登録日:2025/03/25 (火曜日) 12:24:14
更新日:2025/05/12 Mon 11:57:35
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この記事には、いじめや自殺についての表現が含まれます。苦手な方はブラウザバックを推奨します。また、この記事はそれらの行動を推奨する物ではありません。
特別収容プロトコル
まず、特別収容プロトコルだがこのオブジェクトの特別収容プロトコルは非常に長いものになっている。
その文字数は驚異の約4400文字。
たからばこでさえも約1500文字なのでこのオブジェクトがいかに異常なのか分かるだろう。
だが、オブジェクトクラスはEuclidに分類されている。現時点では、財団はこのオブジェクトを大量のプロトコルでうまく制御できているようだ。
前置きが長くなったが、プロトコルの内容を確認していこう。
プロトコルの内容はこのような感じである。
- SCP-CN-2982は高等学校としての一切の機能を正常に維持しなければなりません。付随する異常現象についての情報は対外的に秘匿し、正常な教育活動の実施を保証してください。本プロコトルに違反すると、SCP-CN-2982の異常性が大規模に拡散する恐れがあります。
- 学校側との合意に基づき、機動部隊-辛寅-03("校内警備")が、警備員や教務部の教員・体育コーチなどの身分で、SCP-CN-2982内部に常駐しています。
- イベントCN-2982-Aの発生中、キャンパスは厳重に管理され、すべての人間は正門以外の経路で校舎を離れることを禁じられます。
- SCP-CN-2982内で生じる異常事件の本質に関する直接的な言及は極めて危険です。本プロトコルに違反した場合、当該人物および関連情報を知る者は(SCP-CN-2982内に居るか、イベントCN-2982-Aが進行中であるかにかかわらず)一律で死亡したものと見なされ、全校規模の記憶処理作戦が展開されます。
- オブジェクトの異常性が収束し次第、SCP-CN-2982-11を徹底的に清掃し、内部のあらゆる[機動部隊-辛寅-03メンバーのみアクセス可]を破壊します。
ざっくりと要約すれば、「CN-2982は機動部隊を配置して、高等学校として機能させるよ。正門以外から出たらダメだよ。異常現象について話さないでね。破ったら死ぬよ。」という事である。
正門以外から出るなという指示があるが、異常性は裏口で発生するのだろうか?
さらに「高等学校として機能させる」という記述があるが、まるでこの高校が高校として機能しなくなる出来事があったような言い方である。
すべての関係者は、SCP-CN-2982収容プロジェクトへの関与がもたらす一切のリスクを承知しているものと見なされます。
どうやら、CN-2982は収容に関与するだけで何かしらの異常が発生するようである。
具体的な内容は明示されていないが、CN-2982の異常性には
ミーム汚染や情報災害の類を持っているのかもしれない。
さっき、異常現象について話すなってあったし。
そして、プロトコルにはイベントCN-2982-Aの発生中に時間帯ごとに厳格に守らないといけないリストが貼られている。
[全時間帯]正門以外での退校を禁じる。
これはさっきも書いたので省略。
[12:00~13:30] 校内において、旧式の制服(SCP-CN-2982が2015年以前に採用していた制服。袖口のストライプが現行の青色ではなく、赤色となっている)を着た女子生徒が、「(特定の数人)を知っているか」と尋ねてきた場合、決して回答してはならない。対象はツインテールで眼鏡着用、身長約160センチメートル。ただちに向きを変え、可能な限り全力で逃げ出し、当該生徒の視界から居なくなること。
何やら、雲行きが怪しくなってきた。
旧式の制服を着ている生徒がいるはずがないだろうし、「回答するな、逃げろ」とあるのも異常である。
ただの不審者ならそんな対応はしないだろうし、何かしらの異常存在だと思われる。
幽霊とかだろうか。
[全時間帯] イベントCN-2982-Aの発生中は、SCP-CN-2982-1(講堂西側にある円筒形の建物)への立ち入りを厳禁とする。本措置は最優先の収容プロトコルである。スタッフはイベント終了後、他に同イベントが発生していないことを確かめた上で、建物内部に入り、異常な生物的材質で書かれた赤い文字をすべて除去すること。文章の内容を他人に漏らしてはならない。
一部の建物が使用禁止になるのはそこまで不自然ではないが、その建物に定期的に赤い文字が出来るとは明らかに様子がおかしい。
しかも、文字に異常性があるようである。
しかも、これが最優先のプロトコルであるらしい。-1がこのオブジェクトの根幹に関わる建物であるのはほぼ確実だろう。
[14:00~15:00] SCP-CN-2982-2(実験棟2階女子トイレの2番個室)はすでに封鎖され、使われていない。イベント中、当該トイレは入り口自体が封鎖される。トイレ内から泣き声が聞こえたり、血液に似た赤い液体が流れ出ている場合、無視すること。
トイレの中から、泣き声が聞こえたり、血液が流れているようである。
学校でトイレとなると
トイレの花子さんが思いついた人もいるかもしれない。この中にはそれに近い存在があるのだろうか?
[12:30~17:30] すべての生徒は生物の実験を行ってはならない。進行中の授業内容が人体の構造に関わる場合、ただちに当該授業を取りやめ、他の内容に切り替えること。
これまでは場所に関する項目が多く、その場所を規制すれば良かったが、この項目では場所の指定がない。
オブジェクトの異常性は授業などの会話によってもトリガーになるようだ。
しかも、授業の進行中でもすぐに切り上げないといけないほど致命的な結果が発生すると思われる。
[全時間帯] SCP-CN-2982-3(講義棟3階の302教室、ドア上に「3-12」の表記がある)への進入を禁じ、当該教室に入ろうとする者を阻止する。教室から笑い声、泣き声、叫び声、助けを求める声が聞こえた場合、独断で対処しないこと。聞こえる声の具体的な内容について、他人に漏らしてはならない。
3-12に何かしらの存在がいるようだ。この中のいる何かは笑い声、泣き声、叫び声、助けを求める声と様々な声を発しているが中にはどのような状況になっているのだろうか?現状ではまだ分からないが近寄らないほうがいいのは確かだろう。
[15:00~16:00] SCP-CN-2982-4(講義棟屋上)はイベント中、完全に封鎖される。15:36~15:39にかけて、CN-2982-Aプロセスの発生が予測された場合、15分前に講義棟の411・311・211・106教室および教務棟、実験棟のすべての部屋にブラインドを閉めるよう通知し、窓外の景色が見えないようにする。また同時に、すべての異常な物音を無視すること。必要があれば、影響を受けた者に記憶処理を施しても良い。
少し長いので要約すると「屋上を封鎖しろ、ブラインドを閉めろ、異音を無視しろ。」ということである。
この時間帯では、外では何かしらの現象が起こっている可能性がある。ブラインドを閉める必要があるのは認識災害があるのかもしれないし、隠蔽のためかもしれない。
[15:00~16:00] この間、講義棟3階の角から106教室の方向を向く際、床に不鮮明な黒い跡を見つけることがある。決して調べようとせず、ただちにその場に留まり、視界を3分間外すこと。同一箇所に跡が見られないことを確認するまで、上記手順は繰り返す必要がある。
黒い跡が見つかることがあるようだが、調べてはいけないようである。
視界を3分間外す必要があるのは、認識災害などがあるからかもしれない。
[15:00~17:00] スタッフはイベント中、SCP-CN-2982-5(講義棟地下1階)に近づいてはならない。当該フロアは初期収容において完全に封鎖しており、封鎖の際、内部に生存者が居ないことを確認済みである。不注意により、内部から会話や助けを求める声(とりわけ、男性が助けを求める声)を聞いた際は、自発的に記憶処理を受けること。
何かしらの存在が閉じ込められているようである。
会話や助けを求める声を出せるようなので人間に近いものだろうか。だが、生存者がこの中にいないのは確認済みのようだが。
[16:00~17:00] 体育の授業が実施されている場合、一時的に屋内での授業へ切り替えること。変更事由には「天気が煙霧のため」を使用できる。
この項目では、屋外での体育が禁止されている。16~17時には外に出てはいけないようだ。
ただ何故出てはいけないのかは明らかになっていない。
煙霧という理由を付けることが出来るのは幸いか。
[16:00~18:00] SCP-CN-2982-6(教務棟4、5階)は廃棄されており、フロア内のすべての窓は木板で完全に塞がれている。4、5階への階段は閉ざされ、誰の進入も許可してはならない。本規則に例外はない。当該フロアで人型実体が活動しているのを見たり、人から発せられていることが明らかな音を聞いた際には、即座にその場から離れ、機動部隊-辛寅-03司令部に報告すること。
人型実体。そういえばさっき異常存在っぽい生徒がいたような?
[16:30~18:00] SCP-CN-2982-7(教務棟3階廊下にあるガラス張りの部屋)の所在地、および付近の通過を極力避けること。SCP-CN-2982-7の表面に異常な赤いシンボルを見たり、内部から人の声が聞こえた際は、即座に機動部隊-辛寅-03司令部へ連絡し、記憶処理を受けなければならない。
また人の声が聞こえる場所が現れた。
封鎖していないのは、位置的に難しいのだろうか。
[17:00~18:00] 校内にいるすべてのスタッフは、睡眠状態に入ることを避けなければならない。眠る者がいた際は、夢の内容を取り除くため、対象に記憶処理を実施する。対象が他人に夢の内容を話した場合、情報を知るあらゆる関係者にも記憶処理を施す必要がある。
今度は夢に干渉するようになってきた。
話したらその人にも記憶処理の必要があるので、内容は異常事件の本質に関するものだろう。まあ、「喋ったら一律で死亡したものと見なされる」とあったし喋った本人の記憶処理が間に合うとは思えないが。
[17:00~18:00] 授業中のすべての教室では、教室のドアを堅く閉ざすと共に、生徒の点呼を実施する。本時間帯においては、生徒単独での退室を認めてはならない。どうしても退室の必要がある際は、2人1組での退室とし、戻る際には両人揃ってのノックと報告を求めること。単独での入室要求に返事をしてはならない。
この時間帯では、生徒が単体で入退室できないらしい。
点呼が必要なことから考えるとこの時間帯に異常性が活性化するためだと思われる。
[17:30~19:00] この間、SCP-CN-2982-8(教務棟東側のエレベーター)には立ち入らないこと。イベント中に進入した者については、エレベーターが動き出す前に脱出した場合を除き、ロストと見なされる。イベント終了後、エレベーターの表示階が「-2」から「5」の範囲になければ、エレベーターの電力供給を15分間遮断し、それから再起動させること。範囲内にある場合は、エレベーターを定位置に戻すだけで良い。
[17:30~19:00] イベントが終わる前に、エレベーターの電力供給を断ったり、ドアを封鎖してはならない。停電のほか、偶発的に供給を止めた際には、教務棟の全人員を避難させた上で、クラスA記憶処理を施し、イベント終了まで教務棟を封鎖すること。終了後、SCP-CN-2982-11の検査を実施する。
この2つのプロトコルはエレベーターに関係している。
「エレベーターが動く前に脱出しなければロスト」という記述から何者かがエレベーターを利用しているのだろう。
しかし、何故、エレベーターの電源を遮断する必要があるのだろうか?
[18:00~19:00] この間、SCP-CN-2982-9(講義棟3階西側角の廊下、教務棟に通じる)への立ち入りは禁じられる。不注意で進入した者はその場に留まり、機動部隊-辛寅-03司令部に助けを求める必要がある。救援要請の際は、目印となる周辺物体の特徴と、自身との相対位置を報告すること。司令部はそれらの情報に基づき、次に取るべき行動を指示する。
この時間帯の-9はただの建物ではなくなっているようだ。
[全時間帯] SCP-CN-2982-10(教務棟地下3階・廊下東側突き当りの鉄扉、地下防空壕に通じる)は厚さ約5メートルのコンクリートで完全に封鎖されている。誰も進入を試みてはならない。イベント発生中、少なくとも12人以上の武装人員を扉前に待機させておく。内部から明らかに異常な物音が聞こえた際は、即座に警戒態勢へ移行すること。
-10は厚さ5mのコンクリートで封鎖せれている。5mはやり過ぎな気もするが、監視が12人以上必要なほど恐ろしい何かがいるのだろうか?
[18:30~19:00] 講義棟の外にいる者は、講義棟への立ち入りを可能な限り避けること。本規則を不注意で違反した場合、周りの生徒が旧式の制服を着ているかどうか観察すること。もし着ていれば、ただちに講義棟を離れること。この時点で、対象が移動中に見かける生徒は全員、旧式の制服を着ているものと思われる。観察した人型実体と交流してはならない。その後はイベントが終わるまで、運動場や大講堂といった広い場所にて待機する。自身と面識がありながら、イベント中に[機動部隊-辛寅-03メンバーのみアクセス可]いる人物に出遭っても、決して会話してはならない。それらの人員はすでにロストしている事実を、断じて忘れないこと。
少し長いので要約すると、「18:30~19:00には講義棟に入るな。うっかり入ったら広い場所で待機しろ。旧式の制服を来た人型実体とは会話するな。」ということである。
[19:00~] SCP-CN-2982-11(実験棟1階・生物標本室)[機動部隊-辛寅-03メンバーのみアクセス可]。
リストはここで終了となる。だが、特別収容プロトコルはまだ続く。
いかなる現実安定装置や現実測定装置も、SCP-CN-2982には持ち込まないこと。
どうやらこのオブジェクトは現実改変が関係しているようだ。
各回のイベント終了時、生徒および教職員の人数を確認すること。失踪した者に関しては、最初から存在しないものとして偽装され、関係者には記憶処理と虚偽記憶の挿入が実施される。当該人物の氏名については、入学拒否学生のリストに追加される。
失踪した人の名前が入学拒否リストに追加されている。
オブジェクトの異常性は名前でもトリガーになるようだ。
SCP-CN-2982-1内部は24時間、厳重な監視下に置かれている。監視映像には一部、認識災害を人為的に埋め込んだ箇所が存在しうる。当該措置については、閲覧者がSCP-CN-2982-1内部に不法に侵入し、性行為に及ぶのを防ぐために導入されている。
先ほどにも出てきた-1が再登場した。-1は封鎖されているという記述があったがその上に厳重な監視を実施しているらしい。-1のプロトコルが最優先と書いてあったし無理もないだろう。
一般な学校でも校内での性行為が発覚すると処罰されるのは普通だが、財団がわざわざ認識災害を仕込んでまで阻止しようとするほど-1の性行為はよっぽどのタブーなのだろう。
SCP-CN-2982のクラス分けにおいて、「2-12」および「3-12」を設けてはならない。これらの学年では、より大きい枝番のクラスも禁じられる。
2、3年のクラスは12を超えることができないようだ。
存命中の2012年度卒業生および教職員(約40人)は記憶処理を受け、高校生活に関する虚偽の記憶が挿入された。当該年度の学生名簿に関する資料はすべて破棄されている。
2012年度卒業生がオブジェクトの元凶になったのは間違いないだろう。
記憶処理が実施されたのは、隠蔽のためだろうか。
名簿が破棄されているのは、これが異常性の媒体になっているのかもしれない。
校内で生じたあらゆる「学校の怪談」は厳格にコントロールされる。SCP-CN-2982の異常現象の本質に繋がりうるものについては、特段の管理が要求される。
異常現象の直接的な言及に繋がりかねかない学校の怪談が流行すれば、悲惨な結果を引き起こすのは間違いない。
この学校には、トイレから血が出てきたり、閉鎖された教室から声が聞こえてきたりと怪談のネタになりそうなものは腐るほどあるし、このプロトコルの実施には財団も手を焼いているだろう。
SCP-CN-2982に特定の氏名の学生を入学させてはならない。拒否リストの詳細を知る必要がある際は、サイト-CN-20にクリアランスを申請すること。当該クリアランスの申請は、その行為がもたらしうる一切のリスクを承知しているものと見なされる。
さっき出てきた拒否リストが再登場した。
ここには前にあったように失踪した人は入っているだろうが、それに加えて破棄された名簿の名前もここに入っているかもしれない。
収容プロトコルで指示されない限り、オブジェクトに関わる場所を独断で封鎖してはならない。
ここまでのプロトコルで幾つの場所を封鎖しているのにも関わらず、独断の封鎖が禁止されている。
一見矛盾しているようにも見えるが、このオブジェクトの対処としては封鎖が常に正解ではなく、慎重に実施しなくてはならないリスクの高い操作だということだろう。
もし、独断で実施したらこれまでの長いプロトコルが崩壊するかもしれない。
学校が人間の遺体や組織標本を収集したことは一度もない。そのような噂が流れた際は、SCP-CN-2982-11内部に新たな[機動部隊-辛寅-03メンバーのみアクセス可]が増えていないか、ただちに検査すること
イベントが発生した場合、遺体などが発生することがあるようである。
失踪した人はここにいるのだろうか?
これでやっと特別収容プロトコルが終了となる。
ここまで読んで思ったことがあるだろう。
いくらなんでも多すぎねぇか?
Keterオブジェクトでもここまでするのあんまないぞ?
まあでも、ここまで多くのプロトコルが必要になる出来事があったのだろう。
プロトコルから読み取れなかった謎や出来事もきっと説明に書かれているだろう。
それでは、説明を読んでいこう。
説明
SCP-CN-2982は中国・██省の██市立第三高等学校で、2381名の学生、209名の教職員が在籍しています。
オブジェクトの異常性は、イベントCN-2982-Aが生じた際に顕在化します。当イベントは、SCP-CN-2982を覆う重度の煙霧天候(視程が50m未満)であり、通常は12時から19時の間に発生します。
オブジェクトの異常性は2012年以降に発現しており、その起源は校内で発生した特定の事件に関連していると考えられています。オブジェクトはSCP-CN-2003と高度な繋がりを持つ収容物として指定されていますが、SCP-CN-2003に関する資料はSCP-CN-2982内部で言及されるべきではありません。
以上である。
あまりにも情報が少なすぎる。CN-2982が学校であることは特別収容プロトコルで何となく読み取れるし、異常性の内容も煙霧しか読み取れない。挙げ句の果てには、「SCP-CN-2982内部で言及されるべきではありません。」とある。それを説明するのが説明じゃないのか
まあでも、
SCP-3333とか
SCP-5000のような補遺が本編の記事だろう。と思った人もいるかもしれない。
だが、CN-2982に何があったのかはこの先の補遺で語られることは
ない。
報告書には最後に、この言葉が残されているだけである。
これ以上の情報を貴方が知る必要はありません。
解説
ここまで読んで頭に?が浮かんだ人も多いだろう。
しかし、特別収容プロトコルを読み飛ばして説明だけを見るといくつかのことが把握できる。
- SCP-CN-2982は異常な学校である。
- 12時から19時の間に何かのイベントが起こる。
- 異常性は2012年以降から発生している。
- SCP-CN-2003と関係がある。
SCP-CN-2003ってなんやねんと思う人も多いと思うので軽い解説を書く。
SCP-CN-2003はいじめをテーマとしたSCPでいじめの被害者が現実改変者(SCP-CN-2003-Γ)となり、報復をするというオブジェクトである。
このことからCN-2982には確実にCN-2003-Γが潜んでいることが分かるだろう。
このことを踏まえて特別収容プロトコルを読み進めていく。
SCP-CN-2982は教育機関としての一切の機能を正常に維持しなければなりません。付随する異常現象についての情報は対外的に秘匿し、正常な教育活動の実施を保証してください。本プロコトルに違反すると、SCP-CN-2982の異常性が大規模に拡散する恐れがあります。
それを踏まえると、情報隠蔽を徹底してるのも理解ができる、誰だって幽霊のようなものが出る学校に行きたくないだろう。そうなったらCN-2003-Γの影響が広がるのが容易く想像できる。
財団は異常性が発生した場所は直接その場所を封鎖することが多いが、このオブジェクトはそうもいかない。現実改変者がいるなら終了した方が早いのではと思う人もいると思うが、状況が悪化しないとも限らない。実際に
GOCが
オブジェクトを破壊して悪化したことがある。
財団は後先考えずに行動するような組織ではないのだ。
すべての人間は正門以外の経路で校舎を離れることを禁じられます。
これも当然のことで、いじめられっ子は何度も正門以外の通路を通っていた経験があるはずでそのような場所には詳しいだろう。
もしイベント中に通ろうとすれば遭遇して殺されるに違いない。
異常事件の本質に関する直接的な言及は極めて危険です。本プロトコルに違反した場合、当該人物および関連情報を知る者は(SCP-CN-2982内に居るか、イベントCN-2982-Aが発生しているかにかかわらず)一律で死亡したものと見なされ、全校規模の記憶処理作戦が展開されます。オブジェクトの異常性が落ち着き次第、SCP-CN-2982-11を徹底的に清掃し、内部のあらゆる[機動部隊-辛寅-03メンバーのみアクセス可]を破壊します。
なぜあれほど説明が簡略化されているかが理解できただろう。直接的な言及は危険なため特別収容プロトコルの中で間接的に伝えていたのだ。
うっかり口を滑らしたら、聞いた人も死亡したとみなされるその危険性はあの
緋色の鳥を思い出すほどの強さである。しかし、幸いなことに
緋色の鳥とは違って、このオブジェクトは秘密を守る者は被害を受けることはないようである。
続いてタイムテーブルについて読み解いていこう。
[全時間帯] 正門以外での退校を禁じる。
これについては前述のとおりである。
[12:00~13:30] 校内において、旧式の制服(SCP-CN-2982が2015年以前に採用していた制服。袖口のストライプが現行の青色ではなく、赤色となっている)を着た女子生徒が、「(特定の数人)を知っているか」と尋ねてきた場合、決して回答してはならない。対象はツインテールで眼鏡着用、身長約160センチメートル。ただちに向きを変え、可能な限り全力で逃げ出し、当該生徒の視界から居なくなること。
ここで主人公のSCP-CN-2003-Γの登場である。(以下、彼女と表記する。)
彼女は、身長160cm、ツインテールで眼鏡をかけた女の子(前文から推測すると、彼女は2012年に卒業したか、その年の卒業生である可能性があるだろう)。
このような描写から、彼女は目立たない女の子であり、いじめる側の人間はこういった人を狙うことが多い。
彼女が訪ねている人はおそらくターゲットだと思われるが、現時点ではまだターゲットが加害者だったのか傍観者だったのかは分からない。
「回答するな、逃げろ」とあることから過去に「知らない」などと答えたりして失敗したことがあるのだろう。
[全時間帯] イベントCN-2982-Aの発生中は、SCP-CN-2982-1(講堂西側にある円筒形の建物)への立ち入りを厳禁とする。本規則は最も重要な収容プロトコルである。スタッフはイベント終了後、同イベントが続けて発生しない状況にあることを確認した上で、建物内部に入り、異常な生物的材質で書かれた赤い文字をすべて除去すること。文章の内容を他人に漏らしてはならない。
「異常な生物的材質で書かれた赤い文字」は恐らく血文字である。
記述によると、-1は円筒形の建物である。女の子、密閉された建物…嫌な予感がした人もいるかもしれない。
[14:00~15:00] SCP-CN-2982-2(実験棟2階女子トイレの2番個室)はすでに封鎖され、使われていない。イベント中、当該トイレは入り口自体が封鎖される。トイレ内から泣き声が聞こえたり、血液に似た赤い液体が流れ出ている場合、無視すること。
現実ではトイレで殴るなどのいじめが多く報道されており、彼女も同じような被害を受けたのだろう。
それだけでなく、彼女は出産したした可能性がある。
そのように解釈すると「泣き声」や「血液」が現れることにも納得できる。
[12:30~17:30] すべての生徒は生物の実験を行ってはならない。進行中の授業内容が人体の構造に関わる場合、ただちに当該授業を取りやめ、他の内容に切り替えること。
-1で起きたことの推測が、ある程度確かなものになってきた。もしそのようなことがあったなら、人体構造の授業でからかわれるのは容易に想像できる。
あるいは、彼女には何らかの身体的な特徴があり、それがいじめの原因になったのかもしれない。
生物の授業ができないことから、彼女の心理的トラウマを刺激することもできないことが分かる。
[全時間帯] SCP-CN-2982-3(講義棟3階の302教室、ドア上に「3-12」の表記がある)への進入を禁じ、当該教室に入ろうとする者を阻止する。教室から笑い声、泣き声、叫び声、助けを求める声が聞こえた場合、独断で対処しないこと。聞こえる声の具体的な内容について、他人に漏らしてはならない。
これから彼女は高三のときにいじめを受けたことが読み取れる。
この3つの現象は彼女の経験から関係しており、彼女は意図的に自らの情報を広めようとしている事が分かる。
彼女の目標は単なる復讐だけではないようだ。
[15:00~16:00] SCP-CN-2982-4(講義棟屋上)はイベント中、完全に封鎖される。15:36~15:39にかけて、CN-2982-Aプロセスの発生が予測された場合、15分前に講義棟の411・311・211・106教室および教務棟、実験棟のすべての部屋にブラインドを閉めるよう通知し、窓外の景色が見えないようにする。また同時に、すべての異常な物音を無視すること。必要に応じて、影響を受けた者に記憶処理を施しても良い。
彼女の自殺のシーンがやってきた。「ブラインドを閉めろ、異音を無視しろ」は情報漏洩の対策だろう。
[15:00~16:00] この間、講義棟3階の角から106教室の方向を見た際、床に不鮮明な黒い跡を視認することがある。決して調べようとせず、ただちにその場に留まり、視界を3分間外すこと。同一箇所に跡が見られないことを確認するまで、上記手順は繰り返す必要がある。
先ほどの項目で自殺が言及されたが、本当に彼女は死んだのだろうか?
もしかしたら、彼女は自殺したと思い込ませようとしているのかもしれない。
彼女はCN-2003-Γとなったタイミングは自殺の前ではないことが推測できる。もし自殺の前なら彼女は自殺せずに復讐を始めるだろうし、殺し損ねているターゲットがまだいるのも不自然である。
となると彼女がCN-2003-Γとなったのは飛び降りてから地面に触れるまでの数秒と考えられる。臨死体験の中で、能力に目覚めるのはそこまで不自然ではない。「
神は言っている、ここで死ぬ運命ではないと」みたいな感じである。
なお、あまり確実ではない推測になるが、彼女が自殺したのは卒業式の日であると考えられる。彼女がまだ殺し損ねているターゲットがいるのは、CN-2003-Γとなってから、卒業した生徒を皆殺しにする時間がなかったためだと思われる。
だとしたら黒い跡はなんだろうか?これは誰かを誘い込む餌であると考えられる。
先ほど記述した通り、彼女は復讐だけではなく多くの人を巻き込もうとしている。もし好奇心旺盛な誰かが調査しに来たら、彼女の餌食になるのは間違い無いだろう。
[15:00~17:00] スタッフはイベント中、SCP-CN-2982-5(講義棟地下1階)に近づいてはならない。当該フロアは初期収容において完全に封鎖しており、封鎖の際、内部に生存者が居ないことを確認済みである。不注意により、内部から会話や助けを求める声(とりわけ、男性が助けを求める声)を聞いた際は、自発的に記憶処理を受け入れること。
この項目を男性の声について特に言及されており、これまでの記述を合わせると-1で起こったことがほぼ確実になる。-5にはその加害者が閉じ込められている。
「会話」とあるのでここには複数人が閉じ込められていることが分かる。加害仲間などが閉じ込められているのだろう。
[16:00~17:00] 体育の授業が実施されている場合、一時的に屋内での授業へ切り替えること。
これについて特に言及することはない。彼女が体育の授業に現れて皆殺しにしたのである。
[16:00~18:00] SCP-CN-2982-6(教務棟4、5階)は廃棄されており、フロア内のすべての窓は木板で完全に覆われている。4、5階への階段は閉ざされ、誰の進入も許可してはならない。本規則に例外はない。当該フロアで人型実体が活動しているのを見たり、人間から発せられていることが明らかな音を聞いた際は、即座にその場から離れ、機動部隊-辛寅-03司令部に通知すること。
[16:30~18:00] SCP-CN-2982-7(教務棟3階廊下にあるガラス張りの部屋)が所在するエリアおよび、その付近の通過を極力避けること。SCP-CN-2982-7の表面に異常な赤い模様を目撃したり、内部から人の声が聞こえた際は、即座に機動部隊-辛寅-03司令部に通知し、記憶処理を受けなければならない。
どちらも教務等に関連するので、まとめて分析する。
彼女はどうみても、加害者への復讐に飽き足らず、教師もターゲットに含めている。
彼女へのいじめを止めなかったのだろうか。
[17:00~18:00] 校内にいるすべての人間は、睡眠状態に入ることを避けなければならない。眠る者がいた際は、夢の内容を取り除くため、対象に記憶処理を実施する。対象が他人に夢の内容を話した場合、情報を知るあらゆる関係者にも記憶処理を施す必要がある。
前述の通り、彼女は無実の人を巻き込むために情報を広めようとしている。
財団は頻繁に人員を失うわけにはいかないので、情報漏洩のリスクを低く抑える必要がある。
[17:00~18:00] 授業中のすべての教室では、教室のドアを堅く閉ざすと共に、生徒の点呼を実施する。本時間帯においては、生徒単独での退室を認めてはならない。どうしても退室の必要がある際は、2人1組での退室とし、戻る際には両人揃ってのノックと報告を求めること。単独での入室要求に返事をしてはならない。
授業中に先生に頼まれて物を取りに行ったり、トイレに行くことは自然なことだ。
彼女が動き出したときに、そのような事をしたら彼女は生徒になりすまして殺戮を行うだろう。
[17:30~19:00] この間、SCP-CN-2982-8(教務棟東側のエレベーター)には立ち入らないこと。イベント中に進入した者については、エレベーターが動き出す前に脱出した場合を除き、ロストしたものと見なされる。イベント終了後、エレベーターの表示階が「-2」から「5」の範囲になければ、エレベーターの電力供給を15分間遮断し、それから再起動させること。範囲内にある場合は、エレベーターを定位置に戻すだけで良い。
[17:30~19:00] イベントが終わる前に、エレベーターの電力供給を断ったり、エレベーター入口を封鎖してはならない。停電や不注意で供給が止まった際は、教務棟の全人員を避難させた上で、クラスA記憶処理を施し、イベント終了まで教務棟を封鎖すること。終了後、SCP-CN-2982-11の検査を実施する。
この2つはどちらも同時間帯でエレベーターについて言及しているのでまとめて分析する。
前述の通り、彼女は16:00~18:00の間に教務棟4、5階で人を殺している。それを考えると、彼女はこの時間帯に死体を移動する方法を考えているだろう。その場合、エレベーターが非常に便利だ。となると、この時間帯は彼女はエレベーターにいる可能性が非常に高い。
もし、エレベーターが使えないとなると、彼女は想定外の行動をし、無差別殺人を始めるかもしれない。
また、内容から教務棟は少なくとも-3階があることが予想できる。(屋上に死体を隠す場所は無いだろう。)そして、-3階には死体を処理するのに最適な場所があることが示唆されている。
さらに、以前言及された-11が再登場している。-11についてはまだどのような場所かは分からないが、殺人があったのに遺体について言及されてないことから-11は遺体に関係する場所だと推測できる。
[18:00~19:00] この間、SCP-CN-2982-9(講義棟3階西側角の廊下、教務棟に通じる)への立ち入りは禁じられる。不注意で進入した者はその場に留まり、機動部隊-辛寅-03司令部に助けを求める必要がある。救援要請の際は、目印となる周辺物体の特徴と、自身との相対位置を報告すること。司令部はそれらの情報に基づき、次に取るべき行動を指示する。
彼女は現実改変が可能なため、空間を歪めたり、迷路にすることは難しくない。
救助を求めるときに、周辺物体の特徴が必要なことから、-9は迷路に変わっている可能性が高いだろう。
[全時間帯] SCP-CN-2982-10(教務棟地下3階・廊下東側突き当りの鉄扉、地下防空壕に通じる)は厚さ約5メートルのコンクリートで完全に封鎖されている。誰も進入を試みてはならない。イベント発生中、少なくとも12人以上の武装人員を扉前に待機させておく。内部から明らかに異常な物音が聞こえた際は、即座に警戒態勢へ移行すること
先ほど書いた、「死体を処理するのに最適な場所」の正体が判明した。
防空壕があるとは…本当に便利な場所だ。防空壕は教務棟にあることから、教師の死体が隠されているのだろう。
入口を封鎖し、部隊を配置することから、イベント発生中に何かが出現すると予想できる。したがって、彼女に殺された人々がここに引きずり込まれ、彼女を助けるために出てくることが考えられる。(もちろん蘇生などではなく傀儡として出るだろう。)
これは恐らく、彼女が望んでいるものだろう。生前に彼女をいじめたり、見て見ぬふりをした人が、今や彼女の思うがままになっている。このことに、ある種の快感を覚えたのではないだろうか。
最初は彼女自身が復讐をしていたのだろうが、次第に、「人」が助けるようになっていたと考えられる。そこから推測すると、「人」が活動していると思しき場所(-2、-3、-5、-6、-7)は誘いの餌であると考えられる。
もし、餌に釣られて内部に入れば命は無いだろう。
[18:30~19:00] 講義棟以外にいる者は、講義棟への立ち入りを可能な限り避けること。本規則を不注意で違反した場合、周囲の生徒が旧式の制服を着ているかどうか観察すること。もしそうであれば、ただちに講義棟を離れること。移動中、すべての学生が旧式の制服を着ているかどうか観察すること。観察した人型実体と交流してはならない。その後はイベントが終わるまで、運動場や大講堂といった広い場所にて待機する。自身と面識がありながら、イベント中に[機動部隊-辛寅-03メンバーのみアクセス可]いる人型実体に出遭っても、決して会話してはならない。それらの人員はすでにロストしている事実を、断じて忘れないこと
前述の通り、彼女は無実の人を引き込んでいる。彼らは殺された後、旧式の制服を着た学生となっているはずだ。
ここにいる「人々」(というより「幽体」の方が適切か)は彼女の手助けをしようとしたり、逃げ出そうとしている人もいるかもしれない。
もし、後者の人を救おうとしても救うことはできず、逆に彼らに仲間入りするだろう。
心を強く保つこと。彼らはすでにいないことを忘れてはならない。
[19:00~] SCP-CN-2982-11(実験棟1階・生物標本室)[機動部隊-辛寅-03メンバーのみアクセス可]。
ずっと存在感があった-11が登場した。
生物標本室…確かに、遺体を隠すのにちょうど良い場所のようだ。
ここでタイムテーブルは終わるが、特別収容プロトコルはまだ続く。
いかなる現実安定装置や現実測定装置も、SCP-CN-2982には持ち込まないこと。
前述の通り、彼女はCN-2003-Γである。彼女が「
現実改変」という言葉を知らないかもしれまないが、スクラントン現実錨のような現実安定装置は現実改変者である彼女の動きを制限することはできるだろう。
しかし、何かの変化を感じ取ったら彼女の警戒を招いてしまう可能性が高く、これまでの特別収容プロトコルが無意味になってしまうかもしれない。
各回のイベント終了時、生徒および教職員の人数を確認すること。失踪した者に関しては、最初から存在しないものとして偽装され、関係者には記憶処理と虚偽記憶の挿入が実施される。当該人物の氏名については、入学拒否学生のリストに追加される。
これはシンプルなことで、失踪した者の記憶を人々から完全に消さなければ、真実を追求しようとする人が現れるだろう。
そして、「入学拒否学生のリスト」に失踪した人を追加するのは、記憶処理が不完全なときに、同名の人に出会ったとき、失踪した人を思い出してしまうかのしれないからだろう。
このリストは後で出てくるので覚えといてほしい。
SCP-CN-2982-1内部は24時間、厳重な監視下に置かれている。監視映像には一部、認識災害を人為的に埋め込んだ箇所が存在しうる。当該措置については、閲覧者がSCP-CN-2982-1内部に不法に侵入し、性行為に及ぶのを防ぐために導入されている。
性行為。これについては本当に言うことはない。
SCP-CN-2982のクラス分けにおいて、「2-12」および「3-12」を設けてはならない。これらの学年では、より大きい枝番のクラスも禁じられる。
ここでの項目では、高一の時のクラスについては言及されてない。つまり、高一クラスについては12を超えることができるのだ。
高一が免除されているのは、彼女の高一の生活は、それほど悪くなかったからだろう。
存命中の2012年度卒業生および教職員(約40人)は記憶処理を受け、高校生活に関する虚偽の記憶が挿入された。当該年度の学生名簿に関する資料はすべて破棄されている。
ここにきて背筋が凍る話が来た。この学校には、約2400人の生徒が在校していることを考えると、単純に割っても800人程度になる。それが、今や約40人しか残っていない。彼女は本当に「有能」である。
校内で生じたあらゆる「学校の怪談」は厳格にコントロールされる。SCP-CN-2982の異常現象の本質に繋がりうるものについては、特段の管理が要求される。
学校の怪談は直接指し示しているかは別にして、オブジェクトに関する情報を伝播させている可能性がある。
SCP-CN-2982に特定の氏名の学生を入学させてはならない。拒否リストの詳細を知る必要がある際は、サイト-CN-20にクリアランスを申請すること。当該クリアランスの申請は、その行為がもたらしうる一切のリスクを承知しているものと見なされる。
さっき覚えてほしいと言ったリストが再登場した。ここには生存している40人のほか、彼女の犠牲になった人なども乗っているだろう。
この点から見ると、彼らと同名なだけで彼女のターゲットになる可能性があるだろう。
収容プロトコルで指示されない限り、オブジェクトに関わる場所を独断で封鎖してはならない。
「幽霊」が出る場所を封鎖するのは自然であり、彼女の警戒を引き起こすことはないだろう。しかし、無意味に他の場所を封鎖すると、彼女は調査されていると察するかもしれない。
学校が人間の遺体や組織標本を収集したことは一度もない。そのような噂を聞いた際は、SCP-CN-2982-11内部に新たな[機動部隊-辛寅-03メンバーのみアクセス可]が増えていないか、ただちに検査すること。
組織標本という記述から、臓器を摘出された者もいるようだ。
まとめ
ここまで特別収容プロトコル全体を整理して、彼女に何が起こったか見えてきただろう。
1.彼女は高一の時普通の生活を送った。
2.高二の時、円筒形の建物で██████。
3.その後、生物の授業でからかわれた。
4.実験棟のトイレで出産/殴打された。
5.正門以外から逃げようとした経験があった。(上記3つに前後関係はなく、これは毎日発生していたと予測できる。)
6.彼女が高三に進むと、いじめはさらに悪化し、同級生の前でいじめられた。
7.ある日の午後15:36から15:39の間、彼女は講義棟の屋上から飛び降り、その間にCN-2003-Γとなった。
これで、起こったことの分析は終わったが、これで本当に終わりなのだろうか?
実は「これ以上の情報を貴方が知る必要はありません。」という文章には不自然な空白があり、そこにはこのような文が隠されている。(この記事にも存在する。)
たとえ何かに気づいたとしても、彼女には決して知られないように。
ここまで読んだあなたはこの学校で何が起こったかを知っている。つまり、既に彼女の潜在的なターゲットになっている。
さらに、以下の下線部について注意してほしい。
SCP-CN-2982内で生じる異常事件の本質に関する直接的な言及は極めて危険です。本プロトコルに違反した場合、当該人物および関連情報を知る者は(SCP-CN-2982内に居るか、イベントCN-2982-Aが発生しているかにかかわらず)
学校が人間の遺体や組織標本を収集したことは一度もない。そのような噂を聞いた際は、SCP-CN-2982-11内部に新たな[機動部隊-辛寅-03メンバーのみアクセス可]が増えていないか、ただちに検査すること。
なぜ、学校外でも言及が許されないのか?なぜ、財団の厳しい管理下でも新たな遺体や標本が発生するのか?
前述の通り、彼女は「有能」である。たとえ、学校外で言及したとしても、必ずあなたを見つけだすだろう。
あなたは知りすぎたが、だからと言って、焦る必要はない。
彼女は秘密を守るものには、危害を加えないのだから、口を固く閉ざし、自分を潜在的なターゲットとして保ち続ければいい。
今日も、彼女の復讐は終わらない。
残りの40人を、殺すまで。
全ては、ここから歪み始めた。
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余談 |
このオブジェクトのメタタイトルは「第三高校」だが、元の中国語のメタタイトルは「第三中学」である。
これは中国の中学が日本の中学、高校の両方を含めたものであり、ここでは、舞台が日本の高校相当のキャンパスであることを踏まえた訳し方だそう。
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余談その2 |
実はこのオブジェクトには解説記事が存在する。(解説記事の作者はBacklight SH氏であり、SCP-CN-2982の作者のIkaite氏ではない)
この記事を作成するのにあたって大いに参考にさせてもらった。
その中には、この学校のキャンパスの地図が載っている。
各建物名の日本語訳。
行政楼→教務棟(-6、-7、-8、-10)
教学主楼→講義棟(-3、-4、-5、-9)
实验楼→実験棟(-2、-11)
图书馆→図書館
操场→運動場
看台→観客席
花园→花園
宿舍区→寮
学生超市→学生用スーパーマーケット
大礼堂→大講堂
废弃建筑→廃墟(-1)
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追記・修正は彼女に知られないように。
- 最初の警告ネタバレになりそうなので、解説の部分に移動するか考えてたのですがどっちがいいと思いますか? -- 建て主 (2025-03-25 12:37:51)
- ネタバレにはなりますが警告はできるだけ最初に書いたほうがいいと思うのでこのままでいいと思います。 -- 名無しさん (2025-03-25 15:07:03)
- よく考えたらタグが書いてある時点でネタバレは気にしなくていいとおもいました -- 名無しさん (2025-03-25 15:07:54)
- 確かにタグもあるのでそのままでいいですね -- 建て主 (2025-03-25 16:22:42)
- SCP-CN-2003はここには解説はまだないけどJPに翻訳記事があるし、まだ読んだことない人はいじめ関連のオブジェクトとは言え一回読んでみてほしい -- 名無しさん (2025-03-25 16:41:14)
- 真相を知ることじゃなくて課せられた規則から起こったことを妄想するところ(例えばこの記事の筆者がしてるような解説とか)に旨味があるSCPだと思うので、この項目に限ってはネタバレとかあんま気にしなくていいように思います。 -- 名無しさん (2025-03-25 16:41:46)
- 韓国支部の「見えないいじめられっ子へ凄惨ないじめをサイト全体で行うミーム汚染」とはかち合わせちゃダメなやつだな -- 名無しさん (2025-03-25 19:10:01)
- 第三高校の現実改変者は「いじめられた子が現実改変者になる」って異常現象の一例でしか無いんだよな?全てのCN-2003-Γに同等の対処してたらキリが無いこと考えるとちゃんと専門対策組んで対処に当たれば案外どうにかすることもできるんじゃないか?『財団が現実改変者に対してあまり強くでれない世界線』ってヘッドカノンなのかもしれないけど -- 名無しさん (2025-03-25 19:23:34)
- 中国は16時でもまだ授業やってて体育の可能性もあるのか冬の日が早く沈む時期とか暗そうだな -- 名無しさん (2025-03-25 21:12:49)
- あまりにも陰惨過ぎて怖いと言うより悲しくなった、その感情すら最早無意味なのがまた悲しい -- 名無しさん (2025-03-25 22:43:59)
- 本家(JP)のディスカッションにある作者の解説記事(の翻訳)を読んだが・・・「大いに参考にさせてもらった」というがほとんど丸写しに近くないかこれ? -- 名無しさん (2025-03-26 00:34:24)
- ↑7見てきたけど、最後のメモ書きと写真はどういう意味なんだ?あれが分かるとCN-2982の理解がもう少し深まる気もするんだけども -- 名無しさん (2025-03-26 09:28:19)
- ↑2薄々思ってましたが今のままだと結構そのままな部分多いですよね。ライセンス的には問題ない認識ですが、記事の質を上げるために改稿しようと思います。 -- 建て主 (2025-03-26 10:43:23)
- ↑2 いじめの解決策は復讐ではなく、自分の味方になってくれる人に相談し、助けを求めることだって話なのでは?この研究員さんも理解ある母の存在あってこそ復讐に燃えるだけの怪物にならずに済んだのだから。 -- 名無しさん (2025-03-31 03:34:20)
- さらに言うとCN-2982の元凶である女子生徒?も理解者がいなかった末にああなったのかもしれない、ってことに...上のコメントにもある通り「ちゃんと専門対策組んで対処に当たれば案外どうにかすることもできるんじゃないか」(できたんじゃないか)って代物だったのかもね。残念なのは今更説得したりカウンセリングしたりしようにももはや聞く耳などもう持ってないであろうということだが。 -- 名無しさん (2025-03-31 03:48:24)
- 既に言われてるけど、作者の解説記事のほぼ丸写しで存在意義が薄い記事!元リンク貼って終わりでいいと思うの -- 名無しさん (2025-04-05 20:36:56)
- それにしても現実のいじめ事件でも「特別収容プロトコル」が敷かれて、有効な発防止が図られることすら稀なんだから嫌になりますね -- 名無しさん (2025-04-05 20:39:05)
- 特別収容プロトコルと説明周辺を改稿しました。今後解説も改稿します。 -- 建て主 (2025-05-12 11:56:49)
最終更新:2025年05月12日 11:57