SCP-3797

登録日:2020/11/15 Sun 08:55:59
更新日:2025/04/19 Sat 16:16:34
所要時間:約 3 分で読めます






未来から過去へ、現在(いま)を救うために、その一撃は放たれた。






SCP-3797とは、シェアード・ワールド「SCP Foundation」において登録されたオブジェクトの一つ。
オブジェクトクラスは「Thaumiel」。財団の切り札に値するオブジェクト、なのだが........。



特別収容プロトコル

まずは特別収容プロトコルを目にして頂きたい。

SCP-3797は現時点では存在していないため、収容する必要はありません。

時間異常部門はSCP-3797を開発してください。このプロジェクト遂行のために、他のSCPオブジェクトや時間異常を利用することが、O5権限により許可されています。

SCP-3797が完成した場合、協定世界時2015/06/13 07:42時点のSCP-3797-ARCを終了するために1度使用する必要があります。その後、SCP-3797は解体されます。


明らかに存在していないオブジェクトについての記載、そしてあろうことかオブジェクトを開発しなければならないという文面。そもそもSCP-3797とはなんなのか。


説明

SCP-3797は未来から敵を狙撃することが可能と推測される、何らかの兵器である。

早い話がコイツの過去限定版。但し、SCP-3797の形が銃火器なのかは不明。まだ存在しないだけに、形が何であるかはわからないのだ。

で、なんでオブジェクトを作らねばならないのかというと、嘗て発生した危険実体、SCP-3797-ARCを唯一、殺害出来る兵器だと推測されているからだ。


........いやもう死んでいるのならば、作る必要無くね? と考える人もいるはずだ。だが此れには理由がある。しかも今ある財団世界を揺るがしかねない重大な理由が



"最強の敵"を殺すモノ


2015年、突如としてSCP-3797-ARCが覚醒。
この実体を簡単に説明すると、予知能力を除く、ほぼ万能な現実改変者。そして覚醒するやいなや、CK-クラス:再構築シナリオを開始してしまった。

勿論財団は事を予期して、このほぼ無敵と思われた現実改変者に対し、機動部隊オメガ-9 ("スクラブ")機動部隊オメガ-12 ("アキレウスの踵")を派遣するという、嘗て無い程の過剰戦力を投入。

簡単に説明すると、
機動部隊オメガ-9 ("スクラブ")は、ゲームの世界に閉じ込められた3人の元ティーンエイジャーが操作する、高火力な武装を保持した無限に復活するスリーマンセル。


機動部隊オメガ-12 ("アキレウスの踵")は、財団世界最後の希望の出来損ないとして、異世界から来訪した現実改変者たちで構成されたチーム。


........オメガ-9 ("スクラブ")が出されたことから、SCP-3797-ARCは人型ではないと推測することが出来る(或いは余程切羽詰まっていた状況から、已む無く出動を要請したとも考えられるが)。




で、これ程の過剰戦力を投入した財団側なのだが、はっきり申し上げよう。









SCP-3797-ARCに完膚なきまでに叩きのめされた。











これ程の戦力を投入したのにも関わらず、SCP-3797には赤子にも等しい存在として、此れ以降の試みも全て完封されてしまったのである。



世界が奴に征服されるのは時間の問題、そんな最中、奇妙な現象が発生した



未来から届けられた"可能性"

2015年06月13日07時42分、世界がメチャクチャに崩壊していく中、突如SCP-3797-ARCの上空に数百にも及ぶ時間異常部門の徽章が出現、その5秒後にSCP-3797-ARCの肉体が完全に崩壊したのである。

後の調査で、未来から発射されたと思わしき、高エネルギーの時間的変動が検出された。



















ネタバレ

世界の窮地を救ったのは財団であった。但し、未来の財団ではあるが

要は未来の財団がSCP-3797を開発した後に、過去の世界で暴れまわるSCP-3797-ARCを、回避不可能なエネルギー的"何か"で狙撃して助けてくれた。
予知能力を持っていなかった奴は瞬く間にお陀仏となったのである。







しかし、もしも今の財団がSCP-3797を開発しなければ、今から過去の財団はSCP-3797-ARCに対処出来なくなる。

今ある未来がなかったことになる。
この円のように繋がった因果が崩壊することになる。

故にこそ、現在の財団は、過去の財団を救うためにSCP-3797を開発しなければならないのである

嘗てそうだったように、自分たちもまた、渡されたバトンを未来に繋ぐために

そういえば、
SCP-3797は解体されます。
という一文に疑問を感じた人がいるかもしれない。

Thaumielクラスオブジェクトという財団の切札をわざわざ解体する理由が分からない人もいるだろう。

確かにSCP-3797は過去に発生した収容違反の被害を無かったことに出来る。
しかしながらSCP-3797を乱用すれば重大な過去改変を引き起こす危険性がある。
ほんの少しの改変がKクラスシナリオを引き起こさないという保証は無いのだ。

何よりSCP-3797が財団の管理を離れないという保証も何処にも無い。
だからこれは、




SCP-3797


たった1度の未来の銃(The Once and Future Gun)






追記・修正はSCP-3797を開発しながらお願いします。



SCP-3797 - The Once and Future Gun
by stormbreath
https://scp-wiki.wikidot.com/scp-3797
http://scp-jp.wikidot.com/scp-3797(翻訳)
この項目の内容は『 クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス 』に従います。
この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • SCP
  • SCP foundation
  • stormbreath
  • 時間
  • 未来
  • パラドックス
  • ループ
  • 機動部隊オメガ-9
  • 機動部隊オメガ-12
  • Thaumiel
  • SCP-3797
  • たった1度の未来の銃
  • 財団製SCP
  • 燃えるSCP
  • 時間異常部門
  • 高エネルギー
最終更新:2025年04月19日 16:16