MIDIコントローラーを使う方法 > AKAI FireをTR-808の操作感にするスクリプトの使い方

AKAI FireをTR-808の操作感にするスクリプトの使い方


ミニマル・テクノのパイオニア的存在であるRichie Hawtin's氏は、アナログ機材を使った作曲アプローチをしており、AKAI Fireなどを使ったライブパフォーマンスでも知られています。
そんな彼によって、AKAI Fireを TR-808 のような操作感にするスクリプトが提供されているので、そのスクリプトの使い方を紹介します。


インストール手順

スクリプトのダウンロード
スクリプトは以下の記事の一番最後にあるリンクからダウンロードできます。
ここの「Download」をクリックしてダウンロードします。

インストール方法
スクリプトはbwextension形式で提供されています。
そのためダウンロードした bwextensionファイルを Bitwigにドラッグ&ドロップすることでインストールできます。

この方法は ドキュメントフォルダの "Bitwig Studio > Extensions" にスクリプトをコピーしてくれるものです。

Bitwigの設定画面から「コントローラー」を選び、「+Add Controller」の「+」ボタンをクリックし、Hardware Vendor に "Akai" 、Productに "AKAI Fire Drum Sequencer" を選び、「Add」をクリック。

MIDI出力と入力の両方に AKAI Fireを指定して「Init AKAI Fire: Drum Sequencer」というメッセージが表示されれば設定完了です。
使い方のヘルプ
使い方はMIDIコントローラーアイコンの表示される「?」をクリックすると PDF ファイルでヘルプが表示されます。

基本的な使い方

基本的な使い方としては、まず Drum Machine を起動して任意のプリセットを読み込ませます。
ドラム (楽器) 選択
ボタンパッドの一番上の段が、ドラム選択です。上記プリセットであれば左から「Kick、Snare、Hihat CI、Hihat Op、…」といった順場で並んでいます。

なお BitwigのDrum Machine側で、各ドラムパッドを右クリックして色をつけておくと、AKAI Fireでもその色で点灯して視覚的にわかりやすくなります。

クリップとステップの作成
クリップを作成するには2段目のボタンを押します。

するとそのボタンが点灯し、Bitwig側にクリップが追加されます。

あとは、AKAI Fire側で3段目のボタンを押してステップを配置します。
Drum Note Shift (ステップのシフト)
右上の Drum Note Shift (GRID) ボタンは、入力したステップを左右にシフトできます。

これにより新たなリズムを生み出すことができます。
ステップのコピーとペースト
個別のドラムのステップをコピーするには、3段目の丸ボタンを押しながら、1段目のパッドボタンを押します。

3段目の丸ボタンを押したまま、2段目のボタンを押すとそのクリップにステップをペーストできます。

最初の手順でコピー元をクリップ (2段目) にすると、クリップごとコピー&ペーストできます。
ステップとクリップの削除
Deleteボタン (4段目の丸ボタン) を押しながら、ドラム (1段目) または クリップ (2段目) を押すと、削除ができます。
Accent (アクセント・ステップの配置と数値の変更)
右下の "Accent" を押すと点灯し、それ以降に配置したステップがアクセント (Vel:127) となります。

また Accentボタンを押しながら、"SELECT" を回すと Velの値を変更できます。さらに SELECT押し込みで、NormalとAccentの Vel値変更の選択ができます。
Time Sig. (ステップ数の変更)
"Time Sig." を押しながら、SELECT を回すとステップ数を増減できます。
Encoder (ステップのパラメータ機能の変更)
Encoder Mode Selectによって、左上の4つのツマミ (Encoder) の機能を変更することができます。

モードに対応する各4つのツマミの機能は以下のように変化します。
("USER 1" モード以外は、ステップのパラメータ変更であるため、ステップ入力のボタンを押しながらつまみを回すこととなります)
モード Encoder 1 Encoder 2 Encoder 3 Encoder 4
CHANNEL Velocity Chance Repeats Occurrence
MIXER Velocity Spread Pressure Note Length Timbre
USER 1 Volume Panning Send 1 Level Send 2 Level
サンプルの切り替え (PATTERN)
PATTERNのボタンでサンプルを切り替えられます。

ただ、サンプルの並びによっては1段目のドラム (楽器) の並びがずれることがあります (※修正方法不明)

その他の使い方

特定のドラムトラックに表示を固定する
トラックを変更すると、AKAI afireの表示と操作がドラム以外のトラックになってしまう問題の対処方法です。
右上にある MIDIコントローラーのアイコンから、対象のトラックを選んで📌ピン留めをクリックすると、AKAI Fireの操作をドラムトラックに固定することができます。

参考記事


以下は AKAI Fireをドラムマシンのように扱うRichie Hawtin氏の動画です。

関連ページ

最終更新:2025年04月21日 08:58