レイジングフォーム/コマンドフォーム

登録日:2023/05/25 Thu 03:23:24
更新日:2025/03/23 Sun 16:28:11
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レイジングフォーム及びコマンドフォームとは、特撮テレビドラマ『仮面ライダーギーツ』に登場する変身形態である。


【概要】

レイジングフォーム


SET

GREAT

READY FIGHT

「コマンドツインバックル」の片側である「コマンドジェットバックル」を装備して変身する形態。
いわゆる強化フォームに相当する形態……ではあるのだが、見た目の変化は頭部にゴーグルとアンテナからなるヘッドギアが追加装備されるだけに留まる。
なお、本編では使われるコマンドフォームに合わせてジェットバックルを左右のどちらかに装填して変身している。
また、バッファの場合はジャマトバックルをこの時点で装着している。

複眼を覆うゴーグル「コマンドグラス」は高度な情報処理能力を備えるマルチタスクディスプレイとして機能する。
アンテナは非接触式スキャンで対象の組成や構造などの各種情報を取得し、瞬時に分析してウィークポイントや最適な攻撃方法などを導き出す。
ギーツは左耳に「コマンドアンテナ」、タイクーンは頭頂部全体に「コマンドフラットアンテナ」、バッファは頭部左右に「コマンドアンテナブロック」として装備される。

胴体の見た目はエントリーフォームのままだが、レイジングフォームに合わせた機能拡張が行われている。
腕部は独自のモーションコマンドによって変身者を剣の達人へと変化させ、脚部は剣による近接戦闘に特化した足捌きを発揮させる。

戦闘スタイルは拡張装備「レイジングソード」による近接戦で、これだけでもポーンジャマト程度なら蹴散らせる。
とはいえ、基本は後述の「コマンドフォーム」への繋ぎであり、必殺技も存在しない。


コマンドフォーム


TWIN SET

TAKE OFF COMPLETE

JET & CANNON

READY FIGHT

「レイジングソード」で敵を倒すことでエネルギーが充填された「コマンドキャノンバックル」を、レイジングフォームにデュアルオンすることで変身する形態。
リボルブオンによって砲撃に特化した「キャノンモード」と、空中戦が可能な「ジェットモード」を切り替えることができる。

全身に銀色のゴツいアーマーが新たに装備され、頭部もヘッドガードが固有デザインに変化。
一見動きにくそうに見えるが、実際は各部のジェット装備によって三次元的な機動も問題なく行える。
必殺技は「コマンドツインビクトリー」。

ジェットモード

「コマンドキャノンバックル」をデザイアドライバーの左側に装着した高機動形態。
背部には姿勢制御装置「ウインガンカー」を装備しており、風を受けて揚力を発生させ、飛行を可能とする。

胸部拡張装備「ジェットシンクロジション」は優れた高速空戦能力と鉄壁の重装甲を誇り、単独でのゲーム攻略をも可能とする力を与える。
肩部拡張装備「エアロディフェンダー」は空気抵抗を制御する特殊なフィールドを展開し、飛行速度を飛躍的に向上させる。
腕部拡張装備「ツインハンド」は飛行にレイジングソードによる接近戦を組み合わせ、スピードに乗せた高速斬撃を得意とする。

大腿部拡張装備「キャノンボトムポジション」によって優れた火器管制能力を発揮し、噴射装置の制御を行う。
膝部拡張装備「ブラストディフェンダー」は特殊なフィールドを展開して衝撃などから下半身を保護し、アクティブな着陸を可能とする。
脛部拡張装備「ツインフット」は高高度からの急降下により破壊力を高めたキックを放つ。
また、複眼を覆うコマンドグラスは目視によるロックオン機能を持ち、飛行時の対象追尾を助ける。

キャノンモード

「コマンドキャノンバックル」をデザイアドライバーの右側に装着した砲撃形態。
両肩に荷電粒子砲の一種「トロンキャノン」を装備しており、約13kmの有効射程を持った精密砲撃を行える。

胸部拡張装備「キャノンシンクロジション」は優れた火器管制能力と鉄壁の重装甲を誇り、単独でのゲーム攻略をも可能とする力を与える。
肩部拡張装備「ブラストディフェンダー」は爆風によるダメージを軽減する特殊なフィールドを展開し、至近距離から砲撃を叩き込むことが可能となる。
腕部拡張装備「ツインハンド」は砲撃にレイジングソードによる接近戦を組み合わせ、近~中距離までのレンジに柔軟に対応できる。

大腿部拡張装備「ジェットボトムポジション」によって優れた空間把握能力を発揮し、重武装ながら三次元的な格闘戦を得意とする。
膝部拡張装備「エアロディフェンダー」は特殊なフィールドを展開して空気抵抗を制御し、運動性能を飛躍的に向上させている。
脛部拡張装備「ツインフット」はダッシュやジャンプなどで加速し、そのスピードを乗せてキックの破壊力を向上させる。
また、複眼を覆うコマンドグラスは目視によるロックオン機能を持ち、砲撃の際に対象をホーミングさせることが可能。

【使用者】

最初の使用者。本来なら未実装だったコマンドツインバックルは、ニラムが彼の為に転送したものである。
OPにはコマンドフォームのギーツが登場しているが、実は本編での使用回数はたったの3回。映画などを含めても4回しか変身していない。

2人目の使用者。創世編にてブジンソードに変身するまでは、事実上タイクーンの強化形態となっていた。使用回数も他の2人より多い。

3人目の使用者。25・26、42話、Vシネマにて使用。

【劇中での活躍】

謀略編

13話から登場し、ゲームマスターの妨害などによって苦戦する英寿を見た運営者のニラムから送られ、そのまま英寿が使用。景和から借りたデザイアドライバーを使用してレイジングフォームに変身し、ジャマト達と戦った。
当初はキャノンバックルがロックされていて外せなかったがジャマトを倒し続けたことでロックが解除され、コマンドフォーム・キャノンモードに変身。そのままコマンドツインビクトリーでジャマトライダーを撃破した。

その後はデザイアドライバー共々、タイクーンに渡された。

14話ではタイクーンが使用。キャノンモードに変身してかくれんぼジャマトを撃破した。
15話ではギーツがコマンドフォームジェットモードに変身。空中攻撃でラフレシアフォートレスジャマトを粉砕した。
そして16話では、ギーツとギロリからコマンドツインバックルを渡されたタイクーンが使用。己の理想の為に互角の戦いを繰り広げるが…。

乖離編

18話・19話に登場。ケケラのシークレットミッションをクリアしたタイクーンが入手し、ルークジャマトと戦ったが、突如豪徳寺武の姿に変化したルークジャマトに動揺し攻撃を止めてしまう。さらに、ルークジャマトと戦おうとしたナッジスパロウを妨害したので、彼にデザスターだと決めつけられ、ニンジャバックルを没収されてしまった。

以上が乖離編におけるコマンドフォームの出番である。流石にあんまりな気がしないでもない…。この後ケケラに説教された

慟哭編

主人公達が全く使用してくれないのに腹を立てたのか25・26話ではベロバからバックルを渡されたバッファが使用。
どういう訳か出現したレイジングソードを投げてそのまま肉弾戦を始めた。
案の定ロックを外すためのエネルギーが足りなかったため、なんと自分自身を攻撃してエネルギーを蓄積し、ロックを解除した。
それでもマグナムフォームのギーツは倒しきれなかったが、コマンドフォームが弱い訳ではなくむしろ格上相手に渡り合える英寿が凄いのだろう。

28話ではタイクーンが使用し、グレア2とジャマトライダーに倒されかけた英寿とジーンを救出した。
31話でもタイクーンが変身。穴に落ちたら消滅する「天国と地獄ゲーム」において、飛行能力を持つこの形態はうってつけであり、穴に落ちた人々を助け出す。
ただし、翌日はニンジャフォームを使用したので出番なし。

慕情編

未登場。バックルも含めて影も形も無かった。
仮にギーツが入手していたとしても、重力操作が可能なレーザーブーストどころか、空中に足場を生み出せるギーツIXといった上位互換フォームが登場したので、今後彼が使用する機会は皆無になったと思われる。
ならばタイクーンが……と思われていたが…。

創世編

40話から登場するブジンソードは、キャノンモードのスーツを改造した可能性が浮上。
さらに、同話で景和がツムリに強力なバックルをせがんだ際、ブーストやフィーバースロットの名前が挙がる中コマンドツインバックルには一切触れなかった。
スペックも扱いやすさもブーストの方が上だから致し方ない。

スーツの改造により今後の出番が絶望視されていたが、42話でバッファが使用しレイジングフォームとジェットモードに変身した。
しかし、相手はよりにもよって同話初登場のプレミアムケケラとプレミアムベロバ。
ある程度は粘っていたものの、プレミアムな2人には力及ばず本編初の黒星を付けられてしまった。

だが、ちょっと待ってほしい。
この時の道長は、ポーンジャマトとの連戦や直前のブジンソードとの交戦で少なくないダメージを負っているはずである。
それにも関わらず、2対1という不利な状況でもある程度食らいついていた。
そして、プレミアムケケラとプレミアムベロバはグレアやゲイザーなどの運営ライダーに匹敵する力を持っている。
つまり道長は、このバックルで運営ライダーと同格の相手を2人も相手取っていたのである。

敗北こそしたが、この一件で道長の並外れた耐久力と戦闘能力、そしてラスボスジャマトを撃破できるコマンドフォームのポテンシャルが改めて注目されたのであった。
流石ゾンビ、しぶとい。

Vシネクスト『仮面ライダーギーツ ジャマト・アウェイキング』

同作の事件の黒幕・蒼斗ことキングジャマトの部下であるビショップジャマトとナイトジャマトに襲われていた春樹を助けるべく、バッファがジェットモードを使用。
2対1でも圧倒的な実力差を見せつけて撃破した(何気に映像作品でバッファ コマンドフォームが勝利を果たすのは今回が初である)。


【玩具版】

コマンドジェットバックルとレイジングソード共々「DXコマンドツインバックル&レイジングソード」として発売。期間中に購入すれば仮面ライダータイクーンのコアIDが貰えた。
ジェットバックルにはスイッチギミックのみで、キャノンバックルには音声とレバーのギミックが内蔵されている。
過去作で言えばジオウライドウォッチⅡアウェイキングアルシノゼツメライズキーカルノタウルスゼツメライズキーの親戚である。

【余談】

強力なバックルには違いないが、コマンドフォームに変身するにはエネルギーを充填してコマンドキャノンバックルのロックを解除しなければならないというプロセスの都合上、一定時間レイジングフォームでいなければならないデメリットを抱えている。
さらに単体で飛行能力を持つのはジェットモードとアームドプロペラしかない。
それが原因なのか敵が強くなるにつれて出番が減っていき、ポーンジャマトやジャマトライダーを除けば、明確に倒した敵はかくれんぼジャマトとラフレシアフォートレスジャマト、そしてVシネマのビショップジャマト&ナイトジャマトだけ。
意外と戦績はパッとしないものの、要所要所でドラマ的な活躍は見せたと言えるだろう。



追記・修正お願いします。


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最終更新:2025年03月23日 16:28