ハオコゼ

登録日:2020/10/11 Sun 11:05:36
更新日:2025/03/25 Tue 19:09:41
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ハオコゼ(Paracentropogon rubripinnis)とは、身近な海水魚である。
カサゴ目ハオコゼ科に属する。


【特徴】

全長10cmほどになる。体表は全体が赤や白や褐色の複雑な模様で覆われる。
主に内湾に生息し、小動物を食べて生きている。潮だまりに入ることもある。
背びれの棘にはがあり、刺されるとはげしく痛む。
えらぶたの前、人間でいうほっぺたのあたりにも大きな棘があり、これにも毒があるとかないとか言われている。


【釣り人とハオコゼ】

釣りにおいては外道である。体が小さいので食べでがなく、毒棘があるので否が応でも慎重な扱いを強いられる。
釣り上げられると背びれの毒棘を立て、さらにえらぶたをいっぱいに開いて頬の棘を展開する。かわいい…いや、めんどくさい。
その有り様はまさに外道。 正真正銘の外道。スタンダードな外道。王道の外道。
そんなんなので、防波堤の上で干からびていることも稀によくある。かわいいのに
専門に狙うのはよほどの物好きか、ネタ目的か、観賞のための採集くらいであろう。
小型魚であるぶん大物狙いの仕掛けに食いついてくることは少ないが、波止の五目釣りやハゼ釣りだと除外しづらいのがもどかしい。


【食用魚としてのハオコゼ】

小さいし刺されるしなので、魚屋やスーパーの店頭に並ぶことはまずない。
ただし、カサゴの仲間なので味はよい。カサゴの仲間らしく白身魚である。
もっともポピュラーなハオコゼ料理は姿揚げである。毒棘も内臓も鰓もとらずにそのまま揚げる。
毒はタンパク質なので、高温で揚げることにより無効化されるらしい。
内臓や鰓は苦みがあるので除去してもよいが、当たり前だが調理中に刺されるリスクがある。
もっと物好きの場合はわざわざ刺身にしたりする。味はよいのだがやっぱり食べでがないもよう。
このあたりのハオコゼ釣行記、料理日記やレシピはネットの海にはいろいろあるので、興味があれば検索してほしい。


【観賞魚としてのハオコゼ】

飼育は海水魚としては簡単な部類である。水族館でも割とよく見かける。
水槽の中のハオコゼは、をフリフリして泳いでいたり、岩などによりかかってボーっとしていたり、砂に半分埋まっていたりしてなかなか可愛らしい。


【おわりに】

ハオコゼは刺毒魚としては身近な種である。釣りや磯遊びの初心者や、子供であっても遭遇する可能性がある。
海のレジャーはハオコゼのみならず、一歩間違えると危険な要素が多々ある。
お出かけの際は水難や危険生物に遭って予定を台無しにされないよう、安全のための下調べや準備は十分にして楽しんでいただきたい。





追記・修正は、ハオコゼを姿造りにしてからお願いします。

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最終更新:2025年03月25日 19:09