ファイナルソード(ゲーム)

登録日:2021/08/29 Sun 11:55:15
更新日:2023/12/13 Wed 22:21:50
所要時間:約 23 分で読めます






画像出典:ファイナルソード
配信開始日:2019年8月2日/開発・販売元:HUP Games Inc.



ファイナルソード』とは、韓国のインディーメーカー「HUP Games」によって開発されたインディーゲームである。
ジャンルはアクションRPGで、正式名称は『ファイナルソード 英雄の誕生』。
とある問題により一度は配信停止となったが、それを解決した新装版『ファイナルソード Definitive Edition』が改めて2021年1月21日より配信開始された。


お前概要だな

大規模な会社組織のみならず、個人や同人サークルもゲームを開発し、据え置きハードにて配信が出来るという時代が来て早数年。
そのゲームは2020年7月2日、突如SwitchのNintendo e-Shopに舞い降りた。
1890円というインディー作品にしては(というか、どう贔屓目に見てもそのクオリティの割には)高額なこのゲームは、
前時代的なグラフィック、世界観ぶち壊しの安っぽくて気の抜ける文字フォント、雑すぎる攻撃判定(当たらない事も多いが稀に多段ヒットし大ダメージが入る。通称:ファイナル判定)、
あまりに凶悪な状態異常『凍結』、そして味の濃すぎる翻訳、音量調整をミスったとしか思えないクソデカファンファーレ、色んな意味で印象的な『乗っているプレイヤーは移動しない動く床』…、
等の凄まじい要素を兼ね揃えた、まぁ、うん、平たく言えばクソゲーである。

ただし若干ローディングが長い事を除いてバグらしいバグはない。強いていうならユーザーインターフェイスの細かい不満や翻訳の際の台詞周りのミスが多いくらいか。そのミスが致命的なのはともかく。
ゲームバランスが極めて大味で、見た目と合致しない当たり判定などクリアにはかなりの根気が必要だが、クリア自体は可能…という、
KOTYで言われるところの「ストロングスタイル*1」のクソゲーである。

これだけなら単なるクソゲーとして終わるところだったが、あまりにも多すぎるツッコミどころと、
近年のソーシャルメディア発達により、配信や動画で頻繁にネタにされたことから「狙って出来る代物ではない」「見ているだけなら面白い」と一躍脚光を浴びてしまった。
その前衛的なビジュアルや演出の数々は「ファイナルセンス」と呼ばれて笑いのネタにされたが、「本当はこうしたかったんだろうなぁ」と何となく推し量ることができるため、
実際にプレイしていると、怒りや失望よりも笑いや哀れみといった感情が生まれてしまうのである。
KOTY総評の言葉を借りるならば、他のクソゲー群は「目を背けたくなる」のに対し、このファイナルソードは「思わず誰かと感情を共有したくなる」。

また、メーカーの技術力はともかく熱意は本物であり、一度配信停止されてもその問題個所を直すだけでなく、
追加要素やローディングの軽減などを追加して再配信に漕ぎつけた点は特筆に値する。
さらに、バグ修正にも意欲的。ただし普通にプレイする分には関係ない部分の修正だけピンポイントでなされるため、「先にもっと直す場所あるだろ」とツッコまれがち。
そして何より、タイトルについては実は語感重視につけられた適当なものではなく、しっかりストーリーに絡んでいるのも評価できるところ。
不思議な魅力を持った愛されるクソゲーと言えるだろう。でも実際にプレイするとやっぱり苦行である。
誰が呼んだか“令和のデスクリムゾン


伝説のストーリー

ある日のこと、平和なローレル村に突然モンスターが押し入った。
しかし、今の主人公にとって一番大切なことは母親の病状。
主人公の母親は先日原因不明の病に倒れたのだ。
母親の病気を治療するために薬草を買いに行かなければならないが、ローレル村の外には邪悪なモンスターが出没している。
一度も剣を握ったことがない主人公であったが、父の引き止めにもかかわらず、母親のために村を出ることにした...
ついに薬草を見つけたが、主人公を急襲する巨大なモンスター、そして... 得体の知れない森の叫び...

運命的な道に導かれた主人公のその終りは...、100年ぶりに訪れた闇の機運は何か?

今すぐヒーローになるための冒険に旅立ってください!!
(Google Playストアより)


わたくしに登場人物を紹介させてください

  • 主人公
プレイヤーが操作するなんとも言えない顔立ちのキャラ。デフォルトの名前は特にない。
田舎のローレル村に住むごくごく普通の青年。
家族想いで目上の人には礼儀正しいが、自分の事には無頓着。
運動神経に優れ、どこで学んだのか剣技も得意。ゲームを進めていくと強力なスキルや魔法も修得できる。
普段はわりかしクールだが、驚くときは「ん?????」や「はい?!?!?!」などやたらと感嘆符をつける。
かなりの母親思いで、寝言で「母…さん…」と呟いたり、母親の病気が治るとすごく嬉しそうなガッツポーズをするなどとても大事にしている。
物語的にこんな単なる一般市民が段々と味方から頼りにされて、敵からは警戒されるという王道展開はありきたりながらも面白い。
DE版では条件を満たすと少し強力になった女主人公も選べるが、その出で立ちは田舎者とは思えないエルフの女騎士である。
ちなみに、ゲームオーバー(死亡)した際の断末魔はグオォォオオオオオ!!!!!!と非常に派手。
主人公を置き去りにする動く床でこの断末魔を聴いて腹筋が崩壊した人も多いだろう。やってる方は「はい?!?!?!?」となる事必至だが。
他にもオアシスの水辺でも溺死するし、いくら魔物を倒せても身体的には普通の人間ということだろうか。

  • 主人公の母親
病気で寝込んでいる母親。
母親らしく心優しい性格…と思わせといてたまに息子にきつい命令形で話しかける。
彼女を救う為に主人公が冒険に出るのがこの物語の始まりである。
まぁ序盤で助かった以降は空気と化すが。

  • 主人公の父親
その名の通り父親。
主人公が旅に出る事には反対する*2が、それでも折れない強い意志を持っている事を知りお金をくれる。
女性主人公を息子呼ばわりしたり、まだ母親が生きているのに「お前まで失いたくない*3」と死んだ扱いをしたりする事以外は心優しい父親である。

  • 妖精ナターシャ
薬草が効かず途方に暮れている主人公父子に急にテレパシーを飛ばし助けを求めてくる妖精。

  • 村長
その名の通りローレル村の村長である。主人公の父親を含め村民達に信頼されており、困ったら彼に相談する事にしているようだ。
作中では深く語られないがキングダム建国に尽力した英雄であり、今でもビッグブリッジの通行証を出せるほど力を持つ。

  • ビッグブリッジを警備する騎士
村からキングダムへ続く橋「ビッグブリッジ」(そんなにでかくない)を一人で守護している騎士。
騎士というよりかは傭兵という出で立ちで、見た目通り若干粗暴な喋り方をする。

  • 魔法士
主人公の行く先々に現れる、怪しげなローブの男。
ローレル村への退路を断たれた主人公が帰る手段について相談すると、攻撃魔法を授けてくれる。
…意味がわからないだろうが本当にそういう展開なのだ。その後も、どうも主人公と会話がかみ合っていないことが多い。

  • 回復の泉、教会
それぞれ主人公のHPを回復してくれる。RPGの宿屋みたいなもんだがお金はかからない。
しかし、前者は回復した後なぜか
回復の泉「………」
と言う謎のメッセージを入れてくるし、後者は司祭や神父じゃなくて「教会」というキャラクター名になっている。
こういう細かいところにツッコミどころが多いのもファイナルソードの魅力だろう。

  • 国王
キングダムにいる王様。この辺りを統べている。
突然入ってきた主人公に対しても気さくに対応する心優しき王であるが、ローレル村の村長とは過去に何かあったらしい。
その事はおいおい話すということで、主人公にぉ姫様の救出を依頼するが…?

  • ぉ姫様
ぉが小さい?原文ママですが何か?
キングダムに住まうお姫様。名前は不明、村人には全員名前がついているのに…。
見た目は太ももが眩しいミニスカワンピースの金髪のお姉さんだがキャバ嬢にしか見えない
しかし中身は清爽で乙女。鋼の精神を持っており、様々な逆境にも決して挫けない。

  • 大臣、騎士団長
それぞれ王様の左右にいる高官。
大臣は初対面こそ急に入ってきた主人公に「王に無礼な真似をするな」と戒めるが、
状況がわからない堅物というわけではなく、主人公の実力を認めた後は友好的に接し、また割と躊躇なく王家の装備をくれる。
騎士団長は姫様救出のためのを集めているなど軍事系に明るく威勢は良い。
ちなみに、城にデーモンが入り込んでいた際に「そいつはこの俺の手で片づけてやる!!!」と意気込んでおきながら、
そのわずかワンクリック後に「私の力不足だ…」即堕ち2コマ一瞬で心折れる様が人気である。*4

  • 神聖な木
雪山の奥にたたずむ、その名の通り神聖な大樹。
ラスボスを倒すために「ドラゴンの剣」と「ドラゴンの盾」が必要だと伝え、その場所へ連れていってくれる。


その他にも多種多様な人物が登場するが、誤翻訳や動きのおかしさでどいつもこいつもどこかシュールである。
また、ナターシャ以外は物語に深くかかわるキャラクターに限って固有名詞が無いという珍しい手法が取られている。


モンスターの紹介ですね!!!

全てのモンスターが強敵であり、適正レベルが無ければ一瞬で殺される。
雑魚はボス戦だろうがなんだろうが無限湧きをし、ポップ時間も短い。
ボスはノーモーションで激しい動きを繰り返す上に奇妙な判定で主人公を苦しめる難敵揃いである。
作中で主人公がやたら伝説の勇者と持ち上げられるのもやむなし。
ちなみにムービー中でも普通に攻撃してくる。ボスを倒しても油断は禁物。

  • トロル
主人公が初めて戦うボス。何故か滝の中から登場する。
病気の母親を治すという泉の薬草を守っている。移動速度は遅いが動きは俊敏で、尚且つ当たり判定がおかしい。ある意味このゲームの洗礼のようなボスである。
更に、こいつとは滝の近くで戦う事になるが、水を踏む音が妙にうるさい上に、
滝の近くでは怒涛の処理落ちに襲われるため、ただでさえテンポが悪い戦闘がより苦痛に。まぁ滝から離れて戦えば良いのだが

  • スパイダークイーン
アラクネのようなモンスター。
正面の攻撃は激しいので、背後から攻めよう。

  • マンティコア
ビッグブリッジに突如来襲するモンスター。DE版では妙につやつやである
こいつ自体が飛行して攻撃が当たらない上に尻尾を振り回して攻撃してくる強敵なのに、更に周りに湧いた雑魚が加勢する。
以降のボスは大抵無限に登場する雑魚と一緒に攻めてくる事となる。

  • ヘルウォーム
砂漠にいるちんp…蛇。
遠くにいると撃ってくる毒魔法弾、近くにいるとやたら出が早いかみつき、地中からの攻撃雑魚敵生成…と厄介な技を連発するだけでなく、
当たり判定が口内と側面の小さなイボと尻尾の先にしか存在しないという、色んな意味でファイナルソードを代表する強敵。
それだけでなく戦闘フィールドを離れると交戦状態が解除され、再び近寄ると全回復して再登場するおまけつき。
なおその戦闘フィールドは可視化されておらず、魔法を避けてるとエリアアウトしてしまう事も。
これらの不親切すぎる仕様の数々により、攻略法がわからず詰んでしまうプレイヤーが続出した。
そして出現エリア付近でうろうろして遊ぶプレイヤーも続出した。

  • デーモン
その名の通り強力な悪魔。
実力者であるが同時に知恵者であり、様々な手を使って主人公を抹殺しようとする。

  • ゴブリンズ/アンデッズ
草野球チームのような名前をした集団の敵。
ボスモンスターの扱いであり、大量に登場する雑魚敵を何体か撃破するとクリアとなる。
その雑魚敵は、それぞれの名前の通りゴブリンとアンデッドソルジャーで、わらわらとポップしてくる。
単なる烏合の衆と思うなかれ、高すぎる攻撃頻度と主人公のダウン復帰に無敵が存在しないクソ仕様が相まって理不尽な起き攻めを食らい続ける上、
倒したら妙に息の合ったバックステップで去って行くという、デーモンで「もしかしてこのゲーム面白いんじゃ?」と勘違いしたプレイヤーにこのゲームの神髄を思い出させてくれる敵である。

ちなみに集団という特性上範囲魔法が有効だが、あろうことか最初の範囲魔法はゴブリンズ撃破後にはじめて手に入る意地悪な仕様となっている。
またアンデッズは3回も現れ、合計380体を連続で倒さなければ先に進めない。ふざけんな!
習得したばかりの範囲魔法で一掃したくなるが、強いからといって最初の方でバカスカ撃ちまくると終盤でMPが切れてジリ貧になる。
しかも本作はMP回復アイテムが購入できず、宝箱やモンスターからの低確率ドロップ限定。手持ちが少ない場合には事前に何個か調達しておこう。
そして、途中で撤退したらまた最初からという悪い意味で隙の無い二段構えである。

  • アイスゴーレム、グリフィン
それぞれ氷の湖、雪の山入り口のボス。
二匹とも当たり前のように雑魚と共に登場し人海戦術を決めてくる。
その雑魚の中には冷凍チンアナゴ冷凍弾を吐くドラゴンウォームがハメ攻撃を仕掛けてくる上、グリフィンは狭い場所で戦う事になるので非常に苦戦する。

  • ジニーキング
青いランプの魔神のようなボス。色々と危ない
一見地面の少し上を飛んでいるように見えるが当たり前のように主人公が殴れる下半身には当たり判定が全然無いせいで、必然的に魔法戦となる。
凍結魔法で執拗に起き攻めしてきたり、同時湧きするザコ敵との連携だったりと、ストレス要素満載。
一方でこちらが攻撃を命中させる度に仰け反るため、逆にこちらがテンポ良く魔法を撃ち続けてハメ殺すことも可能。
そのためこいつとの戦闘はハメるかハメられるかの一方的な絵面になりやすく、下記のワイバーン以上のクソボスだと評する声も中にはある。
しかも台詞のあるこいつも中ボスの1人で、奥には更なる強敵が待っている。

  • トロルナイト
ジニーキングの後に登場する古代寺院の真のボス。
重装備で身を固めたトロルであり見た目通り肉弾戦を得意とする。
特に武器を高速で投げる攻撃が強力であるが、その際に隙が生まれるのでチャンスとなる。
タイマンであれば疑似的なターン制バトルのように思える良ボス…であるが、当たり前のように雑魚が無限湧きするのでプレイヤーによって評価が分かれる奴である。
余談だがその雑魚は放置していると急に帰宅し始めるバグがある。

  • ワイバーン
ドラゴンの剣を守るボス。そしてこのゲーム最大の害悪。
戦闘開始直後1Fでかみつき攻撃をしてくるのは序の口。
頻繁に空を飛んで攻撃が当たらない場所に退避するだけでなく、動きを封じる冷凍弾や冷凍ブレスを頻繁に吐く。
更に凍結解除とほぼ同タイミングで冷凍攻撃をしてくるハメ技を使う上、足場が悪く落下=一撃死というおまけつき。
上記デーモンと同じく雑魚湧きはしないものの戦法が余りにも卑劣すぎる為、
それまで今作を楽しめてきたツワモノであっても暴言 罵詈雑言さすがにこれはいかがなものかと苦言を呈さずにはいられないほど、と言えば伝わりやすいだろうか。
実はラストダンジョンで手に入るメテオが有効だが初見ではまず会得していないだろう。メテオを守っているボス「リヴァイアサン」も無駄に強いし…。

  • リヴァイアサン
そのメテオを持ってるボス。ラストダンジョン「マグマの地」の途中に待ち構える中ボス。
こんな名前だが、マグマの中に棲んでいたりなんかデカい甲羅とハサミのようなものを備えていたりと、我々の知るリヴァイアサンのイメージとは程遠い。
本体の攻撃はエネルギー弾や近接攻撃というシンプルなものだが、無限湧きするザコ敵との物量で攻めてくる。
倒すことで宝箱が出現し、最後の魔法「メテオ」が手に入る。
なお倒したときこいつの住んでいたマグマが引っ込む演出が入るのだが、その間倒し損ねた雑魚の攻撃は食らい続けるダメ押し。

  • リッチ
あんまり隠れていない隠しボス。

  • ブラックドラゴン
その名の通り王道なデザインの黒いドラゴン。ラスボス。
こいつが1000年の眠りから復活したせいで世界中に魔物が溢れたらしい。


ランニング360地名紹介

  • ローレル村
主人公が住む村。山の麓にあるが、教会や酒場、露店と言った施設があり意外と充実している。また一般的な兵士の装備も売っている。
しかし魔物の出現によりキングダムとの往来が途絶え、満足な薬が手に入らない状態が続いている。
なおここだけ建物の扉を開ける際にいちいち選択肢が出る(他の町や村は最初から開いている)。

  • 妖精の森
妖精ナターシャが捕らえられている森。名前の割に彼女以外の妖精は見かけない。
何故か猫の鳴き声を放ちながら道を塞ぐ植物型モンスター(通称猫草)が厄介である。

  • ビッグブリッジ
ローレル村のある地方とキングダムへ続く道をつなぐ橋。
前述の通り名前の割には小さく数十秒もあれば渡来可能、更に守る兵士もたった一人。
しかし魔物たちには重要視されているらしく、マンティコアやブラックドラゴンが破壊しに来た。
実際ここを破壊されるだけでローレル村とキングダムの往来が不可能となった。
ギルガメッシュは関係ない。

  • アンダス村
漁師村とも言える小さな村。ここではローレル村で出会った魔道士と再会することとなる。
キングダムに近いためか騎士の装備が売られている。
ちなみに件の「問題」とはここで使われたBGMにある。詳細は余談にて。

  • 深い洞窟
RPGにはお約束の洞窟第一号。
どうやら元鉱山だったらしく、宝石や採掘の後が多く見られる。
ここには魔法を覚えるための「魔法の粉」と、砂漠を越えるために必要なアイテム「冷寒の宝石」が眠っている。
そして大多数のプレイヤーは崖や穴から落下死し、ファイナルソードというゲームを思い知る事になるだろう。PS5版だとフォグが強すぎて尚更落ちやすい。
またとある場所に存在するクレーンには乗ることができるが、戻ることができないのでここでセーブをすると詰む
一応テレポートやエスケープがあれば脱出可能だが初めて訪れたときはまず覚えてない。
自動セーブによるデータロードでのロールバックも可能。

  • オアシス村
砂漠のド真ん中にある小さな村。名前の通りオアシス(泉)があるが、入って進むと普通に溺死する
浅瀬に宝箱があるため、開けようとして初見殺しに遭ったプレイヤーは数知れない。

  • キングダム
冷寒の宝石を手に入れ砂漠を抜けた先にある巨大な城。
入り口が攻め込まれにくいように曲がりくねっているのが特徴。
やたらでかい扉の宿屋や良質な武具や道具を扱う露店を始め、この城の周りのキングダム平野には多数の魔法やダンジョンが眠っていることも有り中盤以降の拠点となる。

  • 古代寺院
伝説の盾が眠っているダンジョン。
プレイヤーを置き去りにする移動床があるのはここ。更にその移動床は走れば乗り続けられるのだが主人公の速度より少しだけ早い
それ以前にモンスターも多く、特に前述のジニーキングやその下位種のジニーはとても厄介。
ここは人間の来る難易度ではない。

  • マグマの地
一応のラストダンジョン。ただし訪れるだけなら特に条件は必要ない。
強力なモンスターが犇めく厄介なダンジョンだが、正直今までの場所に比べて足場は広い上に理不尽な要素も少ないため地味なラストダンジョンである。


余談んじゃろ…!

  • 前述の通り一度配信停止となっているが、その理由が「アンダス村で使われているBGMが別のゲームの有名な曲にクリソツ」というもの。
    メーカー曰く購入したアセットのBGMにそれがあった*6ということで、程なく配信停止となり、Definitive Editionでスマホ版が使っていたものに差し戻された。ちなみにその他のBGMに関しては比較的良好。
  • 理不尽に見えるダンジョンやボスだが明確な攻略法が存在する為、それを見つけるためにレベリングと戦術の試行錯誤を繰り返す、いわゆる「死にゲー」的な評価をするプレイヤーも多い。
    ボスを倒すと必ず魔法なり武器なりが手に入ったり、戦闘中以外ならどこでもセーブできるというシステムも良い。
    ボスや即死トラップは割と不意打ち気味に現れるのでこまめなセーブは必要となってくるが
  • 実はストーリーの進行によってモブの台詞が変わる等、ストーリー面では細かいところが作りこまれている。技術力は低いがスタッフの熱意は十分にあるゲームと言えるだろう。
  • 余りにもツッコミどころが多い為、お笑い番組『エンタの神様』で数多くのゲーム絡みの映像ネタを披露してきた陣内智則になぞらえて「エンタで陣内がやるゲーム」と揶揄されていたが、
    その評判を聞きつけた陣内側の公式スタッフが本作を陣内智則に紹介。後日、公式YouTubeチャンネルで実況プレイ企画が実現した。
    陣内は当初このゲームのことを全く知らず、ゲーム実況もやったことがなかったため*7自身のネタの中のようなツッコミが出来ず悪戦苦闘していたが、徐々にコツを掴み人気シリーズへと成長。
    さすがに多忙な中で理不尽ゲーに挑戦するのは無理があったのか2021年4月現在シリーズは途中でストップしてしまっているが、この企画でノウハウが得られたためか、
    陣内はかねてよりKOTY等で有名だった定番クソゲーに挑戦するなど新路線(とツッコミ教材)を開拓、好評を得るなど意外な副産物を生む結果となっている。
  • なおここで紹介している部分以外にも、日本語版のフォントが妙にかわいいとか、魔法陣に書かれた謎のひらがな「あぶよ*8とか、
    アイテム「防禦スペルカード」の効果が「攻撃力を10%上げる」*9になってるとか、
    物語が中盤に差し掛かった頃に超基本戦術を教えてくれるモブとか更にツッコミどころが多い。
  • クソゲーオブザイヤー2020」大賞に輝いてしまった。
    選評では誰もが目につく安っぽいグラフィックや笑えるバグ群よりも、攻撃のヒット判定の怪しさ・理不尽な状態異常・ボス戦の無限湧き雑魚を含めたバランスなどのシステム面に注目して、
    「実は遊べるゲームなのでは?」という意見に対して「しっかりクソゲー」と回答するような内容となっている。
    また、バージョンアップが精力的に実施されているにもかかわらず、RTA走者しか使わないような「狙わないと発生しないバグ」ばかりが修正され、
    通常プレイで遭遇するバグなのか珍仕様なのか区別もつかない妙な挙動についてはノータッチであることも「公式がこの仕様で完成品だと思っているのではないか?」と評価(?)されている。
    この受賞は、「クソゲーとは何か」というテーマに立ち返らせてくれた功績を認められての名誉ある大賞だ、とされている。
    • なお、外野からは本作の受賞に絡めて「ヨンパチショック以降のKOTYは商品未満のバグゲーしか取れないはずだったのでは?」という声が上がることがあるがこれは誤解である。
      2010年代の10年間でバグが主な受賞理由のタイトルは2012年の「太平洋の嵐 ~戦艦大和、暁に出撃す!~」、2015年の「アジト×タツノコレジェンズ」、2018年の「RPGツクールMV Trinity」の3本くらいしかない。
  • 2019年にiOS・Android版も登場しているが、どちらかというと簡易版のような出来。ファイソを味わうのならSwitchがお勧めである。
    といっても、現在Switchで配信中のDefinitive Editionもそのスマホ版に仕様を合わせた逆輸入的なバージョンだったりする。クリア後限定でUnityで3Dモデルが売っている女性主人公を使えたりなどいろいろと変更されている。
    ちなみに女主人公は男主人公より若干移動速度が速い、最終盤のシナリオに少し変化が見られる、防具が見た目に全く反映されないなど違いが多い。
  • また2022年5月にはPS5版も登場。グラフィックが更に向上しフォグが強すぎて見えない場所が増えた。更に9月にはPS4版も登場した。
  • 致命的なバグこそないものの細かなバグは多く、それがあの手この手でゲーム仕様をしゃぶり尽くすRTA走者たちの心を鷲掴みに。わずか4日間という販売期間にもかかわらず急速にRTAの研究が進み、本作の熱狂を後押しした。
    その結果、「RTA in Japan 2020」にも採用され、深夜にもかかわらず最大同時視聴者数65,000人を記録する程の大盛況となった。
    現在はDefinitive Editionで修正されてしまったバグ技もあるが、この機会にDE版という新たなレギュレーションで挑戦してみるのも面白い…かもしれない。
  • 「RTA in Japan Winter 2021」ではまさかの大トリとして採用されたが、そこでなんとファイナルソードの新作が制作されることがRTA走者によって明らかとなった。誰が呼んだか"HUP Direct"。RTA走者を通しているので"ダイレクト"ではないのはご愛敬


お前追記・修正したな
さっきは荒らしてごめんな

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最終更新:2023年12月13日 22:21

*1 露骨な手抜き(ゲー無)や致命的なバグがなく、想定される仕様通りだが純粋に完成度が低いゲームのこと。KOTYではバグゲーやゲー無などはいわば「搦め手」、悪質な商法やメーカー対応などは「場外乱闘」的な位置づけで扱われており、ストロングスタイルのクソゲーは「正統派のクソゲー」として「高評価」を受けやすい。

*2 「外は危険だ!」と言う一般的な作品ならフリ台詞であるが、今作では序盤から敵が強い為に実際にプレイした方々からは「親父の忠告は正しかった!」「外は危険だ! …ホントだよ!」「調子こいてスミマセンでした」と父の正しさを理解する事となるのであった。

*3 「お前まで病気で動けなくなるのは心が痛む」というニュアンスだという事は読み取れるが、それにしても言葉のチョイスが悪すぎる。

*4 恐らくだが台詞の順序が逆転している。逆にすれば「王が死んだことに対して悔いているがせめて仇だけは討とうと決意」という内容になる。

*5 DE版では後者になるがどちらにせよおかしいと話題。

*6 アセットに他人の著作物が含まれており、知らずに使用してしまうことはあり得る事である。「有名なBGMなのに気づかなかったのか?」という疑問もあるが、「有名なBGMは即バレするから普通丸パクリしない」ので、おそらく本当に気づかなかったのだろう。

*7 自身が宣伝の関係で携わった桃鉄シリーズに馴染みがある程度。

*8 ギリシャ文字のα・β・γを無理矢理日本語に当てはめたという説が有力だが、これもそもそもアセット時点の問題。

*9 実際はちゃんと防御力が上がる