デッ怪ラッシュ(風来のシレン6)

登録日:2024/02/07 (Wed) 22:27:20
更新日:2024/11/15 Fri 08:49:47
所要時間:約 7 分で読めます








デッ怪しか出現しないダンジョン
見つからないように避けながら進む



『デッ怪ラッシュ』とは、『不思議のダンジョン 風来のシレン6 とぐろ島探検録』に登場するダンジョンの一つである。



【概要】

ストーリーの本筋には一切関わらないダンジョンの一つ。
全30Fで、一度踏破しても階数は増加しない。
アイテム・旅仲間は共に持ち込み不可。更に救助も不可。

ある時、火吹き山の山頂に何故かドラゴンがおり、話しかけると遠くの島にあるこのダンジョンで迷子になった娘のヒーポフを助けて欲しいとシレンに頼んでくる。
このイベント以降、「デッ怪ラッシュ」が解禁されるようになる。

その名通り、本作の目玉である特殊な敵デッ怪だけが出現するダンジョン。
……そう、このダンジョンにデッ怪以外の通常モンスターは「例外」を除いて一切出現しない。
後述の説明にもあるように、正面から戦うこと自体が非推奨な危険生物が最初から最後の階までずっと出現し続けるため、ゴールまでは嫌でも対処を迫られることになる。

だが、言い換えれば気を付けるべきはデッ怪のみであり、見つかりさえしなければ危害を加えられない(当たり前だけど)、不確定要素になりうる通常モンスターが(例外を除いて)出てこないという点では案外やりやすい面もある。
基本的にデッ怪相手ではシレンの強さが意味を成さず、武具を集めたり鍛える意味が薄いので、
アイテムをなるべく稼いで溜め込んだら階段を見つけ次第、即下りで逃げまくる……それがこのダンジョンのセオリーである。

また、全体的に「ボヨヨン壁」の部屋が出現しやすく、部屋の構造次第では重要アイテムの量産も狙える*1


《デッ怪とは?》

本作の項目でも触れているが、デッ怪中心のダンジョンにつき、ここでは詳細に踏み込んだ説明を交える。

デッ怪は異世界から出現する巨大化したモンスターたちで、マップ上のアイコンもただの赤い点ではない専用のマークで示される。
元となったモンスターによらず3×3マス判定の巨体を誇り*2、一律で鈍足行動。
そのぶん攻撃力は桁違いに高くなっていて、初期状態のシレンで挑もうものなら相手次第で100超えの超ダメージを食らい、地面を舐めることになる。

更に前方と両側の横には人魂のような炎の防壁「デッ怪バリア」を展開しており、攻撃や飛び道具を無効化してくる。
↓こんな感じ。


□ □ □

防 防 防

  シ  

このため、倒し方にも工夫がいる。後ろとその斜めがガラ空きである点をうまく突こう。
超攻撃力とバリアを得たのと引き換えにHPがとてつもなく低いため、叩けばあっさり倒れる。この辺は初代シレンの変態モンスター「正面戦士」とよく似ている。

とはいえ倒したところで経験値も極端に低く、アイテムも落とさず、てんで旨みが無い。
基本的には交戦そのものが推奨されない、ダンジョンにおいて明確な避けるべき敵である。
……が、「デッ怪ラッシュ」では他のモンスターが出ないことを考えると、こんなのでも貴重な経験値の源。
こまめに倒しておけばそれなりにレベルも上がる。まさに塵も積もれば山となる。

出現フロアに踏み込むと専用BGMが流れ*3、どこかの部屋にランダムで「デッ怪ホール」と呼ばれる穴が現れ、ここからデッ怪たちがどんどん湧き出す。
送り込まれたデッ怪はしばらくターン経過すると跡形もなく消えるため、穴から遠ざかれば接触の危険は減る。
しかし、デッ怪ホールは定期的に部屋を変えて現れるので、ひとところに引きこもっていても安全ではない。恐ろしいことにシレンがいる部屋にいきなり現れるケースもあるのだから。
(同じ部屋に続けて出現する可能性もある)


延々と危険な敵を送り込むデッ怪ホールだが、実は消し去る方法もある。
それはそのフロアの部屋全てを巡ること。
最後の部屋に踏み入れた瞬間、デッ怪ホールはデッ怪たちと共に消滅する。
もちろん大部屋の巻物を読んだ場合は、一つになることで実質的に「全ての部屋を踏破した」とみなされる。

消滅後はデッ怪ホールがあった場所にアイテムが落ちる。
このアイテムが重要で、白紙の巻物、復活の草、特製おにぎりなど有用なアイテムが入手しやすい。
なのでデッ怪は避けるべき敵だが、希少なアイテム目当てなら発生源を潰す価値があると言える。
こと本ダンジョンでも資源が限られる&ドロップアイテムに高性能なものが混ざっていることから、特に序盤ではなるべく踏破して稼ぎたい所。
ただし、歩き回る際には画面の仕様上、上下方向が狭く、うっかり歩きすぎて殴られる事故が起きやすいので、上下方向へ歩く際はなるゆっくりと1歩ずつ確認して進もう。

ちなみにデッ怪の選出について、そのダンジョンにいないモンスターが現れることも多々ある。
だが倒しても「もののけ手帳」には登録されないので注意。


【注目アイテム、仕掛け】

  • 石、デブータの石
このダンジョンにおける生命線。10以上もの固定ダメージにより簡単に葬り去れる。
放物線を描くタイプの飛び道具なので、デッ怪バリアを超えて叩くことができるのは非常に大きな強み。
これさえ潤沢に溜まっていれば一転して攻略は簡単になる。
ただし逃げがメインのダンジョンなので、要所以外での使いすぎは厳禁。スッカラカンの時に遭遇したら……。

  • 銀の矢
バリアに関係なく貫通し、複数のデッ怪を巻き込むことも可能。
他の矢も「遠投の罠」を踏むことで銀の矢と同じように使える。

  • 復活の草
事故死が多いダンジョンのため必需品。
なるべくボヨヨン壁で増やせたら増やしておきたい。

  • 無敵草&すばやさの種
バネの罠や丸太の罠でホールやデッ怪の近くに移動してしまった場合に、
石などの投擲物が外れる、あるいは敵からの遠距離攻撃を見越してあらかじめ飲んでおくと生き残れる可能性が上がる。

これも手に入れれば絶好の量産チャンス。
ダンジョンへ飛び込む前に多く巻物を読んでおくほど、選択肢が増えて扱いやすい。

  • 大部屋の巻物
仕様上、デッ怪(ホール)を一発で消せる超優秀な巻物。
唯一の難点はイレギュラーを掘り当ててしまう事。別の対策アイテムとあわせて読みたい。

  • トンネルの杖
恐らくこのダンジョンで唯一有用な杖。杖を見つけたら壁に振って識別しておこう。
行き止まりでホールが退路を塞ぐように出現した場合に逃げ道を作ったり、
構造的に行きづらい部屋に階段がある場合などに、別な通路を作って侵入すると良い。

  • 守りのお香
マムル、チンタラなどの元が弱いデッ怪であれば、レベルアップしつつ弟切草や命の草で最大HPも確保した上で、
これを使うことにより一撃死を免れる。
本作のお香は一定ターンで効果が切れるので過信は禁物。

  • 気配察知の腕輪
遠距離でもデッ怪たちの動向を把握できる。

  • 視界不良のお香
視界不良に陥っても、シレンからは例外的にデッ怪の姿が見え続ける。
こちらがアイテムを見つけづらくなる欠点を除けば、目くらましとして優秀。

  • 大砲
普通の大砲でも爆風に巻き込んで倒せる。貫通砲なら言うこと無し。
回数制限があるのと、7方向に砲弾を飛ばすタイプは誤射による爆発ダメージに注意。
なお大砲自体は通常のモンスターも利用するが、デッ怪は一切使わない。

押して移動させることも可能なので、通路をふさいでデッ怪の侵入を防ぐことも可能。
ただし自分が通行できるように入り口から1マス開けること。

  • 遠投の腕輪、遠投の罠
前述のように銀の矢以外でもバリアを貫通させられる。

  • フロア移動の罠
このダンジョンでは階段と一緒。
でもアイテムを拾いに行くときに踏むと腹立たしい。


【主な要注意モンスター】

どのデッ怪も等しく隣接してはならない危険生物であるのは当然として、元となったモンスターの能力も行使できるため、中には厄介な奴らがいる。

  • 1割バッター
石投げで調子に乗ったシレンを絶望させる、期待の大型昆虫。
打率1割のバッティング能力よりも投げられたアイテムや杖の魔法弾を無効化するのがキツい。矢を運悪く打ち返されればこれも大ダメージ。
デッ怪バリアに当たっても同様にバットを振って弾く。
銀の矢、または遠投状態での飛び道具は打ち返せないのが救い。

  • ひまガッパ
こいつも石投げが効かないので厄介。
アイテムがあるとそっちに優先して移動し、居座る習性はそのままなので他のデッ怪よりも足止めはしやすい。

壁をすり抜ける能力の性質上、最初からシレンの存在を感知して追いかけてくる。
つまり、対デッ怪の定石の一つ「後ろから狙う」が通用しない難敵でもある。石と銀の矢は必須。
唯一の弱点(?)としてボヨヨン壁はすり抜けられない。

デッ怪でも召喚能力は変わらないのだが、この呼び出されたモンスターというのが大問題。
なんとデッ怪ではなく最高レベルの通常モンスターを召喚するのである。そのモンスターとは……

本来なら出現しない最恐のイレギュラー。
どちらもパワータイプのモンスターであり、バシャーガは怒涛の4連続攻撃、ギガタウロスは痛恨の一撃を繰り出す。
当然、HPもデッ怪を遥かに超えて多い。しかもデッ怪じゃないので等速ときており、振り切るのも難しい。
召喚されたが最後、聖域の巻物や水鉄砲の壺*4といった有効なアイテムが無い限りはワンパンで粉砕される未来が待っている。
飛び道具を持たないのが不幸中の幸い。

こいつらを呼び出す可能性があるシューベルは、部屋内でシレンを認識してなければ召喚を行わない。
なので奴の視界に決して入らないことが、イレギュラー降臨を阻止する最善の手である。
ただ困ったことにシューベルでなくとも「魔物の壺」「壊せる柱部屋」「キラキラ光る壁」「魔物部屋の巻物」でも同じことが起きる。
魔物の壺については容量の都合上、複数がシレンを囲む形で飛び出すため、やはり打開できるアイテムが無ければ詰みが確定する。
したがって「背中」が見える未識別の壺は階段で識別すべし。

幸い聖域の巻物などがあれば無力化は容易。上記アイテムで敢えて呼び出し、経験値を貯める稼ぎもある。
HPを上げておけば一部デッ怪の固定ダメージ攻撃*5を受けられる余裕が生まれ、更にレベル10,20になればシレンのHP自然回復量も増えるため一考の余地あり。

【余談】

  • 「とにかく道中の敵からアイテムを駆使して逃げ回る」ダンジョンの先輩としてはシレンGB2に登場する「壺の洞窟」、トルネコ3に登場する「まぼろしの洞くつ」、シレン5に登場する「ファミ通の挑戦状/至高への挑戦」などが存在。
    デッ怪ラッシュは排除手段が多い・30Fでクリアできるため、これらに比べると攻撃的な立ち回りで気軽に攻略できる。

  • イベントで探しているヒーポフのデッ怪も出現する。倒しても問題ない。

  • デッ怪しか出現せず単調な割に無駄に30Fと長く、面白くないと評価するプレイヤーもいる。
    Google検索でも「デッ怪ラッシュ つまらない」と検索候補に出てきてしまうほど。
    とはいえ、デッ怪からの逃げ回り方や倒し方を考えたり、ボヨヨン壁を活用したりと、このダンジョン独自の面白さはある。

  • 序盤は部屋数や通路数が多いのだが、中盤から終盤にかけて移動しづらい構造が増え、追い詰められやすくなるという特徴がある。
    この手の構造の切り抜け方に慣れておくと、もっと不思議のダンジョン枠であるとぐろ島の神髄の後半戦・縛りプレイ・タイムアタック等が楽になる。
    本作は多くのダンジョンをもっと不思議のダンジョンに向けたチュートリアルとして設定しているが、ここも例外ではなかったのだ。

  • Ver1.2.0では99Fバージョンが実装。本作でデッ怪として登場するモンスターはほぼすべて網羅されており、
    「通路で隣接すると隙のある挙動をする、という弱点を克服したコドモ戦車・ちびタンク」「デッ怪の攻撃力で落ちている武器・盾・矢を投げつけて即死させてくるおてあげガッパ」
    「視界外ギリギリから暴走の種を投げつけて無敵のデッ怪パワーで迎撃してくるみだれ大根」「元が早すぎて、デッ怪でも倍速・壁抜けでこちらにすっ飛んでくる死神」などは語り草。

追記・修正はデッ怪から逃げつつお願いします。
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最終更新:2024年11月15日 08:49

*1 斜めに投げた時に跳ね返り、折り返さずに一定回数跳ね返ると(必要な回数は各辺1回以上ずつと言われている)特別な音と共にそのアイテムが増えるという特徴がある。なお成功すると高確率で壁が丸ごと壊れる。

*2 巨大なためか、店主や大砲に重なると強制ワープさせることがある。

*3 今回の「デッ怪ラッシュ」では常時出現するためか、平常時のダンジョンと同じBGMが流れる仕様となっている。

*4 従来の水がめにあたる壺。射程距離が短い文字通りの水鉄砲を撃ち出す。水のマスでも補給できない以外は水がめと同じ使い勝手で、この場合は浴びたバシャーガ、ギガタウロスのどちらも攻撃力が最低まで落ち込む。

*5 オヤジ戦車やデブータ系統、ドラゴン系統などなど