宮沢尊鷹

登録日:2019/11/13 Wed 02:57:45
更新日:2025/03/13 Thu 10:36:22
所要時間:約 17 分で読めます





“高潔なる鷹”


宮沢尊鷹(そんおう)とは大人気漫画タフ・シリーズに登場するキャラクターである。
主人公の祖父である宮沢金時の長男であり、鬼龍静虎の兄。
キー坊にとっては義理の伯父さんということになる。
読者からの愛称は「鷹兄」。


【人物】

「誇り高き鷹」「高潔なる鷹」の異名を取る灘神影流の達人で、作中屈指の実力者。
静虎の「虎腿」、鬼龍の「龍腿」に対して尊鷹は
「風を切る様に空を飛ぶ隼の如き疾さと軽やかさを誇る"鳳腿(ファルコン・フット)"
を持っている。

格闘技の他に変装も得意。度々正体を隠し、宮沢一族の前に現れる様はまさに神出鬼没。
一方で機械音痴らしく、スマホは「最近使えるようになった」とのこと。

が、この機械音痴設定はかなり疑わしく、スマホを龍継ぐどころかTOUGHの時系列でも使っているシーンがあったり、タブレットの活用、果ては鬼龍からの依頼・指示とはいえ敵基地の拠点の重要機器を的確に破壊したり機密データをUSBメモリに抜き取って渡すなどむしろ機械関連を巧みに扱っている描写が多いため、尊鷹自身は鬼龍が執拗に文明社会に適応できないジジイ扱いしてくるイヤミなレッテルに対して話を合わせてあげているだけなのではという説もある。


上では「高潔」だとか何とか言われてる尊鷹だが、第二部の「TOUGH」の頃は特に性格面での迷走が激しく、後述の「許せなかった…!」発言も含めて正直よくわからないポイントで突然キレ出す危ない人にしか見えない。

高潔・聖人というイメージが固まりだしたのも第三部「龍を継ぐ男」以降である。
「灘の継承権争いに嫌気が差したので家を離れて自由になりたい」という気持ちはわかるけど、流石に死んだふりしてそのまま失踪は迷惑すぎるだろあーーーっ!鬼龍おじさんとは別ベクトルで困った人っスね

このため「結局どういう人なの?」と問われると「よくわからない」と答えざるを得ないのが現状。
作品全体を通してみても基本的に言動・行動にあまり一貫性がなく、そもそも行動の理由が説明されずに流されたりすることもしばしば。
公式からも「不思議系奇行キャラ」と記述されている。

一部マネモブからは「宮沢三兄弟で一番やばいのは鬼龍ではなく、何が目的で何が地雷なのかサッパリわからない尊鷹」という意見も。
あと弟である鬼龍にはなんだかんだで甘く、いざこざがあっても結局最後には助けてしまう。尊鷹の一番の落ち度は過去に鬼龍にトドメを刺さなかった優しさとすらの評価すらある。

なんというかワケのわからない言動が多い割には尻ぬぐいのフォローも多く、好き勝手やってる立場の割に妙に苦労人な役回りも多い。
静虎の「高潔で優しい人格者」、鬼龍の「鷹は権力の象徴」「手を汚さず慈愛に満ちた表情で他者を地獄に落とす本物の悪」
という両者の評もイマイチ的を射ているとは言えず、「あまり細かいことを考えず、ノリと勢いで生きるのが好きなスーパー自由人」というのが一番的確な尊鷹像と考えられる。

ぶっちゃけ猿先生お得意の『突発性イイカゲン病』の賜物と言える。
まぁそんなところが鷹兄人気の秘密でもあるんやけどなブへへへ


【家族関係】

人を傷つけてはいけないと争いを避けようとする過去のその姿勢は弟たちへの影響が多く、特に静虎は子供時代から憧れを抱いており、TOUGH以降でも尊鷹を優しく高潔な男であると敬意を抱いている。
モラリストと呼ばれているあの言動もかなり尊鷹の教えが大きい。

反面、静虎は尊鷹の衝動や自由に生きたいと言った鬱屈を全く見抜けておらず、弟たちのために無理して聖人として振舞っていたであろう姿を完全に尊鷹の素と信じ切っていた節穴っぷりが当時からあった。

逆に鬼龍は幼少時からその教えに偽善者であると不信感を高め、TOUGHで生きていることを知った際に至っては尊鷹が巨悪として暗躍する根拠の無い的外れな陰謀論を展開した。
静虎が無理やり肯定的に尊鷹を捉える光の節穴なら、鬼龍は無理やり否定的に尊鷹を捉える闇の節穴である。

しかし、龍を継ぐ男では助力を乞うていたり救ってもらっている辺り、どこか尊鷹の自分に対する甘さを勘定に入れ、イザと言う時はどうせ鷹兄は自分を助けてくれるとタカを括りだした節がある。
過去に命狙って襲ったやつがやっていい態度じゃないと思うっスね

父である金時とは、過去は良好な人間関係だったようだがTOUGHでのハイパー・バトルにおいては継承者としての責務から逃げたことをキー坊を引き合いに出して叱責されている。あとバトキンマスクを罵られている
しかしそもそも下の子たちの教育を尊鷹に丸投げしてフラフラしてたり、組長の愛人と駆け落ちしたことでヤクザの因縁と被害を三兄弟にもたらしたのは金時ジイちゃんその人であり、ハッキリ言って彼と鬼龍だけは尊鷹をあれこれ言う権利はない。

それに実際鬼龍は尊鷹に対し殺意を以て襲撃していたわけで、あの状況で継承者争いから逃げないということは『自身が本当に殺される』か『自らの手で鬼龍を殺す』残酷な要求を意味する。*1
ただ尊鷹自身は金時に特に恨みや言う事があるわけではないようである。

義理の甥っ子である宮沢熹一との関係は希薄。
「許せなかった…熹一の本当の父親が鬼龍だなんて……!!!」という台詞もあったのだが、どう思っているか曖昧。
キー坊の方は、静虎も尊敬する凄い武術家という意識はあるっぽいのだが、尊鷹の方は本当に何を考えてるか分からない、灘の現当主として認めているかどうかぐらいで、どういう感情を持っているかは今一不明なんだ。悔しいだろうが仕方ないんだ。


【戦闘力】

鬼龍曰く「灘神影流の秘伝とされるあらゆる技を会得している唯一の漢」であり、キー坊が戦いの中で編み出した新技や秘伝書が紛失して習得する手段自体が存在しなかった呪怨、「過去誰にも為し得なかった」幻朧などの例外を除けば作中に登場する灘神影流の技は基本的に全て体得しているものと思われる。

中でも対象の内部を破壊する"発勁"の技術に精通しており、尊鷹が放つそれは大岩を砂状に分解して文字通り木っ端微塵に破壊という悪魔的な威力を発揮する。
作中ではそれらの殺意全開な技の数々を当主のキー坊に対して存分に振るっている。

また灘神影流のみならず、灘と源流を同じくする流派「幽玄真影流」の技も高いレベルで習得しており、本家の高弟程度ならば相手にすらならない。
更には幽玄の当主であり第二部「TOUGH」のラスボスである覚吾ですら対応に苦慮した『空眼の目付け』にも初見で即座に反応するなど、部分的には彼をも上回っているのでは?と思わせる描写も。

ただ強すぎるあまりに生まれてこの方抑圧した戦い方しかしてこなかったからか、実際の戦闘ではまず相手の力量を見極めようとしてなかなか全力を出さない、悪い言い方をすれば舐めプ癖があり、それが原因で痛手を負ってしまう事も幾度かあった。*2

また強さとしてもっぱら強調されるのは跳躍力や速度、蹴りのキレなど何より攻撃力と速度であるが、防御力を評価されたことはなく静虎などと比べるとやや肉体が脆い面が見受けられる。
反面明らかな欠損ダメージが有耶無耶になっていたり変な状態で活動していたりと、人間や普通の動物の頑丈さと言うよりあたかも妖怪か何かに近いありさまで、
タフの作品世界の他の強キャラとも明らかに軸が別次元に異なる奇妙な特性を持っている。

作中トップクラスの実力者である尊鷹だが、鬼龍との力関係はイマイチ明確にされていない。
読者目線では明らかに尊鷹のほうが強そうなのだが、作中では互角、あるいは鬼龍のほうが上ともとれる発言もある。
まあ鷹兄の存在自体がなんかフワフワしているのでよくわからないのも無理はないんだ


【使用技】

  • 弾丸(たま)すべり
灘神影流を代表する防御技。
敵の攻撃が自分に触れた瞬間に身体を捻って受け流し、皮膚の上を滑らせることで致命傷となる骨や内臓へのダメージを軽減する。

拳や蹴りは勿論、技量次第では弓矢や銃弾まで滑らせる事が出来るが、尊鷹の場合は目隠しした状態で放たれる複数の矢を全て弾き、老齢の時点では体内に撃ち込まれた銃弾を心臓の表面で滑らせて回避という意味不明としか言いようがない領域に達している。
武装兵士「バ…バケモノがあ」

  • 鷹鎌脚(おうれんきゃく)
鉄拳伝で静虎も受け継いでいた蹴り技。
本家の鷹鎌脚は鳳腿でもってして高く跳躍し、周囲の人物をまとめて蹴り上げてしまうというもの。また蹴りの風圧だけで炎を操るなどといった芸当も可能。

渾身の蹴撃として放てば、スイカがまるで鋭利な刃物を用いたかのように綺麗な切り口で切断される凄まじい切れ味を発揮し、その蹴りを間近で見てきた静虎は「人間だったら確実に死に至らしめる」と推測している。
そんな物騒な技を甥に放つな

  • 塊蒐拳(かいしゅけん)
別名"鬼の五年殺し"
尊鷹を代表する技であり、一子相伝で秘中の秘とされる灘神影流の奥義。
対象の胸部に特殊な打撃を加え、五臓六腑の気の流れを遮断することで五年をかけてジワジワと内臓を破壊し、最終的に多臓器不全+心筋梗塞のコンボで確実に相手を死に至らしめるシリーズ屈指のトンデモ技。

その壮絶な苦痛は「まるで生き肝を食われるよう」と喩えられ、塊蒐拳を受けるとまるで鬼の顔のような痣が浮かび上がることから「“鬼”を埋め込む」と呼ばれることも。
作中では他にも鬼龍や風のミノルがそれぞれの分析によって模倣に成功しているが、活法のツボによる技の解除も含めて完璧に会得しているのは尊鷹のみである。
加えて威力も塊蒐拳の使い手の中では群を抜いており、五年目が迫り吐血などの症状が現われていた鬼龍の塊蒐拳に対し、尊鷹のものは食らわせた当日には食らった箇所の皮膚が爛れ、下痢が止まらなくなったとか…。
尊鷹にとっても切札と言える技で、危うく負けそうになったところを、この技で痛み分けに持ち込んだという場面もしばしば。

さらに特筆すべきは尊鷹のみが収めている活法の効果。
確実性や即効性が異常に高く、鬼龍による不完全塊蒐拳で瀕死だった静虎を一発であっさりと治癒させたり、鬼龍の場合もその場の処置一回でサクッと治してしまった。
このことから普通ならば危険で凶悪な暗殺拳のはずが尊鷹だけは制御と解除が完璧であるせいで、殺さず後に障害も残さず相手を無力化する不殺の技として使えると言う奇妙な性質を有している。
まさに流儀名「灘神影流活殺術」に謳う通りに活殺自在、奥義に相応しい技と言える。

性質上、口伝でのみ伝承される技で、秘伝書にも記されておらず、伝授が終わった時点で先代は使い方を忘れなければならない。
尊鷹の先代である金時ジイちゃんも記憶から抹消していたため、尊鷹が生存していなければ(活法も含めた完全版は)危うく失伝するところだった。

仰向けの状態から放つ仰臥・塊蒐拳という派生技も存在する。

  • 塊貫拳(かいかんけん)
発勁による衝撃波の軌道を体内で自在に変化させ、対象を体内から破壊する技。
劇中ではキー坊の"波濤返し"によって反射されたため不発に終わったが、尊鷹の塊貫拳は顔面崩壊を免れない威力らしい。

後にキー坊の解説だと「尊鷹が編み出した技」とされたが、兄の技を見て覚えたのか会得自体は鬼龍もしている。
キー坊も鬼龍から又聞きで教わったのだが、まだ不完全だったのに使った結果手加減をしそこね敵の脳を直接破壊しかけてしまう。この際尊鷹は咄嗟に塊貫拳の衝撃を敵の頭から抜き取って捨てて助けるという異常な応用をしてみせた。
また描写としては生物にも無機物にも使える様子。

  • 兜浸掌(としんしょう)
キー坊との戦いで初めて本気になった尊鷹が放った浸透系の打撃技。
戦国時代から語り継がれるこの技は兜の上からでも脳内に致命傷を負わせる事を可能としており、その威力は時として脳漿までもが飛び出てきたという。
劇中ではこれを生身のキー坊に対して2発も放った。
食らって立ち上がってくるキー坊も大概だが、こんなあからさまな殺人技を甥っ子に対して二度も撃つ尊鷹も尊鷹である。

  • 空眼・気眼
別名"空眼の目付け"。
危機的状況に陥った際に俯瞰の視点からもう一人の自分が現れ、現実の自分をコントロールできる…という、所謂「ゾーン」の境地のようなもの。
その性質上、キー坊は劇中で見せた三回とも生命の危機に瀕してようやく発動出来ているのだが、尊鷹はこれを自己催眠によって自在に発動させることが可能
直後の精神体同士の攻防がシュールすぎてスルーされがちだが尊鷹の化け物ぶりがよく分かる技である。

  • 鋼の足
正確には技ではなく武器だが記述。
第三部「龍を継ぐ男」で尊鷹が改造されて得た新装備で、ゴア博士謹製の失った左足下部に接続された筋電義足。
電動アクチュエータと人工筋肉の力によりファルコン・フットの時より性能が向上している。

蹴りの威力は数倍。速度、パワー、精密性が上がり跳躍力も生身の頃より30%向上しているとのこと。そんな威力なのに跳躍力は30%増加で収まっているノーマル鷹兄の跳躍とは…?
通常時は尊鷹の動きに応じて普通の足のように稼働しているが、蹴りの瞬間脛の辺りから刃を展開することが可能。刃展開時の威力に至ってはトダーの腕をも抵抗なく両断する。
また生身の相手には刃を出さずに蹴っているケースもあるため、尊鷹の意志で自在に出し入れできると考えられる。


【活躍】

高校鉄拳伝タフ

初登場は第一部の「高校鉄拳伝」38巻。
激闘の末にガルシアを死に至らしめてしまい、心身共に深く傷付いたキー坊に静虎が話した回想でその存在が明らかになった。
「いかなる苦境にも決して逃げなかった男。偉大なる長兄、宮沢尊鷹」
回想(30年前の青年時代)の時点で既にその格闘技術は達人の域に達しており、掌を当てただけで薪をバラバラにし、
ヤクザ数人がかりに襲撃されてもあっさり返り討ちにする程の凄まじい戦闘力を誇る。
弟達のためなら、ヤクザへのケジメとして己の小指を噛み千切って渡す胆力をも持ち合わせる。

高潔な人物であったが、一方で「人を殺めてはいけない、人の道に外れてはいけないと思う反面…鬼になりたい衝動」に駆られる時があり、その性を開放し自分の全力を試したがる欲求を秘めていた。その欲求を満たすため、1万人以上もの裸男達が、たった1人の厄負人めがけて殺到する奇祭・男魂祭りにおいて厄負人を務める。

途中にヤクザの襲撃で脇腹を刺されたりもしたが見事完走。しかし、乱入してきた幼少期の鬼龍が裸男達に踏みつけられたことで腎臓破裂の大怪我を負ってしまう。
弟のために己の腎臓を分け与えた尊鷹だったが、当の鬼龍からは「手術痕を見るたびに尊鷹に命を救われたという劣等感が湧く」
という理由で逆恨みされ、以降殺意を向けられる事になる。こいつ糞っスね

5年後、成長した鬼龍に橋上での決闘を受け、これを圧倒。吊橋から転落しかけた鬼龍を助けようとするが、
逆に鬼龍に不意を突かれる形で50m下の激流に叩き落とされ、消息を絶つ。
兄を殺めてドヤ顔してた鬼龍は静虎にタコ殴りにされたが、逆に「憎かったら殺してみろ」と静虎を散々煽り倒して宮沢家から出奔。ほんとこいつ糞っスね
「高潔なる魂は自分の心に生きている」と涙ながらに静虎は締めくくった。

TOUGH

フツーに生きてた
「縛りのある灘から離れて、広い世界を見たい」という理由で自分の死を偽り、宮沢家を離れて自由人として生きていた。
対外的には「鬼龍・静虎と自分の三つ巴の継承者争いを無くすため」と主張している。

第二部から本格的に登場。静虎を探しに来たキー坊の前に変なマスクを被って現れ、これを秒殺。
年に一度開かれる国際的格闘大会「ハイパー・バトル」の王者、「バトル・キング」小学生並みのネーミングとして君臨している。
それを知った静虎と鬼龍とキー坊は正体を確かめに行ったのだが…

な…なんだぁ!?ドア越しに気を放ったぁ!

鬼龍のキックでドアが蹴り破られかけた瞬間に気でドアを円形にくりぬき、鬼龍を弾き飛ばす。
その後は鬼龍の打撃を見切り、顔のタオルを剥ぎ取って素顔を見ても完全に別人で、声も佇まいも尊鷹とは別人と思われた。
しかし、ゴッゴッゴッゴッゴッゴッと自身の顔を叩いたら元の尊鷹の顔に戻り、バトル・キングが尊鷹だったと読者に正体が明かされる。

「ほう…死相が出ていますね…!」と邪悪な笑みを浮かべる。*3
ハイパーバトル本選に勝ち進んだ静虎が鬼龍の塊蒐拳に蝕まれているのを知り、「禁断の塊蒐拳二度打ち」で荒療治を行う。鬼龍さんは尊鷹の事を相変わらず偽善者とか悪とか言っていた。
舞台をラスベガスに移したハイパーバトル準決勝前においては、ネバダ砂漠で修行中のキー坊と鬼龍の所にナバホ族のチャベスに変装して会いに行ったりしていた。

準決勝でキー坊と静虎の試合が終わる頃に再び現れ、鬼龍と一触即発の睨み合いに。
ちなみにこの際、ナバホ族の連中はノートPCを囲みながら「おおっ!!誇り高き鷹がついに現れたぁっ!!」と滅茶苦茶盛り上がっていた。
…神聖な地を不浄なる血で汚す者たちに天罰云々部族っぽいこと言っていた割に結構テクノロジー使いこなしているナバホ族…*4

表向きは試合を観戦していた鬼龍を狙撃できる隙を作りに行ったのだが、本心では命がけで弟を守護ろうと思っていたらしい。
しかしここで「許せなかった…熹一の本当の父親が鬼龍だなんて……!!!」と急に心変わり、
今度こそ実兄から見捨てられた鬼龍は頭部を狙撃され荼毘に付された。まあ普通に生きてたんやけどなブヘヘヘ
ちなみに何が「許せなかった」のかは未だに不明タフシリーズ七不思議の一つ。

ハイパーバトル決勝において、自分に変装してレフェリーをしていた偽尊鷹を蹴り飛ばし、代わりに自ら立会人を務める。
キー坊が優勝した後はジェットの墓参りに行き、キー坊が宮沢一族の血を引いてない事を理由に「当主として認めてない」と非難しつつどこかに去っていった。

再登場は、ラーメン・ジョーの手で鬼龍さんが半殺しにされた後。その頃キー坊は鬼龍をボコったファントム・ジョーは尊鷹だという謎推理を披露していた
失踪中、一時期日下部丈一郎に師事しており幽玄の技を会得していたことが判明する。

その後は用済みとばかりに出て行き、師匠の葬儀にすら来なかった尊鷹に憎しみ全開で襲いかかるラーメン・ジョーを返り討ちにし、幽玄道場に集結した宮沢一族の前に突き出し、キー坊が後継者として相応しいか、話の流れでなんとなく戦いが始まるキー坊「モチベーションはともかく、なぜかテンションが上がらない」
お互いにゾーンに入り、スタンド・バトルのようなオカルト要素も混ざった本気の激戦を繰り広げるが、最後は弾丸すべりと幻突を掛け合わせたキー坊の一撃を受けて敗北する。
敗北という結末を迎えたが、自身が全力を出せた戦いに満足しキー坊を後継者として認める。

幽玄死天王の後継者選び*5によって始まった「灘狩り」では最初の標的にされる。
幽玄の技は会得していた尊鷹であったが、スピード・キレ・精度どれも別格な鼬の観山には苦戦、何とか逃走しキー坊と静虎の元に辿り着く。

ちなみにこの後に死天王は弱き者を狩りかけた。「病院で暴れるな」という覚吾の注意が無かったら鬼龍は死んでいただろう。
その後は連戦で疲弊したキー坊を助けようと、弟2人と一緒に幽玄死天王の前に立ち塞がる。
鼬の観山との再戦では相討ちになり、仲良く病院送りとなった。
その後はキー坊と覚吾の最終決戦を宮沢一族&死天王の全員で見届け、灘神影流と幽玄真影流の統合、「灘・真・神影流」の襲名式に会した。

TOUGH 龍を継ぐ男

第三部でも引き続き登場。
静虎の紹介により、新主人公の龍星に「土竜刃五郎」という偽名+変装で接近、彼に修行を付ける。
しかし、米軍が秘密裏に国際法違反のクローン人間を作っているという国家機密を知っていたため、口封じとして送り込まれた特殊部隊の襲撃を受ける。
特殊部隊から不意討ちで発砲されて心臓に銃弾を喰らって射殺されたかと思いきや、なんと心臓で弾滑りをして急所を外すという超絶技巧で回避した。心臓を貫かれていなかったとしても普通に致命傷だと思うんスけど

そして変装を解き、龍星たちの前に正体を現す。

我が名は 尊鷹(そんおう)

土竜のことを「また猿先生特有のぽっと出キャラか…」と思って油断していたマネモブ達をうあああああああっ(PC書き文字)させた。
髪は白髪となって、だいぶ老けている様子が窺える。

特殊部隊を軽々とブチのめし、さらに無人機によるミサイル攻撃にも動物と会話する特殊能力により危険を察知し難を逃れた。

鬼龍や静虎が老化で衰える中、10歳近く年上の彼は未だに健在…
とされていたが鬼龍のブラフだったらしく、実際は流石に衰えが来ている模様。
それでも滅法強いが。

G-28*6に内臓を負傷させられゲロを吐いていたNEO坊に襲撃をかけるが負傷していた事を知り戦いは後に残す事になり、NEO坊が主催する格闘大会「血の謝肉祭(ブラッド・カーニバル)」に出場する事になる。

老いてもなおプロ総合格闘家を圧倒する実力を持つが、G-28には苦戦、ローキック一発で足を開放骨折し追撃で完全に足が千切れ飛ぶ。
それでもなおG-28に塊蒐拳をしかけたり、血の目潰しからハイキックするが決定打には至らずワンパンでダウン。
ひょっこり現れた龍星を守るべく立ち上がるがそこでちょうど予選終了。精魂尽きて倒れ、医務室に運ばれる。この後に片足が無い状態から、チャ・イナの特殊部隊を倒してのける活躍を見せる。

「血の謝肉祭」後は義足を付けているが、やはり自前の足を失ったのは堪えるらしく、G-28に嫌味を言うなどかなり根に持っている。悔しいだろうが仕方ないんだ。
一族の総意として命がけでG-28を守ろうとする鷹兄は人間の鑑っスね。でも鬼龍おじさんはそんな鷹兄を「ヘドが出るほどの偽善者」と言っていた。

その後エリア52への収容により筋電義足を装着されるが、鬼龍からあらかじめ言われていた指示によって起き上がり、
義足を使ってマイペースに世間話を交えながらも妙に手際の良い鬼龍の救援と破壊工作をさっくりと終える。

四大幻獣戦では、灘の一族で一人ハブられるなどしばらく猿空間を漂っていたが、米軍との五対五マッチの際に再登場。
灘の代表として四戦目を務め、自身と同じ"鋼の足"を有するヘンリー・ジーキルを相手に一時は追い詰められるも、最終的には"鋼の足"のブレードを展開する事なく倒すという高潔な勝利を収めた。

その後は灘の一族で仲良く食事を共にし、おかかお握りを好んで食べていたという鬼龍の幼少期を懐かしむ姿を最後に再び猿空間入り。
ドラゴン・ラッシュ編や悪魔王子編でも一人行方を眩ましているが*7、果たして再登場できるのだろうか。


【余談】

バトル・キング・マスク

「すいません、マスクを着けてる方が残酷になれるんです」
「バトル・キング」として身元を偽る際に着用していた、出来損ないのアニメ・ヒーローみたいなマスク。
一体どこで調達したのかは不明。もしかしたら自分で縫ったのかもしれない。
ちなみに元アシが連載しているヒナまつりにもパロディとして登場する。

偽尊鷹

ハイパーバトル決勝のジェットvsキー坊において、尊鷹に変装した偽者がレフェリーとして登場している。
(頭部を狙撃されながらも実は生きていた)鬼龍に金で雇われて偽尊鷹に扮しており、後から来た本物に蹴り飛ばされた事で正体が露見するのだが……
  • 本人並みに威厳ある口調でルール変更を行う
  • シュート・サイン*8を的確に行う
  • 本物が現れても動じずにマスクを厳かに取ろうとする
と堂に入りすぎている変装を行っている。
これがマスクを剥ぎ取った瞬間にいきなり小物臭い言動になることから、あのバトル・キング・マスクは魔法の装備品だと考えられる。

どんだけヤンチャなジイさんやねん

  • 「高校鉄拳伝」での回想(30年前)において、既に青年(成人していないとしても、10代後半程度に見える)
  • 「TOUGH」は「高校鉄拳伝」から2年後が舞台
  • 「龍を継ぐ男」は「TOUGH」から10年後が舞台
これらを合わせて計算すると、「龍継」での尊鷹の年齢は16~19+30+2+10=58~61歳
どれだけ若く見ても50代後半、下手すると還暦を過ぎている可能性がある。
この歳でプロの総合格闘家を秒殺できるところに、その化物ぶりがうかがえるだろう。そりゃNEO坊が「ヤンチャなジイさん」呼ばわりするのも無理はない。忌憚のない意見ってやつっス




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最終更新:2025年03月13日 10:36

*1 鬼龍を殺しておいた方が世のためだったと言うのは否定しようがないが。

*2 もっとも、殆どの相手には本気になるまでも無く決着するので弱点とは言い難いが。

*3 猿先生は尊鷹のキャラをまだ固められていなかったと考えられる。ただ行方不明を利用してバトル・キングとかやっているので一周回ってあまりおかしくないとも。

*4 とはいえ伝統を気にする少数民族も実際は文明の利器を普通に使っている、というのは結構よくある話である。

*5 まあこいつらも後継者になる気は無かったが。

*6 ガルシアクローンの中でも突然変異しており、あらゆる身体能力がオリジナルよりも高い。

*7 一応鬼龍が宮沢一族の一員としてセリフで触れている

*8 どちらの技が極まっているかのサイン。