ベアトリス(Re:ゼロから始める異世界生活)

登録日:2021/10/07 Thu 00:07:32
更新日:2025/04/23 Wed 09:56:49
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※この項目は『Re:ゼロから始める異世界生活』のネタバレを含みます。




ベティーは別に、スバルの一番になったから禁書庫を出たわけじゃないのよ
スバルをベティーの一番にしたいから、禁書庫を出てきたかしら



Re:ゼロから始める異世界生活』の登場人物。


●目次

【概要】

ロズワール邸のいずれかの扉にランダムにつながる隠し部屋、『禁書庫』の管理人を務める精霊。
見た目は金髪をドリル状にしたツインテールにしている幼女で、常にフリル付きのドレスを身に纏っている。
ロズワール邸に来てからスバルが最初に出会った人物。
基本的には禁書庫に閉じこもっており、特にロズワール邸の外には滅多に出てこない。
禁書庫の扉の前にある足のせ台の上が定位置。
スバルには「ベア子」と呼ばれている。

誰に対しても無愛想でつっけんどんな高圧的な態度をとるが、本当は誰に対してもお節介を焼いてしまう心優しい性格のツンデレ気質。
そして根は寂しがり屋でもある。
一人称は「ベティー」。常に語尾に「〜なのよ」「〜かしら」をつける独特の喋り方をする。
後述する理由から他人との交流を避ける傾向にあり、他人を直接名前で呼ぶのを避ける傾向にある。
例:スバル→「お前」 エミリア→「半魔の娘」 ラム・レム→「姉妹の姉・妹」
唯一、パックに対してだけは例外であり、「にーちゃ」と読んで心を開いている。

作中有数の陰魔法の使い手であり、単純な実力であればルグニカ王国最強の魔導師であるロズワールにも引けを取らない。
ただし燃費がものすごく悪く、魔法を使うときにはあらかじめストックしておいたマナを用いている。
そのため、禁書庫からマナを補充できる屋敷から大きく離れてしまうと、大幅に弱体化してしまう。


【正体】

元々は400年前に『強欲の魔女』エキドナに作られた人工精霊。
自身の創造主であるエキドナ、彼女の弟子である”初代ロズワール”ロズワール・A・メイザース、リューズ・メイエルと、エキドナの本拠地である「聖域」で穏やかで平和な日々を過ごしていた。
しかし、その幸せな生活は『憂鬱の魔人』ヘクトールの襲撃によって終わってしまう。
リューズはヘクトールから聖域を守るための「結界」を作り出すための人柱として犠牲となり、ベアトリスはエキドナから、彼女の収集した知識を集めた禁書庫を、託すべき「その人」に託して欲しいと管理を頼まれる。
また、その導として未来を記す福音書を同時に渡された。

その後は禁書庫をロズワールの屋敷に繋げて管理していたが、ロズワール・A・メイザースが亡くなったと2代目に聞かされ、人間の命の儚さを悟り、孤独感を募らせるようになる。
以来400年にわたって禁書庫を守り続けていたが、いつまでたっても「その人」は現れず、エキドナから渡された福音書にも何も記されなくなったことで孤独感と虚無感から絶望し、自暴自棄になっていった。
他人と交流を持とうとしないのはそのため。


【活躍】

4章でエルザとメイリィにより屋敷が襲撃された際も、その絶望から屋敷から逃げようとはしなかった。
それどころか、その襲撃がロズワールの手引きによるもの、ひいてはロズワールが持つエキドナの残した福音書に記されたものであると悟ると、むしろ積極的に死を受け入れるような姿勢すら見せる。
4章終盤、メイリィの魔獣とオットーの油が原因で屋敷が炎上する中にあっても頑なに逃げ出そうとせず、屋敷、そして禁書庫と運命を共にしようとする。
しかし、スバルはそれを決して良しとはしなかった。

燃え盛る禁書庫の中、絶体絶命の状況でスバルはベアトリスの「お前が「その人」なのか?」という問いを真っ向から否定し、そして言い放った。

ベアトリス。──俺を、助けてくれ

俺は、知ってるよ。お前が優しいことを。悪夢にうなされてる奴がいたら、その手を取って安心させようとしてくれることを。

力のない俺は、お前の助けになってやれない。それでもお前を一人にしたくない俺ができることっつったら、もう縋りついて頼み込むしかない


ベアトリス。俺を助けてくれ

お前がいなくちゃ、寂しくて生きていけない俺を、助けてくれ

しかし、ベアトリスはそれを拒む。

四百年、ずっと一人だった……!今ここでお前の手を取ったところで、どうせ、お前はすぐに死んでしまう! 人間の寿命なんて、ベティーにとっては瞬きみたいに一瞬で……今さら!そんなものに縋って……!

お前が過ごした四百年は、俺には想像もできねぇよ。お前が、俺が死んだあとの時間を怖がる気持ちも、きっと全部はわかってやれねぇ

でも、俺はお前と明日、手を繫いでいてやれる

明日も、明後日も、その次の日も。四百年先は無理でも、その日々を俺はお前と一緒に過ごしてやれる。明日を、今を、お前を大事にしてやれる


だから、ベアトリス。──俺を、選べ


俺は俺だ。ナツキ・スバルだ。四百年の、顔も知らない野郎への片想いなんて、全部忘れちまえ

一緒にいよう。一緒に生きてみよう。一緒にやっていこう。別れの怖さを吹っ飛ばせるぐらい、楽しかったんだって胸張って笑えるぐらい、思い出を積み重ねていこう。お前がここで過ごした、寂しい四百年を取り返して、お釣りがくるぐらいに


俺を選べ! ベアトリス!!

誰かに外に連れ出してほしいから!お前はいつも!扉の前に座ってたんじゃないのか!!


禁書庫という少女の孤独な檻が、世界の剝離と炎の中に包まれて消える。
その、直前だった。
──音を立てて、一冊の本が禁書庫の床に落ちたのだ。


スバルに連れ出されたベアトリスは、スバルと精霊と精霊術師として契約を結び、2人で何度も手を繋ぎながら戦っていくことになる。
また、禁書庫を出てからは吹っ切れて他人とも交流を持つようになり、相手も名前で呼ぶようになった。



【関連人物】

本作の主人公でパートナー。
初対面の印象はロズワール邸に突然現れて住み込み始めた謎の新米の少年。
ベアトリスは誰に対しても尊大で見下した様子で接するが故に、無防備に距離を詰めてくる相手が苦手であり、要するにスバルのことは苦手だった。
そのズケズケ接してくるあり方が気に食わず、突っかかってばかりおり、何かとケンカをする仲だった。
一方で、禁書庫の中身に興味を持たず、ベアトリスだけを目的に度々禁書庫に入ってくる、それまでの誰とも違うあり方にもしかしたら「その人」なのではないかと以前から密かに期待を抱いていた。

スバルに禁書庫から連れ出される際に流れ勢いにまかせて契約を結んでからはスバルにべったりで、スバルもベアトリスを大切にしており、若干甘やかしている。
その様はオットーから「2人が一緒にいないなんてなかなか想像できない」と言われるほど。
スバルはベアトリスと契約したことで「幼女使い」という、2人にとってありがたくない二つ名を頂戴した。

スバルもベアトリスとの契約により劇的に強くなった…かと思いきや、そんなことはなかった。
前述したようにベアトリスは燃費が悪く、魔力源となっていた禁書庫も炎上して消滅してしまった。
おまけにベアトリスが単独で400年かけて溜めていたマナも、2人の初陣の大(多)兎戦で全てぶっ放してしまった。
スバルのマナ貯蔵量は人並みかそれ以下なので、スバルやベアトリスが大魔法を使用しようとしても「しかし MPがたりない!」状態。
というわけで、結局そこまで強くはなっていない。


本作のメインヒロイン
元々は彼女が兄として慕うパックがエミリアを大切にしていたため、嫉妬の対象となっていた。
しかし、禁書庫を出てからはそうした気持ちも吹っ切れ、彼女とも仲良くやっている。


  • エキドナ
創造主。
ベアトリスは彼女を「お母様」と呼んで慕っていた。
400年間孤独に耐えながら禁書庫を守り、「その人」を待っていたのも、彼女との約束を果たすため。
しかし墓所でスバルが彼女から聞いた真意は「ベアトリスがその後どうするかをただ知りたかった」という残酷な物であり、ベアトリスが死を望むほど追い詰められていることを知っても「それはそれで一つの結果であり素晴らしい」とまで言い放った。
スバルは直前にエキドナに利用されかけていたことにも少なからずショックを受けていたが、それ以上にエキドナのベアトリスに取った行動はスバルの逆鱗に触れ、結果スバルはエキドナと袂を分かつことになる。
ただし、墓所の試練にいたエキドナと、ベアトリスやロズワールが慕っていたエキドナは、容姿や一人称が異なり、別人であるかのような描写がされており、この2人が同一人物なのか、エキドナの真意がどうであったのかなどは依然として謎のままになっている。


  • パック
エミリアのお供の猫型の精霊でベアトリスと同じくエキドナに作られた人工精霊。
ベアトリスはパックを「にーちゃ」と兄のように慕っており、金書庫を出る前から彼にのみ歳相応の少女らしい振舞いを見せていた。
一方で、これまでに描写された400年前の聖域での生活の中ではパックは全く姿を見せておらず、なぜ聖域にいなかったのか、パックとベアトリスが400年前はどういう関係だったのか、などの詳細な内容は明かされぬままとなっている。その後アニメ2nd Season DVD第5巻の特典小説『過ぎ去りし日々を愛して』によってロズワール(当初は家督相続前だったのでアルタイル・メイザース)がエキドナのもとに来る少し前にカルナッツという村での邪龍騒動を解決した直後唐突に自分の使命を果たすためとしてエキドナたちのもとを去っていたことが判明した。


  • ロズワール・L・メイザース
ベアトリスは初代ロズワール・A・メイザースの子孫だと思っていたが、実際は400年前に共にエキドナに師事していたロズワール・A・メイザース本人。
自分の子供に魂を移し替えることで今日まで生きてきた。
それゆえにロズワールはベアトリスの抱えている絶望のこともよく知っており、屋敷に刺客を差し向けたのも、自身の野望のため以外に、ベアトリスを解放するためという、彼なりにベアトリスを思った行動でもあった。
屋敷での一件の後にそのことを知った際には喜びはあったものの、なにぶんしでかしたことがことなので、若干の蟠りは残ったままになっている。


  • リューズ・メイエル
4章に登場したリューズのオリジナル。
400年前、エキドナの世話人の1人でベアトリスの友達だった少女。
聖域を襲撃してきた「憂鬱の魔人」へクトールから聖域を守るため、結界を作り出すための人柱となった。
彼女との別れがベアトリスにとって大きなトラウマとなり、ベアトリスが禁書庫に引きこもった理由の一つになっている。

それゆえにリューズが基となって生まれた複製体たちには特別な思い入れがあり、彼女たちを日常へ戻すことが、禁書庫を出たベアトリスの悲願の一つとなっている。


魔女教大罪司教『怠惰』担当。
作中では、スバルが持っていた彼の福音書を見て彼の死を悟り、涙を流した。
原作ではその描写以上のことは語られなかったが、webで配信された短編アニメ「Re:ゼロから始める休憩時間 2nd season」で彼とベアトリスの関係について、詳細が語られた。
400年前、ジュースはエキドナの元へ生活物資などを提供する役割を担っており、それゆえにベアトリスとも顔見知りだった。
ベアトリスのもとへは彼女の好きな本も度々お土産に持ってきており、良好な関係を築いていた。
ベアトリスがその後ジュースに降りかかった悲劇やその後のいきさつをどこまで知っていたかは不明だが、少なくとも彼が狂ってしまったことは知っていたようである。



追記・修正お願いするかしら。

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最終更新:2025年04月23日 09:56