アニメオリジナルエピソード

登録日:2012/03/28(水) 09:00:04
更新日:2020/05/30 Sat 16:50:50
所要時間:約 19 分で読めます





ん? 何をやっているのだ一護?


あれ? 俺達破面と戦ってたんじゃ……?


大人の事情というものだ。



「アニメオリジナルエピソード」とは、原作のあるアニメにおいて、原作には無いアニメオリジナルのエピソードのことである。
アニオリ展開・アニオリ描写の最終進化形態と言うべきか。


●目次

【概要】

一般に、週刊連載の漫画と30分のTVアニメでは、後者の方が1話辺りに必要な内容が多い。
例えば、『ドラゴンボール』や『ONE PIECE』等の超がつくほど長編のマンガ等を原作としてアニメを開始すると、
必然的にアニメのストーリーが原作に追いついてしまう。

そこで、原作のストックが出来る間にアニメでは原作にないエピソードを挟むことが一般的になっている。
または総集編、過去回想只管爆発までの1分を戦いつづける、前回のあらすじで尺を埋める等で調整をはかるのである。
先に述べたような超長編だと一話分とかではなく、なんとか編とかの様に長編のエピソードが入る。

逆に、展開・尺の都合・各方面への配慮といった事情から、時折アニメ未登場キャラクターが出ることもある。


◆「アニメは原作準拠」が主流になった経緯

と、ここまでの内容はほとんど「アニメとは人気漫画に色と音をつけたもの」以降の時代の話であるが、
所謂「アニメ黄金期」と呼ばれる1970年代及びそれ以前だと勝手が違う。
そもそも当然ながらアニメと漫画はあらゆる全ての意味で完全に全く別のメディア・芸術であり、
アニメスタッフも人様の漫画をアニメ化するためだけに業界に入ったわけではない。
ハリウッド映画と原作の関係、実写ドラマと原作漫画の関係と同様に、かつてはアニメ界も「原作はあくまで原作」という姿勢であった。

しかし80年代に入ると「オリジナルアニメの質・量・人気の急激な低下」「大ヒット漫画の続出」「スポンサーの影響力の増大」などで両者の関係が変化、
そして東映アニメーションのジャンプアニメによって「アニメオリジナルエピソード」の現在のイメージが根付いた。
70年代以前から活動している「東京ムービー(現トムス・エンタテインメント)」「日本アニメーション」は
エピソード以外の部分でもアニメオリジナルの色が強い作品が多い。


【オリジナルエピソードでよくあること】


◆アニメ終了によるオリジナルラスト

原作漫画がまだ続いているアニメが途中で諸事情や当初の予定通り終了した、『ハヤテのごとく!』一期や『鋼の錬金術師2003年版、『ソウルイーター』などのように、
原作がまだ進んでいない場合、その殆どまたは後半や結末をオリジナルエピソードにすることもある。

まあ、原作がきっちりあるのにオリジナルキャラやオリジナルアイテムをちょこっと多めにした『トリコ』とか、
すこ~し設定と内容を変更したこれの8話みたいなのもあるが、
この辺をオリジナルエピソードと呼ぶかは、個人の主観に任せます。


◆バトル漫画のアニメオリジナルエピソード

長期バトル物の作品などでは特に脚本家泣かせであろうパターンでもある。
何せ勝手にキャラクター達に新しい技や能力を使わせるわけにもいかず既存の設定だけで話を進めなければならない。

それでいてただ同じ技や能力で敵を倒すだけではマンネリになるので魅せ方などを工夫しなくてはならない。
長期シリーズであれば、懐かしさ補正もかねて旧来の装備・能力の再登場というパターンにもっていくこともできるが、
そういうものがない場合だと魅せ方の工夫の難易度は大幅に上昇する。


◆アニメオリジナルキャラクターの扱い

オリジナルキャラクターを登場させても、アニオリ終了後も登場させるわけにはいかないので、
最後には死ぬ、消滅する、どこかへ去る、などキッチリ清算しなければならない。
一方で思いがけず人気となり、繰り返し登場したり原作に逆輸入される場合も多々ある。


◆オリジナルエピソード制作の難しさ

上記の制約を全てクリアしてストーリーを作らなければならないのである(これらは劇場版などにも言える)。
この手の数少ない例外はアニオリ回の物語が、原作でも起こってはいるが、原作では様々な事情で描写していなかった場合である*1

ちなみに、このパターンの一つに
原作読んで楽しかった長編が流れ的に次から始まるぜ!

オリジナルエピソード長編

なん…だと……!?

と言った風な流れで挿入されることもある。
純粋な原作ファンには不快に思う場合もあるだろう。
その挙句、原作の話を最後までやらずに終わってしまうなんてパターンもあるので厄介なことである。
一話完結作品であれば長寿化する可能性も高いため、そういった作品の場合あっという間にオリジナルオンリーになってしまうこともある。
(特に作者が既に逝去している、いわゆる「国民的アニメ」の場合は顕著である)

しかし原作ファンからも名作、神作と呼ばれるエピソードもまた沢山あるので、アニオリだからと食わず嫌いをせずに一度見てみるのもアリである。

原作では見られなかったキャラの設定の掘り下げや数コマだけだったシーンに尺を割く等の試みが行われた結果、
あんまり目立たないキャラが活躍したり、違った一面を見られたり、原作ではあやふやだった場面が明確化…などなど、新しい魅力も見つけられるかもしれない。
中にはオリジナルながら原作者サイドが監修している事もある。
ちなみに上記の逆パターンとして、アニメから入って原作を読んでみたらアニメで気に入ったエピソードが無くて驚いたという場合もある様だ。

良くも悪くも脚本家やスタッフの作品への理解度が問われるため、双方が上手くかみ合うかが評価の分かれ目になるといえるだろう。

近年の深夜枠の原作付きTVアニメなどは放送期間が大体が1クール、長くても2クールしか放送しない作品が多いため全日帯のTVアニメに比べるとアニオリによる引き延ばしや大胆な改変などは少ない傾向にある(4コマ形式の日常系作品などの場合はそれぞれのエピソードが独立しているがゆえにアニオリを挟みやすいため挿入されることが多い)。


【オリジナルエピソードの一覧】

(放送開始順)

◆70年代までに開始された作品


日本初のテレビアニメ番組だが、土台1エピソード60~100頁の原作を1話完結にするには無理があり、
25話目からはアニオリと原作エピソードを混ぜて放送するようになった。
しかしそれでも視聴率は30%を超えるバケモノ番組のままで、70話目以降はついにアニオリと原作エピソードの量が完全に逆転してしまう。
ただ、原作エピソードの後日談なども入っており、SF要素の高さを評価するファンもいる。
そして193話、最終回は今なお語り継がれる伝説となった。

リメイク版では、原作の単発悪役であった「アトラス」をメインに添えたシナリオになっている。
また、2003年の『アストロボーイ・鉄腕アトム』は開き直ってほとんどをオリジナルストーリーで制作していた。


おそらく「原作はあるけど実質オリジナルアニメ」というイメージが一番強い作品。
連続テレビシリーズが5本(更にスピンオフが1本)、ほぼ毎年のテレビスペシャル、多数の映画やOVAが作られる。
そもそも原作者モンキー・パンチ自体が好きにやっていて、アニメ化なども自由にやらせてるのでスタッフも伸び伸びと作っていると思われる。
「可能な限り不殺主義のルパン三世」「おっちょこちょいの銭形警部」などは原作ではなくアニメで作られたキャラクター像。
こうした例をいちいち挙げていてはきりがないが、宮崎駿が脚本・演出した2ndシリーズの「死の翼アルバトロス」は非常に有名なアニオリ回。
制作は『ムーミン』『ど根性ガエル』『侍ジャイアンツ』『六神合体ゴッドマーズ』の東京ムービー(現トムス・エンタテインメント)。推して知るべし。


ここではズイヨーの『アルプスの少女ハイジ』も含む。
1年間の放送に合わせるため原作小説にはないエピソードを大量に入れたりする。とくに有名なのが『フランダースの犬』と『母をたずねて三千里』。
エピソード以前にキャラの性格や時代、設定が原作とは異なっているものも多い。
というか原作重視なのは『赤毛のアン』だけとも言われている。
よく話題に挙がるのはタイトルにもなっているけど原作には存在しない主人公の『家族ロビンソン漂流記 ふしぎな島のフローネ』、
唯一の(まだ文学として評価が定まっていない)原作連載中の結果、後半が完全オリジナル展開となった『南の虹のルーシー』。
その他『牧場の少女カトリ』『ポルフィの長い旅』。


初期は原作のエピソードをそのままアニメ化していたが、初期において「週6本」放送していたことと放送の長期化が合わさって「アニメ化可能な」原作ストックが枯渇。
アニオリエピソードの増加と「新作・旧作」並行放映、アニオリ含むひみつ道具やオチを変えたリメイクで何とか26年間しのぎ切った
(90年代には当時『未単行本化』だった「流れ星ゆうどうがさ」等もアニメ化していた)。
特に末期には『本音ロボット』や『おまかせディスク』等濃いアニオリが増加していた。
設定をリセットした第2期ではまた原作再現回が増加するものの、現在ではまたアニオリ回やリメイク回が増えている。
ちなみに第1・2期で計40年以上放映していてもまだ『分かいドライバー』等「未アニメ化原作」は複数存在する。


◆80年代に開始された作品

ザ・サイコー超人の挑戦編、地獄の極悪超人編
時系列的には「夢の超人タッグ編」と第2期「キン肉星王位争奪編」の間に当たる。
アニオリ展開が結構多いため、原作と結構差異はある。
例えばロビンマスクの妻のアリサは悪魔超人襲来前に死んでいるし*2、ビビンバはフェニックスと結婚する。
また、原作では7人の悪魔超人編でモブとして登場したのが最後の出番であったナチグロンが、王位争奪編までレギュラーとして登場。
他にも多くのモブや出番の短いキャラがレギュラーになってギャグ要員としてアニメ独自の地位を確立していった。
ついでに言えば、「夢の超人タッグ編」中盤からトーナメントの舞台が北海道に移り、北海道は宇宙に旅立つ。
で、散々引き延ばした挙句になぜか決勝戦後半の激熱展開*3がバッサリカットされたりするという「稼いだ尺でそこを放送しろよ」という点が見受けられた*4
同じくアニメ『キン肉マンⅡ世』(※原作「キン肉マン」の続編でありアニメ「王位争奪編」とは繋がりません、あしからず)でも、
超人オリンピック(アニメでは超人ワールドグランプリ)本選は2期以降に繰り越しになり、1期の最終章は劇場版の悪行超人たちと再戦する「最凶悪行超人編」だった。


第一部:サザンクロス編
原作のZ編、KING編、GOLAN編、ジャッカル編をひとつのエピソードにまとめて放送した。
原作ではKINGを率いる宿敵シンとの闘いを描いたKING編がわずか9話で終了する。
が、アニメでは他の編を組み込んだりオリジナル設定を多々組み込むことにより20話という大ボリュームに仕上がった。
GOLANやジャッカルがシンの配下という設定になったり、軍用ヘリや戦艦の保有などKINGの規模がかなり拡大したりと原作からかなりアレンジした仕上がりになっている。
ジョーカーの存在やカッコいいシンの活躍も見れたりで魅力的な内容となっている。

…が、一方で南斗人間砲弾(項目参照)や南斗暗鐘拳(鐘の音で催眠を掛ける)、南斗列車砲(武装列車による砲撃)など原作ぶち壊しな点も多め。
原作者がこれに激怒して以後アニメ制作に加わった…という噂まであるほど。これが事実かどうかは不明だが、第二部以降はオリジナル展開は激減した。

ちなみに今ではお馴染みの「世紀末救世主伝説」というフレーズもアニメ化にともないタイトルに付けられたのが発祥であり、原作にはない要素。以後多くのメディア展開でも用いられるようになった。
また「お前はもう死んでいる」が決め台詞に採用された。


アスガルド編
カリブの幽霊聖闘士、水晶聖闘士、炎熱聖闘士、そしてバンダイからの回し者鋼鉄聖闘士などの問題を経て生まれたエピソード。
詳しくは項目で。鋼鉄聖闘士は後にΩにてまさかの復活を果たす。
そもそも本作は連載開始から9ヶ月というド短期でアニメ化したため、引き伸ばしのために数々のオリジナル展開が組み込まれた。


原作では数週かかる話を1話か前編・後編で完結させていたり、アダルティーな描写はカットしているのでアニメオリジナルのエピソードが多い。
アニメオリジナルのテレビスペシャルも多数作られた。
以上の事と東京ムービー感の激しいスタッフばかりなので勘違いしやすいが、製作はサンライズである


原作からして本編だけでも10巻もある大長編の上、さらに外伝のエピソードもアニメ化した結果、約12年もの長期に渡って160話以上というアニメ史上最長となるOVA大作となった。
(ただし、各シーズンの間に約1年のインターバルが置かれているため、実質的な期間は3年分となる)

最初にパイロットフィルムとして作られた劇場版ではヤンが活躍する場面が与えられた結果、本来は本編のアスターテ会戦で初めてラインハルトと互いを認識し合うのが早まっている。

第一期では特にアニメオリジナルのエピソードが多く、外伝のエピソードが本編の時系列に一部組み込まれている他、外伝において描かれた内容を踏まえて帝国領侵攻のエピソードでは辺境に飛ばされていたケスラーの初恋物語や、原作ではあっさり片付けられた同盟軍と占領地住民との争いの詳細が描かれる。

他にも「憂国騎士団に襲われたジェシカを救い、黒幕のトリューニヒトと駆け引きを行うヤン」「ヤンがシェーンコップとローゼンリッターを麾下に加える動機」「イゼルローン要塞内でのローゼンリッターの白兵戦闘」「ジェシカが選挙に出馬するきっかけ」など、原作を補完するようなオリジナルエピソードも多数描かれた。

また、外伝では完全オリジナル三部作として「叛乱者」「決闘者」「奪還者」の3つが作られ、後にラインハルトの幹部に加わる主要人物達との出会いなどが描かれる。


原作は短期連載で話数が少ないが、アニメは殆どがアニメオリジナルエピソード(新・キテレツ大百科が原作のエピソードもあり)で全331話、約8年に亘る長期作品となった。ただし映画は一度も作られなかった。

原作ではほぼ出番がなかったキャラクターも、アニメでは名前が付けられレギュラーキャラになっていたり、アニメオリジナルキャラクターが多数存在していたり、アニメ独自のキャラクター設定や性格付けなどもされている。
初期は原作に沿ったエピソードでドラえもんに似た、キテレツがガキ大将のブタゴリラを発明で成敗するエピソードなどが多かったが、中盤からはアニメオリジナルエピソードとなり、ブタゴリラと子分のトンガリ、ブタゴリラの両親ら八百八一家が騒動を起こすドタバタコメディ色が強くなる。


放送開始当時は原作のストックが比較的多めだったが、当時から現在までアニオリ回を重点的に制作している。
また、原作付きの回であっても多くはアニオリシーンが追加される傾向がある。


偽ナメック星編、魔凶星編、あの世一武道会編が該当。
完成原稿ではなくラフスケッチの段階でアニメ制作部に回してもらうという荒技を使って原作ストックの枯渇を防ごうとしていたが、
それでも無印時代からオリジナルエピソードが度々挿入されていた。「Z」以降は幾度となく内容が原作漫画に追いつきそうになったため、
「ただ延々バトルを続ける」「回想をたくさん入れる」などの応急処置では間に合わず、別の長編を入れざるを得なくなってしまう。

ナメック星に行く途中、フリーザ一味に故郷の星を奪われたゼシンとブン達と出会い、彼らに近道を教えてもらったら偽の惑星に着いちゃったり。
カエルになったギニューの出番がやたら増えたり、クリリンの彼女・マロン(後の嫁とはまったく性格の違う慎みの無いぶりっこ娘。おまけに娘とも名前が似ている)や、悟空のアニメオリジナル技・スーパー界王拳が登場したり。
ついこの間まで悟空達を苦しめていたセルパイクーハンに瞬殺されたり。
悟空とピッコロが運転免許を取りに行く話はあまりにも有名。
また、漫画では少なめだったグレートサイヤマンの活躍がやや水増しされていた。(視聴率的にはこの辺りがピークだった事もあり、悪い事ばかりではない。)
魔人ブウの体内では偽物だったとは言え、悟空VS悟飯の夢の対決が実現した。

特にフリーザ編あたりは原作とアニメのエピソードがほとんど空かないことが多く、Vジャンプ誌上で
「アニメは1話つくるのに3か月は必要なはずなのに1ヶ月くらい前にジャンプに載った話がやってるぞ!どういうこっちゃ!?」という体で始まるアニメーション制作会社を取材するマンガが掲載されたことがある。
そこで明かされたのが上記された「完成原稿ではなくラフスケッチの段階でアニメ制作部に回してもらう」という荒技であった。
フジテレビの意向もあって、人気絶頂期には野球のナイター中継などによる番組の休止を避け、人造人間編では野球中継の放送開始を19時30分にずらす措置もとられていた。
しかし、最悪の場合「アクションシーン15ページをアニメ化すると10秒」なんてこともあるバトル漫画の宿命か
これらの手段を以ってしても満足な原作ストックを得られなかった時期もあったようで、92年~93年にかけての年末年始や95年の春には 番組そのものを一時中止して時間を稼ぐ という、まさに「最終手段」な措置もとられた*5。なお、後番組として『ドラゴンボールGT』の制作が決定し、その準備期間が必要となった関係で、原作終了後も引き延ばしは続けられた。
ちなみに、アニオリエピソードに言及したシーンもあり「(アニオリ展開で)活躍させるはずだったキャラが原作で死んじゃった*6ために、せっかく作ったシナリオが没になった」という悲惨な話も…

一方で、元はアニメオリジナルエピソードのみに登場した悟空の父・バーダックが、原作漫画に逆輸入されたというのもよく知られているところであろう。

なお、『ドラゴンボール改』ではこれらアニメオリジナルエピソードは軒並みカットされている。
但し、界王の修行で登場したグレゴリーなど構成の関係でカットが困難なシーンはそのままとなっており、特にブウ編は比較的オリジナルシーンが多く含まれている。
また『Z』完結後に製作された『GT』『ドラゴンボール超』は丸々アニメオリジナルエピソードとなっている(『超』は一種のクロスメディアでありアニオリとは少々異なるが)。


  • 笑ゥせぇるすまん(TBS版)(1989年4月~1992年9月+SP版)
  • 笑ゥせぇるすまんNEW(2017年4月~6月)
アニメ版開始直前時点で原作のストックが計19話(後に収録されたものとプロト版をいれても23話)しかなく、
アニメ版と並行して月刊で新連載版が執筆されていたため、連載速度を補う形でオリジナルエピソードを多数制作。他にも計4話分原作者の他作品を原作にした。
この時オリ回で『月下美人』なる話を創ったせいで、後に原作で書かれた『月下美人』(客が月下美人を栽培)を
『月夜のオーキッド』(客がカトレアを栽培)として改変アニメ化する羽目になっている。
笑ゥせぇるすまんNEW時点では原作ストック自体は豊富だったが、今度は原作発表時期の古さによる時代感覚の違いや地上波における自主規制等を考慮してか、
最初から原作回+アニメオリ回編成で放送された。

『笑ゥせぇるすまん』オリ回:『湯けむり哀歌』、『示談屋』、『愛犬物語』等
『笑ゥせぇるすまんNEW』オリ回:『ウソ孫』、『チャットルームの王様』等


◆90年代開始の作品

  • まぼろしまぼちゃん(1992年4月~9月)
特定エピソードの回想シーンだけが有名なマイナー作品。夕方ローカル番組のうえ当時ですら再放送されず、2019年時点で配信もソフト化も全くないし…。
原作漫画『まぼちゃん旅行記』からすればほとんどのエピソードがアニメオリジナル。かつ後付け設定、オリキャラも多数。
それもそのはず。アニメ全24話に対し、原作漫画はたった4話しかない
単行本(実質短編集だが)で作者は「週刊漫画誌のペースに合わせられなかったので早期終了させた」という趣旨のコメントをしており、
それを示すかのように物語は円満完結しているものの、プロローグとなる1話を除き
訪れた村である事件が起こっている→人外怪人の仕業であることが判明する→推理&作戦タイム→怪人をあれやこれやでやっつけて解決→まぼ太「ちょっとかわいそうだったね…」と、各話の大筋は同じ。
せめてアニメのあの話を漫画で読みたい、と期待して単行本や電子書籍を買った人は拍子抜けしたのではないだろうか。

このためアニメでは原作者の別作品からシナリオを流用する、原作にはいないライバル一味をレギュラーキャラに追加する、などのテコ入れがされた。
前述の場面を含むトラウマ必死回「瞳の中のフランシーヌ」は、別漫画『椿ちゃんの漫画百面相』の「瞳の中の私」を流用改変し、ゲストヒロインの回想シーンとして組み入れている。


原作序盤の霊界探偵編が大幅に縮小された代わりに、終盤の魔界統一トーナメント戦が大幅に増強。原作では台詞で済まされた黄泉浦飯幽助の試合の結末が詳しく描かれたりした。
原作よりも時系列が進んでいない事もあり、最終回の内容も多少変わっている。
細かいアニメオリジナルの描写は多いが、オリジナルの長編はほぼ全く無い。
強いて言うなら、原作以上に作風をバトル寄りに統一させたといったところか。

魔界樹編、ネヘレニア復活編
原作の漫画が月刊誌である『なかよし』で連載されていた為、アニメの全201話の内、殆どがアニメオリジナルエピソードである。
また、原作に沿ったストーリー展開のエピソードでも、アニメ独自の設定・展開に大幅に変更されていることも多い。
アニメオリジナルエピソードは、セーラー戦士たちとの日常を中心とした1話完結式のドタバタギャグコメディが多く、原作に沿ったシリアスなストーリー展開はほぼシリーズの終盤の山場に持ち越されている。このシリーズ構成は、後にプリキュアシリーズなどの魔法少女系アニメに影響を与えている。

『R』の魔界樹編は長編アニメオリジナルストーリーに当たり、『無印』最終回で戦死したセーラー戦士たちが、記憶を失って転生し普通の少女に戻り、記憶を取り戻すことで再びセーラー戦士として集結し、エナジーを奪うために人々を襲宇宙人のエイル/銀河星十郎とアン/銀河夏美との戦いに挑むエピソードとなっている。
地葉衛が記憶喪失でタキシード仮面が出られないので、月影の騎士というアニメオリジナル戦士が登場。
一方で人間に化けて潜伏するエイルとアンはそれぞれうさぎと衛に一目惚れし、恋の争いを繰り広げる。この為魔界樹編は学園ラブコメ要素が強い。
無印から使用されていた変装ペン(バンク付き)の使用は今シリーズで最後。最後に変身したのは幼稚園の先生だった。
また、うさぎの中学の担任の桜田春菜先生はアニメでは今シリーズで出番が終了する。

後に原作連載20周年を記念して、原作の漫画のエピソード構成を準拠とした『美少女戦士セーラームーンCrystal』が制作された。


原作が月刊連載ゆえに放送当時は十分なストックがなかったため所々にアニオリが入っている。
この関係から原作ではゲストキャラだったゲイル&エナの出番が大幅に増加し実質レギュラーキャラに昇格している。
単行本4巻に当たる妖精の村終了後は最終回まで完全なアニオリ回。
しかしアニオリシーンにも原作と同じように凝ったギャグが書かれるので評価は悪くない。
最終回は原作とは違う形で魔王ギリの元へたどり着くも旅が終わるのを嫌がったニケとククリが「やっぱりやーめた!」と魔王討伐を目前に途中放棄して帰ってしまうというある意味では本作らしい締め方となっていた。

後の第2期は放送局が変更された為、妖精の村終了後のアニオリ回とは繋がらない。
ちなみにこちらはチョイ役だったキャラ*7の出番が増加したり、一部のエピソードにアレンジ*8が加わったりはしているものの、
全体的なストーリーラインは原作準拠で、完全なアニオリ回はアニメ化範囲外の伏線を一部補完した1話、コパール編の後日談にあたる22話、最終話ぐらい。

2017年放送のリメイク版では既に原作が完結済みなので、明確なアニオリ回はない。
というか全16巻の漫画を2クール24話に収める都合上、原作エピソードすら壮絶なカットと再構成の嵐で、そもそもアニオリ回を挟む余裕などない。
ただ再構成の結果原作とほぼ別物になったエピソード*9は存在し、特に原作最終エピソードであるザン大陸編はそれに加えて逆に原作よりもキャラやイベントを大幅に増やしているため、ある意味アニオリと言えなくもない。


原作は『なかよし』で連載され、全5巻という短い作品だが、アニメは殆どがアニメオリジナルエピソードで約3年、全117話と長期放送作品となった。
原作との最大の相違点として、原作は主人公の「あずきちゃん」こと野山あずさが、小学5年生から中学校を卒業するまでを描いているが、アニメでは小学5年生の1年間を繰り返しており、最後まで進級していない。その為、原作では小学校を卒業してからは中学生となったあずきの揺れる恋模様を描いているが、アニメではそれらはアニメ化されていない。

アニメではあずきの学校生活や日常風景、友達の恋愛模様や家庭事情などに重点を当てる作風となっており、レギュラーメンバーの兄弟・親戚・隣人など、原作では描かれていないアニメオリジナルキャラクターが追加され、舞台も多様になっている。


基本的にそれぞれの事件が本筋から独立しているため、オリジナルエピソードを挟みやすい作品となっており、番組開始時からオリジナルエピソードは登場している。
事件の内容も黒の組織はまず登場せず、アイリッシュなどの劇場版オリジナルの組織メンバーは登場するが、原作に影響してしまう為、必ず命を落としている。アニオリ回や劇場版の話によっては黒の組織クラスかそれ以上に凶悪な犯人が登場する事もある。
基本的に身近な事件が大半であり、その為すぐに事件を解決できるような推理力の高い一部のキャラクターは滅多に登場しない。
登場してもあまり事件に関わらない場合もあり、例として作中屈指の推理力を持つ工藤優作コナンを騙す側として登場している。アニオリ回に優作が推理する側で登場したら確実にAパートで事件が解決してしまう。
当然ながら原作を読んでいる人もどうなるかわからないので、まっさらな状態で事件を楽しむことが出来るようになっており、そのため手掛ける脚本家ら自身も楽しいらしい。
なおこれは原作をアニメ化したエピソードにも言えることだが、今も昔も売れっ子声優が出演している場合その声優が演じている人物が犯人というパターンがよくある。
また出演する度に犯人役となっている声優も数人いるので、声の主が判明した途端に「犯人がわかった」とSNSで騒がれるパターンもよくある。

原作以上に犯行動機や犯行の方法が突飛だったりトンデモだったりすることが多いが、もちろんシリアスなエピソードも多い。
放送時間の関係か、原作と同様に未成年のゲストキャラが登場しても殺人事件の犯人になる事はほぼなく、犯人候補が減る事がよくあるが、殺人以外なら例外もある
劇場版公開時期になるとそれに連動した前日譚が告知も兼ねて放送される*10
風評被害で有名なハンガーの回もアニメオリジナルである。
最近はアニオリ回でも原作の事に触れたり、原作をアニメ化した回でもアニオリ回の事に触れる事もある。

アニオリ回によく見られる傾向として「小五郎がコナンの意見や推理を素直に聞いてくれるor原作以上に聞こうとせず事故か自殺で片付けようとする」「小五郎また目暮がコナンや少年探偵団を邪魔者扱いして事件現場から追い出す」「少年探偵団の3人はいるものの、灰原がいない」「冒頭わずか数分で、米花町かレジャーといった外出先などでいきなり事件が発生し、そのそばをコナン達が偶然通りがかる」というものがある。
コナンが推理で犯人を追いつめ、犯人が罪を認めた後は厳しい台詞を言い、時にはキレるという某警部殿みたいになる事もある。
最近のアニオリ回はほぼ警視庁管轄となっており、「どう見ても東京じゃないだろ」というような場所でも事件が起きれば捜査一課の刑事達が休む間もなく駆けつけており、年によっては蘭や小五郎よりも捜査一課の刑事である目暮達の出番が多く、目暮が某国民的アニメのキャラクターみたいに説教する事も少なくない。
以前、警視庁管轄の事件ではアニオリの刑事や巡査が登場していたがここ数年はほとんど登場していない。
登場人物の性格や設定が原作と異なるエピソードもあり、賛否両論になった事もたまにある。

アニオリ回では蘭が危険な目に合う場合が原作回より多いが、ここ近年のアニオリ回のタイトルに「コナン」というワードがあった場合は、コナンが危険な目に合う事も増えている。

ちなみに原作を未読の人向けに、対象エピソードが原作ありかアニオリかを見分ける手段が存在する。
「レギュラーメンバー以外の名前が一定の法則を持ったモチーフから付けられているか否か」である。
原作エピソードはゲストキャラは何かしらの名前の法則性(モチーフ)があるが、アニオリでは一部の回などを除いてそれがない場合が基本的にほとんどである。

なお、オリジナルエピソードを執筆している脚本家の一人である辻真先氏は、
日本アニメ草創期から活躍する超ベテランにして、日本推理作家協会賞や本格ミステリ大賞を受賞した事のあるプロのミステリ作家でもある。
そんな大物が本作のために短編ミステリを書き下ろしているとは、なんとも豪華な話である*11

近年は本筋に関わる原作エピソード同士の内容が連続することが多く、それ故区切りの悪いところでアニオリを挟むのはいかがなものかという意見もある。
原作者が体調の都合などで休載を挟む頻度が増えているため、一年の大半がオリジナルエピソードになるという事態も起きている。
アニオリ挿入の他に、時折過去のエピソードをリマスター版で再放送する事もある。

ここ数年の原作では推理力の高い人物が増え、眠りの小五郎や園子が登場するのはほとんどアニオリ回である。

ちなみに逆輸入されたキャラクターの例はかなり多く、一例としては高木刑事も元々はアニオリ回のモブ刑事が原形だった。


修羅編、島原編、霊薬編、風水編
他、一、二話完結のオリジナルエピソード多数
それぞれのシリーズの評価そのものは悪くはない。島原編はノベライズ化されたりもした。
しかしオリジナルエピソードを連続で放送し、そのまま原作に戻らずに風水編で最終回を迎える
少なくとも島原編の時点では人誅編に続くはずだったようなのだが…*12
一応続編としてOVA『星霜編』が出てはいるものの、内容は全くの別物であり8割がたアニメオリジナルストーリーである。
(人誅編の内容も描かれてはいるが、雪代縁が単独で行動し、『生き地獄』を無視して最初から殺す気で襲ってくるなど展開が縮小されている)。
ちなみに、アニメオリジナルエピソードにて原作より先に外国人キャラを出している(原作では連載終了後の前日譚読み切りで外国人キャラが初登場)。
本作は後に新作アニメ化・実写映画化しているが、そのどちらも京都編のリメイクであり、
結局人誅編にフォローが入れられる事は無かった。人誅編ェ……。
このため、仮に北海道編をアニメ化する場合、まず人誅編をどうにかする必要があるという非常に面倒くさい問題を抱えている
ちなみに実写映画では、人誅編(と追憶編)をベースにした新作が2020年に公開予定で、人誅編はこれが初映像化となる。

ちなみに島原編と霊薬編の間に勝海舟編があるが、こちらはアニメオリジナルではなくノベライズ版が原作である
展開は大幅に変わっているのでアニメオリジナルに近いが。
ちなみに冒頭の東京編のいくつかの内容が原作から一部大きく変わっており、月岡津南のエピソードや雷十太編も該当する。



原作の「量」だけならあったのだが、「時事ネタ」や「アニメ化しづらいネタ」が多いため、
各話ごとに原作をシャッフルし、新要素を入れたり話をミックスしたり展開やオチを変えたりしたことが多かった。
完全なオリジナル話としてはターミネーチャン等SP回が多い。ドラえもんと同様、最後までアニメ化されなかった原作エピソードもかなり多い。


原作では物語の半分以上がギャグ展開、さらには中盤や終盤の山場となる死闘の真っ最中にも遠慮なくギャグをぶっこんくるスタイルが好評だったが
アニメ化された際に「ギャグ要素をほとんど排除したダークファンタジー路線」という方針で作成されることとなる*13
そのため、原作とのギャップが大きすぎたためか視聴率が振るわず当初1年の放送予定が半年に圧縮されることとなる。
また、原作が連載途中だったということもあるが旅の途中で主人公が大魔王化しフルートによって封印されて物語が終わるという衝撃の結末を迎えた。


そもそもアニメ版のポケモン自体がゲーム版と同じ舞台でもゲームとは異なるオリジナルストーリーを展開する事が多い作品であるが、
原作に登場しない地域を舞台にしたエピソードと言えばオレンジ諸島編が代表的だろう。
ラプラスに乗って~♪
このシリーズを鵜呑みにして、赤緑や金銀でオレンジ諸島を探した人も多い筈…?

一部ポケモンやアイテムが、後のゲームに逆輸入されたこともある。
特に有名なのがルギアで、当時は劇場版完全オリジナルポケモンとして作られたが、金銀の開発が大きく遅延していたため結果的に金銀のゲーム本編に輸入された。
ミュウツーなどはゲーム設定とは異なるアニオリの誕生経緯や性格を設定されたが、かなり印象が強かったためか、アニメ版の設定の方がより馴染み深いというファンも多い。

無印時期はポケモンの設定も緩かったことから、当時のシリーズ構成がポケモンの世界観を独自に解釈していた。
この設定は小説版などで披露され、ポケモン公式の一部媒体でも似たような設定が出たこともあるが、現在では裏設定or初期設定に近い立ち位置となっている。


  • 金田一少年の事件簿(1997年4月~2000年9月)
  • 金田一少年の事件簿R(第1期 2014年4月〜2014年9月、第2期 2015年10月〜2016年3月)
原作のほとんどは長編であり、それをかなり忠実に描いているため、エピソード自体がアニメオリジナルであるものは非常に少ない。
ただし残虐描写・お色気シーンの自主規制や説明不足を補足する目的*14からアニメオリジナルのシーンは多々挿入される。
完全なオリジナルエピソードは今の所嘆きの鬼伝説殺人事件出雲神話殺人事件消えた金メダルの謎(短編)の3編だけである。
さらに原作をアレンジして作られた聖バレンタインの殺人
タイトルこそ同じだが、話の導入や展開が原作とアニメとで全く異なる殺戮のディープブルー映画版や、アニメ版の迷い込んできた悪魔怪盗紳士からの挑戦状を含めてもわずか7編しかない。
原作からの改変では雪夜叉伝説殺人事件のラストの人気が高い様子。
また、オペラ座館殺人事件では複数のキャラの設定が変更され、まさかの部分で驚くべき改変がされている。
ちなみに原作の人気キャラ結城英作*15俵田孝太郎は未登場。


  • カードキャプターさくら(1998年4月~2000年3月)
  1. 原作では集める「クロウ・カード」は全部で19枚だが、アニメ版では劇場版第2作のカードを含め、53枚存在する。その為、アニメではアニメオリジナルの「クロウ・カード」が多数存在し、カードを集める話を含めオリジナルエピソードが多い。
  2. ただし、脚本の大半は原作者であるCLAMPの一人・大川七瀬が手掛けており(さくらカード編と続編のクリアカード編においては全話担当している)、一眼にアニメオリジナルエピソードとは言いがたい扱いではある。


  • GTO(1999年6月~2000年9月)
当時は原作がまだ連載中のため所々にアニオリが入っているが原作漫画をベースに映像化するにはあまりにもヤバすぎるネタが多すぎるためか、アニオリシーンの追加に加えソフトな表現に改変もしくはカットされたシーンもかなり多い(それでも今となってはゴールデンタイムに放送するにはかなりヤバいシーンも多かったが)。
原作の番外編にあたる「ぐれえと・とろこ・おっぱい」のエピソードはGTO本編の一部として組み込まれいくつかのエピソードは原作を踏襲するもほぼ別物のエピソードと化している。
沖縄移動教室編終了後は原作には戻らずアニメオリジナルエピソードによる独自の最終回を迎えた。この最終回の展開は後に実写版の設定に採用されていたりする。


アニメ開始時点で原作ストックは十分にあったのだが、原作は最初に掲げた目標をきっちり全巻かけて達成するような丁寧な構成で、それゆえ丁度いい区切りとなる部分が特に序~中盤には無かった。そのためか原作の中盤あたりまでを再現し、以降はオリジナル展開に突入して終了した。原作部分もカットされたエピソードもあればオリジナルが挟まれた部分もあったりとけっこう改変が目立ち、賛否を巻き起こした。1巻分メインキャラが登場しない朝歌編がカットされ、太子二人のエピソードと武成王造反のエピソードが統合された。太公望一行の話は少年漫画色を強めている一方で、人間界側のドラマは結構渋くアレンジしていたりする。印象的なアニオリはやはり天化の弾き語りだろうか。終盤は完全なアニオリで、根本の設定から完全に別物となった部分も多く、これまた賛否が分かれる。ただ後から見てみると、大まかなテーマは後の原作終盤を踏襲しており、原作の展開を小規模化して役割を別のキャラに割り振ったような感じになっている。原作のストーリーが序盤から丁寧に構築されていたことの証左だろう。登場人物が多い作品なためアニメ未登場の人気キャラが多く出たのは残念なところである。


千年竜伝説編、虹色の霧編、ナバロン編、記憶喪失編、アイスハンター編、海獣海賊団編等が該当。
冒険と冒険の合間にオリジナルエピソードが挿入されたり、「ワンピース時代劇」などのスピンオフが登場したこともあった。
また、ローグタウンやロングリングロングランドなど、原作だと割と短いエピソードにかなりオリジナル展開を付け足したシリーズもある(特に原作でのローグタウンは作者が「100話でグランドラインに進出させたい」と考えていたためかなり駆け足になっている)。
特に千年竜伝説編はノベライズもされ、記憶喪失編はモロに千年竜に関するエピソードにも関わらず、パンクハザード編でルフィが龍を見て「ホントにいたのか」と驚くシーンは原作通りにそのまま放送されてしまったため、オリジナルエピソードとの不整合が生じてしまった。

現在の放送時間に移行してからは放送休止が殆どなくなった事に加え、作者尾田栄一郎の健康状態(手術をすることも)や映画の製作に無理矢理関わらさせられていることも相まってサンデーの漫画かと思うほど少し休載が増え*16、新世界編突入後は話の連続性が強くなった事でオリジナルエピソードが挟みづらいことから、原作の1話をアニメの1話に引き伸ばす事が慢性化している。
作者が監修として関わる以前の劇場版を含めても、アニメオリジナルの表現が後の原作の展開・設定と矛盾してしまった例は多く、更にルフィ達麦わらの一味が実力的に大きく成長した現在では、彼らよりも強い実力者クラスの強敵を創造する必要もあり、そういった作劇面の都合でオリジナルエピソードの挿入が困難である見方も多い。
原作がジャンプに掲載されてからアニメ化されるまでの間隔は現在でも徐々に狭まっているが、それでも以前のようにアニオリを安易に制作できず、だからといって商業面などへの影響を考慮するとアニメの放送自体を中断させる事も困難であるため、海獣海賊団編終了後から現在に至るまで、数話単位のアニオリを数年に一度挟みつつも、原作エピソードのみで乗り切っている状態が続いている。
因みにSTRONG WORLDあたりからは劇場版公開時期に連動した内容のオリジナルエピソードを放送している。

とはいえ、原作も登場人物が多く(名前ありのキャラ数十人が同時に各所で動く等)シナリオの都合上描写がカットされることも多いため、それを補完する形でアニオリを所々に挟んでいる。
また、ナミのブレスレットやサボの革命軍加入後の話など、作者が考えていたが原作では触れるタイミングが無くSBSで語られるのみだった設定が描写されることもある。
意図的にギア4の腕の伸びを原作より長くする・破壊規模や衝撃波の余波が長く描写されるなど、戦闘描写を派手にするオリジナルなどもあったりする。
しかし、魚人島編では脚本家らが原作を読んでいるのかと疑いたくなるような回想シーンが登場してしまったこともある。シャーロット・クラッカーなど、原作と食い違う描写は時々発生している。


港でのゴンとレオリオの出会いや2次試験後の飛行船内でゾルディック家に恨みを持つ少女アニタに関するエピソードが追加された(小説版参照)他、
3次試験後に軍艦島での三話に渡るオリジナルストーリーが挿入されている。
こちらは実に王道な内容で、休息のため訪れた島で試験官に置き去りにされてしまった受験生達が一致団結して圧倒的な脅威に立ち向かうというお話。
クラピカのシャワーシーンなど些かスタッフの趣味も散見されるものの、卑劣なトンパや原作ではモブ同然だったゲレタやスパーら受験生の活躍するシーンが描かれており、三話という短さも相まって非常に濃度が高い。
このオリジナルストーリー後は原作通り4次試験に突入するわけだが、軍艦島で受験生同士でのチームプレイを見た直後に受験生同士での潰しあいを見せ付けられることになるため印象に残った視聴者も多いのではないだろうか。

ちなみに後に原作のキメラアント編で行動を共にしているポックルとポンズはこの軍艦島編にてフラグを立てていたりする。
この件に原作者が目を付けたことによりあんなことになったのでは……と一部で囁かれたりしているが定かではない。

当時の原作ストックが少なかったこともあり、その他大小問わずアニメオリジナルのシーンが多数追加されている。
ハンター試験後ならば、天空闘技場編でのキルアの試合やエレベーターガールとの交流にウィング達との別れ、ヨークシン編では仲介屋との再会やクラピカとセンリツの出会い等。

逆に2011年から2014年まで放送された日テレ版では、アニオリ要素は殆どなかった。
キメラアント編終盤では、物語の空白部分が多かったため、そういった所が補完されなかったのを惜しむ声もあった。


◆2000年代前半の作品

デュエルモンスターズクエスト編、乃亜編、ドーマ編、KCグランプリ編
オリジナルエピソード界きっての最強長編。
ただでさえ原作に追いついちゃうし、記憶編に入るとカードゲームしなくなるので仕方ない……という事情を差し引いても長い(褒め言葉)。
特にドーマ編についてはインパクトが強く、ただでさえ電波と言われた原作に輪をかけてカオス。
その後の遊戯王のアニメシリーズの方向性を決定したとも言われている。


対城成湘南中編、関東ジュニア選抜編、アメリカ西海岸ジュニア選抜対抗戦編
城成湘南中は原作で名前しか出ていなかったが、アニメで初めて補完された。
後のエピソードにも登場し、キャラソンも作られるなど優遇されている。
「超戦士てにぷり9」「ゆかいなテニプリ一家」などSDキャラ達が活躍するエピソードもある。


連載2年目からアニメ化されたが、原作の掲載誌が月刊誌な為、必然的にアニメオリジナルエピソードが多くなった。
その中でも第31話は「戦闘なしで人間ドラマ(恋愛ドラマ)を描く」という異色回なのだが、変身モノの宿命ゆえにコミカル描写で変身している。


波の国マラソン編、三尾編、六尾編、木ノ葉の軌跡編、カカシ暗部編、ナルトの背中編、自来也忍法帳編
少年編はサスケ失踪後から『疾風伝』開始まで二年ほど引き延ばしが行われた。
原作では描かれなかった戦闘シーンが描かれるなど評価される一面も。
自来也忍法帳編は「無限月読の夢の世界で綱手が読んでいる自来也の小説の映像化」という視聴者が幻術に掛けられたのか疑いたくなる内容だった。
しかも放送期間は約半年。

原作は2014年に完結し、現在は主人公の息子の代の話になっているのだが、原作終了後も引き延ばしがされた結果、
TVアニメで『疾風伝』最終章が完結したのは2016年10月だった。その後も2017年3月まで小説版を原作としたエピソードが引き続きアニメ化された。
『ドラゴンボール』等と同じく、『ポケモン』や『NARUTO』の時間帯に相応しい後釜番組が中々決まらなかったことが最大の原因であろうが…。
木曜7時半の後釜として2017年4月から2018年4月まで『スナックワールド』が放送され、続編となる『BORUTO‐ボルト‐』は1年間別枠で展開された後に木曜7時半に戻ってきたが、その約半年後には『ポケモン』と共に再び別枠に移動した。


序盤からそれなりに挟まれているが、幾つか短編となっているものがあり、代表的なのは魔鏡編、異世界編。
加えて、千年前の魔物編突入前に清麿&ガッシュがロード(ゾフィス)と戦う話が追加され、これによりシナリオ冒頭からガッシュと清麿がロードの存在を知る事となった。
ファウード編の後半で原作者の怪我もあって原作に追いついてしまったため、ファウード再突入(139話の中ごろ)からラスト150話までが完全アニメオリジナルとなった。
後の原作とは大筋以外の展開や設定がまったく異なり、ゼオンが最後までガッシュとの和解を拒み記憶も返さない、アンサートーカーやバオウ関連の重要な設定がカットされた、アニメと原作で生き残った魔物の違い
…など、様々な要素が絡み合い、その後の原作最終編に繋がるフラグは折れてしまっている。アニメ版の状況のまま最終編を展開するとなると、このアニメ版以上の改変を余儀なくされると思われる…
それまでの原作・アニオリ回と比べると作りが粗く展開も単調で、前述したゼオンをはじめとしたキャラの性格や描写も微妙な方向に改変されており、特に原作では敵ながら読者の涙を誘った魔物の多くが
単なる小物のまま終わった事もあり、ファンからの評価はいまひとつ。

しかし、その中でも原作要素を少しでも取り入れようとした形跡が見られ、ちらほら原作の展開ややりとりが挟み込まれていた。
また、ゼオンの「ジガディラス・ウル・ザケルガ」とティオの「チャージル・セシルドン」が原作に先駆け初披露された。
ゼオンとリオウの一方的な虐殺ショー戦いに至っては、細部こそ違えどほぼ完全に原作と同様である。
ちなみに終盤では大谷育江が体調不良で休業したため、ガッシュの声が代役(エリー役の吉田小南美)となっており、なおかつそのまま最終回を迎えた。


開始して5話目にしていきなりオリジナルエピソード「聖なる本」が挿入され、以降も鍵となるオリジナルアイテム「ブックらこい~た」が登場。
その後もオリジナルと原作エピソードを混ぜつつ放送していたが遂にストック切れをおこし、
第2期「まじめにふまじめ」では原作に登場する「ネリー」というキャラをゾロリパーティーに入れるというアレンジで
魔法使いの世界のオリジナルエピソードを入れまくって尺を稼いでいた。
しかし50話目でとうとう原作のエピソードを完全に使い果たし、以降は完全オリジナル展開になって完結した。
テレビアニメ版終了後に制作された劇場版の内、2作品はテレビアニメ化されなかった原作エピソードが採用された。


放送1年目は原作のエピソードとアニオリの両方が放送されていたが、2年目の時点で当時の原作ストックをほぼ消化しきってしまったので以降は大半がアニオリとなっている。
原作自体が全日帯で放送するには過激なネタが多いため、原作エピソードにもアニメ独自のアレンジを加えていることが多かった。


  • BLEACH(2004年10月~2012年3月)
バウント編、新隊長天貝繍助編、斬魄刀異聞編、護廷十三隊侵軍編
バウント編・侵軍編は原作エピソードの最中に起こったエピソードという形であるが、
他2つは原作の時系列とは繋がらないパラレルワールド的なエピソードである。
原作エピソードを区切りの良い所で一旦中断し、次回予告で「大人の事情」とメタ発言するのがスタートの合図で、冒頭の一文の元ネタはこれ。
原作の扉絵を題材にしたギャグ回や、劇場版『地獄篇』公開時にはジャンプに掲載された前日譚を発売翌日にアニメで放送するという、史上最速のアニメ化が試みられた(前日譚を含めた『地獄篇』の事前宣伝自体、公開初週に鑑賞した観客を驚愕させた大どんでん返を伏せるためのミスリードであったが)。
そもそも原作自体がキャラクターの覚醒・変身に1話費やしたり、大きめのコマや見開きの多用など展開の進行が遅い作風であり、
普通にアニメを製作する(先の変身シーンだと数分)と原作ストックがすぐに底を尽き、あっという間に追いついてしまうので必然的にアニオリの長編が多い。
そもそもアニメ1年目の時点で、アニメ1話分の原作使用数が多い非常にハイペースな展開となり、破面篇以降の引き延ばしの一因となってしまった。
その他、番外編や劇場版との連動エピソードなども含めて全366話中162話(全体の約4割以上)がアニメオリジナル回。
……ここまで来ると、もはや水増しってレベルじゃない気が……。
なお、(ある種当然だが)アニオリとは逆行するような展開となり、月島さん打倒後の原作を読んでからこれらのアニオリを見ると違和感がすごい。

ちなみに、本作はテレビ東京系列でタイトル変更や話数リセットをせずに最も長く続いたアニメ番組でもある(ポケモンやナルトは途中でタイトルが変更になっているため)。
一時期は強引な形でオリジナルエピソードを挿入したりと、テレ東にとっては欠かせない番組でもあったため、最終章のアニメ化を望む声は多かった。
そして2020年、晴れて最終章のアニメ化が決定した。


原作に追いついたため、「焼きたて!!25編」が「焼きたて!!9編」に縮小。
当然、原作より先に完結したものの雪乃やマイスター霧崎との対決など、ギリギリの所まで原作に合わせている。
むしろギャグまみれながら一応、料理を題材とした作品として完結したアニメの方がまともな最終回を迎えた気がしないでもない
他、アニメオリジナルエピソードやリアクションも多数入れられており、1話の時点でリアクションの内容が派手めになっている。
一番有名なのは機動戦士ガンダムのパロディ回である「迫撃!! ブラックジャぱん誕生!」か。


◆2000年代後半の作品

  • ARIA(2005年10月~12月、2006年4月~9月、OVA〜ARIETTA〜、2008年1月~3月、The AVVENIRE)
AQUAの部分は飛ばされて灯里が片手袋の状態からスタート。
当初は1クールのみの予定だったため、13話だけでも形になるように灯里のメール相手の設定や原作話の順番入れ替えや再構成、各キャラクターの登場タイミングが変えられた他、
「火星がアクアとして住めるようになるまでの話をやりたい」という佐藤監督の意向によってアニメオリジナルエピソードが2話作られた。どちらも評価は上々。
その後続編制作が決定し話数を重ねることとなった。2期以降も原作連載順ではなく再構成されている他、一部にオリジナルストーリーもある。
一方でアニメ化されていない原作話もあり、特に恋愛関係の背景エピソードがアニメ未制作。
アニメだけ見ている人は主人公の友人でありライバルの藍華と1期で最終話にだけ登場したアルが2期でいきなり親密になっていることに驚いたことだろう。


原作は大きく3つのルート分岐が存在する。
原作者の奈須きのこが脚本監修を行い、原作のセイバールートをベースにしつつ該当ルートでの活躍が少なかった陣営にも活躍の場を設けるため、他ルートの要素を元に構成したオリジナル展開が導入されている。このため本来は他ルートで明かされる謎や人物関係についても一部明かされている。
現在まで続くキャスト陣もこの時決定し、殆どが全年齢移植版の『[Realta Nua]』や後継の作品にも続投している。
きのこの趣味のボンテージ間桐桜を始めとするゲームには無かったオリジナル衣装は武内崇がデザインした。
モードレッドやべディヴィエールなど本作に出演させるために正式に設定が書き起こされたキャラクターもおり、後に登場する作品とは設定やデザインが異なっている。
本来セイバールートではエンディングを迎えるまでフェードアウトしてしまう桜や大河も日常シーンで登場しており、あらましでしか語られなかったアインツベルン城でのアーチャーVSバーサーカー、協会地下でのランサーVSギルガメッシュの戦闘も描かれている。
最終回のエンディングテロップでは、作品関係者全員の名前を五十音順で表示するという方式がとられた。
原作と相違する部分もあるが、初のアニメ化にして累計売り上げ(当時はDVDのみ)は2010年時点で100万枚を超え現在でも根強い人気を誇っている。


  • 銀魂(2006年4月~2010年3月、以降3回)
タマキュアやニセ最終回、無断でBGM使用、放送初期の18話や25話のように原作に登場しないキャラ追加など、
これらのオリジナル要素が銀魂をよりカオス化させた。
作画や起用声優も無駄に気合が入っているなど、サンライズの斜め上やK点どころか大気圏突破している気合の入れようが垣間見える作品。
後に作中で「迂回ルート」と豪語し、アニオリエピソードに関する説明を堂々と行った。
しかし原作が最終章に向けたシリアス大長編への突入でドンドンガチ展開になっているのもあり、
第3期では初回イントロで時事ネタが出たくらいであり、第4期は烙陽決戦篇からのスタートとなったため、
もうアニオリが入り込む余地は無さそうではある。
将軍暗殺篇以降のアニメ化に伴い長編を含んだ一部のギャグ編のアニメ化がされず、
それでも可能な限りアニメで放送してほしい声は多かったが、単行本限定版の特典DVDとして愛染香篇がアニメ化された。
更に最終章開始までの穴埋めの一環で、原作のギャグ編の残りをアニメ化した「ポロリ篇」が開始された。

その一方で原作の人気エピソード「神ゲーと糞ゲーは紙一重」は色々と版権問題が絡むエピソードであるため、
さすがにアニメ化は困難であるとの見方が強かったが、ゲーム「銀魂乱舞」の発売に合わせてアニメ化が実現。
その代わりに掲載当時の時事をギャグのネタにした「証明写真は現実の厳しさを証明するもの」のアニメ化が見送られてしまった。


場面の追加や自主規制による小さな改変こそあれど、概ね原作通りに進む。しかし再殺部隊登場前後からブラボーとの決着直前までが完全アニメオリジナルの展開になる。
登場人物の動きや戦闘の組み合わせなどが所々で原作と変わっており、原作では部隊の大半と主人公たちが戦うのに対し、アニメ版では戦部と根木以外の大半が別の編成という設定に変わり、主人公たちとの接点が無くなっている。原作ではやや唐突だった秋水もこの別動隊の一員という設定となり、かなり出番や活躍が増えている。


アルコバレーノ編、I世ファミリー編
未来編の途中に挿入される形で開始。前者は原作者監修とのこと。
両方とも、本来白蘭を倒すまで10年後の世界から戻れないツナ達だが、更なるパワーアップのため一時的に10年前に戻るといったエピソードである。
前者は大空のボンゴレ匣を開けるのに必要な7つの印を手に入れる為アルコバレーノ達から試練を受ける、
後者はボンゴレの真の力を継承する為Ⅰ世ファミリー達から試練を受ける、といった内容である。
原作に先駆けてのアルコバレーノ全員集合や原作でも断片的にしか描かれなかったⅠ世ファミリーの本格的な登場が見所だが、
後の原作の展開と矛盾・乖離してしまった描写も存在する。


いまいちマイナーかもしれないが、今なお小中学生に根強い人気を誇る海外のファンタジー児童文学。
要するにダレン・シャンハリー・ポッターシリーズ と同じジャンル。
今は亡きコミックボンボンで漫画版が連載され、後にアニメ化。
同誌ではかなりプッシュされていた。
(余談だが、漫画版とアニメ版のタイトルは『デルトラクエスト』と、中点が無い)
原作では『デルトラのベルト編』『ピラの笛編』『四人の歌姫編(完結編)』の3部構成であったものの、
第1部の『デルトラのベルト編』の終了後はアニメオリジナル回のみで1クール放送し、最終回に。そして残りの2・3部はスルー。
ただしこれにはちゃんとした理由がある。放送開始時は全52話を予定していたが、平均視聴率4%前後と予想以上に人気が出た為に、無理矢理1クール延長して全65話とした為らしい。
人気あったんなら中途半端な事せず2部以降も作れよ、とか言わない。


アニメの企画が動いたとき、ちょうど原作がマキ編辺りの連載だったため、2クール分は丸ごとオリジナル展開となり、原作とはある意味真逆の結末を迎えている。
監督が原作に否定的なコメントをブログに残した事もあって、炎上した話は有名。
これ以外にも一部エピソードの時系列が入れ替わったり、内容に大きな改変が加えられているが、公式側からも内容の過激さが放送コードに触れると言及された事も。
またアニメスタッフが原作者から後の構想を聞いて作ったため、原作の重要なネタバレをアニメで先に出されるという弊害も生じた。


原作のエピソードをアニメ化したのはほんの一部だけであり、序盤の展開をベースにしたため全体の約8割がアニオリ回で、それに伴いほぼ全ての主要キャラの性格や設定が良くも悪くも改変されていたりする。中には全くオチがないというカオスなエピソードも。
その一方でリトが春菜に想いを寄せるようになったきっかけが回想で明確に描かれたり、文化祭のエピソードに原作には出てきてないキャラも参加していたり、
この時点ではまだ公式で明かされていなかったヒロイン達の3サイズが明らかになっていたりと一見の価値がある部分も。
本作はその後も続編が制作されており、第1期をベースにしたOVAを最後にアニメオリジナルエピソードは作られておらず、第2期以降からはコミック付録のOVAで展開されるようになった現在に至るまで原作準拠のストーリーになっている。
ちなみに第2期以降では本作で見られたアニオリ要素はほぼなかったことにされているが一部の要素は後の原作に逆輸入されている。


  • けいおん!(2009年4月~9月、翌年にも同じ放送枠で第2期)
原作単行本が4コマタイプで全4巻とストックも多くないため、アニメ化にあたってかなり手が加えられており、オリジナルエピソードも多い(特に2期)。
それが評価に繋がっている一方、キャラクターの性格も改変されており、原作とかけ離れた感動路線はどうかという声もあり、賛否両論といえる。


  • 毎日かあさん(2009年4月~2012年3月)
「新聞に週一連載中の1ページ漫画」なことによる原作ストックの少なさと、作者の実体験が元なためにどうしても大人向けな話が多めなこと、
そして何より「作者含め複数の著名人が実名で登場する」・「日常ものなのにとうさんとの離婚や死別が描かれる」という、家庭向けアニメにするには不都合な基礎設定が存在したため、設定レベルで大きな改変が行われた。
主な改変は「主人公家庭の架空キャラ化(夫と妻の苗字をミックス)」・「夫のアルコール依存症・死去関連部分の削除」・「毎回登場する編集者等オリキャラの増加」等で、
オリジナルエピソードとしてかあさん以外のキャラをメインとした話等が作られた。


  • FAIRY TAIL(2009年10月~2013年3月、2014年4月~)
ドラゴノイド編、星空の鍵編、日蝕星霊編
星空の鍵編は原作者の構想にあった物で、日蝕星霊編は原作者が監修し、敵キャラクターのデザインも提供している。後に原作で、アニオリ長編の事を振り返る描写もあり、単行本巻末でフォローされている。
しかし星空の鍵編以降は原作の数ページの短編を無理やり1話に引き延ばしたりして尺を稼いだ弊害がモロに出ており、
キャラ弁を作れるだけの腕はあるジュビアが台所を爆発させたり、年末年始~春先の時系列のはずなのに夏の話をぶち込んだり、
物語序盤の序盤で変身魔法を使いミラさんを欺いていたマカオが変身魔法会得に躍起になっていたりと、シナリオや演出に矛盾が生じる話もあった。

原作が完結した後に放送されたファイナルシリーズでは、アニメオリジナル要素はあまりなく原作の最終回までアニメ化された。


◆2010年代前半の作品

原作は作曲家志願の主人公が同級生の誰かを選択し2人で音楽・恋愛関係を深めていく乙女ゲームだったが、アニメ版1期後半では主人公がきっかけで同級生達によるアイドルユニットが誕生するアイドルアニメに変更された。
端的に言うなら主人公の立ち位置が1期で乙女ゲーム主人公だったのが、2期以降はアニメ版アイドルマスターのプロデューサーに近くなったのである。
これに伴いレギュラーキャラの設定には大小様々な変化が見られ、グループアイドル路線にシフトしたこともあり未アニメ化設定・アニメ未登場キャラも多かったり(特に先輩組関連)。
2期以降ではライバルユニット登場や、4期での先輩組・ライバル組との競争展開と言った完全オリジナル展開に突入し、4期の後日談な劇場版は主人公が台詞なし1カットしか登場しないアイドルライブ映画になった。


紀州隠密道中編(後半が完全アニオリ)
『週刊少年サンデー』の漫画をアニメ化した作品だが、実は原作がサンデーの兄弟誌(サンデー超)からの移籍作品という経緯を持つ。
それだけではなく、原作はサンデー本誌移籍に伴って話・一部設定・タイトルなどをリセットしてしまい、結果的にサンデー超時代はパラレル的存在となった。
そんなこともあってか、アニメ版はサンデー版とサンデー超版をミックスするという手法で進行した。
アニメ版のタイトルがサンデー版の『常住戦陣!!ムシブギョー』ではないのも、そういうことなんだろう。

紀州編終盤は二期を想定しなかったのか、完全にアニメオリジナルストーリーとして展開して話を締めた(俺達の戦いはこれからだ!)。
また、原作のヒロインの一人である蟲奉行様がさらにプッシュされ、徹底的にメインヒロインとして描かれた(原作におけるシーンの映像でも恋する乙女要素が強化)。
これは、蟲奉行様が中心にいる紀州編までのアニメ化という事と蟲奉行様自身がアニメスタッフを暴走させるほど寵愛されていたという事情もあるかもしれない。

ただし、この作品はアニメ放送終了後に原作の単行本の付録として何回かOVAが製作されたのだが、
OVA第三弾のあるシーンでは、紀州編以降の原作設定に準しているようなアニメ版蟲奉行様が描かれている。


原作無印が尻切れトンボに終わってしまっていた事もあってか、終盤の展開は完全オリジナルになる形で独自の最終回を迎えている。
もっとも原作における作者の別作品との繋がりを活かしたシナリオや、中々熱い展開など視聴者からの評判は決して悪くはなく、
何より当の原作が次作『OGS』以降で読者の望んでいたものとは言い難い展開に突入してしまった事から*17
現在では王道かつ真っ当な終幕を迎えたアニメ版の方を支持する声も決して少なくないのが実情と言える。


19話は半アニオリ回となり20話から完全にアニメオリジナルストーリーとなる(原作コミックス8巻から分岐する形)。
大体のあらすじが原作と同じとはいえ、ワイルドハントの出番がごっそり削られ、さらに毎回メインキャラがやけにあっさりと死んでいく展開は賛否両論。
とはいえ、おかげで原作の一部のトラウマ展開が無くなり、また「至高の帝具」を始めとした原作より先に登場した要素も多く、
23話の燃え展開は評価されるなど見所が全く無いわけでもない。
一部では「メインキャラが幸せなのが原作漫画でサブキャラが幸せなのがアニメ版」とも言われている。
ちなみにアニメ版のオチでも一応、続編である「ヒノワが往く!」には繋がる。


◆2010年代後半の作品

序盤からアニメオリジナルキャラが登場、主人公と恋愛要素などを含む形で複数の回に関わり、
アニメ版11話〜最終回12話はオリキャラ二人をメインにした事件の解決が描かれる。
下手を打つと核地雷原でタップダンス状態になる要素を積んでいるが、原作者監修のもと行われている。
また原作は元々「異界と交わった街で様々な事件や人物と関わる組織の人員を描く」という形のため、組織メンバーが主役持ち回りの1~数話完結型作品である。
そのためアニメで1話完結回を描くのも普通で、1クールを通す長い話の候補の方がむしろない。
原作主人公とアニメオリジナルヒロインの交流を原作の仕様に対する縦軸として取り入れるのは異常というほどでもなく、
しかし適当なテンプレとして組んだ訳でもない。

むしろスタッフは盛り上がりすぎてしまったまである
(放送が6月から10月まで飛んでいるのは、最終話が30分に収まらないと発覚し放送延期→46分で放送したため。視聴者はいい意味で生殺しになっていた……)。
こうしてアニメがオリ要素含め気合を入れて作られる一方、原作人気キャラの出る名エピソードと呼ばれる回がアニメ化されなかった点には原作ファンの不満が残ったがその回のうち一つはOADとしてファンブックに付けられた。
商業的にはそら(人気エピなら)そう(特典として有効)よ。

2017年には第2期が放送されたが、第1期のオリジナル要素はそのまま受け継がれた。


本来4クール予定が2クール分延長され、また4クール終了地点で原作にほぼ追いついていたため、約4か月にわたり「逃亡者編」というストーリーを挿入。
その結果、当該ストーリー終了後も以降の時系列が1週間ずれている。
しかし時間稼ぎと言っても所詮4か月のみであり、原作者が病気から来る休載を多くとるため、またすぐに追いついてしまった。
最終話は原作ストックのほぼ全てを使い切り、ラスト数分に翌日発売の最新話に繋がるようなオリジナルを入れ、上手いこと原作へと繋げて見せた。
ちなみにアニメディア、オトメディアで行われた番組プロデューサーへのインタビューによると、視聴率が良くて好評だったと語っている。


原作ではデク視点のエピソードのみで語られた期間の話が、他のクラスメイト達の視点からも語られるエピソードが多い(職場体験や仮免試験など)。
また、第3期には劇場版1作目との連動エピソードが特別編として放送された。ちなみにその回のアバンではデクとオールマイトが冒頭のようなやり取りをしてたりする。
「どうなってるんですか?僕らはヒーロー仮免許取得の試験を受けてる筈…」
「そうだね!続きが気になるところだよね!でも今は忘れちゃおうか!」


けいおん!と同様に4コマ漫画原作で、既刊の単行本はその半分しかないこのクソアニメでもオリジナルエピソードはふんだんに取り入れられた。
特にメインとなる「POP TEAM STORY」部分はほぼオリジナル(原作にあるネタを拡張した部分もある)。
もっとも、原作以上にぶっ飛んだ命知らずのチキンレース状態でおおむね好評であった。
公式自らが動画サイト投稿用の素材を提供するなんて前代未聞であろう。





記載している作品はほんの一部だが、このようにオリジナルエピソードは良作も駄作もあるがゆえ、軽んじてはいけないし重んじてもいけない。

しかし、結局は視聴者が楽しむことが一番なので、せっかくだからこれを期に視聴してみてはいかがだろうか?ただし、当方一切責任は負えませんのであしからず。



追記・修正は原作のストックが足りなくなってからお願いします。

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*1 既存キャラに新規設定を盛り込むのが難しい点はあまり変わらない場合が多いが

*2 アメリカ遠征編は大幅な改変がなされている

*3 ソードボードに全身串刺しにされるも、キン肉マンが『キン肉マンGo Fight!』を歌いながら復活するシーン等

*4 当時この展開には当然ながらブーイングがあった

*5 ドル箱アニメにもかかわらず、ナイター中継や特番で潰れやすい水曜のゴールデンタイムに放送し続けたのも放送休止で話のストックを稼ぐという事情もあった模様

*6 たぶんタイミング的にクリリンと思われる

*7 ジュジュの旅立ち後ほぼフェードアウトしたドキドとプラトー教関係者、コパール編のゲストキャラだったレピア等

*8 原作のおまけ漫画のエピソードが盛り込まれた13話、アラハビカ編で「再登場」する敵キャラを登場させたイエタ村編等

*9 ニコイチされた光魔法結社編と地の王編等

*10 元々はOVA形式で後日談の場合もある

*11 辻氏の他にも、宮下隼一氏、柏原寛司氏、大野武雄氏などの昭和の刑事ドラマの脚本経験者や、扇澤延男氏、小木曽豊斗氏などの2時間ドラマの脚本経験者も参加している

*12 この時期のEDで巴の姿が描かれている。

*13 TVアニメ化以前に劇場版アニメとして公開されたが、そちらは原作テイスト

*14 アニメ化時に話順がシャッフルされているため、それによる変化も含まれる

*15 ドラマにも未登場

*16 現在はそれなりに回復しているが、およそ月一程度の頻度で休載が挟まれる

*17 作者のなかま亜咲氏も『OGS』最終巻あとがきにて「路線変更は失敗だった」(意訳)と述べている。