ユーミル(FE)

登録日:2022/10/09 Sun 01:18:10
更新日:2025/05/09 Fri 18:15:02
所要時間:約 4 分で読めます





私はユーミル。生命の竜。

私の命の輝きを、あなたの力に変えられたら……。

出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、
2017年2月2日配信開始、(C) 2017 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS

概要

『ユーミル』とは『ファイアーエムブレム ヒーローズ』の第六部の『戦渦の連戦 生と死の王女』で初登場した女神。
ゲームのシステム上、クラスは特にない。
イラストは開花イシュタルなどを担当したニジハヤシ氏。

CV:河野ひより

第三部で登場した「死の王国ヘル」があった場所にもともと存在した「生の国ユーミル」の神竜。
彼女曰く「人も風景も眩しいほど生命の輝きを放っている国」だったようで、今のアスクに近かったという。
人に命を与える力を持ち、慈悲深く、母性溢れる性格。
そんな国の王女として生まれたエイルのことも両親共々よく知っており、親交も深かったらしいが、
当時幼かったエイルはそれをあまり覚えてはいない。

しかし、その平和は相反する概念を持った死の女王ヘルの侵攻を受けて打ち砕かれ、国は瞬く間に滅ぼされる。
戦う手段を持たなかったユーミルは、生き残った民の魂を幼いエイルの内に隠すことにした。
ユーミルの王族にはいくつもの命を持つことを可能とする特性があり、それを利用したものだった。
だがヘルはそんなユーミルの策に早々に気付き、己の力を増すためにエイルは専用の処刑場で一日に一回ずつ、その命が一つになるまで殺され続けることになる。
エイルに死の苦しみを味あわせる結果に繋げてしまったことを深く悔いた彼女は、失意のうちに姿を消した。

そして時は流れ、ヘルが討たれたことでようやく姿を現す。
しかし、その時既にエイルはガングレトによりトドメを刺されていた直後だった。
彼女はエイルを生かすため、自らの命を差し出して彼女の生を繋ぎ止める。
その代償にエイルの心の中でしか存在できなくなってしまったが、彼女はそれに何らの躊躇いもなかった。
そして、ヘルがいない今こそ生の国を復活させる絶好の機会として、死者の国に彷徨う生の国の民の魂を回収しようとするが……。

ちなみに竜の姿は翼を持ったシカのような姿で、角には木が生い茂り、尾からは水が流れている。

元ネタは北欧神話の原初の巨人ユミル。
巨人を自分の体から生み出し、オーディン達によりその亡骸は世界や生命の創造に使われたとされる。
ちなみにユミルが生まれた場所はムスペルヘイムの熱とニヴルヘイムの寒気がまじわった所とのことなので、
これに従うなら、生の国ユーミル(死の王国ヘル)はムスペル王国と二フル王国の間に存在している、という事になるが……。


性能

出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、
2017年2月2日配信開始、(C) 2017 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS

2022年7月の戦渦の連戦終了後、Echoesキャラに混じって実装。
緑属性の竜・騎馬ユニット。
青属性のニフル、赤属性のムスペルとは同じ騎馬マムクートでもきれいに属性が分かれた。

特筆すべきは、その登場から実装までの驚異的なまでの速さにある。
最初に登場したのは、戦渦の連戦「生と死の王女 1」の終了した7月17日の16時過ぎのエンディングから。
この時は顔見せ程度でしかなく*1、もちろん戦うシーンなど描かれもしていない。
にもかかわらず、翌7月18日の12時には早々に実装が告知された。この間わずか20時間ほど、1日さえ経っていない
余りの急展開に多くの召喚士が呆気にとられることとなった。
神階英雄でないのは、上述の通りエイルの心の中でしか存在できなくなってしまった事で神でなくなってしまったためか。
エイルの中にしかないはずのユーミルさえも実体化する……エクラ、ひいてはブレイザブリクがいかにとんでもない力を持つかが分かるだろう。

武器スキルは『永生のブレス』
攻撃+3
射程2の敵に、敵の守備か魔防の低い方でダメージ計算
応援、移動系補助(体当たり、引き戻し、回り込み等)を使用した時、または自分に使用された時、移動後の自分と相手の周囲2マスの味方のHP10回復、その後【不利な状態異常】を解除(自分と相手を含む。自分と相手の範囲が重複していても効果は重複しない)
戦闘開始時、自身のHPが25%以上なら戦闘中、攻撃、速さ、守備、魔防+5、絶対追撃

Aスキルは周囲2マス以内に味方がいる時、戦闘中、攻撃、魔防+5、かつ自分が攻撃、魔防の弱化を受けていれば、攻撃、魔防が弱化の値の2倍だけ上昇の『攻撃魔防の連帯』
Bスキルは『攻撃魔防の近影3』
【再移動(残り+1)】*2を発動可能
戦闘中、敵の攻撃、魔防-3
Cスキルは『永生結界』
周囲2マス以内に味方がいる時、自分とその味方は下記の効果を得る
戦闘中、守備、魔防+4、かつHPが75%以上で敵の致死攻撃を受けた時、ダメージをHPが1残るように軽減(1戦闘1回のみ。奥義以外の「敵の致死攻撃を受けた時、ダメージをHPが1残るように軽減する効果」とは重複しない)

ステータスは攻撃が59と結構高い部類。戦う手段を持たないとは一体……。他はHPと速さは少々低いが守備と魔防はそこそこ。

生命の竜らしく、味方の生存をコンセプトにしたユニット。
応援を行ったり移動系補助の対象にする事でHPの回復と状態異常解除が行える。
ユーミル自身は『攻撃の大応援+』を持つので、攻撃のバフ付与と一緒にHPの回復とデバフ解除が一手に可能。
大応援なので余程離れていない限り味方のほぼ全員を対象にできる。
更に周囲にいればHP75%以上限定で祈り効果を発動できるようになるのも強み。

弱点はCスキルでの祈り効果の条件が厳しく使いにくい。
固定ダメージや範囲奥義、連続行動する疾風迅雷、連続攻撃のある効果の前では意味を為さない事。
魔法やブレスは魔防の強化があるためマシだが、守備は強化が無いので物理武器は苦手。竜特効と騎馬特効の両方を受けるのでファルシオンあたりは受けたらひとたまりもない。
回復を封じる不治の幻煙や祈り効果を貫通する伝承ナンナあたりも天敵といえる。

場に残れる性能に当時は活用されていたがインフレの影響から『不治の幻煙4』が登場以降、祈りを封じる効果が増えたせいか強みが減少。
それ以上に条件が緩いかつ祈り+HP回復も出来る洗脳マリア、祈りはないが不治の幻煙4内蔵と回復サポートとステータスが充実したヘイズルーンなどが登場してからは使用率は減ってしまった。

水着姿になると、エイルの成長がよくわかるわね。

こんなに大きくなって……うれしいけど、少しだけ寂しいかも?

出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、
2017年2月2日配信開始、(C) 2017 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS

2023年7月に水着超英雄で参戦。イラストはいちかわはる氏。
今回は無属性の魔法・歩行ユニット。
パートナーは後に同じ生の国出身と判明するエイル。
外伝では二人で仲良く海で過ごしている姿が描かれる。
しかし「自分が楽しんでいいのか」という負い目がヘルの幻覚を生み出してしまい、悩むエイルをユーミルは励ましている。

武器スキルは『真夏の生命の輝き』
奥義が発動しやすい(発動カウント-1)
周囲3マス以内に味方がいる時、受けた範囲奥義のダメージを75%軽減(巨影の範囲奥義除く)、かつ戦闘中、敵が追撃可能なら、最初に受けた攻撃のダメージを75%軽減
周囲3マス以内に味方がいる時、戦闘中、敵の攻擊、魔防-6
さらに、敵の攻撃、魔防が戦闘開始時の自分のHPの30%だけ減少(最大12)、自分は絶対追撃、戦闘後、自分は10回復

Aスキルは『生命の業火静水3』
HP+5
戦闘開始時、自身のHPが50%以上なら、戦闘中、攻撃、魔防+7かつ周囲2マス以内にHPが50%以上の味方がいる時、戦闘中、敵の奥義発動カウント変動量-1
Bスキルは『生命の護符4』
戦闘中、敵の攻撃-5
戦闘中、敵の「敵の守備か魔防の低い方でダメージ計算」と「杖は他の武器同様のダメージ計算になる」を無効化。
敵が杖の時、戦闘中、自分が受けている反撃不可を無効。戦闘後、HP10回復
Cスキルは通常版同様『永生結界』

今度のユーミルは防御に転じた。
範囲奥義と初撃のダメージを大幅ダメカを行う効果で攻撃と魔防を下げつつHPに応じてさらに攻撃と魔防を下げる妨害も。
何より大きいのは実用性がほぼなかった汎用Aスキル『生命』スキルが大幅に強化された点。
HPも大幅に増え、自分のHP依存で強化されるよう緩和してさらに条件が整えばキャンセル効果も付く。おかげで実用性が向上した。
Cスキルも健在なので祈りで味方を補助も可能。

比翼スキルは自分と周囲2マス以内の味方は【不利な状態異常】を解除、HP20回復
1マップに1回使用可能、ただし、奇数ターン開始時、自分が比翼スキルを使用済みなら、再使用可能にする

特攻を受けなくなった利点は大きいがCスキルの使いにくさもそのままで回復妨害や祈り無効に弱い部分は通常版から引き継いでしまっている。
しかも速さに関しては鈍足となったせいで弱らせることが出来ても相手からの追撃は逃れられず、追撃分の軽減が発動しない。その上、見切り追撃に弱ければ追撃を封じる手段も無い。
初手から軽減無効持ちでは簡単に貫かれ、レイヴン効果は天敵と弱点がかなり多い。


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最終更新:2025年05月09日 18:15

*1 しかも登場した時点で既に死亡したに等しい状態にあったという点でも異例。

*2 自分から攻撃、補助、地形破壊の行動をした後、直後に移動できる。移動できる距離は上記の行動前に移動した分の残り+1(ワープ移動時は残りは0として扱う)。