病田色(忍者と極道)

登録日:2021/06/24 (木曜日) 22:45:00
更新日:2025/03/19 Wed 16:28:20
所要時間:約 ? 分で読めます







仕方ない…仕方ない…

人生は“諦め”……


病田(やまだ) (しき)とは『忍者と極道』に登場するキャラクターである。


【プロフィール】

年齢:28歳
生年月日:1992年3月3日
身長:172cm
体重:聞いた瞬間意識を失う
好きなこと:ヒポポタマスマイク、よしながふみ、日本青年館、忍者(しのは)


【概要】

東京を極道などの悪の手から守る忍者集団帝都八忍の一人。
目元を長い前髪で隠した、スタイル抜群の女性。
一見ミステリアスな雰囲気の美女だが、忍者になるための荒行で多量の劇物を摂取したため、前髪の下の目の周辺の皮膚は醜く爛れており、その素顔を見てしまった一般市民は一様に恐怖の表情を浮かべてしまうほど醜悪。
八忍の中では唯一表の顔は持たないが、PCの扱いに関してはメンバーの中で2番目に上手い。

元々は忍者と全く関係の無い一般家系の出身。貧しいながらも優しい両親と共に生活する、ごく普通の女子高生だった*1
だが極道の抗争に巻き込まれて家族を失い、「自分のような境遇の人を救いたい」という願いから美貌を捨て、過酷な忍者の道を歩むことを決意した。

普段着は胸元を大きく開いたビジネススーツ+黒タイツ。
日常生活では忍者(しのは)の近所に住んでいるお姉さん」という設定で通している。
忍者(しのは)からの愛称は「色姐」。右龍からは「色姐さん」と呼ばれている


【人物】

一人称は(わたくし)
常に敬語で話す、奥ゆかしく穏やかな人物。
普段は感情を荒げることはないが、極道の暴虐を目の当たりにした際は静かにブチ切れる、心優しく情に厚い性格。
一方で「人生は諦め」をポリシーに掲げる内気な一面を持つが、堅気の生活も恋も全て諦めながら、それでも精一杯楽しく生きている芯の強い人物。
一見ネガティブな考え方のようだが、これは「困難の激流に抗わずに受け流すことで、心折れることなく今を生き少しずつ前に進む」というポジティブシンキングの表れである。

ふとした事から忍者(しのは)に自身の顔を見られた際に気味悪がるどころか優しくキスをされた事*2が切っ掛けで、
忍者(しのは)の事を10年前から只管慕っている一途な乙女という顔も持つ。
しかし本人は「醜いオバサン」と自嘲して、気持ちを打ち明ける気は全く無い。忍者(しのは)は色の好意に気が付いていないが、左虎達にはその辺りの事情をしっかり知られている模様。
左虎曰く真剣恋(ガチコイ)」「忍者になる時恋は捨てた」

歌劇を好むと同時に男性アイドルゲーム「ヒポポタマスマイク」の大ファンだったりとミーハーな一面もある。
ワンオペで事務仕事を一手に引き受けていることもあり、普段は烏合の巣で激務に励んでいるが、激務の合間を縫って乙女ロードで趣味を満喫している。
一時期は忍者(しのは)からプリンセスシリーズを勧められたこともあったが、「ヒポマイ一筋」という考え方からやんわり断っていた。


【戦闘能力】


(この病田色… 全生命(すべて)を懸け───愛の覚悟キメましょう)


IT技術に長けた優れた事務処理能力を持ち、帝都八忍の事務仕事を一手に引き受ける有能秘書。
基本的に後方支援タイプだが、その異能もあって広域制圧能力に関しては八忍の中でも最高レベルに位置。大量の相手を一瞬かつまとめて鎮圧させることが可能な広範囲(マップ)攻撃の使い手である。
無論異能抜きの戦闘力も高く、彼女と戦ったガムテ「今まで殺した中で一番強かった」とおふざけ抜きで真面目に答えていた。

忍装束は露出の非常に多いセクシーなイブニングドレスとハイヒール。口元をフェイスベールで覆い隠している。
なお服装や露出量から考えてまともな下着の類を一切付けてない可能性がある


睡掌髑路(すいしょうどくろ)


たとえその身 焼き尽くされようと───

絶命(しぬ)まで
()き夢を…


自身の体液を元に精製された特殊な甘い香を掌の汗腺から放出。香を吸った相手を一瞬で眠らせる異能。
忍者になる過程の鬼死荒行で会得した能力で、身も蓋もなく言えば毒ガス散布能力
呼吸器系だけでなく目などの粘膜からも効果を及ぼし、軽く放った香を吸えば眠りながらも精神や思考が幼児退行を引き起こして赤ん坊同然と化すほど強力。
そして本気で放った香りを直で嗅いだ相手は「最も幸せな夢」に呑まれ昏倒。2晩経つまでは死んでも目が覚めることはない。
これは全身を炎に焼かれ黒焦げになったとしても苦痛を感じず安らかに眠り続ける強力なもの。この香を防ぐには目・鼻・口を物理的に完全に塞ぐしか対処法はない。
また自身の命と引き換えに体液の濃度を極限まで高めれば、吸った瞬間即死(ねむ)らせられるほどの効力を発揮する。
忍者(しのは)曰く「平和な無敵(チート)

のちに神賽惨蔵が模倣したところによれば、「暴力行為として及び恐らく御巫山戯(おふざけ)としても認識されない」という特性があるらしく、催眠術で暴力を封じられた状態でも発動することが可能だったことふぁ分かった。

ちなみに「最も幸せな夢を見る」という要素だけ見ると繰田兄弟が開発した新型合成麻薬『天国への回数券(ヘヴンズ・クーポン)』の薬効に非常に近いものだが、持続時間はこちらの方が遥かに上で麻薬特有の依存性もないなどいい事づくめ。


  • 暗刃(あんじん)
現代忍者の基本技。音速を超えた速度と貫通力を併せ持つ「弾丸の象形拳」。
暗刃の超高速の打撃を利用して睡掌髑路の香に指向性を与えることができる。


【関連用語】

  • ヒポポタマスマイク
色が夢中になっている男性アイドルゲームで、「RAPでカバを倒そうぜ!!!!」がキャッチコピー。
特に中田三太というあまり笑わないが心優しい青年が気に入っている。おそらくは忍者(しのは)と雰囲気が似ているからだろう。
モチーフは「ヒプノシスマイク」だと思われる。

  • ネムルン
フラッシュ☆プリンセス』に登場する妖精。
ヤンキラー編の裏で新幹部ガキミーラと対峙し人間体になって立ち向かうも、ガキミーラの凶刃に切り裂かれ戦死してしまう。
結果アブちゃんとの密かな恋心や、彼が不幸にも気が付いてしまったアブちゃんとヒースの友情関係の諸々は彼の死と共に闇に消えたという。


【劇中での活躍】

2章から登場しているが、本格的な活動は第3章から。
当初は壊左が残した超小型カメラの解析を担当していたが、カメラが映した壊左殺しの下手人の正体が忍者(しのは)の親友である極道(きわみ)であると知り愕然。
忍者(しのは)の悲願である「笑えるようになること」という願いを叶える可能性を唯一持つ人物と知っていたが故に葛藤し、葛藤の末に忍者(しのは)の笑顔の可能性を奪うとしても必ず極道(きわみ)を殺す」という密かな決意を独り固め、暴走師団聖華天が暴れる帝都高に出撃。
堀切方面の鎮圧を担当した。

尚、この直前にパソコンにロックをかけて他者の目に触れないようにしている。

当初の作戦通り聖華天の鎮圧は順調に進んでいたが、その最中に『破壊の八極道』ガムテと遭遇。
ガムテの道化けた態度に翻弄されながらも冷静さを取り戻して殺そうとした矢先、取り戻した冷静さ故に1㎞先から近づく極道(きわみ)の姿を視認してしった事で動揺。
一瞬の判断を誤断(ミス)ってしまい、ガムテへの対応がほんの少しだけ遅れてしまった。


(いけませんわ)

(よくわかんないけど隙を見せたぞっ 大殺機(チャンス)だ!!)
仲間達(みんな)っ!! オレに力を分けてくれ!!!)


結果その一瞬の隙を狙われ、ガムテの極道技巧「(ヤマイダレ)」を受けて戦闘不能に陥り、更にダメ押しとばかりに短刀のめった刺しを受けて致命傷を負い敗北。
だがガムテが油断している隙に奥の手である最大濃度の睡掌髑路を放つべく死力を尽くして、勝ち誇るガムテと極道(きわみ)の元に近づこうとする。

輝村(きむら)極道(きわみ)…!! 貴様は必ず死なねばなりません)
忍者(しのは)様にその正体知られる前に…!!)

その凄まじい執念は先程まで戦っていたガムテが戦慄して震えあがり、感情が分からないはずの極道(きわみ)もまた無意識のうちに退くほどのものだった。

しかしガムテの第六感で危険を悟られてしまい、有効射程まで残り5㎝の所で2人は撤収。
悲願であったガムテと極道(きわみ)の抹殺を成し遂げられずに終わってしまう。

情に流されてしまった自身のふがいなさを自嘲するも、その死の間際、殺島との死闘を終え堀切に到着した忍者(しのは)と邂逅。
忍者(しのは)のキスを受けたこと、変わることなく「綺麗だ」と言ってもらえたことで絶望の淵から再度救われることになる。
想いが成就した満足の笑みを浮かべながら、それでも己の中の恋心を心に秘めたまま美しき忍者は命を落とした。


(嗚呼…そんな…!!)

(諦め続けた人生の最後になんて…なんて…)

(なんて 幸せ…!!!)

(まあ…綺麗な景色…!!! 死ぬことがこんなに幸せなら私───)


(何回だって死ねますわ……)


なお本人は「何も果たせず敗北した」と自嘲した色だったが、疒を受けても尚必死の抵抗でガムテに抗い続け武器の短刀を奪ったことが契機となり、ガムテの極道技巧の正体が発覚。
以後忍者(しのは)がガムテの攻撃で初見殺しされる可能性を排除することに成功している。
彼女もまた無駄死にすることなく、最後は味方の力となったのである。

そして仲間達が色の死に悲しむ中、米国(ステイツ)のとある少女が色から送られたメールを確認していた。


ありゃ 色姐からメール来ちょる なんじゃらホイ

彼女の名は斗女(とめ)。帝都八忍最後の一人……


【余談】

作者曰く「超絶有能秘書」「セクシーお姉様。全てをセクシーの権化に」
実は掲載当初、忍者(しのは)の「綺麗だ」という台詞は「好きだ」という好意を表す台詞だったのだが、単行本化の際に修正された。


追記・修正は困難の激流に抗わず受け流し、最善ではなく次善を喜びながらお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 忍者と極道
  • 帝都八忍
  • 忍者
  • オタク
  • 秘書
  • 毒使い
  • ヒポポタマスマイク
  • ショタコン
  • 美女
  • ナイスバディ
  • 睡掌髑路
  • 事務仕事
  • MAP兵器
  • アラサー
  • 毒ガス
  • 暗刃
  • 超人
  • キャリアウーマン
  • ヒロイン
  • メカクレ
  • 悲恋
  • 醜女
  • セクシー
  • ネムルン
  • 爆乳
  • イブニングドレス
  • インテリ
  • 黒タイツ
  • 情に心揺れし忍者はいとも容易く誤断って死ぬ
  • 必殺仕事人
  • フェイスベール
  • くノ一
  • 病田色
  • 情愛大暴葬
  • 忍極
最終更新:2025年03月19日 16:28

*1 傷跡に関係なく、当時からメカクレだった模様

*2 あくまでも自身の顔を汚くない・醜くないと言いたかっただけだろうとは理解している