タイムクライシス2

登録日:2020/09/23 Wed 03:07:00
更新日:2025/05/25 Sun 06:58:13
所要時間:約 20 分で読めます







闇を撃ち抜く二つの視線。

アクションペダルを踏み込み、引き金を引け!



概要

タイムクライシスII (TIME CRISIS II)とは、1998年にナムコが製作したガンシューティングゲーム。
主な略称は「TC2」「タイクラ2」。アーケード基板にはSYSTEM23を採用している。
稼働から3年後の2001年にはPS2移植版が発売された。

ゲームシステムや特徴など

足元のペダルを踏むと物陰から飛び出して攻撃という目新しいゲームシステムが受けた前作から更に進化。前作では1人専用のゲームであったが、本作より2人協力プレイが可能に。従来のガンシューティングゲームでは複数人でのプレイであっても画面を共有するものが大半であるが、物陰から飛び出す/隠れる動作がある本シリーズで画面共有方式を使うとゲームシステム上でもシチュエーション上にも無理が生じてしまう。*1これを解決したのが1人1画面を使った通信プレイ。
本作以降のシリーズではただ2人同時にプレイ出来るだけではなく、2つの画面でそれぞれ異なるシチュエーションが用意されており、2人の行動がリアルタイムに同期するという斬新なシステムになっている。勿論1人でのプレイも可能で、その場合もう一方はCOMとなってストーリーが進行していく。ちなみにCOMは射撃体勢こそ取れど弾が命中することは決してない。被弾モーションはしっかり用意されているけど
筐体もゲームの仕様に合わせて画面が2つ用意されており、小さなSD筐体と大きなDX筐体の2種類が存在。前者については切り離すことが可能で、その場合はシングルプレイオンリーとなる。またこれとは別にSD筐体の片側を切り離したものをシングル筐体版としてリリースもされており、通信プレイが実装されたシリーズ作でこの試みが行われたのは本作のみ。

前作はただひたすらクリアタイムの早さを競うだけであったが、本作よりスコアの概念も搭載。タイムクライシスの名の通り、基本的には出来るだけ素早くエリアを突破することでリザルト時に得点が加算される。詳細には敵の部位ごとに得点が設定されており、当て方によって敵が倒れるまでの時間も異なる。ちなみに頭に三発連続で当てるパターンが最も高得点で、かつ敵が倒れるまでの時間も短い。また一発も外さずに敵や破壊可能なオブジェクトに当て続ける*2ことで10発ごとに追加でスコアが獲得でき、最初は500点から始まり、以降条件達成ごとに500点ずつ追加で貰えるスコアが増加。最終的には条件達成の度に5000点ずつ貰える様になる。一発でも外すとコンボはリセットされ、また10発以上連続で当て続ける必要がある。*3「II」以降のシリーズではこの比重がとにかく重たいため、高得点を得るには慎重かつ速やかに敵を処理することが求められる。
ちなみに敵やオブジェクトを撃ってもスコアが貰えるまでにラグ*4があるのだが、スコアが反映される前に続けて他の敵やオブジェクトを撃つ*5ことで加算されるスコアが更に増え、反映されるまでの猶予が更新されていく。そのため状況によっては敵を撃つ間隔を調整して次のフェーズまでコンボを持ち越すといった操作が求められることも度々ある。
また場面ごとの制限時間が40秒で固定になった代わりにタイムオーバーになってもペナルティがライフ1個分で済む様になった。
一方、前作では一度も外さずに40発当て続けることによってライフを回復することが出来たのだが、本作以降はその仕様が廃止されてしまったため、以降本編*6においてはライフ回復の手段が存在しなくなってしまった。
メインウェポンにも手が加えられ、ハンドガンの装弾数が6発から9発に増加。前作ではシビアだった自弾の判定も若干大きくなり、思い通りに当てやすくなった。また、状況に応じてマシンガン(弾数無限)に持ち替えることがある。
本シリーズにおけるサブウェポンは家庭用「2」でハンドガンの代わりに他の武器を、また次回作「3」以降で武器チェンジシステムという形で採用されたことで本格化していくが、本作での試みはその先駆けとも言える。

…と前作からの変更点を列挙していったが、何より一番の改善点は相手の命中弾が赤いマズルフラッシュを伴う様になったため視覚的に状況判断がしやすくなったという点だろう。*7
また、本作独自の試みとしてルート分岐の概念があり、特定フェーズにおけるプレイヤーの行動によって次のフェーズが変化することがある。


ストーリー

1998年10月31日、アーネスト・ディアズ会長主導のネオダイン・インダストリー(NDI)社がスターライン・ネットワーク計画の立ち上げを表明。そこでは次世代通信を担うとされる新事業に供用する64基の低軌道周回通信衛星の打ち上げを来月にも行うという報道がなされた。

しかしこの報道より3週間後、実際に打ち上げるのは単なる通信衛星ではなく、同社による世界征服を目論むべく核兵器を搭載した軍事衛星であるという報せが国際特殊諜報機関VSSEの元に届く。

これを受けてVSSEは情報収集のため同社にクリスティー・ライアンを潜入させ、彼女はその先で掴んだ情報をリークするが、不運にもその現場を同社の私兵部隊に発見され、拘束されてしまう。

その最中、VSSEはキース・マーティンとロバート・バクスターの工作員コンビを現地に派遣。二人は同社に関する情報の受け取りと彼女の保護に奔走するのであった。

登場人物

キース・マーティン (Kieth Martin)


やはり…軍事衛星だったか

本作の1P側のプレイヤーキャラクター。英国出身の27歳で、元英国特殊空挺部隊(SAS)。
爆発物のスペシャリストで、表向きの職業はハリウッドの特効屋(特殊効果を演出する役割)。コードネームはケルブ(Cherub)。家庭用オリジナルモードであるクライシスミッションの主人公も務める。
使用する拳銃はフラッシュライトを装備したH&K Mark23で実銃には存在しないシルバースライドモデル。

前述の様にVSSEエージェントにはそれぞれコードネームが設定されているものの、クリスティー達からして"Keith and Robert"と言ってしまってたり、作中で耳にする機会は残念ながら(?)無い。
余談だがランキング画面の背景にはコードネーム由来の紋章が描かれている。

ロバート・バクスター (Robert Baxter)


今すぐ行けばまだ間に合うな…

本作の2P側のプレイヤーキャラクター。米国出身の29歳で、元米海軍SEALs。
車から飛行機まで乗物全般のエキスパートで、作中でも実際にヘリを操縦している。ただしステージ2で車を運転しているのはキースだったりする。
またそれに肖ってか、表向きの職業はスクールバスの運転手となっている。コードネームはグリフォン(Griffon)。
キースと同じくフラッシュライト装備のH&K Mark23を使うが、こちらはブラックスライドモデル。

後に「5」で再登場を果たし、そちらでは本作での功績からVSSE内で伝説的なエージェントという立場まで登り詰めたようだ。

クリスティー・ライアン (Christy Ryan)


あなたの計画は失敗するわ

あの二人が来るもの!

VSSE特殊諜報員を務める、米国出身の24歳の女性。17才でハーバード大を卒業したという経歴持ちで、特に国際情勢の分析に長けている。ディアズの秘書としてNDI社に潜入していた。
台詞にもある様に、キースとロバートの二人には特に強い信頼を寄せている。
作中の字幕では クリスティー 表記だが、公式サイトでは クリスティ 表記となっている。
終盤で聞ける絶叫ボイスは必聴。

ちなみにアーケード版とPS2版では髪色や着ているスーツの色が異なる。*8髪型も微妙に変わっており、それぞれで違う印象を受けるキャラ。


ヤコフ・キニスキー (Jacob Kinisky)


やっと見つけたぞ、女スパイめ!

ステージ1で交戦する怪しい風貌の男。ロシア出身の元KGBで、ソ連崩壊と共に西側に渡って来たという経歴を持つ。ちなみに年齢は35歳。
「エヘヘヘヘ!」といった甲高い笑い声が耳に残りやすく、特にPS2版では最期の声が何故か早送りになっている。
更にPS2版ではモーションを作り直した結果、身振り手振りが大きくなったというよく分からないおまけ付き。
「計画は パァ だ!」と言いつつクリスティーに グー パンチを叩きこむも、肉弾戦はあまり得意では無かったようで直後クリスティーに減らず口を叩かれてしまう。
テリー伊藤ではない。


バフ・ブライアント (Buff Bryant)


お前らはここで死ね!

ステージ2で対峙する、屈強な黒人の男。米国出身の33歳で、ディアズが軍に籍を置いていた頃からの部下であり、その経緯から彼に最も忠実。
並外れた怪力の持ち主でもあり、ガトリングガンを片手で持ったままこちらに撃ってきたり、数百kgはあろうミサイルを持ち上げてこちら目掛けて振り回したり、家庭用移植で追加されたムービーではヤコフのしくじりの報せに激昂して無線機を叩き潰したりしている。
本作のボスでは唯一部下を率いることなく、単独での戦闘となる。が、ボスの中で唯一名前を呼ばれないため、彼の名を知らないプレイヤーもいたのでは?



ワイルド・ドッグ (Wild Dog)


VSSEめ…これで道連れだ!

本名、国籍、年齢、経歴が一切の謎に包まれた世界的に有名な凶悪犯罪者。
自身と同名の巨大犯罪組織である傭兵部隊を組織していたが、「無印」・「プロジェクトタイタン」でリチャード一人に蹴散らされた上に自身も左腕を失う重傷を負った。顔の傷跡はその時に付いたものである。
今作ではNDI社に雇われ、左腕にガトリングガンの義手を仕込んでキースとロバートの二人の前に立ちはだかる。決してタモリでも嘉門達夫でもない。
また本作ではステージのボスではなく中ボスといった立ち位置で、終盤はディアズとタッグを組んで戦う。
本作以降、追い詰められた際には自爆して退散するのが定番化した。ちなみにその時に用いる自爆スイッチはいずれも無印のデザインに準拠している。

アーネスト・ディアズ (Ernesto Diaz)


もうすぐだ…

もうすぐ世界が私の手に…

本作の黒幕である64歳のアメリカ人。元々は軍人で、退役後はNDI社の会長を勤める。世界征服の野望に燃えており、軍役に就いていた頃から世界情勢の裏で暗躍していた。
部下のワイルド・ドッグだけでなく、敵であるVSSEに対しても敬語を使ったりと立ち振る舞いは紳士的。
高齢だが元軍人だけあってか射撃の腕は確かなもので、高頻度で命中弾を撃ってくる他ロケットランチャーを担いだままハイジャンプをしたりと身体能力の衰えを感じさせない。

主な敵兵

本作に登場する兵士はNDI社の私設部隊という設定である。
人員も装備もやたら整っているが、別にPMCの類ではなさそうなのになぜここまでの戦力を整えてたのだろうか…

一般兵(青)

青い上下(戦闘服かツナギ?)に防弾ベスト、膝当てにレッグホルスターを装備したNDI社私兵部隊の兵士。目出しのもの、ゴーグルを着けたもの、防塵マスクを着けたものなど様々なバリエーションがあり、もっとも数多く登場する。命中率こそ低いが、その不意の一発にやられたプレイヤーは数知れず。
ちなみにこのポジションの敵兵は作品ごとに配色が変化しており、本作及び「無印」「PT」「CZ」「5」では青服、「3」では緑服、「4」では白服となっている。

一般兵(赤)

シリーズお馴染みの初見殺し要員で通称赤兵。服装は一般兵(青)の色違い。
最初の一発は必ず命中弾で、それ以降も高い命中率を誇る腕利きの兵士。コイツの配置を覚えておくことが本シリーズにおける攻略の第一歩となる。
優秀な戦闘要員にもかかわらず、何故敵に気付かれやすい目立つ色の服装なのかは永遠の謎。

一般兵(黄)

通称黄兵。服装は一般兵(青)の色違い。
前作では倒すと制限時間が加算されたが、今作では倒すと高得点が得られる。
交戦機会が少なく、出現しても物陰にすぐ隠れてしまうことが多い。現れ方も乱戦中のどさくさに紛れてこっそり出てきたり、全く攻撃せず走り去るといった具合であり、撃破難易度は高い。
特殊なルートではコイツしか出てこないこともあり、ハイスコア狙いのプレイであればそこを通過することは必須。
黄色を基調とした服装の兵士は、本シリーズにおけるボーナス要員でもあり、「3」以降では得点倍率が他の一般兵と変わらなくなったが、撃つ度にサブウエポンの弾薬が補充される様になった。

隊長兵

白い服装の兵士で、青の一般兵より命中率が高い。ただし一般兵(赤)ほどではない。「4」では黒服となっている。
一見目立つ白い服装は都市迷彩らしく、夜間戦闘となるステージ3では紺色の服装に変わる。

分岐兵

本作のみ登場する、必ず2体同時に現れる橙色の兵士。服装はやっぱり一般兵(青)の色違い。どちらを先に撃ったかによって次のフェーズの開始位置が決まる。
命中率はかなり低い。0%とかと疑うレベル。
ザ・ハウス・オブ・ザ・デッドにおける黒いサルゾウポジション。
当然2人同時プレイの場合は出現せず、青兵か隊長兵に差し変わる。

水中兵

ステージ1のエリア3にのみ登場する兵士。水中から飛び出しては両腕に付けたブレードでこちらに斬りかかってくる。

ナイフ兵

大振りのマチェットを手に襲い掛かる兵士。
バンダナ、ゴーグル、果ては顔と前腕に迷彩ペイントという異様ないで立ちが特徴。濃いグレーの服の上に森林迷彩の防弾ベストを着用している。
突然目の前に現れ、近距離から切りつけてくるなどのトリッキーな動きでこちらを翻弄してくる。
ナイフ投げも繰り出してくるが、投げられるナイフは「無印」同様撃ち落とせないため回避必須。

手榴弾兵

手榴弾を投てきして攻撃してくる敵兵。迷彩服にNDI社社章入りの迷彩模様のキャップを着用。拳銃では攻撃せず延々と手榴弾をこちらに投げつけてくる。なお投てきされる手榴弾はナイフ兵のナイフとは異なり赤く光らないため、こちらへの攻撃かどうかは軌道で判断する必要がある。

ミサイル兵

手榴弾兵と同じ服を着ているが、こちらは4連装のロケットランチャーで攻撃してくる。

マシンガン兵

手榴弾兵、ミサイル兵と同じ服装でマシンガンを攻撃手段にしている。
とある場面では彼らが手にしていたマシンガンを拾って迎撃することになる。
敵が使ってた時よりも何故か連射速度が落ちているが気にしてはいけない。
「3」でも続投したがデザインが大きく変わり、独自に耐久値が用意されるなど性質が大きく変更されている。


ステージ

ステージ1

このステージでは市街地での撃ち合いがメインとなる。そんな場所で応戦しているにもかかわらずなぜ民間人が一切登場しないのかといったツッコミは禁句。
ヤコフの部下達を蹴散らしてから軍用トラックに搭乗した敵兵士を殲滅するまでの流れがエリア1となる。途中、敵兵士達が背にしているタンクトレーラーに撃ち込んで爆発させるとボーナス点が貰える。

エリア2ではクリスティーから奪った端末を持ち逃げるヤコフを追い坂道を上って路地に入る。このエリアの冒頭は少々変わったフェーズ*9となっており、敵兵の樽*10の投げつけによる妨害を掻い潜りながら坂道を登ることになるのだが、ペダルを押している間しか坂道を上らないため、樽を如何に素早く蹴散らせるかがカギとなる。
ちなみに背景にはイタリア語*11が見られることから舞台はイタリア語圏と思われる。
ここでも引き続きヤコフが登場。同じくマシンガンを乱射してくるが、一発当てられるか時間が経過すると退く。
終盤では装甲車と対峙するか戦闘兵の集団と戦うかの二手に分かれ、一人プレイの場合は大抵装甲車を相手にすることとなる。この時ヤコフが捨てたマシンガンを拾い、それで戦車に立ち向かうことになる。
なお道中でヤコフが4回登場するのだが、いずれもを撃って退かせる*12ことで戦車の代わりに黄兵の集団と交戦することになる。
本作における黄兵は時間の代わりに高得点が入る様になっており、ハイスコア狙いであれば前述の条件を満たすことが必須となる。

エリア3では武装クルーザーに乗り込み水路を伝って逃げるヤコフを、泊まっていた小型ボートに乗って追いかける展開となる。
ここでは画面が目まぐるしく動くため狙いを定めにくく、途中水路に潜んでいた水中兵が時折不意打ちを仕掛けてくることがある。

激しい銃撃戦の末ヤコフは乗っていたボートと共に爆死。奪還した端末から、NDI社が打ち上げる予定の衛星は報告通り軍事衛星であったという確証を掴んだキースとロバートはそれを運び出そうとする列車の元へと向かう。

ステージ2

舞台は変わって山林地帯。エリア1は車で正面突破した後下車して敵兵と対峙しながら列車の手前まで進んでいき、エリア2では出発しようとする列車に乗り込み激しい銃撃戦を展開、最後のエリアではディアズの側近バフ・ブライアントとの戦闘になる。

エリア2で列車に乗り込んだ後、右側を振り向いて並行する列車との銃撃戦になる場面で黄兵2体が一瞬だけ映るタイミングがあるが、どちらも撃って倒すと列車の上に登った際にボーナスルートに移行する。

エリア3ではガトリングガンを持ったバフ・ブライアントと2対1で応戦。しばらく撃ち込み続けるとガトリングガンを捨てて列車に備え付けられていたミサイルを怪力で持ち上げこちら目掛けて振り下ろしたり振り回したりして攻撃。
先の攻撃とは異なり攻撃時に赤く光ったりする訳では無いため、相手のモーションを見てこちらに対して攻撃しているかどうかを見極めてから撃ち込む様にしよう。
攻撃の反動で手にしていたミサイルを失うと、どこからかやって来たヘリに搭乗しガトリングガンを乱射してくる。ヘリは目まぐるしく移動するのでしっかりと狙って撃つように。
尚も撃ち込み続けると彼が集中砲火を受けてのけ反った際にうっかりヘリの上部を撃ち抜いてしまい墜落、鉄橋に激突して爆死した。

崩れる鉄橋から走って退散しようとする二人。ちなみにこの時のアーケード版での二人の動きは見どころ。
列車が落ちた後、ヘリに乗っていたモブ兵が「やったか?」と二人の死亡を確認しにやって来たが、二人は間一髪の所で崖に掴まっており、モブ兵を蹴散らすと彼らが乗っていたヘリを奪って敵の本拠地へと乗り込むのであった。

ステージ3

ヘリに乗ってNDI社の海上ロケット発射基地と向かう二人だが、あと少しの所でヘリが迎撃されてしまう。やむを得ずヘリから降り立った二人はそこで銃撃戦を展開することになる。

エリア1では中盤からワイルドドッグが登場。またワイルドドッグが背中を向けて後退するまでに25発を撃ちこむと最後の場面でワイルドドッグと共に出てくる一般兵が途中から黄兵に置き換わり、ワイルドドッグの攻撃も全く当たらなくなる。ちなみにこの状態で放置すると勝手に撤収する。

エリア2ではワイルドドッグが二人のエージェントの始末に手間取っていることに苛立ったディアズがロケットランチャーを持って参戦。
途中ワイルドドッグが飛び蹴りからの殴りつけをしてくる場面があるが、殴りつける直前まで粘ってから撃つとボーナス点が入る。
ある程度フェーズが進むとディアズがクリスティーを人質にして先に退散する。またワイルドドッグも追い詰められた末に瀕死となり、最後の力を振り絞って 自爆 する。

エリア3ではクリスティーを人質にとったディアズらと交戦。途中ディアズが彼女を盾にしつつこちらに向けて発砲してくることがあるが、ここで誤って彼女を撃ってしまうと5000点減点されるだけでなく大幅なタイムロスとなってしまうので注意。またこの時のディアズの攻撃は100%命中弾のため的確にディアズを撃っていかないと時間をとられがち。
しばらく進めるとディアズはクリスティーを突き落とすが、間一髪で二人に助けられる。
その間にディアズは試作型の軍事衛星に乗り込み、最後の戦いを挑むことに。軍事衛星からミサイルを撃ったりレーザーを放ったりする他、ディアズ自身も身を乗り出して発砲してくるので攻撃・回避するタイミングが掴みづらい。体力ゲージの類は見られないが、軍事衛星かディアズ本人に一定量撃ち込むことで次のフェーズへと進んでいく。

やがて二人の活躍により試作軍事衛星は破壊され、ディアズも最期は激しい銃撃戦の中で止めを刺され爆炎の中へと転落。破壊された試作衛星は発射直前のロケットへ落下し、ロケットのエンジンを破壊。ロケットは発射基地ごと爆発炎上を起こし、かくしてNDI社の野望は潰えることとなった。

作中に登場する兵器類


装甲車

NDI社の保有する装甲車。機関銃を装備。
ステージ1-2とステージ2-1で登場。両方ともマシンガンで応戦する事になる。
ステージ1-2の方はヤコフの帽子を4回落とすと戦闘を回避できる。

武装クルーザー

側面にでかでかとNEODYNEと書かれたボート。後部にガトリングガンを2門装備。
ヤコフが斃れると同時に桟橋に激突、爆散した。
それにしてもこんな物騒なクルーザーをどうやって町中の水路に持ち込んだのだろうか。

小型ボート

1-3で武装クルーザーに乗り込んだヤコフを追う主人公と、それを追跡・妨害する敵兵が乗り込む1人乗りのエンジン搭載型ボート。
実はこれもNDI社のものであり、よく見ると後部エンジンや側面にNEODYNEの文字や社章が入っている。

列車

2-2及び2-3の舞台となるNDI社が保有する列車(扉やら貨物やらにNDI社の社章が入っている)
作中では1号列車と2号列車の2編成が登場。最初に乗り込む、軍事衛星が搭載されたほうが2号列車であり、途中飛び移る後から追いかけてきたほうが1号列車。
編成は

1号列車:先頭車両→ミサイル積載車両→装甲車両(銃座付き)→オイルタンク車→オイルタンク車→客車
2号列車:先頭車両→衛星積載車両→客車→客車→貨物車→客車

という編成。
最後はヘリの墜落による橋の崩壊に巻き込まれ2編成とも谷底へ落ちていった。
ちなみに1号列車の先頭車両の番号は「0765」。開発陣の遊び心がうかがえる。

ミサイル

1号列車に積載されたミサイル。推定5mほど。
NDI社が主人公らに向けて発射…するのではなく、まさかの殴打武器として使用。
ちなみによく見るとご丁寧にNEODYNE INDUSTRIES Ltd.と書かれている。だからなんでお前らそんなの保有してるんだよ。
バフ・ブライアントが落っことした後どうなったかは不明。少なくとも爆発はしなかったようだが…

武装ヘリコプター

NDI社が複数保有する、ノーター型の武装ヘリ。AH-64やKa-50などのようなガチの攻撃ヘリではなく、一般的なヘリに武装を後付したものと思われる。
2-3後半でバフ・ブライアントが登場したヘリや、主人公らが鹵獲したヘリもこれ。3-2でも交戦することになる。
テール部分と底面にNEODYNEの文字が入っているのが特徴。
おそらく機種はMD 520N。

輸送ヘリコプター

ムービーにのみ登場。タンデムローター式の大型ヘリ。CH-47か?
列車から軍事衛星を持ち出して行った。
ちなみによく見るとNEODYNEの文字以外に「Technology and service from underground to space. High Quality and relieve our fatigue.」という英文も書かれている。NDI社の宣伝文句だろうか?なんとも自己主張の激しい会社である。

NDI社製軍事衛星(試作品)

本作のラスボス。これの上に乗ったディアズとの戦いが本作のラストバトル。
武装は3連装ロケットランチャーが前後に2門ずつの計4門、レーザー兵器が前後に2門ずつ。
完成品にはさらに核兵器まで搭載されている模様。
最後は主人公らにより破壊され、ディアズもろとも発射直前のロケットへ落ちていった。

NDI社製軍事衛星(完成品)

本作の事件が起きる原因となった存在。
NDI社はこれらを通信衛星と偽り周回軌道に投入、それでもって世界征服をする計画だった。
これ自体は既にロケットへ搭載されたため交戦はしない。
最後はロケットの爆発に巻き込まれ喪失した。

余談

後に本作の家庭用移植がPS2で発売されたのだが、元となったアーケード版に比べてグラフィックが全体的に大幅に向上した他、新規にムービーが追加されるなど単なる移植というよりはリメイクに近い内容となっている。
移植されてもその殆どがオリジナルに比べて劣化となる事が多いアーケードゲームの中では極めて異例と言える。
また家庭用オリジナルモードとして、プレイヤーはキースとなって様々な状況下でミッション達成をしていく「クライシスミッション」が追加。
「敵を全滅しろ」「1発で敵を倒せ」などの条件が提示され、中には本編中には一切登場しない民間人や特殊な挙動をとる兵士が登場するミッションも存在。
余談ではあるが、クライシスミッションは本作より後の時系列での話となっており、本作の事件に基づいた演習という設定である。
そのためミッション中は実弾では無く模擬弾を使用し、交戦する敵兵はすべてVSSE士官の変装という設定になっている。何も敵兵の服装まで再現しなくても…

PS2版ではナムコが開発した「ガンコン2」に対応しており、アーケード版とほぼ同じ感覚で本作を楽しむことが出来る。
テレビとPS2本体を2台用意すればアーケード筐体さながらの2人同時プレイも可能という力の入れっぷりである。
テレビが1台しか無くても2画面分出力することでも2人プレイが可能になる。その場合画面は4分の1程に小さくなってしまうため元々画面が大きいテレビでないとプレイは困難。
また液晶テレビではガンコン2は動作せず、今は数少ないブラウン管で無ければ使えない点に注意。
更におまけ要素として同じくナムコがリリースした「シュータウェイ2」(1992)「クイック&クラッシュ」(1999)が再現の上で収録されており、ガンシューティングマニアには嬉しい一本となっている。

シリーズの登場キャラクターは宿敵ワイルド・ドッグを除き、原則他のナンバリングの 本編中 に登場することは無かったのだが、本作の主人公を務めたキースおよびロバートが「5」にて再登場を果たした。またクリスティーも名前だけ登場する。しかしそこで描かれた彼らのその後については…




クリスティー「この記事は追記修正されるわ あの二人が添削するもの!」


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最終更新:2025年05月25日 06:58

*1 例外として『レイジングストーム』では画面共有方式の二人同時プレイを採用しているが、こちらはそれぞれ所持してる防護盾をフットペダルで構えるという形で無理が生じないように考慮されている。

*2 公式名称はノーミスヒットボーナス

*3 余談だが同社のガンシューティングゲーム「ニンジャアサルト」にも同じシステムが採用されている

*4 正確には50インター後。インター = 1/60秒

*5 公式名称は連続ヒットボーナス

*6 ナンバリング以外ではシステムが無印準拠の「タイムクライシス プロジェクトタイタン」や味方の窮地を救うと回復出来る「レイジングストーム」などで回復手段が用意されている

*7 前作では基本的にどの攻撃がこちらに当たるのかがわからなかったため、反撃のタイミングがわからなかったり、理不尽に攻撃を喰らったという印象を抱くプレイヤーも少なくなかった。

*8 アーケード版は髪色はブロンドでピンク色のスーツ。PS2版は黒髪で赤色のスーツ。

*9 この様な特殊なフェーズは「4」の2-1終盤にも見られる。

*10 家庭版では破壊エフェクトとして果物が飛び出してくる。

*11 DESTRA(右)、VICOLO(路地)など

*12 頭に命中した際は帽子を落とすモーションが入るので判別は容易