トリリオンゲーム

登録日:2022/01/10 Mon 20:00:13
更新日:2025/02/18 Tue 09:23:10
所要時間:約 20 分で読めます




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『トリリオンゲーム』とは、ビッグコミックスペリオールで2021年1月より連載されている漫画である。
原作は『アイシールド21』『Dr.STONE』でおなじみの稲垣理一郎、作画は『男組』『クライング フリーマン』などで知られる池上遼一


【概要】

若くして長者番付に上り詰めた青年の闘いの足跡を回想形式で描いた作品。
脚本担当の稲垣は初の青年誌連載で、「清々しいぐらい金儲けに特化した作品を作りたい」と企画した。

第2巻の帯にはお笑いコンビの千鳥から、第3巻の帯には『【推しの子】』の作画担当として知られる横槍メンゴからそれぞれ推薦コメントが寄せられた。
『次にくるマンガ大賞2021』にノミネートされた。

テレビドラマが2023年7月期にTBSテレビ『金曜ドラマ』枠で放送され、2025年にはその続きとなる劇場版の公開も予定されている。
ドラマ版では苗字しかなかった登場人物に名前が追加されているほか、「ひるおび」や「報道1930」とTBSで実際に放送している番組も登場している。
また、投資監修を担当した市川雄一郎が本人役でゲスト出演している。

2024年秋からは同じくTBS系列でテレビアニメが深夜枠で放送中。

【あらすじ】

世界長者番付にて、日本人として21世紀初のTOP10入りを果たした『ハル』と『ガク』。本編はガクの視点から、過去を振り返る形で語られる。

中学時代最後の春、貯金を崩して念願のノートPCを手に入れたガク。その帰路で運悪くカツアゲに遭遇してしまうが、偶然にもその近くにいたハルに助けられる。ガクがなぜ自分を助けたのかと問うと、ハルは「監視カメラの死角で、犯人をどれだけ殴っても自分だけは映らない位置だったから」と答えるも、殴ってる最中に停車していたトラックが動いたため丸見えになる誤算があった。
ガクが監視カメラに映ってしまったハルの映像をその場でハッキングして削除したところから、二人の壮大で無謀にも見える億万長者の道が始まったのであった。

目指すは1兆$(百兆円)!俺らのワガママは世界一だ!
ら?俺、ら?

≪セクチャン編≫

時は流れ大学時代、就活にて全敗中のガクは本命のIT老舗企業『ドラゴンバンク』の最終面接まで進むも落選。一方ハルはドラゴンバンクの内定を得るも、「自分だけ採用されても、本物の技術者であるガクを採用しないなら意味がない」と内定式を蹴ってガクの前に現れる。
ハルは「俺のワガママは世界一だ」とガクをサラっと巻き込んで起業を宣言。
出資金を出してくれるスポンサーを探すため、優勝すれば世界から注目される『セキュリティ・チャンピオンシップ』へと挑む。

≪ヨリヌキ編≫

セクチャンにて優勝&失格の実績を得たハルとガクは、投資家の祁答院(げとういん)から3000万円の出資金を得て遂に「株式会社トリリオンゲーム」を立ち上げる。
代表取締役社長としてインターン生の高橋凜々(りんりん)を迎え、市場調査の末に「花事業向けAIセレクトショップ」を制作。それを製品として契約してもらうための条件として「月商2000万円」を提示される。
厳しい条件をクリアするため、ハルとガクが向かった先は…歌舞伎町?!

≪ソシャゲ&メディア編≫

自分たちが開発したAIセレクトショップ『ヨリヌキ』をドラゴンバンクに丸パクリされ、さらにドラゴンバンクの息がかかったメディアの宣伝効果によって『ヨリヌキ』の売上は大幅ダウン。
そこでハルは次なる一手として自社メディアの立ち上げを発案。資金源としてソーシャルゲームに目をつけ、自社メディアについては祁答院の力を借りて芸能事務所ゴッドプロモーション(通称ゴップロ)の乗っ取りを目論む。

≪メディア帝国編≫

自社開発のソーシャルゲームの成功と芸能界の掌握に成功したハルたちは、ドラゴンバンクの社長との謁見の末に社長黒龍一真を激怒させてしまう。直接対決に魁てまずメディアの確立を目指し、ネットテレビ事業で『トリリオンTV』を開設する。
一方でドラゴンバンクはD-REXを買収し社長に就任したエリカ主導の元で視聴者の争奪戦に参加し、双方は苛烈な凌ぎ合いを繰り広げる。かつて手に入れた芸能プロダクションとの袂の別れや現場の力を最大限に使った競争の末、ある夜にハルはエリカを人知れず一人で呼び出して……。

≪株式上場編≫

桐姫の新なる野望に乗ったトリリオンゲーム社は携帯キャリア事業の開始を宣言。その開始資金として1兆円を得るために株式上場を目指すが、そのタッグとして選んだのは全てがその場凌ぎ対応だったパイレーツ証券の宝田だった。
僅か一年でプライム上場させると宣言するも、審査に必要な書類が悉く不足しているうえにハルですら辟易とさせる事務手続きの山に大苦戦。見切りをつけるどころか十把一絡げにパイレーツ証券の面々からも「なんとしても上場させなければ!」と追い詰めさせ、ハッタリと正直さが見せた結果…。


【登場人物】

ガクの回想の中で初登場したときの所属先に紐づく形で記載。

≪株式会社トリリオンゲーム≫

ハルとガクが大学卒業後に起業。初めは何を売るかすら定まっていなかったが、ハルのアイディアとガクの腕によりIT企業として成長していく。

  • ハル/天王寺 陽(てんのうじ はる)
クハハ 悪り!
でいいだろそんなもん
演:目黒蓮(Snow Man)
CV:大塚剛央
この物語の主人公の一人。「クハハ」という笑い声が特徴で、長髪を後ろで束ねたガタイのいいチャラい男。本名はだいぶ遅れて第22話で判明。物語の中では「ハル」としか呼ばれないので仕方ない。
ガク曰く「計算高いくせに、ワルいことにもブレーキが無い」。破天荒な億万長者への道はだいたいこいつのせい。持ち前の天才的な発想力・行動力・コミュニケーション能力をフルに活かし、周りを振り回しながらも目的を確実に達成していく。また、信頼する人物に対してはとても義理堅い。一方で「その業界しかわからない肌感覚*1」をどこからか仕入れてくる謎の一面も…。彼個人の心理描写もほぼ皆無であり、何故「100兆円を手に入れる事」に拘るのかも未だ分かっておらず、彼の過去も明かされていないため、彼の素性自体がある意味トリリオンゲームにおける大きな謎になっている。
これだけ見るとなんでも出来てしまうように思われるが、勝つためなら(法に抵触するようなものも含めて)手段を選ばず、簡単に諦めない根性も持ち合わせている。
自分が技術のことについて何も知らない分、ガクのことは出会った当初からその腕前を買っている。前述のとおりドラゴンバンクの内定を蹴ったのもガクを採用しなかったことが原因で、あらゆる無茶や万難を自らが引き受けて存分に腕前を奮って貰えるよう尽力している。

原作の稲垣理一郎いわく「Dr.STONEの龍水とゲンを合わせたキャラがハル」*2


  • ガク/平 学(たいら まなぶ)
でも、やっと分かったんだ。
人と人は、怖くて、それでいいんだって―
演:佐野勇斗
CV:石毛翔弥
この物語の主人公の一人。短髪メガネのギーグで、コマ外の紹介では『ガク●真面目』が定例。本編は彼の回想という形で進む。パソコンを使った仕事で気合を入れる際は袖をバンドで留めるのがルーティン。
「海辺の小さな家を買って、犬を飼って、好きな人とゆったり過ごせれば…」「IKEAの家具を組み立てる時間も好き」といった人並みの感覚や憧れを億万長者になった後も持っているが、現在の住まいは高級な家具に囲まれたお台場近くの超高層ビル。いや海近とは言ったけれども! ただ、創業時にハルから与えられて使い込み、ボロボロになった椅子だけは手放していない。
前述のとおりハルのことは「計算高いくせに、ワルいことにもブレーキが無い」とも思っているが、かけられた信頼には全身全霊で応えようとする。セクチャン編での奮起は必見。
だが、根こそまじめな性格だが、中学生の頃にハルを助けるために駐車場の監視カメラのデータを消す、人気ソーシャルゲーム『ドラ娘』の製作者をヘッドハンティングするためにドラゴンバンクへハッキングするなど、こちらも本気になると別の意味で「ワルいことにブレーキが無くなる」一面がある。

常日頃からハルの無茶苦茶に付き合わされているが、その腕前で頼まれたものを確実に仕上げる技術力を持つ。開発に夢中になったらひげを剃るのも忘れてのめりこむ。また、製品の改良にも余念がない。
同時に物語が進んでいくにつれて、追い詰められるとハル顔負けのハッタリをかますようになり、それが成功への道に繋がってくるようになる。そのため本人に自覚は無いがビジネスにおける対人関係においても隙が無くなりつつある。


  • 高橋 凜々(たかはし りんりん)
その30億円、会社のお金ですよね!?
演:福本莉子
CV:田中有紀
株式会社トリリオンゲームの起業直後に内定した大学生。出身は秋田で、両親との会話では方言丸出し。
しばらくはインターンとして活動するが、ヨリヌキが成功を収めた時期に大学を卒業し正式採用となっている。
ハルの策により、インターン採用当初から役職は代表取締役社長*7。当初は会社の顔としての活動をしていたが、途中からは経費管理も担当することに。
よく言えば正直、悪く言えば不器用な性格で、面接先の企業を綿密に下調べしていくも内定を勝ち取ることはできていなかった。しかし、その人柄がガクの目に留まり採用。インターンとして働く当初から持ち前の「コツコツ努力できる才能」を生かし、市場調査に大きく貢献している。
ハルの思いつきと一歩間違えれば会社が即倒産する傍若無人な振る舞いに凄まじい顔面崩壊とたまに出るタメ口をするのがお決まりで、会社の資金を勝手に使われた時にはたいてい絶望している。


  • 桜(さくら)
ハートが足んねぇーーー!!!!
演:原嘉孝
ハルがドラゴンバンクの対抗策として買収したソーシャルゲーム開発会社の社長。見た目はホストだが、ゲーム開発に対する情熱に溢れる人物。プレイしているゲームから情熱を感じられないときの「ハートが足んねぇ」が口癖。
ゲーム会社買収直前にはドラゴンバンクから社員を引き抜かれ、3人の社員を抱えてオフィス家賃・給与の未払いをやらかしていた。3人の社員と共にトリリオンゲームへの移籍後は凜々が異性として気になる様子。
ドラマ版では心護(しんご)という下の名前が設定されている。

  • 蛇島 透(へびじま とおる)
(ガチャ)だよ。(ガチャ)の匂いがする。
演:鈴木浩介
とある一件でトリリオンゲーム開発のソシャゲに協力するゲームクリエイター。一人称は「おじちゃん」。
初対面の相手にも笑顔で応じ、LINEでもゴリッゴリのおじさん構文を使うなど一見して気さくそうな性格のおじさんに見えるが、その正体は桜とは正反対のゴリッゴリの拝金主義。なので名声よりも金を重視する傾向が強く、ソシャゲ制作に対してもとにかく『ガチャを回させるか=ユーザーに金を出させるか』に主眼を置いている。
そのためソシャゲ開発では桜と度々衝突…するかと思いきや、根っこの部分では似通っている上に歳の差もあってか、中々にいいコンビになっている。センスも似通っている為おっさんコンビと揶揄された。

≪ドラゴンバンク≫

ハル曰く、「ITヤク…老舗企業的な何か」。ヤクザって言おうとしたよね?!
競合企業の製品を模倣し、自社の息がかかったメディアで自社製品を宣伝することで他社つぶしを行うあくどい面もある。ハルとガクが中学生までの時期に技術書の出版事業も行っていたらしいが、本編の時期には撤退しているらしい。
ソシャゲ&メディア編では「ドラゴン娘(通称ドラ娘)」というソーシャルゲームを手掛け、その課金市場は1兆円相当とも言われている。

  • 桐姫(きりひめ)/黒龍 桐姫(こくりゅう キリカ)
だってね、私貴方たちが、
欲しくてたまらないの!!
演:今田美桜
CV:M・A・O
ドラゴンバンクの社長令嬢で周囲からは「桐姫」と呼ばれる。ほとんど「桐姫」としか呼ばれないため、本項目でも「桐姫」と表記。ちなみに作中でも混同を避けるためかあるシーンを除いて「キリカ」表記。若干20歳で同社の取締役をしており、周囲からはコネと考えられているが実力は本物。
容姿はモデル並み、中国語とフランス語も操る才色兼備な面もあるが、その性格は傲岸不遜。自身やドラゴンバンクの利益にならないものは容赦なく切り捨てる残酷さも持つ。我儘な性格故に手に入らないものを徹底的に手中に収めようとする貪欲さの反面、手に入れた瞬間からそれに興味を示さなくなるという熱しやすく冷めやすい所もある。
ただし、一概にわがままで冷酷ではなく「デキる男は好き」と公言しているように、たとえガクのようなギーグでも才能があれば評価し、明確な知識をもって忖度なしに意見してくる社員を重用する等、トップに立つ資質は間違いなく持っている。


≪祁答院ベンチャーキャピタル≫

祁答院が立ち上げた投資ファンド。作中ではトリリオンゲーム最初の出資者となった。

  • 祁答院 一輝(けどういん かずき)
ん゛の野郎。
マジの人たらしだぜ……!!
演:吉川晃司
CV:東地宏樹
祁答院ベンチャーキャピタルの社長。「ん」の発音が時折「ん゛」になるのが特徴。ソフト帽に長髪、サングラスと怪しい見た目。また、靴の裏のピンとしてハートとクローバーの石を使っている。これは作画担当の池上遼一曰く、「愛も幸運も信じないので踏みつけている」から。
セクチャン編にて優勝と失格の実績を両方得たハルとガクに興味を持ち、最初の投資者(シードラウンド、株式比率20→15%で3000万円)となった。
以降も様々な場面で二人を評価し、力を貸したり巻き込まれたりしている。例えば、凜々の面接を行った会場は祁答院ベンチャーキャピタルのオフィスだった(面接官ではないが成り行きで面接質問のアドバイスと、面接への同席もしている)。
ケンカの腕もハルに負けず劣らずで、プロの警備員をハルと一緒にボコボコにしている。

その過去は、ゴップロの元敏腕マネージャーで非常に顔が広く、「会社の実権は祁答院が握っている」と言われるほどだった。タレントからの信頼も篤く、後述するヒムロをスカウトしたり、女性タレントの枕営業を阻止したりしている。
ところがある日、ドラゴンバンクのCMが決まっていたヒムロがひき逃げ事故を起こしてしまい、祁答院が自ら身代わりとなって有罪判決を受ける。その影響でスポーツ紙からのバッシングや自身の離婚、そしてゴップロの手回しによる他社からの採用拒否を経験した。彼に残ったのはマネージャーとして培った「人を見る目」のみ。こうして祁答院ベンチャーキャピタルを起業した。


  • 水樹(みずき)
バイト代のぶんは働きます、
それ以上は1秒たりとも働きませんけど。
演:あかせあかり
メガネをかけた女子高生。祁答院の秘書のアルバイトをしている。気を許した相手や友人に対してはかなりの毒舌家。
会社法や第三者割当増資の知識があり、出資が決まった際には絵を含めた説明をハルとガクへ行った。
テレビドラマ版では風華(ふうか)という名前が設定されている。


≪蜜園フラワー≫

トリリオンゲームが開発した「AIセレクトショップ ヨリヌキ」の買い手として登場。契約の条件としてトリリオンゲーム側に「ヨリヌキによる月商2000万円達成」を要求する。社内としてはAIの導入に否定的な意見が多かった。
少なくとも現社長の曽祖父の代からあった会社らしく、自社ビルも保有していたがとある事情で運転資金確保のために手放すことになる。

  • 蜜園(みつぞの)
演:余貴美子
現在の蜜園フラワーの女社長。子供のころから蜜園フラワーのビルに出入りしていたらしく、会社に深い思い入れを持つ。
「ヨリヌキ契約の条件として月商2000万円達成」を提示した張本人。その際、ヨリヌキのAIが人力であると半ば見通した上で堂々と道を踏み外して結果を出すハルとガクのことを「華がある」と評価している。
ドラマ版では雫(しずく)という名前が設定されている。


≪ゴッドプロモーション≫

通称「ゴップロ」、大河俳優も所属する芸能事務所。とある事情からハルの自社メディアの立ち上げ計画に目をつけられてしまう。

  • 神(じん)
演:塚本高史
ゴップロの2代目社長。自社の女性タレントへのセクハラや、枕営業でクライアントや株主に売り込む様子も見られる。
作中では祁答院とハルに会った後、会社の株主に連絡を取る様子が確認できるが…?

その過去は祁答院が在籍している当時から社長を務めていたが、実権は祁答院が握っていた。また、祁答院は小心者の彼の事を「ジュニア」と呼んで見下している。本人はジュニアと呼ばれるのを嫌っているが、祁答院や桐姫にはその性格を見抜かれている。
ヒムロの事件の際に桐姫からの進言(というより脅しに近い)を受けて祁答院を解雇し、他社が祁答院を採用しないように手回しをしていた。

ソシャゲ&メディア編ではハルと祁答院がゴップロ買収のために乗り込んだ後、株主たちに「ゴップロを買収しようとし、資金が2000億円あるなどとホラを吹く詐欺集団がいる」と連絡をしてしまう。これが墓穴を掘ることに…。

ドラマ版では星夜(せいや)という名前が設定されている。

  • ヒムロ
演:曽田陵介
ゴップロに所属する男性タレントで、大河ドラマへの出演も決まっているらしい。また、ドラゴンバンクのCMキャラクターをしていたこともあった。

はじめは祁答院にスカウトされて芸能界入りし、以降も祁答院の担当タレントとして世話になっていた。彼がヒットするきっかけの役をあてがったのも祁答院。
ある日ひき逃げ事件を起こしてしまうも、祁答院が自ら肩代わりして罪を被ることになった。芸能界入りのきっかけを作ってくれ、その上罪の肩代わりの件もあって祁答院には多大な恩を感じており、戻った暁にはまたゴップロに迎え入れようと神に進言するも聞き入れられることはなかった。

ソシャゲ&メディア編ではハルを伴って神の元を訪れていた祁答院と再会。その際に祁答院と即席の芝居を打つことで、神が株主たちに上記の電話をするきっかけを作った。

≪パイレーツ証券≫

  • 宝田(たからだ)
若手の営業マンで、トリリオンゲーム社がヨリヌキを事業として開始したあたりからアプローチはかけていた。
その場凌ぎの吹かしで案件を取ってくる癖で見え透いた凌ぎ発言を展開していった*10。だが目指すは一年で一発プライム上場と宣言した事でハル達の心を掴み、見事主幹事の座を手に入れた。

≪その他≫

  • 前山田(まえやまだ)
演:加治将樹
ハルとガクが起業前に回った投資家の一人で、ハルとは大学のサークルを通じて面会。当時は何の実績もないハルから5000万円の投資を求められて断った。
ソシャゲ&メディア編にて再登場し、自社製ゲームの開発説明会の場においてヨリヌキをヒットさせた実績を持ったハルとガクに対して投資を行った。その際の投資額は7億円ほどで、レベニューシェアによる配分では毎月9億円の収入を得られた*11
一方で大成功したハルとガクに対し、社会のステージが変わった事で自他の環境が変わるぞと正鵠を射た忠告を送った。そしてその忠告はすぐにでもガクに、その身をもってして実感する事となる。

  • 桃瀬(ももせ)
ガクの高校生時代の同級生で、友人のいなかったガクにとって唯一記憶に残っていた初恋の女の子。
当時は吹奏楽のフルートを担当していたが、社会人になってから開かれた同窓会では保険会社で営業をしていた。高校時代は如何にもな素朴感のある女の子だったが、社会人になって垢抜けた姿で再登場し、ガクをおおいに驚かせた。

世界の堀本(せかいのほりもと)

ドラゴンバンクのソーシャルゲーム「ドラゴン娘」の開発者。作中におけるゲーム開発の世界では名の知れた人物らしい。
「ドラ娘の開発者は名前を世間に出さない」というドラゴンバンクの開発方針に反感を抱いており、トリリオンゲームが作るソーシャルゲームへの参画を表明。それがきっかけでトリリオンゲームは投資家たちから20億円の資金調達を受けることができた。


【主な用語】

会社名とその主要な動向については登場人物の項を参照。

≪セキュリティ・チャンピオンシップ≫

通称セクチャン(SECCHAM)。ドラゴンバンクがメイン協賛のハッカー大会。世界トップレベルのハッカーが集まるため、ここで活躍すれば業界から一気に注目される。



≪AIセレクトショップ ヨリヌキ≫

トリリオンゲームが初めて手掛けた通販サイト。Amazonや楽天で買い物をする際にAIに相談できるイメージ。
特に花き事業などの「モテ」の分野に力を入れており、AIに相談して商品の検索や絞り込み、生花の注文の際には色や形等を細かく指定することができる。ガクの改良により、「歌舞伎町のホスト/ホステス向けに誕生日の複数登録」「ARシステムを用いて商品をカメラ越しに配置できる」といった仕様が追加されていった。


最終的には蜜園フラワーへ1億円で売却するも、ドラゴンバンクの市場介入によってサイトの売上を大きく落とす事態となった。

≪ドラゴン娘≫

ドラゴンバンクが開発元のソーシャルゲーム。作中世界では大流行しており、市場規模は1兆円。桜もその面白さを認めている。
ドラゴンバンクの方針で「ドラ娘の開発者は名前を世間に出さない」ということになっている。この方針をハルが逆手に取ることに…。



追記・修正は1兆ドル稼いでからお願いします。

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  • 金月龍之介
最終更新:2025年02月18日 09:23

*1 「チェキって推しの子と1000円出して撮っても、価値のあるもの同士の両替感覚なんです」など。この際、やたら体幹がしっかりしているヲタ芸を披露した

*2 https://x.com/reach_ina/status/1855462646025511205

*3 このメールアドレスは実在し、@を全角から半角にすると本当にメールが送れる。ハルとガクから返信が届くとか…?

*4 神主さんがお祓いの時に振る白い

*5 前述の「1分待て」という指示は本戦開始からそのルーターが起動するまでの時間だった

*6 ただし桐姫だけは「他の能力が魅力的だったんでしょう」と最大評価を下した

*7 ちなみに彼女は会社の株を持っていないため、俗にいう「雇われ社長」である

*8 側近ですら「ハル(とガク)が断っている理由」として持ち株比率51%で実質的に他者の物になる事を挙げていた程だったのに

*9 もちろん罪の肩代わりまでは突き止められなかったが、ハルはどうにも胡散臭いところを感じていたためその場でカマをかけて認めさせた

*10 その様子は外面を良くしていたハルですら真顔にさせたほど

*11 ただハルの破天荒な行動は読み切れていなかった節があり、偶然であるような見方もできる