いにかかる。
あのー兄弟弟子達も20年ぐらい幽玄の道場をほったらかしにしてたんスけど。
ちなみにこの時、鬼龍がやられたのはわざとであり、朦朧拳を体得するためにわざとくらったという尊鷹のフォローがある。
それフォローになってるんスかね
自信満々に尊鷹に襲い掛かるも、幽玄の技を体得した尊鷹には通じず腕と鎖骨を折られて両腕がポンコツになり戦闘不能になる。
宮沢一族が総出で幽玄道場に向かった際に、後から来た尊鷹に突き出されるも、さすがの鬼龍も戦闘不能になった男を嬲る趣味は無く嫌味だけですました。
そして日下部丈一郎の息子の
日下部覚吾の命によりキー坊を監視していた事が判明。
静虎?鬼龍?尊鷹?と長きに渡る父親が誰か問題も唐突に解決、なんとぽっと出の新キャラだった。
もともとボロボロだった道場が駄目押しの鬼龍キックにより完全倒壊、それを見た金城は嘆き悲しむのであった。
【末路】
次の話でキー坊と尊鷹の戦いが始まると金城の存在が消滅、読者からは『猿空間』に送られたのかと思われたが、次の32巻で再登場。
チャンスを得た御子神銀次により捕縛、倉庫にて二つある物(手足や臓器)を一つ残して後は全部切除されるという復讐を加えられそうになる。
金城「どこまで外道なんだてめぇは」
鯱山「こいつクソっスね……忌憚のない意見ってやつっス
絶体絶命の窮地だったが、そこに幽玄死天王の一人である鼬の観山こと菱田観山が助太刀に入り、自分はドサクサに紛れて逃亡を果たした。
なお、その後は『猿空間』に送り込まれる。
キー坊vs覚吾のラストバトルも蚊帳の外で、二部最終話における灘神影流と幽玄真影流の統合、灘・真・神影流の襲名式にも登場しなかった。
キー坊「経営に失敗して道場を潰したんやがなブヘヘヘ」
【余談】
人間の、見えてもぼやけている『周辺視野』を利用した技。
静虎「朦朧拳とはわかりやすく言うと瞬間的な『目くらまし』や」
「大事口伝」、つまり秘伝書にも記されておらず、師匠から直々に教えられることでしか伝承されない秘奥義とされる。
疾風の春草「調子こいてんじゃねぇよ、幽玄真影流にとって朦朧拳なんて基本的な技のひとつ……」
原理としては、対象に凄まじい勢いで突進し相手の間合いに入った瞬間に左右にブレて視界から外れすり抜ける。それも視界の焦点を合わせるよりも速く行う事で相手は消えて見えるように錯覚する技である。
全然周りで観戦してる人の目にも消えたように見える事の説明になってないと思うんスけど。
- 灘神影流、灘心陽流、覇生流、幽玄真影流、どれが宗家で分家?設定はどうなってんの?
ポメラニアンの説明によると
「黒田鬼舟斎(ポメラニアンの先祖)が新影タイ捨流の素手で闘う部分だけを独立させ、更に中国武術を取り入れた活殺術を完成させた。それが灘心陽流」
「そして、その亜流が灘神影流」
宗家:灘心陽流 分家:灘神影流
覇生流のお偉方によると、「フン、灘神影流は我ら覇生流の亜流に過ぎぬ」
キー坊も「要は同じ流祖である覇生流としては灘神影流の長としてワシを認めたあないと……」
宗家:灘心陽流、覇生流 分家:灘神影流
鬼龍さんの説明によると
「灘神影流にとって幽玄真影流は同じ流始であったため〜」(源流を同じくする武術?)
宗家:灘心陽流、覇生流 分家:灘神影流、幽玄真影流
この情報を統合すると、全ての始まりは新影タイ捨流であり、そこに中国武術を加えて完成したのが灘心陽流と覇生流、
そこからの亜流が灘神影流と幽玄真影流であると考えられる。
やっぱ怖いっスね猿先生の後付を超えた後付は。
灘心陽流と覇生流を学んだ人間が二人おり、一人は灘神影流を、もう一人は幽玄真影流を立ち上げたと考えれば、一応すべての設定が矛盾なく両立する。
あるいはどこぞの空手団体よろしく、流祖の死後に跡目争いで分裂し、「ウチが本家、オマエらは分派」と勝手に言いあっているだけという可能性もある。覇生流幹部の「もともと灘神影流と覇生流はいがみ合ってきた間柄」という発言からも、その可能性は高いと言えるだろう。
ただ、覇生流の鈴木ミノルが「覇生流と灘神影流は活法の部分はほぼ同じ」としてキー坊にツボ押しをレクチャーしたり、灘神影流の弾丸すべりに似た技を日下部覚吾も使っていたり、灘神影流と幽玄真影流がかつて定期的な交流試合を行っていたことが語られるなど、深い関わりを持っていることは確かなようだ。
二つ名はファントム・ジョーなのだが、海賊みたいに頭に布を巻いたラーメン屋の親父みたいな風貌のせいで、タフスレではラーメン・ジョーの愛称が付けられている。
悔しいだろうがしっくりくるんだ。
重傷を負った鬼龍が病院の廊下を歩いてるのを見たキー坊の、
うぁぁぁ き…鬼龍が廊下を練り歩いてる
これは尊鷹と金城のバトル中にあった事である。(単行本では廊下を歩いてるに修正されている…人生の悲哀を感じますね)
ちなみに雑誌掲載時の画像をスクショするために国会図書館に当時のヤン・ジャンを探しに行ったマネモブが存在する。
国士ではなく国賊とまで言われる御子神銀次はまだしも、金城が面識も何も無い鯱山の親父を襲ったのはタフスレの七十不思議の一つである。
本人が言っていた「武術・格闘技界に巣くう悪に鉄槌を下し、幽玄真影流と師匠の名を轟かせる事を目的としている」から理由を考えると、
- プロレスは格闘技界の悪だと金城が判断したから
- 鯱山の親父はヒールレスラーの可能性があり、それを真に受けた金城は悪だと勘違いしたから
- 大人気レスラーであった鯱山の親父を倒せば幽玄真影流の売名になるから
- 鯱山の親父は人気者の仮面の下で悪行を働いていたから
などと考えられるが真相は猿先生に聞いてみるしかない。
この構えもう一つの追記流…修正拳……
- こんな脇役の項目、他の作品なら立てられることもないだろうけど、それでも立ってしまうのはやっぱ怖いっスね、猿漫画のネタっぷりは -- 名無しさん (2019-11-09 18:05:59)
- 鯱山の親父をやったのはどうやってもラーメン・ジョーが糞だって事にしかならないっスねこれ。どっかの異常性愛者みたいに、ファンの幼女にも手を出す腐れ外道って後付けでもないと、あのラーメンに正当性が出ないんスけどこれ -- 名無しさん (2019-11-09 20:31:57)
- さびれた自分のとこの武術の存在意義を探すうちに国粋主義にハマって世直しという名前の通り魔行為に没頭してしまった哀れなイキリおじさん。あと「練り歩く」というのは集団で行う行為なので単独では使えないから単行本の修正は単なる国語的な措置っス。別にネタ扱いされたのが恥ずかしいから訂正したとかじゃないっス -- 名無しさん (2019-11-10 09:11:09)
- 正当後継者の日下部覚吾は勿論、幽玄の連中は展開の整合性を無茶苦茶にする事に定評があるっス -- 名無しさん (2020-10-02 16:19:26)
- 灘神影流、灘心陽流、覇生流、幽玄真影流、あともう一つ真魔流もあるっスよ。 -- 名無しさん (2020-12-15 12:32:02)
- キー坊の電波推理はなんだったんだ…鉄拳伝のオトンと鬼龍みたいに複数話に跨って焦らすならとにかく数ページ後には正体明かしてるし -- 名無しさん (2021-06-10 20:49:07)
- オルカじゃなくて御子神を倒せよ -- 名無しさん (2023-03-30 01:51:55)
最終更新:2025年04月28日 06:59