枯れない桜の木(D.C.シリーズ)

登録日:2012/05/17(木) 00:02:46
更新日:2024/06/23 Sun 19:34:12
所要時間:約 6 分で読めます




枯れない桜の木とは、初音島で全ての桜の木が一年中咲き誇る現象。特にその中心に位置する一本の桜の木のこと。

D.C.シリーズ全般の根底に関わる代物である。



以下ネタバレ注意






D.C.III
↑特にネタバレ注意



【D.C.での桜】
6年前から枯れることなく咲き続いている桜。
初音島では名物・観光資源として扱われ、見物客も多い。
ついでに清掃業者にも大変ありがたがられている。


元々枯れない桜はある魔法使いが植えた一本の大樹だけだったが、6年前から島中全ての桜にまで広がった。
その原因は、『ある少女』が好きだった少年に自分の名前を忘れて欲しくないという無意識の願いを叶えたこと。


この大本の桜は人々の奇跡を願う些細な思いを花びらを通して吸い上げることで花を維持している。
その副産物として、二つの効果が発生した。

一つは特定条件の人物に他人の夢を見せること。
これは思いを吸い上げる過程でその人物をパスと誤認してしまうことが原因。
それゆえ夢の内容は選べない。

もう一つは願いを叶えること。
小さな奇跡が集まることで大きな願いを叶える。そうして皆がハッピーになれればいいという桜の創り手の願いから派生した効果。
より純粋な願いであるほどにこの効果は発揮されやすい。


ちなみにその中、夢の奥深くにある桜の精神とでも言うべき場所には桜の意識がある人物を模した姿で存在している。
オリジナルと違い目の色が赤いためすぐ区別が付く。

そのデザインは後に桜の精霊として系列会社の作品に流用された、のかもしれない。



◎恩恵を受けた人々
彼女が病弱なのは「兄さんに構って欲しい」という想いを桜の木が叶え設定してしまったから。また、「一緒にいたい」という願いから心を共有してしまう。
アニメでは特に恩恵は受けていない。

養女だった彼女の「他人の気持ちを知りたい」という願いから、相手の心を読む能力を得る。

美春のコピーロボットとして「もっと本物に近づきたい」と願った結果、本来なら存在しないはず過去の記憶を夢に視る。

  • 水越萌
幼い頃、事故で死んでしまった遊び相手の少年・啓くんに「もう一度会いたい」と願ったことで、夢の中で彼の幻に会っていた。
彼女が寝てばかりなのは、睡眠薬を使ってまで夢の中の彼に会いたかったから。
アニメでは言及されていない。

鷺澤美咲の飼い猫である頼子が、飼い主の「想い人の気持ちを招いてほしい」という願いを叶えたいと願ったことで、飼い主と瓜二つ(ネコミミ)の姿となった。
原作では美咲の精神と入れ替わったが、アニメでは頼子のまま。

  • 月城アリス
人付き合いが極端に苦手だったため「他人ともっと話したい」と願ったところ、人形のピロスが彼女の代わりに話す様になった。

  • 佐伯加奈子(みっくん)
ブラコンの彼女が「ピアノ留学してしまう兄と一緒にいたい」と願ったことで、兄がピアノを弾けなくなった。

桜の魔法使いの孫。そのため彼女に限り無意識で些細な願いも叶え"られて"しまう。
彼女が心に区切りをつけたことで桜は役目を終え花を散らした。



【D.C.S.S.での桜】
D.C.での桜と同一個体。

純一と音夢だけが幸せであると考え、それを疑問に思ったアイシアが復活させたもの。
今回は朝倉兄妹の関係性に関わる記憶をリセットした。

しかし全員が納得している中、独りよがりな願いで関係性を壊してしまったことをアイシアは自覚。
暴走してしまった桜に、『自身の存在を世界が忘れる』という代償を払い再び枯らせた。



【D.C.II&D.C.G.S.での桜】
今度は別個体が大本。
研究を継いださくらが40年以上もの時間をかけて創ったコピー。

今回も同じ原理で動いているが、『純粋であれば悪意による願いも叶える』という別の欠陥が発生。
そのため枯らせる必要があったのだが、『ある人物』のために手作業で逐一バグを取り除いてやり過ごしていた。それでも本編の頃に限界が来てしまう。


◎恩恵を受けた人々
彼はさくらが桜の木に「家族」を求めた結果、『さくらと純一が結ばれた可能性』の中から誕生した。
そのため桜かさくらの影響下にないと存在できない。

記憶障害だったために捨てられた過去から、「忘れたくない」と願ったことで、一度目にしたり聞いたものは絶対に忘れなくなった(忘れられなくなったとも)。

ことりと同じ願いから、彼女も相手の心を読む能力を持つ。
ただ彼女の場合、事の起こりが同性に仲間はずれにされスキンシップに飢えていたためか、相手に触れないと効果が出ない。

死別した双子の姉妹・藍と「別れたくない」と願ったことで、彼女の中に藍の人格が宿った。

  • 沢井麻耶
ルート終盤。ある出来事からおねえちゃん(幼い頃に破壊されたメイドロボットのミアキ)に「助けを求めた」ことで、一時的にミアキが出現した。

  • アイシア
かつて、「自分がいない世界」を祈ったことで、人々の記憶に残らなくなった。

  • 古城史桜
「自分のことを知って欲しい」という願いから、触れた相手に自分の心の声が伝わってしまう。
しかも、パニック状態になると触れていなくても周囲に伝わってしまう。

  • 四之宮稜平
四兄弟の末に生まれ幼少期は自分の居場所がないと感じていたが、
史桜に出会い「彼女を守る」ことに自分の存在意義を見出し、史桜が稜平のことを考えていない時限定で彼女の心の声が聞こえる。



【D.C.III】
今作でついに桜のルーツが発覚する。

再度警告、ネタバレ注意!!










イギリス在住のカテゴリー5の魔法使いリッカ・グリーンウッドが、
親友の願いである「一年中花が咲き誇る世界」を目指し研究していた『一年中枯れない花』に人々の願いを集める魔法を一緒にし、
その研究成果を初音島に植えたもの。

つまり、D.C.の桜と同一個体。リッカとはさくらのばあちゃんである。
その内部には『さくら』が持っていたコピー桜の枝が取り込まれている。

さくらは欠陥を指摘したが、ループ世界でのことだったため正史では覚えていなかった。

また2072年にメールを飛ばしたのもこの桜。
三たび桜が咲いたのも、約束のお花見にあわせてのことだった。


◎恩恵を受けた(?)人

  • 葛木姫乃
前世の縁で魔法の影響を受けやすい体質だったのと桜の魔力が中途半端だったことが原因で、「清隆の事をもっと知りたい」と願ったら清隆と精神が入れ替わってしまった。





春になって桜が咲いたら、追記・修正をお願いします。

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最終更新:2024年06月23日 19:34