森下藍

登録日:2025/02/08 Sat 21:08:00
更新日:2025/03/18 Tue 17:42:07
所要時間:約 4 分で読めます





「私達が残された時間で逆転できる可能性は...」


「か、可能性は?」


「ドゥルルルルルルル...」


「え?」


「何ですか、その顔は。」


「いえ、その、どぅる、る、って?」



「藍ちゃんコンピューターの計算している音ですよ。」



森下藍(もりしたあい)とはライトノベル『ようこそ実力至上主義の教室へ』の登場人物である。



【パラメータ】

学力:B⁺ 身体能力:C⁺ 機転思考力:B⁺
社会貢献性:B 総合力:B 2年時(OAA)

※OAA=『Over-All⁻Ability』の略称


【概要】

ライトノベル『ようこそ実力至上主義の教室へ』の登場人物で、高度育成高等学校の坂柳クラスに在籍する女子生徒。

なお、1年生編には未登場であり、本格的な出番は2年生編の終盤からである。

当初はぽっと出の脇役の一人だろう...と、誰もが思っていたのだが?


【人物・性格】

見た目は可愛らしいのだが、人の名前をフルネームで呼ぶ癖があり、クラスメート達からは変わり者扱いされている。
また、敬語口調ではあるが他者に対しては高圧的で毒舌な部分が目立っているためかクラスでは浮いており、特に親しい友人もいなかった。
クラスのリーダーである坂柳有栖に対しても他のクラスメート達とは違って妄信的に心酔していたわけではないらしく、彼女がクラスメート達に何の相談せずに己の退学を賭けをした末に自ら敗北を選んで自主退学というクラスにとって最悪の展開になってしまった際は厳しい言葉を吐いていた。

一応、自分の事を元から個性的な人間と言っているように自らの性格の問題についてはきちんと自覚はある模様。

ぶっちゃけ、彼女は初期の堀北鈴音を敬語口調にしたタイプの人間とも言える。


【能力】

OAA自体は比較的高めで、入学時点でAクラスに配属されてもおかしくはない優等生タイプである。

しかし、彼女について特筆すべきなのは洞察力と観察眼であり...
  • 堀北クラスの内、須藤健、高円寺六助、綾小路清隆をOAAと実態が異なると警戒して自ら独自に探りを入れる*1
  • 他のクラスメート達が疑惑止まりの中、橋本正義をクラスの裏切り者と確信する(他に確信していたのはクラスメートだと坂柳のみ)*2
  • 混合合宿のババ抜きにおいて椎名ひよりの思考を逆手に取って勝利する*3
  • 自分のクラスがAクラス行きが絶望的になった際にも感情論ではなく、理論的な方法で代替案を編み出す
ご覧の通り、坂柳クラスの隠れ頭脳派といっても過言ではない。

本人曰く、これまで動かなかったのは坂柳がクラスを指揮していれば自身が無意味に出張る事がないと考えていたからであり、自身もその気になればリーダーとしてクラスを引っ張るのも可能だが、一方で自分は民を率いて先頭に立つタイプではないと綾小路に語っている。
一方で身体能力に関しては現時点では他者との戦闘描写などがないため、正確には不明。
アーチェリーは苦手らしいが。

ちなみに綾小路からも女版高円寺、高円寺クラスの人間と評価されている。


【コミカル担当?】

えっ?じゃあ、何でこの優等生ちゃんの項目に『変人』だの『おもしれー女』だの『不思議ちゃん』だの『コミカル』だの『お笑い担当』といった奇妙なタグがあるのかって?

それは簡単...事実だからである。

ここからはそんな彼女のただの優等生ではない珍エピソードを見ていこうではないか。

真冬のベンチで...

生存と脱落の特別試験の説明があった日の放課後に綾小路と接触しているのだが、その時の状態が真冬のベンチで寝そべって薄目を開けながら、待機という奇妙なもので綾小路と同伴していた軽井沢恵をドン引きさせた。
下手すりゃ襲われかねない...ってか風邪引くぞお前

おまけにそんな軽井沢の本性を見抜く推理をして咄嗟に綾小路が軽井沢のフォローに回る展開も...軽井沢に謝罪したらしたらで直後の発言で彼女を困惑させるなど、散々振り回した。
ちなみに二人と連絡先を交換しているが綾小路はともかく、軽井沢が彼女と連絡を取る日は来るのだろうか?

森の声

混合合宿の際に自分を探しに来てくれた綾小路に対してこの一言。

「少し静かにしてもらえますか。今、私は森の声を...聞いていました。」

当たり前だが、人間には森の声など聞こえるわけがない。
しかし、綾小路は自身のサブカルチャーの欠如や実力の底が読めない森下からの発言というのもあって、まんまと騙された。
おまけにその様子を高画質で録画された。

また、一人離れて木々に身を委ねていたのは綾小路が自発的に自分を探しにくるだろうという読みでもあり、綾小路からも策士と評価された。
この時の綾小路は終始、森下に振り回されていたのは内緒。

生き物が好き...

綾小路と待ち合わせの約束をしておきながら、寮の裏手で寝そべった状態で虫の観察に没頭。
待ちくたびれてわざわざやって来てくれた綾小路に何をしているのか問いかけられると、睨みつけてきてこの一言。

「しっ、うるさいですよ。直ちに静かにしてください。私は虫の観察中なんです。」

いや、悪いのはあんただよ...

また、同時にカブトエビを飼育していた事が判明。
その際に観察日記代わりにつけていたらしいメモを綾小路と同伴者の山村美紀に見せている。
この際に直前に自身の生き物好きを疑っていた山村には目潰しを喰らわせている。
内容からして飼育自体はしっかりとしていたらしいのだが、長々と何を見せられたんだ?と綾小路と読者が思ったのは間違いないだろう。
おまけに綾小路には飼育セットを売りつけようとしていた。

通り名?

クラスメートである橋本正義と山村美紀にそれぞれ、『裏切り者の橋本正義』『薄葉紙の山村美紀』という通り名をつけている。
もちろん、二人とも嫌がっていた。
前者に関しては自業自得だが。






ここまで見れば奇妙なタグについても納得だろう。
このような自由奔放で意図の読めない変人のような行動についてだが、
  • 2年生編以降は三馬鹿の成長(並びに約一名の退学)による空気化で作中におけるコミカル描写が不足、一方でシナリオはシリアス化*4
  • それに対する綾小路との掛け合いが面白い
...といった部分から、読者達からは割と好評だったりする。

また、前述している綾小路の森下が女版高円寺、高円寺クラスの人間との評価は実力というよりかは、その自由奔放な人物像や性格の部分の方が大きいのかもしれない。


【余談】

初登場の2年生編9.5巻から2年生編12.5巻までの5巻に渡って皆勤賞であり、これは主要なキャラを除けば森下が唯一だったりする。
他にも登場時期が遅い脇役の割に綾小路との絡みや挿絵がやけに多いといった点から実は森下は綾小路にとって今後の重要キャラなのではないか?と考察する読者も存在していた。

そして、2年生編12.5巻のラストで遂に綾小路が旧坂柳クラスに移籍。まさかのクラスメート同士となった。

後になって考えてみれば、綾小路の森下並びに山村との絡みや彼女達の挿絵の多さは綾小路が旧坂柳クラスに移籍するという伏線だったと言える。



「綾小路清隆、私の項目を追記・修正してください。」



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最終更新:2025年03月18日 17:42

*1 須藤は作中屈指の成長力、高円寺は自由人だがハイスペック、綾小路は言うまでもない実力者のため、彼女の推測は正しい。

*2 おまけにクラス一致団結で排除すべしと断言しており、明確に邪魔者と見なしている。

*3 娯楽の一環とも捉えられるが椎名は龍園クラスの頭脳派であり、一時期はリーダー代理を務めていたほど。そんな彼女を出し抜くのは決して簡単ではない。

*4 特に2年生編12.5巻では人気キャラ退学、綾小路と軽井沢の破局、大人達の語り合い、一之瀬帆波のヤンデレピーク、綾小路のクラス移籍などシリアスな内容であり、冗談抜きでコミカルシーンは森下との掛け合いのみだった。