スイカ(果実)

登録日:2021/4/24 Sat 11:49:00
更新日:2024/04/17 Wed 23:53:50
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ソイヤッ!




大玉・ビッグバン!!
とはウリ科に属する一年草のことである。
漢字では 「西瓜」と書き、英語では “watermelon”という。

以下、基本的にはカタカナで表記するが、固有名詞の中に含まれる場合については原表記ママとする。




+ 目次


【概要】

緑色の丸い形に黒い稲妻状の模様」という他の植物とはまず見間違えない外見が特徴。
原産地は長らく謎に包まれていた様だが、ある探検家がアフリカを訪れたところ、南アフリカ地域で様々な野生種が発見されたことから現在は同地が起源とされている。
意外と歴史の長い果実で、4000年前にはすでに当時のエジプト人によって栽培されていたことが記されていた。
過去にはアフリカ南部のカラハリスイカ(シトロンメロン)が原種とされていたが、エジプトでの栽培の方が先だと判明したため、アフリカ西部のエグシメロンやアフリカ北東部のコロシントが有力とされている。
紀元初期にはギリシャに伝わり、そこからインドに伝わったのが始まりといわれる。
中国には11世紀頃にシルクロードからウイグルを渡って伝わっており、その後日本へ種が持ち込まれて栽培が始まった。
我が国においてスイカが栽培されるようになった年は諸説あるものの、平安時代頃の『鳥獣戯画』にスイカに似た野菜が描かれていることからこの頃と推測されている。もっとも、そのスイカに似た野菜がマクワウリ(東洋系メロン)の一種ではないかという異論もあるが。



【栽培】

スイカと言えば、日本で知られているような黒い稲妻状の模様に丸い形をしているもの……と思われがちだが、これは西洋の種類と日本で改良された種が交配した結果誕生したもの。
原種はどちらかというとカボチャに近い形状(江戸時代後期の農業書「成形図説」には扁平でカボチャと見紛うような形状で描かれている)で、水分は豊富だが味は全く無く、果肉はほとんど無く白い部分が大半。水筒代わりに食べられていたらしい。
その後品種改良されたことで充分甘くなったが、やはり果肉がほとんど無いままで、そのままでは食べにくい代物だったため、発酵させてワインなどの酒に加工されることの方が多かったらしい。
事実、17世紀ごろに描かれた絵画には上記のような違った姿のスイカが見られ、よく知られる赤い果肉の多いそれとはまったく違う印象を与える。
ちなみに絵画のスイカの断面に奇妙な模様が見えるが、縞を横切る方向に切れば現代でもキュウリと同じ葵の紋のような模様が確認できる。

現代ではそのようなスイカは淘汰されてしまい、消えてしまった……と思いきや、実は栽培している環境が原因で、時々改良前のスイカに先祖返りしてしまうことがあり、昔のスイカがどのようなものだったのか窺い知れる。
これは、本来スイカの実る環境は水分の少ない乾燥地帯であるため、水分を過剰に取り込みすぎると果実の中に水分などを送る部分(維管束)が発達してしまうからである。

そう、今日において我々が美味しくかぶりつけるスイカが食べられるようになったのは、当時の農家さん達がより食べやすいものにしようと試行錯誤を重ねた結果なのだ。ありがたや、ありがたや。

自家栽培でスイカを育てると、夏の暑気のなかで咲く黄色い花が綺麗だし、すくすく育つし、そして外見だけは結構立派なものができる。
だが、苦労したけど育てた甲斐があった、という喜びをかみしめながらいざ切ってみると、赤い果肉の部分がとっても少なくてがっかりするしかも丸々しているくせして全然美味しくないときている。ウソぉ……。
ここでプロの農家さんの仕事のすごさに改めて気付いたり、スイカを普通のウリのように扱って甘辛く煮る調理法を試したりと、人々はスイカを通して新しい世界に触れることになるのだ。多分。

日本国内の主な産地は、熊本県千葉県山形県*1



花言葉

そんなスイカの花言葉は「ずっしりしたもの」、「どっしりしたもの」

なんかスピリチュアルな感じはすれど、「なんでその花でこの言葉なの?」と言いたくなるものばっかりな花言葉にあって、ものすごくわかりやすいパターンである。

ところで、スイカといえば大きくてずっしり……今別の何かを連想したな?そんなキミをおっぱい星人に認定してしんぜよう。



【楽しみ方】

包丁で三角に切ってそのままシャリシャリと食べよう。欲張って4分の1丸々行ってもよし。や砂糖、レモン汁を掛ける人もいる。また冷麺の具として使われる事も多い。
ちなみに、切り分ける際には横に2等分してから種が見える位置に印を付け、中心からそこに向かって切ると綺麗に種を避けて食べられる。
また近年では不精な人のために既にカットされたものがパック入りで販売されている。これなら切る手間も省けるし、スイカは好きでも一つ丸々だと持て余すなあ、という人も楽しめる。やったね。まあカットスイカ自体は江戸時代には普通に売られてたけどね。

  • ジュース
皮から剥がした赤い果肉の部分をミキサーなどに掛ける。
種があるといろいろ大変なので種無しスイカが使われることが多いか。

  • シャーベット
皮と種を取り除いた赤い果肉の部分に蜂蜜とレモン汁を混ぜてミキサーなどに掛け、冷凍庫で凍らせる。凍らせる途中で一旦取り出して混ぜるのがポイント。ゼラチンを入れると口当たりがなめらかになるぞ。
だが面倒がって丸のまま凍らせてはいけない。そうしてしまったが最後、パイクリートと化してとても歯が立たなくなる(物理)スイカバーはスイカをそのまま凍らせたものではないのだ……。

固い表皮と果肉の赤い部分を取り除いた白い部分を使う。
塩のみ、めんつゆ、塩麹、酢漬け、中華風、ピクルスと漬け方はお好みで。昆布や鷹の爪を入れても。
栽培の際に摘果したスイカの活用法としても。ウリ科だから結構イケる。

  • 煮物、汁物
スイカはウリ科なので白い部分は冬瓜(とうがん)と同じ使い方ができる。汁物はコンソメでも味噌汁でもイケる。
トロトロのあんかけなんかも。

『パワプロクンポケット』にゲテモノ枠でそんな話ありましたね。
まじめな料理としてスイカをカレーに突っ込むというものがあるが、カレーってよほどのことがない限りカレーの味が強すぎてな……。
スイカの産地ではスイカのレトルトカレーを販売している所もあるので興味があるけど作る勇気が無い方はそちらで。

栄養豊富。中国ではお馴染みのおやつらしい。
塩で炒って、歯で種の黒い種皮を剥いて中身の白い部分を食べる。おつまみにも良し。

  • サラダ
カットしたスイカとフェタチーズを混ぜてミントを散らせば、イスラエルのサラダ「ヤズサラタス」のできあがり。



【スイカ割り】

さて、スイカといえば忘れてはならないのが、読んで字の如くみんな大好きスイカ割り。夏のレクリエーションはこれでしょう。
用意するものはスイカは勿論、目隠しに使うアイマスクとか、下に敷くタオルなどやスイカを叩き割るためのバットなどの長い棒状のもの。それだけ。

で、一人が目隠しをしてその場で10周くらい回転して方向感覚を一時的に鈍らせたら、ギャラリーはその周囲から「あっちだあっち!」「もうちょい右!」とか方向などを言って誘導する。交代するタイミングは、バットなどを持つ人が叩き割ろうと振り下ろし終えたあとだろうか。あるいはグダグダにならないよう、制限時間を設けてみるのもいいかも。
変なところに何回も棒やバットを振り下ろしたり、人に向かっていってしまい、周囲が騒ぎながら逃げ惑ったりする光景は正に夏の風物詩である。シメは当然、叩き割ったスイカをみんなで仲良くいただこう。


ところで。
「そういえば何となくでやってるけど、スイカ割りにルールってあるの?」「さあねー、楽しくスイカが割れればルールなんて要らなくない?」……そんな会話を交わした人もいるかもしれない。
実は「日本すいか割り推進協会」なる団体(設立者はなんとJA!)が公式ルールを制定している。
その起源は不明。正しくはそれっぽいのは出てくるが、これをよく調べるとこの日本すいか割り推進協会が、ジョークを込めてあることないこと書いている資料を一次情報源にしたものばかりが出てきてまったくあてにならない。
たとえば「居合の訓練に使われた」などはこの日本すいか割り推進協会が書いたジョークらしい。推進したいのか混乱させたいのかどっちなんだろうね?

日本では夏やビーチの風物詩として扱われ、これらを題材にした美少女アニメやゲームでは必ずと言っていいほど出てくる、和やかな文化である。
しかし日本特有の文化らしく、本家Wikipediaの英語版でも、直訳の“watermelon splitting”ではなく「Suikawari」という日本語そのままの名前で項目を作られている。
なお日本特有と書いたが、これは厳密に言えばスイカを使う点が、ということであって、似たような発想のものにメキシコ発祥の「ピニャータ」というものがある。
これは張り子(運動会で使うくす玉みたいな感じ)にキャンディなどのお菓子を詰め、さらにごてごてと飾り立てたもの。
で、使う際には天井から紐でつるしたら、日本のスイカ割りの要領で叩いては誰かがそれを動かして、というのを繰り返し、割れたら中のお菓子が出てくるのでこれを拾って食べるというわけ。あちらのパーティーではよくある余興らしい。

輪ゴムスイカ割り

スイカを棒で叩いて割るのではなく、輪ゴムを大量に巻き、その収縮力によってスイカを破裂させる。
やたらと勢いよく破裂することがあり、動画配信で人気が出ている。
当然ながらあらぬ方向に飛んでいく危険を伴うのでやるなら自己責任で。



【野菜か果物か?】

スイカを果物と見るか野菜と見るか。日本の定番の話題である。
小学生の頃に言い争いになったという人も多いのではないだろうか?なんなら進級・就職先でもこの話題になった人もいるかもしれない。

これについては結論を先に述べると「どっちでもいい」。

「木に生るものが果物、茎に生るものが野菜」という理屈で野菜に分類されることがほとんどだろうが、これは反例がいくつも挙げられる。
たとえばこの理屈でスイカを野菜と分類した場合、メロンやイチゴ、パイナップルなど意外なものが野菜に分類される。
しかし何の説明も無しにイチゴやパイナップルを野菜扱いしたら間違いなく変人と思われる。
逆にこの理屈だと、ナスやトマト、ヘチマが果物に分類されるが、さすがにナスを果物と扱う人はいないだろう。
この理屈でスイカを野菜と分類する人は、実はこの理屈をスイカにしか使っていないのだ。

逆に、おかずとして食べるものかデザートにするものかで分類する者や時期もある。
例えば19世紀末のアメリカにおいては、トマト(木に生るものが果物、茎に生るものが野菜、とした場合果物になる)を野菜とする最高裁判決が出たが、この論拠は「トマトはデザートに出ないから」。この判決以降、トマトは野菜として扱われている。
この理屈で考えると、スイカは醤油や味噌で煮込まないだろうし、デザートやおやつに出るものだ。そしてスーパーマーケットではだいたい果物コーナーに置かれている、だからスイカは果物といえる。
ただしトマトの事例は「野菜にのみかかる関税」に関係しているから裁判沙汰になったという政治的な事情が非常に大きく影響しており、植物学者が果物だと主張したり、アフリカのガーナでは果物感覚でかじられていたり*2など、反例がいくらでも出てくる。
フルーツトマト、なんて言葉もあるくらいだ。スイカだって皮を甘辛く煮付けたり、サラダに添えて食べたりと、いわば「果物らしくない」食べ方をすることもあり、反例はいくらでも出せる。
???「し、しまった……○でも×でもない、永久に論争が続く問題を出してしまった!」


そもそもある国においては野菜扱いだが別の国においては果物扱い、というものも珍しくなく、こういったものにはスイカのほかにもトマトやバナナなどいくらでも例が挙げられる*3
つまり野菜も果物もほぼ同じようなものであり、どちらの定義を重んじるにしても結局もやもやした部分が残ってしまう。

では本当に答えが無いのか?というと、日本においてはこうした植物は農林水産省によって果実的野菜という分類がなされているため問題にはならない。
逆にトマトやナスは「野菜的果実」。
総合すると、スイカを野菜と呼んでも果物と呼んでもどちらでも構わないと言える。
もっと言ってしまうと答えは「果実的野菜」、つまり「すっきりした答えが無いのが答え」のため、閲覧数を稼ぎたいサイトなんかでは定番の話題である。

別に野菜だから値段が上がるわけでも、果物だからまずくなるわけでもないんだし、ぶっちゃけ上司が野菜だと言えば野菜、果物と言えば果物としたがっておく程度が波風立たなくていい。
逆にもし相手を言い負かしたいのであれば、上の理屈をうまいこと使ってやればいい。
ただし、実行に移したことによりあなたの人間関係が叩き割られたスイカのようになろうとも、アニヲタwikiは何ら責任を負わない。



【スイカが登場する作品や関連するあれこれ】

夏の風物詩として有名であり、大量に種が入った果実であることから、漫画などで種を機関銃のように連続で発射するアイテムとして登場することもたまにある。


○アニメ、漫画、特撮作品、その他創作作品において


子供たちが喜ぶものとしてよく出てくる。子だくさん・親戚がいっぱいの時代、大きくて分けやすいスイカはデザートとして最適だったのだろう。
作品によっては井戸や清水で冷やす、縁側に家族で並んで食べるなど、より古き良き時代を味わえる。

  • 『すいかのたね』
絵本。一度は読んだことがあるのではないだろうか。
「ばばばあちゃん」という名前である主人公の老婆が大事に種を植えたが、動物たちが「何を埋めたのだろう、きっと大事なものに違いない」と掘り起こしては単なる種なのでつまらないと言い、しまいには種が怒り出すというお話。種が怒るシーンに感情をこめてやると子どもが喜ぶと評判だ。

かつて一世を風靡した同作には、虎眼流の門下生がスイカを皮ごとむさぼるシーンが出てくる。まずそう
実は『シグルイ』の原作となる『駿河城御前試合 無明逆流れ』でも、スイカを切るところを見て藤木源之助が逆流れを破る技を思いつくなど重要な役割を果たしている。
この作品には「自分が幼少の頃は舶来の品物だったのでなかなか口にできなかった」という主旨のセリフがあり、往時のスイカの扱われ方を思わせる。

カービィの好きな食べ物としてたびたび登場。
よくスイカ畑を食い荒らしているが、その前科をでっち上げに利用されたり、スイカ型爆弾を大量に食わされたりとなかなか酷いネタに使われることも。

スイカをモチーフとしたきのみとして『ルビー・サファイア』からカイスのみが登場。説明文によれば「甘くて大きい木の実」らしい。
特殊な効果が一切無いので、本来はポケモンのお菓子や食べ物の材料が主な用途。
しかし、あまりにも技のバリエーションに乏しいポケモンの場合「しぜんのめぐみ*4」奇襲プランを取る際に使われるケースも。
カイスのみでは威力が高めのほのおタイプの技となるため、「まさかこいつから炎技は来ないだろ〜」と思っている相手に奇襲を仕掛けられるのだ。
単なる「意表を突ける!」ではなく、例えばハッサムを誘いやすい物理草ポケモンがハッサム対策として使うことがあった、という合理的な戦術。
また、アニメにおいてもキモリがタネマシンガンを練習する際に使った。カイスのみ?何のことですかね

「マンマビーチ」というステージのstory8「スイカまつり おばけスイカコンテスト」にて巨大なスイカが登場。
マリオやモンテ族が小さく見えるほど巨大なスイカだが意外と脆く、マリオがボディアタックをしたり、ポイハナに突き上げられたりしただけで簡単に割れてしまう。
また、各ヒミツコースには巨大な四角いスイカ(型のブロック?)がある。ヒップドロップで壊せるが、レンガブロックと異なり頭突きでは壊せない。

アイテムとして登場し、ヨッシーが食べるとタネをマシンガンの様に30発発射できる。ただし、食べかけのスイカだと10発に減る。
ヨッシーだけでなく、敵のおさるさんがタネ攻撃をしてくることも。
この他に、炎を吐ける赤いスイカと冷気を吐ける青いスイカも登場する(それぞれ3回)。
スペシャルアイテムとしても存在しており、こちらは回数が3倍になっている。

スターピースを9999個集めると、ギャラクシーに出てくるココナッツが全てスイカに変わるという小ネタがある。

闇軍団に属する殺駆三兄弟の趣味がスイカ割り。

第27話「人間ジャングル!」にて、スイカをモチーフとした合成怪獣「スイカモズー」が登場する。

スイカをモチーフにしたロックシード及びアームズが2種類登場。
TV本編に登場したスイカアームズはもはや巨大人型ロボットと言っても差し支えなく、大玉モード・ジャイロモード・ヨロイモードの3モードに変形できる。
劇中では主に仮面ライダー鎧武が使用したが、他にも仮面ライダーバロン仮面ライダーナックルなども使用し、更に無人で動くスイカアームズも複数体登場した。
Vシネマ『鎧武外伝 仮面ライダー斬月』には、そのスイカアームズのプロトタイプに当たる「ウォーターメロンアームズ」が登場。
こちらは仮面ライダー斬月が使用し、ガトリング砲が融合したアームズウェポン「ウォーターメロンガトリング」を武器とする。

名前の由来に「スイカ」と「誰何(すいか)」(人を呼び止めて「誰か」と問うこと)を掛けている魔法少女・那由多誰何が登場。
本作の魔法少女は桃・ミカン・紅玉と果物の名前を冠したキャラが多く、髪の色や変身後のパーソナルカラーも明確にその果物をモチーフにしている。が、何故か誰何だけは他の魔法少女と異なり、銀髪・黒服と外見に全くスイカ要素が見られない異質な存在となっている。昔は緑と黒のスイカカラーの魔法少女コスチュームを纏っていたのだろうか……?

カブトムシ型のビーロボ・カブタックやメダロット・メタビーはスイカが大好物。
だが、現実のカブトムシは……これに関しては余談の項で。

シリーズで唯一の箱庭式アクションゲームだが、コング達の体力がスイカで表記されている。実際に敵を倒すとスイカをドロップする他、中には壊すと大量にスイカを出す飛び跳ねる箱といったアイテムもある。

フリーゲームの隠れた傑作。
ご丁寧にスイカの帽子を被っている主人公とその仲間達は、タイトル通りの願いを叶えるために7つの宝玉を探すべく旅立つ。
パロディ・不条理・ギャグ満載(の割には本格派RPG)の本作だが、そのEDは結構感動的。

  • 『仮面ライダーSDマイティライダーズ』
コミックボンボン』において連載されていた漫画。アポロガイストキングダークに乗り、スイカ割りの要領でガスタンクを破壊しようとしたことがある。
この漫画においてのアポロガイストは律儀で礼儀正しいため、マイティライダーズに犯行を予告し、 スイカ割り世界チャンピオンを手厚くもてなして教えを請い、スイカ割りのルールを守ってキングダークが目隠しをして回転する カオス展開となった。
ちなみに目隠しをして七回と三分の二回転してから始めるのが国際ルールだとか……本当ですか?

映画冒頭、下校中の噂として昔宿直の先生がメリーさんと遭遇し死亡したことがあると語られた。
一般的なものとは違い「人形を捨てた」という導入が無く、「今あなたの後ろにいるの」で振り返った先にいたのは、なぜかスイカ版ジャック・オ・ランタンだった。
これを聞いた篠田美夏は怖がったが、姉の篠田亜樹は「遭遇した先生が死んだのなら誰が話したというのか」と、しごくもっともすぎるコメントをした。

  • 『馬の卵』
インドの民話。日頃の感謝のために、和尚さんにをプレゼントしようとした坊主達だったが、馬は高くて困っていた。しかし、そんなところに現れたスイカ売りに「馬の」と騙されてスイカをつかまされてしまう。
「馬の卵」としてスイカをプレゼントされた和尚さんが「誰だ馬の卵なんて言ったのは、留年させるぞ」とか言わず、なんとか弟子たちを傷つけないように収集を付けようとしていると、弟子が坂道で転んでスイカを落とし、
転がり落ちたスイカが坂の下の木にぶつかって割れると同時に、そこに隠れていたウサギが逃げて行った。
「惜しい仔馬を逃がしてしまった」と詫びる弟子達に和尚さんは「きっとあんなに足の速い馬は私の手には負えないという仏様の思し召しだろう」と説いてまとめたのだった。
ちなみに、隣国バングラデシュではスイカではなくカボチャが登場し、主役である怠け者の男が追いかけるうちに間違えてに乗ってしまった、というものがあるとか。
更に鹿児島県では、本当にスイカから孵化して一太郎と名付けられた馬が活躍する話がある。

  • 『大きなスイカ』
ロシアの昔話。ある日、貧しいが親切な男が畑を耕していると、怪我をしたコウノトリを見つけたので手当てをして空に放してやった。
後日、コウノトリが畑に飛んできて種を3粒落とした。親切な男が種を畑に蒔いて育てると大きなスイカが3玉実った。親切な男は友人たちを呼んでスイカを食べようとするがなかなか切れない。叩き割ってみるとスイカの中から金貨が沢山出てきたので親切な男は皆と金貨を分けあった。
その話を聞いた金持ちで強欲な男は真似をしようと自分でコウノトリを襲って手当てをした。
後日、コウノトリが畑に飛んできて種を3粒落とした。強欲な男が種を蒔いて育てると大きなスイカが3玉実った。強欲な男が友人たちを呼んでスイカを割ると、中から大きな蜂が出てきて、強欲な男と友人たちに襲いかかったのだった。
日本の「今昔物語集」には大筋のよく似た「雀の報恩」という話が収録されていて、こちらはスイカではなくヒョウタン(ユウガオ)が登場し、登場人物も親切なお婆さんと強欲なお婆さんが登場する。更に、ヒョウタンの中から出てくるのは金貨ではなくてお米である。


加持リョウジNERV本部基地の土地の一部を借りてスイカを栽培している。
仕事とは関係無く趣味のようだが、碇シンジを説得する場面でも出てくるなどインパクトは強い。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』でも変わらずスイカ畑が登場。その甲斐あってコラボ商品には箱根町限定で「加持農園のスイカ饅頭」などがある。

ホーリー隊員瓜核は、普段からスイカを持ち歩き自前の畑も持っているほどのスイカ好き。食ってはよく種を吐き飛ばしている
そのアルター能力「瓜核」(漫画版では「ウォーターメロン」)は、スイカをサイコガンのごとく右腕に装着して発動する。
攻防・移動・情報収集など、スイカの有無を別にすれば割と高性能。

キャラクター「スイカくん」がいる。
スイカに手足が生えただけの姿。
みんなにスイカを持ってくる。まんまやな

  • 『おそ松くん』
特別編『テンノースイカ ばんざいよ』では、種を食したものをマインドコントロールするスイカを利用したスイカ星人による地球侵略を描く。
1989年の「東映まんがまつり」で『スイカの星からこんにちはザンス!』のタイトルで映画化されている。『ひみつのアッコちゃん』や『聖闘士星矢』のパロディがありカオス。

第一部の短編『ブラック・ストライプス』にてソウカイニンジャ「ブラックストライプス」が登場。
深緑の装束には黒い縦縞模様テキスタイル。
シックスゲイツ級のニンジャではないとの内心描写があるが、ドトン・ジツによる地中移動、ヤマビコ・ジツによる攪乱に加え、
催涙ガスを仕込んだクナイの連撃によりチャドー呼吸をも妨害してフジキドの目潰し状態を維持するなど中々のワザマエ。
神経毒によりフジキドの気配感知能力までも奪うが、地中から顔を出したところをナラクが誘導したことによりスイカ割りめいて脳天を砕かれる。

本作を代表するコンビ・聖徳太子(ギャグマンガ日和)と小野妹子の初登場回、第3幕『聖徳太子と小野妹子(前編)』におけるキーアイテム。
アホの太子がアホな思いやりでスイカを焚き火で温めた結果、大惨事を起こしてしまい周囲から見捨てられるが、スイカに込められた温もりを感じ取った妹子は太子の元に残り、二人ぼっちの遣隋使旅に向かうこととなる。

  • 『巨乳ハンター』
安永航一郎先生が小学館『週刊少年サンデー』で送り出したお色気……には程遠い下ネタとパロディ全開なギャグ漫画で、主人公の恭塚まさ子が使用。
普段は貧乳だが、特定の巨乳キャラに怒りを爆発させる際にあんまん&肉まん、あんぱんとメロンパンで疑似的に巨乳を作り出し巨乳ハンターに変身する。
そんなまさ子だが、真夏の水着回でこれらの代わりにわざわざスイカを二個買ってシャツを裾結びにして、巨乳ハンターに変身した。

フルーツを落として合成していく落ち物パズルゲーム。
タイトルにスイカとあるが、合成してできる最大のフルーツがスイカというだけであり、合成して得点を稼ぐのが主目的である。
発売が2021年12月なのだが、なぜか2023年9月に突如としてブームになり*5、人気というものはいつ出るか分からない、ということを示す事例となった。

  • 『サラダの国のトマト姫』
スイカがモチーフのГウォーメロン」というロボットが登場。

○現実において


  • 『すいかの名産地』
アメリカの童謡“Old MacDonald Had a Farm”を、作詞家の高田三九三が日本語に訳した曲のタイトル。*6
しかし高田版はタイトルも訳詞も原語版の内容にかすりもしていないので、原曲とはメロディーが同じなだけの別物と思っていい。肝心の訳詞もストーリーは「トウモロコシと小麦の結婚式」であり、タイトルとの関連が今一つわからない。
ちなみに、日本における主な産地は前述の通りだが、本曲の作詞者である高田三九三は東京都出身。歌詞の内容に元ネタがあるのか高田のオリジナルなのかは不明。

スイカ味のアイスキャンディー。種もちゃんと再現しているがあれはチョコレートである。
また''Water melon lolly''などで検索してみると、海外にも似たようなお菓子があることがわかる。

  • ビーチボール
海やプールでよく見かける、空気で膨らませるビニール製のボール。
形、大きさ、季節が合致するためかスイカ柄のビーチボールは定番。スイカ割りのイメージもあってか海辺によく似合う。

  • 『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』
出川哲朗の冠番組。出川氏をはじめ出演者は番組内でスイカ柄のハーフヘルメットを被っている。

  • すいか・ながいも健康マラソン大会
鳥取県北栄町で行われているマラソン大会の名称。
同町は『名探偵コナン』の原作者青山剛昌の出身地でもあることから、主人公の江戸川コナンと擬人化されたスイカなどがマラソンをしている様子のイラストを町中で見ることができる。
なお、鳥取県のスイカの生産高は全国第4位。

  • Suica
JR東日本が展開する交通系ICカードの元祖。
「スイスイ行けるICカード」という意味とのことだが、マスコットキャラクターである「スイカのペンギン」が果物のスイカを抱えるイラストも発表されているあたり、やはり意識しているようだ。

  • 古瀬絵理
おっぱい星人の皆様、お待たせしました。山形県尾花沢出身の日本のフリーアナウンサー及びグラビアアイドル。
B95・W60・H89cm・Hカップの巨乳と出身地の名産品であるスイカをもじって スイカップ というニックネームがスポーツ紙によって命名された。
現在では氏に限らず夏の巨乳の表現としても用いられる。



余談

故・志村けん氏の持ちネタの一つにスイカを高速で食べる芸があるが、あれには実はトリックがある。
あらかじめスイカの内側(志村氏側の部分)をくり抜いておき、テレビに映る側には普通のスイカに見えるように細工するという、言わば薄っぺらいハリボテのような状態にしていたのだ。そのためにできた芸当である。ドリフの全盛時代に真似をした子ども達は多かったが、実際にやるとまず確実に怒られるのでやめておいた方が吉。
また、この芸の影響でスイカの印象がよほど強かったためか、志村氏は別番組の『カトちゃんケンちゃんごきげんテレビ』や『志村けんのバカ殿様』でも「いつものようにスイカを高速で食べていた志村は口から種を吐き出すことを怠ったため、体内で発芽したスイカの種に身体を乗っ取られ、スイカの化け物のような姿に変貌して手近な人に襲いかかる」という笑うべきなのか怖がるべきなのか、反応に困るようなコントを度々披露している。

メロンと一緒に置いてはいけないものとしても知られている。
メロンからはエチレンガスが常に放たれており、これが果物を熟させてしまうが……スイカの場合、硬い表皮によってガスが抜け出ずに溜まり、やがて空気を限界まで入れられた風船のように大爆発を起こす危険性があるから。
同じことはリンゴにも言えるため、八百屋さんなどのプロは絶対に一緒に置かないという。

子どもの頃、カブトムシやクワガタムシによくスイカをあげた人もいるため勘違いされがちだが、実はあげてはいけない果物でもある。
その理由としてよく下痢をするからと言われるがこれは間違い。そもそもカブトムシやクワガタムシの排泄物は元々液状である。
正しくはこの両種にとって得られる栄養がほとんど無く、いくら食べても栄養が摂れないから
スイカをあげ続けていたら死んでしまった……という話をよく聞くが、あれは栄養失調による実質的な餓なのだ。南無。

四角いスイカ」というものもある。果実を金属やガラスの箱で覆って成長させると、立方体に近いスイカができあがる。スイカというのは本来丸いという先入観があると相当に度肝を抜かれる。
これらは主に贈答用や観賞用として買われ、スーパーマーケットや会社なんかだと夏の間に店先や入口に飾るところもある(非売品)。
善通寺産は味もなかなかのものらしいが、値段は1個1万円程度と相当なお値段。

空手家などの拳を鍛えている一部の豪の者は、バットや棒などを使わず、貫手パンチで割って食べることもあるとか。
これに子どもが憧れて試してみると手を痛めたり、スイカにひびが入って大人に怒られたりする。
ちなみに、スイカの硬度は人間の頭蓋骨と同等という噂も……。

北アフリカから中東にかけての砂漠地帯にはスイカとそっくりだが、とても苦いコロシントもしくはハンザルなる近縁種がある。
一説によればスイカの原種とも言われるが、こちらは利尿作用がスイカよりはるかに強く、下剤としても使われるが砂漠では命取りになるため野生動物すら手を出さないらしい。
種は食用。乾燥地帯では発芽しづらいため栄養繁殖が主。

スイカと天ぷらはあまりよろしくない食べ合わせの一例として知られる。


◆アメリカでは……?

実はアメリカでは下手に持ち込むと差別主義者扱いで社会的地位を失うかもしれないレベルの超危険な食べ物。
起源ははっきりしないが、黒人奴隷がかつてスイカを売って生計を立てていたことが由来とする説が有力とされる。
黒人奴隷とスイカとはステレオタイプとして非常に強く結びついており、「スイカと休息があれば幸せになれる単純な黒人」という役回りがミンストレルショー*7を中心に盛んだった。
「黒人奴隷が待遇に不満を持つが、白人のご主人様がスイカをくれてすっかり機嫌を直す」だの、「たったひとつのスイカを求めて黒人奴隷がてんやわんやの大騒ぎ」のようなシナリオがあり、つまりスイカと「侮蔑的に描かれている黒人」が密接に絡みついて描かれているのだ。
他の例ではスタンリー・キューブリック監督の戦争映画『フルメタル・ジャケット』にて、ハートマン軍曹が黒人の新兵に対し「うちの食堂ではフライドチキンとスイカは出さん!」という趣旨の罵倒を原語版で行なっている。
フライドチキンは安く食える貧乏人向けの肉料理のイメージがあり、二重の意味で黒人を故意に差別的な趣旨で叱咤するフレーズとして選んでいる。

こういった歴史のせいで、アメリカにおいては黒人とスイカを絡めるのはとんでもない差別を意味するどころか、黒人とスイカがわずかでも絡んでいると不祥事扱いされる
たとえばある白人の社員が一切の悪気無く会社にスイカを持っていったところ、黒人の社員に即座に不快感を示されて解雇されたという事例があるし、オバマ元大統領やライス元国務長官など、政府高官さえスイカ絡みの誹謗中傷に苦しめられたという。

こんな事情のせいでスイカも下手に贈答用にできない。というわけで値段も安く、貧乏人が食べるもののような印象があるとか。果物や野菜に関する差別の話題には事欠かない国である。*8先祖が撒いた種のせいで何気ないものでさえ差別だなんだと騒がれるのだから因果な話である。

最後にこれはあくまでアメリカの話である。
他の国ではスイーツ、ヨーロッパ辺りではサラダの一品などとして普通に美味しく頂かれているのでご安心を。
そもそもこれで騒いでいる国はアメリカしかなく、他の国で黒人とスイカを結び付けた写真にアメリカの人権団体が大騒ぎ、だけど本国はもちろんアメリカですら「そりゃ外国の話だろうが」と呆れて相手にしなかったなんて話があったりなかったり。そもそもネットにおける世界の中心がアメリカで、かつ最近はフェイクニュースが多いから調べても出てこないんだよね……。



追記・修正は童心に帰ってスイカを割ってからお願いします。

※くれぐれも調子に乗って志村けんの真似をして怒られないように!

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最終更新:2024年04月17日 23:53

*1 出典:農林水産省ホームページ 2021/04/28閲覧。

*2ドラえもん』や『サザエさん』において子供が盗んだ(または何らかの果物)を食べるシーンがあるが、ちょうどあんな感じの話がいくつかある。

*3 もう少し掘り下げると、野菜か穀物かという分類が国によって違うものもある。例えばトウモロコシやジャガイモ、コメなど。

*4 ポケモンがきのみ系の持ち物を持っていることで使える攻撃技で、種類によってタイプと威力が異なる。

*5 ブームの火付け役も諸説ある状態

*6 本曲は他の作詞者によるバージョンもあり、特に小林幹治による『ゆかいな牧場(まきば)』は比較的原語版に近い内容となっている。

*7 ざっくり言うと黒人を落語でいう与太郎ポジションに据えた演劇。アメリカの演劇の発展に多大に寄与したが、非常に人種差別的として現在ではその功績を顧みられることは一切無い。

*8 他にもバナナ、ココナッツ、リンゴ、ジンジャー(生姜)など、様々な果物や野菜が差別的な意味を持つアイコンとされる。