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FMベルの作り方

このページではFM-4を使ったFMベルの作り方について書きます。


FMベルの作り方

FM-4の追加
まずはデバイスFM-4を追加してパラメータを初期化します。
  • 各オシレーターのレシオを 1.00
  • 周波数オフセットを 0.00 Hz
  • モジュレーションマトリクスをすべて "0"
FM-4で頻繁に音作りをする場合は、この初期化した状態をプリセットに保存しておいても良いと思います。
ボイス設定
今回のベルは単音とするので、ボイスを "Mono" にして、"トゥルーモード" にします。
和音として使う、またはグリッサンドやレガートを使用する場合、この設定は不要です。
Osc1をOsc4でFM合成する
オシレーター4のレシオを「2.00」モジュレーションマトリクスの「1→4」を「97」でFM合成します。

レシオが2倍であるオシレーターをFM合成したことで、高次倍音が足されました。
なお、ここではFM合成の値を「97」としましたが、ある程度音が出来上がった後、あらためて耳で聞いて調整することをおすすめします。
FM合成前
FM合成後
なお、使用する音程は "C4〜G4" あたりとしています。
Osc2をOsc3でFM合成する
次にオシレーター1を 0% (-∞dB) にしていったん無音にします。
そしてオシレーター2を -11 dBあたりにします。(FM合成で音が大きくなるのでこの値としました)
オシレーター2を3でFM合成するために、以下のように設定します。
  • オシレーター2のレシオ: 2.00
  • オシレーター3のレシオ: 8.00
  • モジュレーションマトリクス 2→3: 87
レシオが4倍 (2オクターブ上) のオシレーターをFM合成したことで、高い倍音成分が加えられ金属的な響きとなりました。
Modに変化をつける
Osc1のみの出力にしてOsc3とOsc4の "Mod" を "0%" にします。

するとFM合成が無効化されます。
この "Mod" は FM合成を適用する割合となるためです。

例えばオシレーター4の "Mod" を動かすと少しずつFM合成が適用されていきます。


"Mod" を変化させるためのエンベロープとしてはADSRモジュレーターを使うのがおすすめです。

モジュレーターを追加するには、モジュレーターアイコンをクリックして「+」をクリック。

ADSRを選択。

Sを45%、Rを35%、それ以外を0%にして、マッピングをクリック。

オシレーター3と4の "Mod" に100% でマッピング。

ESCキーまたはマッピングをクリックしてマッピングを確定。音を確認します。

ノートONのタイミングで、ADSRのエンベロープに合わせて Mod の値が動くようになります。

オシレーターの出力レベルを -5dBと -4dB にすると、ベルのような音になるのが確認できます。
ベルらしさを出すためにはADSRのアタック(A)とサスティン(S)を短くするのがコツです。
ここではどちらも「0%」としましたが、少しだけ入れてみると柔らかい音になったりするので、
作りたい音に合わせて随時調整すると良いと思います。
EQ-5で音域を調整
バンド1を "High pass (4-pole)"、"250 Hzに"移動させて、低音域をバッサリカットします。
またバンド5を "Low pass (2-pole)"、"8k Hz"に移動させて、耳を刺すような高音域を削ります。
Reverbで深みをもたせる
Reverbを追加して、プリセットから「Smooth Verb」を選びます。

これは lush reverb (ラッシュリバーブ。豊かで広がりのあるリバーブ) のようなもので、大きめのリバーブです。

ただし、リバーブTimeが「8.05s (8秒)」とかなり長めに取られています。

そこでリバーブTimeを「3.00s」、Mixを「30%」に減らします。
エンベロープを調整
最後にエンベロープを調整します。
Sを10%、Rを50%にして余韻を伸ばしました。
またオシレーター2を -3dB にして高音域を増やしています。
レベルの調整
音量が大きいので "Out" を "-14dB" に下げました。

作成したプリセット

今回作成したFMベルのプリセットを添付しておきます。
FMBell.bwpreset

参考


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最終更新:2025年05月16日 08:24