雲隠れの里(NARUTO)

登録日:2021/01/13 Wed 02:47:22
更新日:2023/11/01 Wed 12:18:24
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漫画『NARUTO‐ナルト‐』及び続編の『BORUTO‐ボルト‐』に登場する架空の組織。

●目次

【概要】

雷の国の隠れ里。
各地に存在する隠れ里の中でも特に強大な力を持つ忍五大国の隠れ里の一つ。
象徴となるマークはまんま雲。

高山地帯に位置する。四代目・エーの方針で軍備拡張の為、なりふり構わず各地で術を集め*1、里の強化を図っていたため方々に敵が多く、物語の10年前には日向一族の白眼を狙ったことで木ノ葉隠れの里と開戦寸前まで陥ったほか*2
アニメオリジナルエピソードでは霧隠れの里の機密文書を盗み出したことで霧隠れの里と岩隠れの里の対立に発展している。

二代目雷影の時代に二代目火影と同盟を結ぼうとしたが、金角・銀角兄弟によってクーデターを起こされてしまったので、この同盟が成立していればその後の忍世界の情勢が全く異なった可能性がある。というか、雲と木ノ葉の同盟に太刀打ちできる国家は存在しなかったと思われ、他里は同化されていたかもしれないのだ。 

尾獣の管理技術は隠れ里の中でも随一であり、二尾・又旅と八尾・牛鬼を擁し、いずれも里の主戦力として組み込んでいた。
忍の練度も高く、霧隠れと同様剣術(環境が違うため霧とはスタイルが異なる)の修得にも力を入れている。
里長である雷影は代々「エー」の称号を継承し、補佐役が「ビー」を継承する。現在の雷影は四代目の側近だったダルイ。

住人たちは色黒が多く、またアルファベットもしくは「重い」「軽い」「ダルい」などの単語をそのまま名前にしてる者ばかりであり、後者は名前がそのまま性格を表している。

【主な施設】

  • 島亀
雲隠れの里が代々所有する巨体で凶暴な動物が生息する移動式の孤島。その正体は超巨大な老ミドリガメである。島内には人柱力が修行するための場がある。

  • 雲雷峡
里の外れにある高山地帯。
三代目雷影の没後、キラービーは実質ここに軟禁状態となり、修行を続けていた。

【所属する主な忍者】

雷影

雲隠れの里の里長。
本来は国の国防を担う「忍里」という一機関のトップに過ぎないのだが、『NARUTO』の作中世界は長く戦乱の時代が続いたことで国全体が忍者に依存するようになったため、比例して権力も大きくなっていった。
現在は五代目まで存在。
代々影の称号と共に「エー」の名を受け継いでいくのが慣例*3のため本名は五代目のダルイ以外は全員不明。

  • 初代雷影
ジミヘンそっくりの天然パーマのオッチャン。
第四次忍界大戦の際に千手柱間の回想の中で登場。語尾に「~よ」とつける癖がある。

  • 二代目雷影
金角・銀角兄弟が現役の時代の雷影。
強面の外見とは裏腹に協調性が高く友好的な性格で、初代の意志を接ぎ木ノ葉と協定を結んだ。が、その際に金銀兄弟のクーデターに遭い死亡している。

  • 三代目雷影
声:玉野井直樹
四代目雷影の父親。四代目雷影と同等以上に鍛えられた肉体をしている。
「最強の矛」と呼ばれるほどの破壊力を持つ忍体術「地獄突き」や、「最強の盾」とあだ名される程の防御力を持つ雷遁の衣、すさまじいスピードなどを駆使して戦う。唯一生身で尾獣と戦えたと言われており、ナルトからも「本当に人間なのか」と疑われた程。
戦争編で他の影達と共に薬師カブトの『穢土転生の術』で蘇り、忍連合軍と交戦した。
肉弾戦及び物理的な強さは作中でもトップクラス。穢土転生であるとはいえ、弱点の風遁であるナルトの風遁螺旋手裏剣を喰らっても、腕や胸に少し傷を負っただけで再生しながらすぐに立ち上がる程。生前にはなんと1万の大軍を相手に一人で立ちふさがり、味方が逃げ切るまで三日間戦い続けたというエピソードがある。
属性不利もお構い無しに暴れるが、八尾のヒントから能力の矛盾を突いたナルトに封印された。
胸についた傷は八尾との闘いの際、前のめりに倒れたことでうっかり自分の攻撃が当たってしまって出来たもの。
珍しい宝を集めることが趣味で、六道仙人の宝具もその一つ。

声:手塚秀彰
三代目雷影の息子で八尾の人柱力であるキラービーとはソウルブラザー。
暇さえあれば筋トレに励んでおり、強靭な肉体はその賜物。
戦闘では三代目雷影と同じ雷遁の衣と、プロレス忍体術を使う。
第四次忍界大戦では忍連合軍の総大将に任命され全軍の指揮を執った。
詳細は項目を参照。

  • ダルイ
声:竹内良太
五代目雷影。第四次忍界大戦後、一線を退いた四代目の後任として就任した。この時期にはチョビ髭を生やしている。
雲隠れではメジャーな血継限界・嵐遁を操る。
また、三代目エーよりただ一人「雷」の刺青を許された実力者であり、黒い雷遁を得意とする。
口癖は名前どおりの「だるい」と「すみません」。
上忍時代は剣を使っていたが、雷影就任後は三代目・四代目同様の体術をメインとしている。

上忍

八尾の人柱力で、四代目雷影エーの義弟。
詳細は項目を参照。

  • シー
四代目雷影エーの側近。同じく側近のダルイと違い真面目で実直な性格。
感知タイプで幻術が使え、雷影の側近を務める実力者だが、第四次忍界大戦まで大きな戦争に参加した経験はない。
第四次忍界大戦では感知部隊に配属される。

  • ドダイ
アーミーベレーのような額当て、左目に雷の字が入った眼帯を着用した忍者。
チャクラをゴムのように変化させる熔遁の使い手であり、ナルトからは「ゴムのオッチャン」と呼ばれている。
三代目雷影時代からの側近で、エーの回想では、ビー候補たちに向けて絶牛雷犂熱刀の説明をしていた。
第四次忍界大戦では第4部隊に所属し、かつての上司である三代目雷影封印へ向け部隊の助言役を務めた。
連絡班の一員として本部への通信役も兼ねており、座標連絡でエーと綱手の天送に一役買っている。

  • マブイ
四代目雷影・エーの秘書のくノ一。
色黒に青い瞳の美女で、銀色の髪を頭の後ろでまとめている。
物質を光の速さで任意の地点に即座に転送できる「天送の術」の使い手。
この術は一応人間も転送出来るが、転送時の負担が大きいため、三代目雷影並の強靭な肉体でなければ負荷に耐えきれない。
秘書として、第四次忍界大戦の作戦会議に出席したり、忍連合軍の連合会議にのエー付き人として同伴したりと重要な役割を任されている。
第四次忍界大戦では、金角封印のため「琥珀の浄瓶」をダルイのところに転送したり、綱手とエーを前線に転送した。
その後本部への尾獣玉の直撃でシカクやいのいちと共に死亡したと思われる。

  • サムイ
オモイとカルイの上司。
熱血漢な弟のアツイとは対照的に冷静沈着なクールビューティーで、「クールに」が口癖。
丈の短い着物風の衣装を着用している。
そしてNARUTOキャラの中でも一二を争う爆乳の持ち主。
その為か肩凝りである。初登場時も顔ではなく乳から入った。
アニメ版での乳揺れは必見。

詳細は項目を参照。

  • モロイ
結界班の班長。
第四次忍界大戦ではナルトを足止めすべく部下と共に結界を張ったが、九尾モードに開眼したナルトは阻止できず逃亡を許した。

  • 二位ユギト
二尾の人柱力。雲隠れのくの一で2歳で二尾の人柱力になる。
完璧にコントロールできている訳ではないが、自らの意思で尾獣化出来る程に尾獣と友好的になって上手く御しているため、里の人間からはビーに次いで尊敬を集めていたらしい。
飛段角都と戦うが敗北。二尾を抜かれ死亡した。

  • ブルービー
キラービーの前任の八尾の人柱力で、本名は「フカイ」。四代目雷影の従兄弟だが、牛鬼との相性はあまり良くなかった。
30年前に暴走した際に八尾を引き抜かれて死亡したが、アニオリでは当時雲隠れに潜入していた大蛇丸に幻術が仕込まれた薬を飲まされたことで暴走したことが判明しており、第四忍界大戦でも穢土転生で復活し、30年前の真相を明かした。
大蛇丸が培養していた八尾の角を移植されて尾獣化するも、キラービーが心の穴を埋めるものを見つけていたこと、自分もその一人だと言われたことで心の縛りが解かれ、昇天した。

  • 金角・銀角兄弟
二代目雷影の時代に雲隠れの忍だった兄弟。本編の開始時点で既に故人。
「雲隠れ史上最悪の大罪人」と呼ばれ、雲と木ノ葉の同盟式典の際にクーデターを起こし二代目雷影と二代目火影・千手扉間を騙し討ちにした。
また、雲隠れが九尾を捕獲しようとした際に九尾に食べられるも、逆に腹の中で暴れまわり、耐えかねた九尾が吐き出したという逸話まである。更にその際に九尾の肉を食べたため、疑似的な人柱力となりその力を使うこともできた。
九尾の力に適合できたのは忍の開祖・六道仙人の血を引いているためであり*4、彼の宝具をも九尾の膨大なチャクラで自在に操ることができた*5
第四次忍界大戦の際に薬師カブトの『穢土転生の術』で復活し、ダルイが率いる第1部隊と交戦した。

  • トロイ
血継限界である磁遁の使い手。本編の開始時点で既に故人。
忍具に磁力を纏わせ、一撃目を対象に防御させて相手に磁力を付与し、次撃の大型手裏剣を必中にする。
第四次忍界大戦の際に薬師カブトの『穢土転生の術』で復活するも、ナルトに不意打ちされ封印された。

  • フルイ
モトイの父親。本編の開始時点で既に故人。
30年前に八尾が暴走した際の戦いで死亡した。

中忍

  • オモイ
キラービーの弟子でサムイの部下。
その名の通り物事を重苦しくネガティブに考える性格で、その度にカルイの怒りを買っている。
師匠であるキラービーを連れ去ったサスケへの復讐心はあるが、裏切り者であっても仲間を売ろうとしなかったナルトの事は、個人的に認めている。
第四次忍界大戦では奇襲部隊に配属され、敵の奇襲部隊と交戦。
サソリデイダラらとの交戦時には、卓越した剣技で勝利に貢献している。

続編の『BORUTO』ではアニメオリジナルエピソード「殻始動編」に登場。
柱間細胞がブラックマーケットに流れているという情報を得てカクイ、マルイという部下達と共に黙の国へと向かう。
途中で同じく柱間細胞を追うボルトたちと合流、柱間細胞を狙う「」のディーパと交戦するが惨敗し部下達を殺されてしまう。

  • カルイ
キラービーの弟子でサムイの部下。
その名の通りオモイとは逆に物事を楽観的に考える性格。
キラービーのことは慕っており、彼が拉致された際にはサスケを庇うナルトを問い詰めボコボコにしていた。
第四次忍界大戦では第2部隊に配属され、10万体の白ゼツと交戦する。
本編中はほぼ接点がなかったが、第四次忍界大戦後に秋道チョウジと急接近(この辺りの顛末は「サクラ秘伝」で一部が描かれている)。
続編の『BORUTO』ではチョウジと結婚して娘のチョウチョウを儲けている。

  • モトイ
キラービーとは幼馴染で親友だったが、幼い頃に三代目雷影直属のエリート部隊に所属していた父親のフルイがブルービーの暴走を止めるために死んでしまったことで、八尾への憎しみからキラービーに刃を向けた。
その事を長年後ろめたく思っており、後に謝罪したが、当のキラービーは全く気にしていなかった。

  • アツイ
サムイの弟の中忍で「熱い」が口癖の熱血漢。
第四次忍界大戦ではダルイ率いる第一部隊に配属され金角・銀角兄弟と交戦した。

  • ケー
ジェイの後輩。
ジェイの命令でキラービーが暁に捕らえられた事を雷影に報告した。

  • 夜月キヨイ
四代目雷影と同じ夜月一族の忍者。
「鷹」によって拘束され、うちはサスケの万華鏡写輪眼の幻術にかかりキラービーの居場所を自白させられた。

  • ムサイ
第四次忍界大戦で砂隠れの忍と行動を共にしていたところ、穢土転生されたトロイに追い詰められるがナルトに助けられた。
疾風伝ではナルト達が去った後冗談でゼツが化けた偽者のふりをして殺されかけたほか、オリジナルエピソード「穢土転生連合軍」でも登場。父親がトロイと共に戦って戦死したことを思い出し亡き父に思いをはせていたところその父親が穢土転生されて現れ、戦う羽目になる。

  • オソイ
アニメオリジナルキャラクター。上記のムサイの父親で、本編ではすでに故人。
大蛇丸がトロイを穢土転生しようとして誤って転生させてしまい、一応とっておいた。
契約を引き継いだカブトにより第四次忍界大戦に投入され、同じく誤って転生させられた者達と共に封印された穢土転生体の奪還を試みるが、実力は低かったため普通に負けて封印された。

下忍

  • ユルイ
『BORUTO』に登場。
雲隠れの若手の中でも実力派のエリート忍者。
膝まで垂らした腰布にダボついたパンツと左頬の入れ墨が特徴。
キラービーに憧れており、八尾を象った首飾りをいつも欠かさず首から下げている。
いつもガムをくちゃくちゃ噛んでおり、ガム風船に爆弾を仕込み、確実に敵を追い詰めていく。
トロイ、タルイと共に中忍選抜試験に参加し三次試験でうずまきボルトと対戦した。
ガム爆弾でボルトを翻弄するも曲がって風船を回避した手裏剣を喰らい敗北。(ただし、これは試験で使用が禁止された科学忍具を用いた攻撃であり本来ならボルトの負けだった。)

  • トロイ
『BORUTO』に登場。
ポッチャリめの体型と丸メガネが特徴の忍者。
背中に巨大な手裏剣を背負っており、戦闘ではこれを投擲して戦う。
その表情からのんびりとした印象を受けるが、雷遁チャクラを体に流すことで生み出されるパワーとスピードは侮れない。
ユルイ、タルイと共に中忍選抜試験に参加し三次試験でミツキと対戦した。
そのスピードでミツキと渡り合うも蛇を用いた関節技を掛けられギブアップした。
上述のトロイとの関係は不明だが、或いは血縁関係が有るのかもしれない*6

  • タルイ
『BORUTO』に登場。
左腕が隠れるほどの長い袖と地面に引きずるほど長く伸ばした髪が特徴の忍者。
ユルイ、トロイと共に中忍選抜試験に参加し三次試験でうちはサラダと対戦したが、開始3秒でワンパンK.O.された。

その他

  • バッタ
声:一木千洋
アニメオリジナルキャラクター。『BORUTO』276〜281話迷宮遊戯編に登場。
ヘソや脇を出した露出の多い少女。
故郷の土地をリゾート開発で奪われており、大金を手に入れて故郷を取り戻すことを願っている。そのため金にがめつい。



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最終更新:2023年11月01日 12:18

*1 他の隠れ里から人柱力や血継限界、秘伝・特殊忍術の保持者などを拉致する。

*2 それ以前にうずまき一族の能力を狙い、うずまきクシナを拉致しようとしたこともある(ミナトに阻止され未遂に終わる)。

*3 その補佐役が「ビー」の名を引き継ぐ。兄弟がいればそれが継ぐ模様

*4 後に彼らの真似をして八尾のタコ足を食った者もいたが全員人柱力にはなれず死亡した。

*5 六道仙人の宝具はチャクラの燃費が悪すぎて普通の忍では一回使っただけでチャクラ切れで死ぬ。ダルイでも一回使っただけでかなり消耗した。

*6 年齢的に見て祖父と孫か?