Sランクモンスターの《ベヒーモス》だけど、猫と間違われてエルフ娘の騎士として暮らしてます

登録日:2025/04/04Fri 00:52:15
更新日:2025/04/20 Sun 22:46:16
所要時間:約 10 分で読めます




出典:『Sランクモンスターの《ベヒーモス》だけど、猫と間違われてエルフ娘の騎士として暮してます』第4話『覚醒』より
2025年1月~3月/ゼロジ―・セイバーワークス/©東雲太郎・銀翼のぞみ・夜ノみつき/白泉社/ベヒ猫製作委員会

我輩は猫(ベヒーモス)である

名はまだ無い

Sランクモンスターの《ベヒーモス》だけど、猫と間違われてエルフ娘の騎士として暮してます』は銀翼のぞみによるライトノベル作品である。
元は2017年から「小説家になろう」に投稿されたオンライン小説で、2018年よりGCノベルスより書籍化された。(既刊2巻)

イラストは夜ノみつき。
略称は「ベヒ猫」。


【概要】

小説家になろうで連載されていたファンタジー小説作品。
人類の英雄として戦った騎士が、魔物であるベヒーモスの赤ちゃんとして転生する。
それまでとは正反対の立場として生まれ変わった彼だが、心は前世の時のまま心優しい頃と変わらなかった。
そんな彼が、エルフの少女に拾われ、共に危険なダンジョン攻略や強敵との戦闘を繰り広げていく冒険活劇である。

ここまで書くとシナリオの流れは正統派な趣があるが、
そこに差し込まれているのが、お色気描写である。
主人のアリアを始めとするヒロインたちとの入浴やスキンシップ、異種間との子作りを匂わせるカミングアウト発言など、そうしたお色気描写が小説・漫画・アニメでも描かれている。
紳士には必見の作品と言えるだろう。

シリーズ累計発行部数は120万部を記録している。

メディアミックスとしては、東雲太郎*1作画によるコミカライズ版が「ヤングアニマル嵐」(白泉社)にて2018年より連載されている*2
また、テレビアニメ版が2025年1月より放映されている。

【「ベヒーモス」とは?】

旧約聖書の「ヨブ記」で語られる獣である。
元々はゾウ、またはカバがモデルになっていると考えられている。
中世以降は悪魔の生きものとみられるということで一般化された。
また、嫉妬の対応悪魔とされている。

ちなみにこのベヒーモスをモチーフにしたキャラもアニメ・ゲームなどの創作作品においていくつか存在している。

本作においてもベヒーモスはSランクに属する最強モンスターとして君臨しており、天災級と言われるレベル。
しかし、幼体の姿はまるで子猫のような容姿であることから、周囲からは仔猫のように思われている。

【あらすじ】

命を落とし、災害級とも言われるSランクモンスター≪ベヒーモス≫に転生した主人公。しかし、その外見はどう見ても仔猫!?
瀕死の重傷を負った彼は、駆け出しのDランク冒険者・アリアに命を救われる。彼を仔猫と勘違いし、「タマ」と名付けてペットにするアリア。一方のタマもまた、命の恩人であるアリアを騎士として守り抜くことを誓う。ところが、そんなアリアのことを街の貴族・カスマンが手籠めにしようと企んでいて……。
(テレビアニメHPより引用)

【キャラクター】

(主要人物)

・タマ
CV:畠中祐/杉山里穂(猫)
本作の主人公。
転生前は人間の騎士であったが、魔物であるベヒーモスの幼体として転生する。
迷宮でモンスター(アースドラゴン)と戦い瀕死の重傷を負っていたところ、エルフのアリアに助けてもらい、一命を取り留める。
それ以降、彼女を「ご主人」と慕い、忠誠を尽くすことになる。
なお、容姿が子猫にように見えるため、ベヒーモスの潜在能力と推測される多種多様な魔法やスキルを駆使することが出来ても、それらは「エレメンタルキャット」としての能力と思われてしまい、ベヒーモスであるとは思われていない。*3

・アリア
CV:矢野姫菜喜
本作のヒロインである。
駆け出しの冒険者の女の子。ルミルスの里出身のエルフで、自身のスキルである「アクセラレーション」や派生スキルである「疾風連斬」を駆使してえも言えぬ速さで2対の短剣を用いて敵を瞬殺する*4
タマを拾ってから、彼に助けてもらってから、パートナーとして一緒にダンジョン攻略に勤しむ。
なおスタイル抜群で、持っている胸のサイズはタマ曰く「リンゴ」いや「メロン
であると形容している。そしてタマを大体自慢のメロンの上に乗せているのがデフォルトである。

変態的思考の持ち主でタマに獣姦されて初めてを奪われることを望んでいる。(そしてそれを聞いたタマはドン引きしている)

・ヴァルカン
CV:楠木ともり
リューインで鍛冶屋を営んでいる少女。
様々な武具を作っている傍ら、冒険者稼業も行なっている。後にアリア達とパーティーを組むことになった。
ダンジョン攻略時には巨大なハンマーを駆使して戦う。
また派生スキルであるエンチャントを使って、いろんな属性を武具に付与することが出来る。

実はかつて勇者たちと共に世界を救うのに貢献したアーティファアクトスミスである。彼女の生み出した武具は勇者たちにとっても魔族と戦うのに大きな戦力だったことが伺える。そうした貢献度合いを考えれば上の地位にいるべきキャラなのだが、本人は自由な生活を選び、過去の正体を隠し、自由きままに鍛冶屋を営んでいたとされる。

・ステラ
CV:上田瞳
タマとアリアがダンジョン内でたまたま出会った女性。
力を解放するとドラゴンの手足や尾が露わになる、所謂ドラゴニュートである。

その正体がベヒーモス形態(第二形態)になったタマと戦ったアースドラゴンが転生した姿である。しかしタマに恨みの感情は持っているようではなく、むしろ「強き者」が好きな彼女はタマと子孫を作ることを求めており、時折アリアと争うこともある。
タマとは念話でやり取りをすることが可能である。

ダンジョン攻略時は大きめの大剣と盾を使い、タンクとして最前線で戦う。
最初は、一人で突っ走ることが多く、逆に窮地に陥ることもあったが、それ以降は自身の振舞い方を学び、連携が取れるようになった。

・リリ
CV:大渕野々花
ハイピクシーの少女。アリア達が新しいダンジョンである森に入ったときに出会った。
フェアリーバレット」という高速軌道で敵に体当たりを仕掛ける能力を用いて、目も言わぬ速さで敵を射抜いてしまう。
フェリとは仲良しでいつも一緒にいることが多い。

・フェリ
CV:和久井優
妖精族であるファイドライアドの少女である。
何かと物言いな性格であるリリとは対照的にのんびりとした性格である。
ブランチュウィップ」と呼ばれるスキルを用いて、ツタを使って敵の動きを封じ込めることが可能である。
また、世界樹を生み出すことが可能であるが、一般の人からすればそんなチート技能は狙われる対象になるだけなのでヴァルカンに安易に見せないように釘を刺された。

(リューインの人々)

・アナ
CV: 檜山修之
本名:アーナルド・ボズィズネッガー
冒険者ギルドの受付嬢。
190センチはあろう筋骨隆々の身体をボンテージファッションで包み込み、盛りメイクにスキンヘッドという、なかなかツッコミどころの多いオッサンであるが、アリアは彼に懐いている。容姿から察すると思うがオネエである。
そんな濃いキャラであるが、周囲からは尊敬されている。

・カスマン
CV: 間宮康弘
リューイン男爵家の長男である。
タマとアリアに因縁をつけて彼女を自分のパーティーに引き入れようと画策する*5
話の流れからアリアとタマに決闘を挑むが敗北。ギルドメンバーから顰蹙を買うことになった。
なろう系あるあるのざまあ枠を担ったキャラ。

(セドリック隊)

・セドリック・リューイン
CV:大塚剛央
迷宮都市の領主であるリューイン公爵家の長男。
「魔神の黄昏」の英雄として有名で、転生前のタマもその存在を知っていた。
アリア達とは自身の率いる隊と共に魔物討伐退治で一緒になった。
爽やかなイケメン好青年に見える彼だが、何と同性愛者。
ギルド受付嬢(?)のアナとは恋人同士であることが発覚した・・・*6

・ダニー
CV:柳田淳一
セドリック隊では副隊長を務める。
短く刈り込んだ髪をしており、フランクな雰囲気でアリア達と接している。

・ハワード
CV:濱野大輝
セドリック隊の騎士でタンク役を務めているが、時には拳闘術もできる。
彼は普通の人間ではなくリザードマンであり、亜人とされている。

・ケニー
CV:安野希世乃
セドリック隊に所属している。
バトルアックスを使った奇襲戦法で戦う。
担当声優はマリエッタの中の人とユニットを組んで本作のEDを担当している。

・マリエッタ
CV:東山奈央
セドリック隊の騎士でこん棒を用いて戦う。
「ですぅ」という独特の語尾を使って話す。
担当声優はケニーの中の人とユニットを組んで本作のEDを担当している。

(英雄たち)

・アリーシャ
CV:内田真礼
魔神の黄昏において人類に勝利をもたらした英雄の1人である。
2本の長剣を使った剣技は見る者を魅了する「剣聖」である。
幼い頃、魔物に襲われたアリアは彼女に助けられた。こうした経緯もあり、アリアは彼女に強い憧れを抱き、彼女のような正義の味方になりたいと思って冒険者の道を選んだ。

ちなみに大魔導士の第一婦人であり、本人曰く「奴隷」とのこと。
首輪をしているのはこのためである。奴隷商人に騙されて奴隷落ちしたところを大魔導士に拾われたという。

・ベルゼビュート
CV:井口裕香
七大魔王*7でありながら人類側に味方した「聖魔王」。
灰色の髪に金色の瞳。漆黒のゴシックドレスを身にまとった美少女の姿が印象的である。
読心能力や予知能力を持っている。
アリーシャと共に大魔導士の妻とのこと。

・ジュリウス・アウシューラ
CV:木島隆一
アウシューラ帝国の第一皇子で魔神の黄昏で人類側に勝利をもたらした英雄の1人である。
得物はステラと同じグレートソードを装備。ステラに新しいスキルを習得させるべく、彼女を鍛える。力は全盛期より衰えているらしいが、隙のない構えとプレッシャーで、あのステラを緊張させてしまったほどである。

(ルミルスの里)

・レオナ
CV:川澄綾子
アリアの母親。娘が旅立ってから戦闘スキルに目覚め、ルミルスの里のアマゾネス隊で隊長をしている。
ちなみに戦闘スキルの名前は「ショックウェーブ」。ちなみにこのスキルは「通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃できる戦闘スキル」ということで、どこぞのライトノベルで息子と一緒に冒険した無敵なママを彷彿とさせるものである。

ちなみに母親もスタイル抜群
そしてタマは2人のメロンに挟まれて眠ることになった。

・フィオーネ
CV: 菊池紗矢香
ルミルス騎士隊の弓使いのエルフ。
レオというエレメンタルキャットを飼っている。*8

・エルヴン
CV:手塚ヒロミチ
ルミルスの里の里長。

(その他)

・レイス
CV:中博史
レイス商会を営む商人で、タマが倒したアースドラゴンの骨格(つまりは転生前のステラの遺骨)を買い取った。
温和な商人に見えるが、婚約者を領主の伯爵によって迫害される*9憂き目を見て以降、心を閉ざしてしまっている。
そして彼が思いついたのは・・・。

【用語】

・マナ
この世界のあらゆる生物が身体に宿しているエネルギー。
魔法を放つ際に必要になる。

・冒険者
ファンタジーアニメではお馴染みの職種。
モンスターを討伐し、そこから得られる素材で生計を立てている。ランクはS~Eまである。
なお冒険者のランクにはそのランクに応じたタグを携帯しているので判別可能。
Eランク=石製
Dランク=銅製
Cランク=銀製
Bランク=金製
Aランク=白金製
Sランク=金剛石製
以上となっている。

・迷宮都市
本作の舞台。領地を高い外壁に囲まれている。都市のあちらこちらに水路が張り巡らされており、ゴンドラが行き来している。
高い外壁で阻まれているのは迷宮からやってきたモンスターの侵入を阻止するためである。

・アクセラレーション
アリアの固有スキル。自身の動作速度を向上させる。これにより、極限まで高めたスピードで相手を切り裂く。

・エレメンタルキャット
この世界に存在する希少生物。
通常のネコより賢く、ある程度であれば人間の言うことを理解できる。
タマはその能力からエレメンタルキャットではないかと周囲から言われるようになった。
(ベヒーモスと呼ばれるよりはマシである)

・帝都クラリアル
迷宮都市のように高い壁に囲まれている。
しかしその規模は迷宮都市以上とされる。

・帝国勇者団
ジュリウス皇子が率いる勇者や戦いのエキスパートが所属する帝国最大の戦力。

【テレビアニメ版】

2025年1月~3月の期間でアニメ化された。
「通常版」と「湯けむりすっきり版」が放送された。後者に関しては規制が解除され、入浴シーンが文字通り「すっきり」見える。これにより本作では毎話差し込まれる入浴シーンがより見所あるものになっている。気になる方は配信版でも同様のバージョンが流れているので要チェックだ!
原作第1章~第3章の内容を中心にアニメ化がなされている。

アニメーション制作はゼロジ―・セイバーワークス

OP:「最上級の心」妖精リリを演じている、大渕野々花によるオープニングテーマ
ED:「リミー」ぽかぽかイオン*10によるエンディングテーマ。

追記・修正はベヒーモスの子供を拾ったときにお願いします。

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最終更新:2025年04月20日 22:46

*1キミキス」「アマガミ」のコミカライズ版で有名

*2 途中から「ヤングアニマル」に移籍

*3 逆に言えば自身がベヒーモスであると認識されると、自分はご主人であるアリアの傍にはいれないと思っている。このため、ベヒーモスの姿を露わにする「第二形態」に進化を決めた際はもう会う資格はないと思っていた

*4 最初は二刀のロングソードであったが、アクセラレーションの機動性と整合性を考慮して短剣を主に使用することになった

*5 お察しの通り、アリアを手籠めにすることが目的である。よってアリアの実力を見込んでのことではない

*6 その容姿から女性からの人気は勿論あるが、本人は女性に苦手意識を持っていたというのもある

*7 世界を滅ぼそうとした魔神の配下で7人いたことが由来

*8 ぶっちゃけると、このレオがアリアの獣姦願望の原因。

*9 領の中で目を引く女性を引き取っては手籠めにしたあげく殺してしまうという非人道的な行動をとっていた。後にアリアたちによって自らの犯罪が露呈し、騎士団に捕らえられ極刑を受けることになる

*10 東山奈央と安野希世乃による声優ユニット。「スローループ」でもEDを担当している