ヴァンパイアナイト

登録日:2025/09/10 Wed 22:09:50
更新日:2025/09/11 Thu 03:57:06NEW!
所要時間:約 25 分で読めます




300年前の決着をつけようではないか どちらが生きるべきか…死ぬべきか…

ヴァンパイアナイトとはナムコから発売されたガンシューティングゲーム。
2001年にアーケードにて稼働し、同年にPS2に移植された。
読みが全く同じ少女漫画のヴァンパイア騎士とは無関係。

概要

販売はナムコであるため同社を代表するガンシューティングゲームであるタイムクライシスシリーズを連想するかもしれない。
しかし、セガとの共同開発であり製作はザ・ハウス・オブ・ザ・デッドシリーズ(以下HOD)を手掛けたワウ エンターテイメントであり、システム的にもHOD2の精神的続編とも言えるような作品となっている。
ハードとなる筐体がナムコ制作で、ソフトとなるゲームがセガ製作。

HODシリーズと比べるとストーリーや世界観に力を入れている。
ボスはキャラクター性を立たせる試みがなされている。
これまでのHODシリーズではボスはほぼ最後に登場するのみだったが、道中で登場し会話が行われたり、ステージ開始前後の会話である程度の人物像が掴めるようになっている。
全てにおいてかっこいい」というコンセプトで作られており演出もスタイリッシュ。
グラフィックも当時としては良く、ステージコンセプトに合わせた世界を美しく演出している。
全体的に厨二心をくすぐるような演出がされているゲームである。

非常に細かい事ではあるが、HOD2までは1人プレイ時に操作してない方のキャラクターは会話シーンやムービーなどでも登場していない扱いとなっていたが、本作及びHOD3以降ではタイムクライシスシリーズと同じく操作していないキャラクターも登場するようになった。


ゲームシステム

装弾数8発のハンドガンがプレイヤーの武器となり、武器チェンジやサブウエポンなどの要素はなし。
リロードはガンコントローラーを画面外に向けることで行う。
敵の攻撃に被弾するとライフが減っていき、0になるとゲームオーバーになり、コンテニューするとゲームを続行する。
ライフの回復手段はステージ中に隠されているライフを撃つ、後述する村人の救出でライフを貰えることがあることと、ステージクリア時のリザルトで救出人数と命中率で好成績を残しても回復できる。
ルート分岐も2~4面に存在し特定の場面でどれだけ素早く敵を倒せたかや、特定のオブジェクトを撃った(壊した)で分岐が決まる。
またランクシステムも存在し時間経過ごとに敵が(ボス含めて)素早くなったり、硬くなるなど難易度が上がっていくが、ダメージを受けると難易度が下がる。
本作はランクによる難易度の上り幅が大きいため、ノーコンテニュークリアは難しい。
…と以上の様にほぼ基本的に2までのHODのようなシステムとなっており、HODシリーズを遊んだことがあるプレイヤーにとってはとっつきやすい。

本作独自のシステムとして村人救助要素がある。
ザコ敵として「肉の芽」という巨大な眼のついたパラサイトのようなものに取りつかれた、ヴァンパイアになりかけの村人が登場する。
肉の眼を撃ち抜ければ救出成功となり場面によってはライフを貰えるが、関係ない所を撃ってしまうと完全に肉の芽に取り込まれてしまい完全なヴァンパイアと化してしまう。
ヴァンパイアと化した村人は倒すしかなくなる。
これが実質的に誤射のペナルティとなっているようで、2までのHODシリーズと違ってライフが減ることはない。
完全にヴァンパイアになる前も普通のザコ敵同様接近されるとダメージを受けるので、接近されるまでに肉の眼を正確に撃ちぬく必要がある。
攻撃されても救出失敗になることはないため、救出を優先するならダメージ覚悟で確実に狙う手も一応ある。

ザコ敵は撃つと弱点を教えてくれるターゲットサイトと残り体力が表示されるようになった。
武器がハンドガンのため、同時に相手にする敵は多くて3体程度。
犬やミミズの様な人型以外のザコ敵は登場せず、敵は全て人型のヴァンパイアとなる。*1
登場する敵はステージごとにボスの部下であるという設定があり、ステージのテーマに沿ったような外見や攻撃をしてくる。

ボス戦は人間形態とヴァンパイア形態の2つの状態で戦うことになる。
人間形態はステージの道中で対峙することになり、ヴァンパイア形態はステージの最後で対峙することになり倒せステージクリアとなる。
人間形態のボスは体力ゲージを削りきることができず完全に倒すことはできず、削った体力に応じてヴァンパイア形態のボス戦が楽になるということもない。
チャプター3,5にいたってはそもそも体力ゲージすらなく、飛び道具で進行を妨害してくるのみなので、人間形態との戦いはどちらかというとステージギミックや演出の色が強い。
ステージ中にボスと対峙する要素は後のHODシリーズの一部のボスにも取り入れられた。
体力ゲージとは別にキャンセルゲージが登場し、被弾するまでにボスの弱点に撃ちこむことで攻撃開始時に満タンから始まるゲージを削りきり攻撃を回避するシステムとなった。
難易度によって削りにくさが変わる。
このシステムは後に発売されたHOD3に逆輸入され、後の作品でも導入されている。
例外として、チャプター6のラスボスは人間形態がなく最初からヴァンパイア形態と戦うことになり、チャプター1は肉の芽に取りつかれた村人がボスとなっている。


ストーリー

舞台はフランスのとある村で、その村がヴァンパイアに襲われる。
ヴァンパイアハンターである主人公のミシェルとアルベールは宿命に決着をつけるべく、ヴァアンパイアの本拠地である城を目指す。

舞台となるのはチャプター1が城下町周辺の廃墟の村、チャプター2が城下町、チャプター3以降がヴァンパイアの本拠地となる城となる。
中世の雰囲気を残す舞台となっているが、時代は現代のようでエレベーターや工場のような場所も登場し、近代兵器を装備したヴァンパイアも登場する。
また、城はヴァンパイアが襲撃してくる前は一般開放されていた模様。


登場キャラクター


ミシェル
1P側の主人公で左利きでゴールドのピアスと革のロングコートを身に着けているヴァンパイアハンター。
年齢と国籍は不明だがフランスまたはその近辺の国の出身と推測されている。
2P側の主人公のアルベールとは双子だと言われている。
人間とは思えない身体能力を持っており驚異的な跳躍力を発揮したり、高所から飛び降りたり落とされても何事もなかったかのように無傷で着地する。
ラスボスであるオーギュストとは何かしらの宿命があるようで決着をつけることを望んでいる。

アルベール
2P側の主人公で右利きでシルバーのピアスと革のジャケットを身に着けているヴァンパイアハンター。
ミシェル同様年齢と国籍は不明で、ミシェルとは双子と言われている。
また、ミシェルと同等の凄まじい身体能力を持つ。
彼らの銃は滅ぶべき者を知っているようで、ヴァンパイア以外には無害の模様。その証拠にカロリーヌや助けた村人はいくら撃っても無傷。
こちらもオーギュストとは何か宿命があるようだが…

カロリーヌ
チャプター1の終盤で出会う少女。12歳。
綿の前で両親がヴァンパイアに連れ去られてしまい、助けるために主人公たちについていき城に乗り込む。
とはいえ人間の少女なのでヴァンパイアに襲われてたり、連れ去られたりと主人公に助けてもらう場面が多い。
ヴァンパイアのせいで村が滅茶苦茶になったり、両親が連れ去られたり散々な目に遭っているが、それでも人間とヴァンパイアが争うことを望んでいないと心優しい。
凄まじい跳躍力を持つ主人公と全く同じルートでは追っていないとはいえ、ヴァンパイアが徘徊する村や城を主人公の後をつけて追いかける12歳ながら凄まじいフィジカルの持ち主。
ステージ中に彼女が登場する場面はルート分岐が絡みやすい。

バルテルミー
チャプター2のボスで大剣を2本携帯している大柄な中年の男性。38歳。
人間だったころは命の儚さに疑問を持ち、人間として生まれた自分自身を許せず、いかに死ぬのかを求めてあてもない旅をしていた。
そんな中オーギュストと出会い永遠の命を手に入れ、死から解放された。……が、今度は永遠に続く退屈な日々に虚無感を覚えてしまい、皮肉にもかつて忌み嫌っていた死に憧れるようになってしまう。
そんな中で主人公たちが現れ興味を持ち、真っ先に迎え撃ちに出陣する。

ギヨーム
チャプター3のボスで長髪の瘦せ型の科学者。31歳。
人間だったころは「Death」の異名を持つマッドサイエンティストで非人道的な実験を行っていた。
しかし、ある事件をきっかけに悪行が明るみになってしまい人間社会から追放され、抹殺されてしまう。
逆恨みの様に人間に対する憎悪や復讐心を抱き、それがヴァンパイアになるきっかけとなった。
表面上はオーギュストに従順だが、内心ではヴァンパイア以上のモノを作り出そうと目論んでいるという。
バルテルミーが負けたことに「ヴァンパイア失格」と嘲笑っていたが、ギヨームが負けたあとにラウルが「ヤツにはふさわしい最期」と言っておりディアヌの反応も淡泊だったことから、互いに仲間意識は薄かった模様。

ラウル
チャプター4のボスでスコールのような外見をした美青年。22歳。
人間だったころに目の前で恋人のソフィーが殺され、人一人守れない自分の弱さに打ちひしがれ、それが徐々に人間が薄汚い生き物に見えるようになってしまう。
恋人がどの様な経緯で殺されたかは語られないが、殺した側は目の前で笑いながら殺していたようで凄惨な光景だったのは想像に難くない。
ディアヌにソフィーのことを喋られると激昂するため、相当トラウマになっている模様。
ヴァンパイアとなったことで人間を否定し破滅させることを生きがいにしていく。
しかし、人間と言う存在に執着もしているようで、彼のヴァンパイア形態は人間形態からの変化があまり大きくなく原型を留めている。

ディアヌ
チャプター5のボスで白のドレスを着た美女。19歳。
人魚の血を引くという一族の伝説のために、生まれた時から人間から迫害され続けていた。
命の危機に瀕していたところをオーギュストに救われ、彼に自分と同じものを感じ、徐々に心を惹かれ、例え無明の闇に堕ちようともヴァンパイアとして生きていく決意をする。
テレパシーを使えるようでチャプター5の開始時には主人公たちと会話している。

オーギュスト
チャプター6のボスで本作のラスボス。いかにも吸血鬼と言った外見をした白髪の男性。
生物進化の突然変異によって誕生した不死の存在。
300年の永い眠りから目覚め部下を集めた上で侵略を開始する。
チャプター5の開始時のムービーでは「お前が行くことはない」とディアヌを引き留め、自身が向かおうとするシーンがある*2ため、部下を悪くは扱っていない模様。
主人公たちとは何らかの因縁がある。


ステージ

それぞれのステージに副題とテーマが設定されている。
またザコ敵となるヴァンパイアはそのステージのみの登場となり、他のステージでは登場しない。


Chapter1 緋雪前奏曲

「お前達の支配する時代はとうの昔に終わった…去れ古きモノどもよ…伝説の彼方に…」

テーマは「」。
城下町のに向かう途中の道中となる、ヴァンパイアに襲撃され壊滅した村が舞台で雪原や林の中を進んでいく。
ステージの最奥の廃墟のような所に進むと、カロリーヌが肉の芽に取りつかれた村人に襲われている場面に遭遇する。
完全な一本道でルート分岐はない。
ステージも短く、初見殺し要素もほぼないため、ゲームの操作に慣れるためのステージとなっている。

登場するザコ敵は2種類。
  • ヴァンパイアした人間の成れの果てであり雪や墓の中から飛び出してくる「レンジャー」
  • 土を掘りながら地中から飛び出してくる「モコモコ」の2種類。
モコモコはチャプター3のボスであるギヨームの配下のヴァンパイアという設定だが、彼がボスを務めるチャプター3には登場しない。

ボス 肉の芽に取りつかれた村人4人
全員助けても、全員ヴァンパイアに変化させて倒してもクリアとなる。
ここで村人の救助の方法を覚えておこう。
一回に同時に出てくるのは2人であり、最後の女性のみ助けるとメッセージを喋る。


Chapter2 剣舞奏鳴曲

「素晴らしい…有から無になるその瞬間、花火のように咲いて散る、何モノでも死の瞬間は美しい…」

テーマは「」。
石造りの城下町が舞台で、終盤には森や礼拝堂が登場する。
途中にボスのバルテルミーと遭遇する町の広場に行くことになるが街道を通り続け広場の正面の扉から入るか、民家の天窓からジャンプで屋根に上り屋根伝いに移動し続け上から広場に着地するの2ルートが存在する。

登場するザコ敵はバルテルミーが剣の達人であるかあらか、騎士風のヴァンパイアが多い。
  • 剣を持った騎士で突進してくる「シャドウ」
  • 両手に刃を装備し壁をダッシュで駆け上がってくる「トリッカー」
  • 翼をもち飛行する「ベンチュラー」
  • 小型でプレイヤーの周囲を素早く走り回りつつ毒液を吐いてくる「ピッチ」
他の3体に比べるとピッチは狙いにくくやや厄介。

ステージの分岐ポイントは最多の5つで以下の通り。
1.ステージ開始直後にカロリーヌを捕まえたシャドウが後ろに飛び降りる前に倒せたか
2.カロリーヌを追いかけているシャドウ2体が画面から消える前に倒せたか
3.カロリーヌを囲んだ2体のピッチをどっちを先に倒したか(あるいは一定時間内にどちらも倒せなかったか)
4.壊れかけの民家の扉を壊したか
5.通路から飛び降りて逃げようとするピッチを倒せたか

ボス バルテルミー
初遭遇は町の広場であり、待ち構えていた部下の大勢のシャドウを引き下がらせてから襲い掛かってくる。
広場での戦いは短距離のテレポート移動しながら、剣で斬りかかろうとしてくるが動きが直線状なので狙いやすい。
その後、一旦退き塔を登った後の森で戦闘再開となる。
テレポートを繰り返しながら斬撃による衝撃波を飛ばしてくる。
バルテルミーを撃つことに夢中になりすぎて衝撃波を撃ち損ねないように。また、1度の攻撃で2回飛ばしてくることもある。
クリア目的なら体力を削る意味はあまりないので、衝撃波を落とすことに集中したほうがいいかもしれない。

森の奥の礼拝堂のような所に辿り着くと、両手が剣となっている巨大な怪物のヴァンパイアに変化する。
攻撃方法は「接近して斬りかかってくる」「接近すると見せかけて衝撃波を飛ばしてくる」「礼拝堂の柱を飛ばす」の3つ。
素早かった人間形態に比べると、体が大きくなったせいか動きが鈍重になった上に、弱点となる顔を撃たれると攻撃をキャンセルできてなくても一々怯むと見かけによらず撃たれ弱い。弱体化してないか。
ただし、ステージに柱が多いため射撃するシチュエーション次第では、弱点が柱に隠れ狙いにくい場面も発生する。

撃破するとバルテルミーはようやく憧れていた死を手に入れることができたが、それが望んでいた形だったのかは彼のみが知る。


Chapter3 焔炎狂詩曲

「新たなるモノを創り出すのがワシの使命じゃ…今に人間を恐怖させる、とてつもないモノを創り上げてみせるわ…」

テーマは「」。
遂にヴァンパイアの本拠地である城に突入する。
ちなみにこの城は普段は一般開放されているらしく、ヴァンパイアが襲撃する前は市民の生活の場として使われていた。
ステージ開始前にカロリーヌがボスのギヨームに捕まり、逃げるギヨームを追いかけて城を走り回る。
ルート分岐によってステージの風景が大きく変わり、片方はいかにも城らしい通路や中庭や食堂を通るルート。
もう片方は工場のような場所で金網の通路など熱そうな場所を通るルートとなっている。
どちらのルートも最後はエレベーターに乗り、ギヨームの待ち構えている場所に向かうことになる。

登場するザコ敵は特殊ゴーグルや火炎放射器など近代的な武装をしている。
ボスのギヨームが科学者である影響かもしれない。
  • ダッシュで接近してきて、近づくと飛び掛かって両手に持った曲刀で斬りつけてくる「クロス」
  • 火炎放射器で火炎弾を撃ちながら接近して火炎放射を浴びせようとしてくる「イグニター」
  • 鎧で装甲されていて、アルマジロの様に丸まって突進してくる「ニード」
イグニターは弱点が頭となっているが、背中の火炎放射器を銃撃して爆殺することも可能。

ルート分岐はステージ開始直後の1つのみ。
ステージ開始直後に左右に配置されている鎧のどちらを先に壊したか(またはどちらも壊さなかったか)で、城ルートか工場ルートかが決定する。
ステージ開始直後に分岐かつ合流地点はボス戦までないため結構大きな分岐となるが、情報を知らないと分岐条件に気づきにくい。


ボス ギヨーム
人間形態はステージ開始直後から登場し、所々で挑発的なセリフや笑い声を出しながら火の玉を放ってくる。
放たれるファイアーボールの数は内部ランクによって変化する。
体力ゲージやキャンセルゲージも表示されずギヨームを撃つ意味はないので、火の玉を撃ち落とすのに専念しよう。
火の玉は放たれた直後から直接直線状に向かってくるタイプと、バウンドを繰り返しながら接近してくるタイプがある。
バウンドしてくるタイプは動きが大きく狙いにくいが、動き自体は早くないことと最後は直線状の動きに変わるので落ち着いて処理しよう。

エレベーターに乗った後に戦うヴァンパイア形態はコウモリ男の様な翼の生えた姿となる。
雰囲気としては挑発的な言動や女性を誘拐していくことも含めてHODのHangedmanに近い。
「義眼にから放たれるレーザーで斬りつける」「火の玉を纏っての突進攻撃」の2種類の攻撃を行う。
大きく飛び回る上に遠くに距離を取ってから接近してくる関係で狙いにくく、Hangedman同様初見は苦戦するボスとなっている。

撃破すると笑いながら「なるほど!そういうことか!私が人間ごときに劣る訳がないではないか!」と喋りながら城から飛び降りて自害する。
カロリーヌは無事であった。


Chapter4 幻影協奏曲

「人間は生きる価値があるのか?守るほどの価値があるのか…」

テーマは「」。
城内の通路を進んでいく。
後半は巨大な銅像の並ぶ通路か、壁が突然現れたり消えたりする白い壁に囲まれた異空間を進んでいくことになる。

登場するザコ敵は異空間から突然現れたり、テレポートしてきたりと空間を無視した移動をしてくる。
  • 異空間から飛び出してきて小柄な自身に不釣り合いな大鎌を振り回して近づいてくる「シャックル」
  • 短距離のテレポートを繰り返しながらチャクラムを投げつけてくる「スライサー」
  • ローブを被った壁から現れてエネルギー弾を投げつけてくる「メイジ」

ルート分岐はカロリーヌが突然階段に現れた異空間に落ちそうになってる際に襲い掛かってくる、スライサーを素早く倒せたか。
7.5秒以内に倒せれば階段の先にある扉に入り、巨大な銅像の並ぶ通路を進む。
7.5秒を過ぎた場合はカロリーヌが異空間に落ち、追いかけて異空間を進むことになる。
どちらにしろラウルが待ち構える瓦礫の散らばった部屋に辿り着く。

ボス ラウル
人間形態の最初の交戦はステージ開始してからすぐに行うことになる。
3人に分身しながら接近し、剣で斬りつけてくる。
分身は少しぼやけるので見分けることができ、また少し接近してくると分身が消える。
ステージの終点の瓦礫の散らばった部屋では瓦礫を謎の力で浮かせた後に、分身して瓦礫に飛び乗って少し停止してから斬りかかってくる。
本体の乗る瓦礫は乗ると沈むため最初の交戦時より見分けやすい。
また、瓦礫を浮かせている間にも撃つとキャンセルゲージを削ることができる。

ヴァンパイア形態はラウル自身は大きな変化はないが、異空間を操る巨大な魔獣を使役して戦う。
魔獣は無敵のため飛び回るラウルを撃って体力を削ることになる。
HOD2でいうところのJudgmentに近いが、ラウル自身は飛び回っているだけで一切攻撃してこない。つまり、ラウルはただの的。
「魔獣の攻撃は「異空間からパンチしながら近づいてくる」「大きく腕を振ったひっかき」「異空間を開きそこから岩石を飛ばしてくる」の3つ。
岩石を飛ばす攻撃はキャンセルできれば岩石は消滅する。

力尽き恋人ソフィーを守れなかったことを悔やみながらとどめを刺されるのを待つラウルと、トドメを刺すため銃を向けるミシェル。
しかし、カロリーヌが「この人をこれ以上苦しめないで!苦しみを味わうのは私たち人間じゃないの!」と助けるように懇願する。
ミシェルの放った弾は外され、生きていることを不思議に思うラウルに対してミシェルは言い放つ。
お前は人間として生きてゆけ…もう一度戦え!己の心と…


Chapter5 氷精夜想曲

「私が生まれた意味…あと何人の血で私の手を汚せば終わりが来るのでしょうか…呪われた宿命に終止符を打つには…」

テーマは「」。
滝の様に水が流れる白い城をエレベーターなどを駆使しながら登って、ボスのディアヌのいる部屋を目指していく。
ステージ風景が幻想的で、グラフィックにも力が入っており非常に美しい。
主人公の身体能力の凄まじさが特に発揮されるステージで、マリオ並みのジャンプアクションを披露してくれる。
ルート分岐はなく、救助要員の村人も登場しない。

登場するザコ敵はクリスタルで体が構成されており、ステージにマッチしている。
  • 2体同時に登場し、クリスタルの放ちながら接近してきて剣で斬りつけてくる「クラッシュ」
  • ベンチュラーの様な翼の生えたヴァンパイアで、クリスタルを放って攻撃してくる「スクリーマー」
  • 魔術師の様な出で立ちで、クリスタルを放って攻撃してくる「ミニオン」
飛び道具であるクリスタル攻撃がステージの背景に混ざって見にくかったりする。

ボス ディアヌ
人間形態はエレベーター付近で何回も幻影として現れ、バブルの様な形をしたクリスタル弾を数発同時に放ってくる。
この時のディアヌ自身は撃っても意味がない。
ゲームランクが上昇すると撃ち落とす数に対して、恐ろしい程の速さで飛んでくる。

ヴァンパイア形態は貯水槽の様な所で戦うことになり、ディアヌ自身が人魚の血を引いているためか人魚の姿のヴァンパイアになる。
人魚とはいえヴァンパイアのためか醜い姿となっている。
攻撃方法は「円盤や矢のようなものを数個生成し同時に飛ばしてくる」「水の柱の様なものを自身の周りに作り回転させながら突進してくる」「水に潜って上下に動きながら突進してくる」の3つ。

撃破後は戦闘前に嘲笑っていたカロリーヌの「人間とヴァンパイアはなぜ話し合おうとしないのか、分かり合えないのか」という意見に対し理解を示し、オーギュストに別れの言葉を呟きながら力尽きる。

Chapter6 月夜交響曲(ヴァンパイア・ナイト)

「私を殺すものたちがきた…300年前の決着をつけようではないか…どちらが生きるべきか…死ぬべきか…」

テーマは「」。
オーギュストの部屋の前にして同行しようとするカロリーヌに「自分たちの戦いだから死にたくなければ残れ」と言うと同時に「お前は生きて生きて生き延びろ!」と声をかけ、扉を開く。
長い長い階段を上った先にオーギュストが待ち構えており、300年前の戦いに決着をつけるべく最後の戦いが始まる。

ラストステージでラスボスであるオーギュストとの決戦のみとなる。
本作はマルチエンディングではないためエンディングのパターンは1つのみとなっている。

ボス オーギュスト
翼が生えた黒いコウモリ男のヴァンパイア。
ラスボスだけあって強い上に硬く長期戦を強いられる。

第一形態は周りに大量のコウモリを自身の周りに球状に展開し、それらを使役して攻撃してくる。
攻撃パターンの1つ目はHODのHangedmanのようにコウモリを数匹突撃させてくる。襲い掛かってくるコウモリは青い光を纏っているため容易に判別できる。
2つ目は不規則に左右に動きながら接近してきて突進してくる。
3つ目はコウモリの大群をこちらに突撃させてくる。この攻撃の際オーギュストは全く動かないが、ランクが上がっているとキャンセルに連射力を要求される。
ある程度体力を削ると第一形態が終了し、オーギュストを取り囲んでいたコウモリの群れは焼け落ち全滅する。

主人公たちが300年前との変化に戸惑うオーギュスト。
それと同時に「自分が消えると主人公たちも消えるがそれでも戦うのか?」と問うオーギュスト。
主人公の答えは「宿命に従うのみ」と一言。
それに対しオーギュストは「負けぬ…私は不死者…ヴァンパイアだ!」と叫び戦闘が再開する。

第二形態は翼が6枚になり体が白くなる。
HODのmagicianの様な高速横移動を繰り返した後に、体の色を変えて今までのボスの攻撃を模倣した攻撃を繰り出す。
この形態終了までの体力が多く、きつい攻撃が連続で続くと辛い展開になる。

体を青くしたときはバルテルミーで、衝撃波を複数同時に飛ばしてくる。
早めにキャンセルできれば衝撃波は消えるが遅くなると消えず、飛ばしてくる衝撃波の数が多いためダメージを回避するのが難しくなる。
体を赤くしたときはギヨームで、直立で飛び回りながら接近し火の玉を投げつけてくる。
動きがふらふらと不規則で狙いにくく厄介な攻撃。
体を緑にしたときはラウルで、5つの異空間の穴を5つ開き1つはオーギュスト本体がおり、残り4つは岩石を飛ばしてくる。
こちらも早めにキャンセルできれば岩石は消滅するが、キャンセルが遅れると岩石は残ってしまう。
体を水色にしたときはディアヌで、水の柱を2本発生させて飛ばしてくる。
水の柱は弾を弾いてしまうが、この攻撃の間はオーギュストは動かず、キャンセルと同時に水の柱も消えるため他の攻撃に比べると易しめ。

更に体力を削ると第三形態に移行する。
透明化して接近して嚙みついてくる。
透明化しているとはいえ下に影は残っているので、その影から位置を推測して射撃することになる。
第三形態で体力をゼロにするとオーギュスト撃破となる。

地上に落ち人間の姿に戻るオーギュスト。
わ…私は消える…お前たちも…」と言い残し力尽きて倒れる。
主人公たちは「我らは変わった…300年前と」「あの少女が…人間の心を与えてくれた」と言い銃を捨てる。
我らも消滅する…お前と共に…」「…悔いはないこれで全てが終わる…」「さらばだ…」と言い残し、朝日が昇ってきたと同時にオーギュストと共に消滅する。

半年後、村の外れの高原の木の下にある3つの墓石に向かうカロリーヌ。*5
半年前の出来事を忘れないと言い、墓石の前に銃を供える。
風によってカロリーヌの帽子が飛んで行ったところでストーリーは終了となる。

移植版(PS2版)について

アーケードーモードを再現したモードの他に、家庭用ではおなじみとなるトレーニングモードも搭載。
アイテムを使用できる、周回前提であるスペシャルモードも搭載されている。
アイテムは通貨となる銀を集めてショップから購入したり、依頼をクリアして手に入れていく。
銀はステージ中に落ちていたり、依頼をクリアすると手に入る。
依頼はステージ中に落ちているアイテムを撃ったり、特定のオブジェクトを撃ったり、特定の村人を救出するなどするとクリアとなる。
アイテムは装弾数の増加、コンテニューやライフの増加、弾の威力を上げる他にも、弾をガトリング弾やマグナム弾、ランチャー弾にカスタムできる。
また、特定のチャプターから開始するアイテムもあり後半のチャプターで達成する依頼をクリアするのに役立つ。

各キャラクターの設定を知ることができる、ハンターズファイルを見ることもできる。
これは各モードで特定の条件を達成すると増えていく。


「決着をつけようではないか、追記するべきか…修正するべきか…」

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最終更新:2025年09月11日 03:57

*1 ラスボスのオーギュストの攻撃手段にコウモリを飛ばすものはある。

*2 しかし、ヴァンパイアを崇拝するディアヌは自分が何が何でも止めると言って拒否する。

*3 ギヨームは散り際に「なるほど!そういうことか!私が人間ごときに劣る訳がないではないか!」と喋るのだが、人間に負けた現実を受け入れられないのでなく、そもそも人間じゃない相手に負けたから故の発言。

*4 バルテルミーの散り際に喋る「何故人間を守る…何の為に戦っている…お前たちは一体」とオーギュストが戦いの途中に喋る「何故だ…お前達…300年前と何がかわったというのだ!」は単にバルテルミーを狩るためだけの存在だったはずの主人公たちが別の目的を持ったことによる伏線となっている。

*5 この3つの墓石はミシェルとアルベールとオーギュストの説が有力だが、誰のものかは不明。