コンバット・ホイール(遊戯王)

登録日:2011/10/12 Wed 23:04:27
更新日:2025/05/21 Wed 17:00:34
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狂い咲け! 爆裂音!

カードの荒野に戦慄の轍を刻め!

シンクロ召喚!

轟け! コンバット・ホイール!


コンバット・ホイール
星6/地属性/機械族/攻撃力2500/守備力1200/
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

手札を1枚捨てて発動する。
このターンのエンドフェイズ時まで、このカードの攻撃力は自分フィールド上に存在するこのカード以外のモンスターの攻撃力の半分の数値分アップする。
この効果を使用したターン、このカード以外のモンスターを相手は攻撃対象に選択出来ない。
この効果は相手ターンでのみ発動する事が出来る。
このカードが破壊された時、自分フィールド上のモンスターを全て破壊する。

※劇中でカード画像が映らなかったため、テキストは推測。

《コンバット・ホイール》とは遊戯王5D'sの76話で登場したシンクロモンスター。


アニメにおいて

D・ホイール窃盗団のリーダー、シドが使用。

…「シドって誰だよ!」とか「《コンバット・ホイール》って?」と疑問を持つ人のために当該エピソードの76話の一部内容も含めて説明すると、
シドはハゲスキンヘッドの男で、性格は粗暴かつ残忍。セキュリティも長きに渡って手を焼く程のやり手。
ジャックはふと見かけたD・ホイール窃盗団を何ともなしに追いかけていたが、短気なシドはジャックに向けて発砲。
そこにD・ホイール窃盗団を検挙するため、彼らの下に潜入捜査していたセキュリティ隊員の風馬がシドの銃撃からジャックをかばって負傷。風馬は病院送りとなる。
ジャックは眠る風馬のデッキから《デーモン・カオス・キング》を借り受け、窃盗団のアジトに単身乗り込み、リーダーであるシドに1対1でデュエルを挑む。

そんなデュエル中にジャックからコントロール奪取した《インターセプト・デーモン》と、
シドが召喚したチューナーモンスター《キャノン・ホイール》を素材としてシンクロ召喚されたのが、この《コンバット・ホイール》である。

意気揚々とシンクロ召喚され、ジャックが発動した《ナイトメア・デーモンズ》の効果で現れたナイトメア・デーモン・トークン3体を利用し、
自身の効果で攻撃力を5500までアップして勝負を決めようとするも、守備力はそのままという盲点を突かれ、《デーモン・カオス・キング》の噛ませ役の如く撃破されてしまうのであった…


《コンバット・ホイール》について

これだけだと単なるゲストキャラが使った普通のシンクロモンスターに過ぎない。

しかし、このカードには他のシンクロモンスターと異なる特徴があった。


…それはアニメ5D'sに登場したシンクロモンスターで唯一OCG化を果たしていないシンクロモンスターだったという事である。


ちょっと前(※10年以上も前の話)ならお仲間に《ブラッド・メフィスト》や《クリムゾン・ブレーダー》が存在したが、彼らは付属カードとしてOCG化を果たしており、
C・ドラゴン》やダークシンクロモンスターですらカード化したにもかかわらず、このカードだけは置いてきぼりを食らった。
そしてOCG化する事が無いまま、アニメ5D'sは終了したのだった……
(ちなみに、アニメオリジナルカードを複数導入しているタッグフォースシリーズですら《コンバット・ホイール》は収録されていない)

なお、後年では名前しか出ていない《コズミック・ブレイザー・ドラゴン》がOCG化を果たした
しかし《コンバット・ホイール》は相変わらずOCG化しないまま更なる時を過ごす事に。まるで、このカードの存在が忘れ去られてしまったかのようである……

似たようなカードに《E・HERO クレイ・ガードマン》*1などが存在する。
だが、セルリやシュノロスの様な例もあるので、まだ僅かながら可能性は残されている……はず。


OCG版

そう、可能性は残されていた。
ANIMATION CHRONICLE 2023にて遂にOCG化。長きに渡って伏していた《コンバット・ホイール》が日の目を見る時がやって来たのである。

同じような立場だった《アーマード・エクシーズ》や《トーテムポール》らと共に、コナミは彼のことを忘れていなかったのだ。

そして以下がOCG版における《コンバット・ホイール》の効果である。
シンクロ・効果モンスター
星6/地属性/機械族/攻2500/守1200
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
(1):フィールドのこのカードは1ターンに1度だけ相手の効果では破壊されない。
(2):相手バトルフェイズに1度、手札を1枚捨てて発動できる。
このカードの攻撃力は、自分フィールドの他のモンスターの攻撃力を合計した数値の半分アップする。
その後、このカードにカウンターを1つ置く。
このターン中、相手モンスターは他のモンスターを攻撃対象に選択できない。
(3):カウンターが置かれているこのカードが戦闘で破壊された場合に発動する。
自分フィールドのモンスターを全て破壊する。
ほとんどアニメ効果そのまま…と言いたいが、ちょびっとだけパワーアップし効果破壊耐性が付与されている。
またアニメと同じく全破壊のデメリット持ちだが、効果を使わなければ発動しない。
「単なる破壊耐性有りの2500打点として使うか、デメリット覚悟でどんどん強化するか」を選べるようになった。
素材に指定も無いので出しやすい事は出しやすいが、現状ではタイミングや条件が限られている為、正直な話使いにくいカードと言える。

それでもステータスは優秀で打点に関しては一人前、更に恐ろしいデメリットも戦闘破壊だけかつ効果破壊耐性持ちは十分に強いので、
シドファンの方なら使ってみるのもいいかもしれない。あの1話限りのマイナーキャラのファンがいるかはともかく。

彼が登場したことで、アニメ5D'sに登場したシンクロモンスター全種がOCG化を果たした。
その実14年である。え?5D'sってもうそんなに前!?



余談

《コンバット・ホイール》の使い手であるシドは、《キャノン・ホイール》の他に《アサルト・ホイール》というホイールモンスターを使用している。
車輪繋がりという事でか《拷問車輪》も使っており《マルチ・ピース・ゴーレム》に対し、重石の如く乗せて動きを封じるという使い方がなされていた。

《アサルト・ホイール》はレベル4で攻撃力2300の「貫通効果持ち・攻撃後は次の自分ターンのスタンバイフェイズまで自身の攻撃力が0になる」という強力な下級モンスターであった。
攻撃力0になるデメリットは《機械複製術》で3体に増やせるメリットとして転換できたり、《リミッター解除》1枚で手軽に貫通効果持ちの攻撃力4600になったりと悪用できそうな要素を持つ。
割と普通のチューナーである《キャノン・ホイール》共々、この二種の「ホイール」モンスターはOCG化していないが、
彼らも《コンバット・ホイール》のように忘れた頃になって、いつかOCG化する日が来るのだろうか。


なお、「COLLECTION PACK 2020」では収録カードのキャラクターテーマを決める投票企画が行われており、
その選択肢の中には、なんとシドが使っていた「ホイール」が存在。
即ち、この投票で上位を勝ち取る事が出来れば、シドの「ホイール」モンスターが念願のOCG化を果たす事を意味していた。

…しかし、その投票結果における「ホイール」は12位。得票率が低く、下から数えた方が早い順位に終わる。
ジムの「フォッシル」や、スペクターの「聖天樹」などOCG化およびにカテゴリ化が強く切望されていたものが複数あったので相手が悪すぎたと言える。
「ホイール」自体があまりにもマイナーかつニッチ過ぎて票が集まらなかっただけかもしれないが…




名前に「コンバット」と付いているものの、当然だが某越前とは何の関係もない。





コンバット・ホイール「せっかくだから、俺はこの赤い追記・修正を選ぶぜ!」

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最終更新:2025年05月21日 17:00

*1 アニメではヒーロー・キッズとの融合モンスター。