きみがおもいだすまで、わたしはここで死につづけるの
【正体】
人面鳥の正体は、ユズの思い出の中に現れる謎の少女。
偶然か彼女の名前も「コトリ」である。
長いボサボサの緑髪が特徴。ややジト目でクールな雰囲気を漂わせている。
ユズの
小学校に侵入した際に「久しぶり」と発言していたので年齢は中学生以上だと思われる。
写真を撮るのが趣味で、常に大きなカメラを持ち歩いている。
彼女は元々行方不明の母親を探しにこの街へやってきたのだが、とある方法で謎の森に入り込みそこに住む神様の怒りに触れ呪われてしまう。
呪いを解くにはこの森から持ち出された鈴を夜明けまでに探さなくてはならず、1つは見つけた物のもう1つは呪いで記憶が混濁したせいもあり見つからず、朝が来て呪いが深刻化し、人面鳥となってしまう。
その後同じく森に入り呪われてしまったユズを手助けし森から脱出させ、彼女に失った思い出を探すように促す。
そこに、もう1つの鈴のありかがあるはずだと信じて。
【結末】
最終的に正しい記憶を取り戻したユズは鈴を入手。更にコトリが変異した人面鳥を退けもう1つの鈴も手に入れる。
その後森に入りコトリと合流、途中怒り狂った神様の妨害を受けるが何とか鈴を返す。
これでやっとユズの呪いは解けたのだった。
だが、元の世界まで戻ってくると、そこにコトリの姿はなかった。
呪いを受けて大分時間が経っていた彼女は、もう手遅れだったのかもしれない。
悲しみに暮れるユズだったが、コトリが教えてくれた勇気が出るおまじないを胸に、強く生きていくことを誓うのだった。
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エンディング後… |
「青い花束」を持って廃ビルの屋上へ再訪すると少しだけ姿を見せてくれる。
こちらの世界に帰って来れないだけで意外と元気なのか、それとも化け物になってしまったおねえちゃんの残滓でしかないのか、それは定かではない。
おねえちゃんの呪いも一緒に解こうと諦めなかったユズの奮闘が、少しでも報われた事を祈るばかりである。
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【関連キャラクター】
- ユズ
- 主人公。
- コトリとは彼女が小さい頃に出会っていたが、覚えていなかった模様。
- その後再会した時はおまじないを教わったりと「おねえちゃん」と呼び慕っていたが、呪いのせいで悲しいわかれとなる。
- 幼少期の記憶の中で非常に親密だった事、ユズに「覚えてない」と言われた際落ち込んでいたなどの描写から、「実は本当の姉妹なのではないか」との考察も。
- そして小説版ではその考察が正しかったと明言されている。
- コトリの母
- コトリの母親。
- 写真かで各地を飛び回っており、家庭を顧みない人間だったらしく、コトリも「あんな母」と呼んでいたが、やはり気になって探しに来た。
- そしておそらく森にあった鈴を持ち去ってしまい神様に呪われ死亡。
- そのため本作の元凶ともいえる人物である。
- ちなみにユズの懐中電灯はこの母親の亡骸から持って行ったもの。
- コトリとユズが実の姉妹である以上、ユズの実の母でもある。
- しかし物心つく前に両親が離婚したためか、ユズは彼女の亡骸を見ても何かを思い出したりはしなかった。
- ムギ
- ユズの飼い猫で、コトリが見つけられなかったもう1つの鈴の持ち主。
- 鈴はおそらくコトリの母がムギに渡したと思われるが、経緯は不明。
- ユズがまだ小さいころに死去し、ユズとコトリで鈴の付いた首輪と共に神社の裏手に埋葬した。
- しかし呪いによる記憶の混濁もあり、土地勘を失った街でコトリは自力でムギの墓を見つけ出す事に失敗。
- 最後の頼みとしてユズを訪ねるも、ムギの死を受け入れらない彼女の認識は歪んでおり、そんな彼女の心の傷を案じたコトリは無理に聞き出す事を断念。
- こうしてコトリは一年前、自身の解呪に失敗してしまった。
- 神様
- とある方法で行くことのできる森に巣食う何か。
- 森に入ってきた者(正確には森にあるものを持ち去った者)に呪いをかけ、ユズやコトリも被害に遭った。
- しかしそれは持ち去った物を返して欲しいが故の行動で、ちゃんと返せば呪いを解いてくれる等良識的。
- しかし、時間制限を設けてありそれを過ぎると手遅れになってしまうあたりはえげつない。
【余談】
「主人公を襲う事もあるものの、実は味方寄りのお化け」という点は前作、前々作のコトワリ様やよまわりさんと共通する。