概要
ラヴェルト時代
時期:1400年頃 - 1525年
第一共和政エルミアとスベール国が宇宙開発でしのぎを削っていた
シンテーア暦12世紀初頭、残りのラヴェルトの大国であったリーエス、トロアン、サルルフィアも宇宙開発に全力を挙げていた。しかし1121年に打ち上げた三か国合同開発ロケットは打ち上げ直後、第一段から爆発四散し失敗。宇宙開発はこの後も続けていたが、エルミアが初の有人飛行を成し遂げたことにより完全に宇宙開発の第一線から脱落した。
世界のイニシアティブを持つエルミアに対抗しようと科学技術の強化をすることで対抗を試みたものの、星系間規模の資源を有効に活用できるエルミアにはどんどん差をつけられていった。
やがて始まったラヴェルト=ボルガード戦争(1413-1424)では、エルミアに巻き込まれる形で戦争に参加し、ボルガードに対して何とか勝利を勝ち取ったタイミングでエルミアが帝政へ移行した(1425)。この時に既にのちのリーエス連邦を構成するリーエス、トロアン、サルルフィアはすでに国力を喪失しており、
エルミア帝国に組み込まれざるを得ずここで独立国の歴史として幕を閉じた。
帝国時代
時期:1525年 - 1555年
エルミア帝国の統治は過酷なものだった。エルミア帝国は同じラヴェルト諸国による反乱と転覆を恐れ、同じ惑星の国家であったラヴェルト諸国に関しては特に苛烈な同化政策を施行したため、文化的に大規模な損害を被った。
やがて帝国が斜陽になり始めると各地で反乱や独立を求める声が高まるようになった。帝国時代末期の1550年には帝国領サルルフィアで大規模なレジスタンスの蜂起があった。1552年にはこれに次いでかつてラヴェルトで人口が最大であった帝国領トロアンで大規模な反乱がおき、エルミア帝国は鎮圧に1年以上を要した。これらのレジスタンス蜂起により、トロアンおよびサルルフィアは惑星ラヴェルトにあった本土を没収され、多くの民衆がリーエス領や星系外へと追放されることとなった。
唯一最後まで反乱のタイミングをうかがっていたリーエスは、トロアンでの反乱の鎮圧に時間が掛かった事から帝国の寿命がそう長くないことを悟り、革命の準備を淡々と進めていた。この時秘密裏に革命に失敗したトロアン、サルルフィアのレジスタンスらに対して同時蜂起を打診。来るべきが来たら一斉に独立のために1553年に蜂起する密約を交わした。
革命時代
時期:1555年 - 1623年
1555年、エルミア革命が勃発。帝国が倒れ、リーエス、トロアン、サルルフィアも帝国領政府と独立政府で大規模な内戦状態に突入したが、事前の密約により帝国領政府を打倒し、三か国は
リーエス連邦の結成を宣言した。
リーエス連邦政府は成立間もなく、翌年の1556年に打倒エルミア帝国を掲げて革命連合に所属し革命に参加した。その後のゾラック会談では革命での活躍の割に領土を獲得できず、一方で領土を大量に獲得した
ベリオン共和国と対立する。その後も外交状況は悪化の一途をたどり、ついに1606年に
ベリオン・リーエス戦争が勃発、1613年まで続いた。この戦争でリーエスは苦い敗北を喫し、さらにはベリオンに領域の多くを割譲することとなった。
またこの戦争において、革命を共にした
エルミア共和国、
マーカス連邦などは裏切るように沈黙を貫いたため、外交的失望をしたリーエスは戦後にベリオンに対して非難を行ったエルミアとグロスクロイツを除いた、当時発見されていた全ての国家との国交を断絶し、国境の大部分を閉鎖した。ここからリーエスの情報はほぼ秘匿される鎖国時代に突入する。
連合会議時代
時期:1623年 - 1641年
戦争に敗れたリーエス連邦は大統領制を放棄、寡頭制による代表協議会を設置した。当初は一切の詳細が明るみにならない代表協議会を疑う者も多かった。しかし、戦後の悲惨な国内を立て直し、かつ復讐を果たすため国内を発展させたことは彼らに対する恐れを大きく薄めた。
現在噂されているリーエス特有の特異な技術の数々は、このころに帝国時代に失われたロストテクノロジーやボルガード文明の技術をリバースエンジニアリングすることで
大宇宙のテクノロジーの潮流から逸脱したことにより発展していくこととなる。
1623年に
大宇宙連合会議が創設され、エルミア共和国から加盟招待が届き代表協議会は国民投票を実施した。連合会議の設立目的がベリオン=リーエス戦争が第二のエルミア帝国を生みかねない事態であったという国際的な風潮であったこともあり、リーエスは強い賛成で連合会議に参加した。しかし、直後に行われたエルミアの技術倫理の発表に関しては同意を示すも、対ベリオン政策との兼ね合いから消極的賛成に留めた。
ゴルギアの時代
時期:1641年 - 1660年
リーエス連邦もゴルギア問題では深刻な影響を受けた。リーエス構成国のトロアン系やサルルフィア系の住人もエルミア帝国の被害者であり、強制移住で祖国を追われた多くの者がいるのにも関わらず、ボルガード人に恨まれゴルギアにテロを食らうのは大変歯がゆいものだった。これらの風潮からボルガード人の新国家建設に対しても、リーエスは第18回の連合総会の決議を「我々に投票する権利はない」として欠席した。
その後行われたゴルギアの掃討に関しても消極的立場を貫徹し、ゲルデン・ラヴェルト宙圏秩序維持における国際的臨時安全保障条約機構軍(通称ゲルデン条約機構軍)に参加するもコンクーナ掃討戦を除いた活躍はほぼなく、ゴルギアの脅威が去って間もない1661年には条約機構軍を脱退している。
経済戦争時代
時期:1660年 - 1693年
完全に閉鎖された経済のため、この時代の経済的恩恵はほぼない一方で、ダーケフオス危機では被害も最も少ない国家となった。
グロスクロイツ・ベリオン戦争では、グロスクロイツが敗れれば次は我々が狙われるとし、復習も兼ねてベリオンを挟撃するため、ベリオンに対して最後通牒を送りベリオンの厭戦気分の決定打となった。
通信時代
時期:1693年 - 1726年
エルミア共和国の
プルスティアの台頭による弱体化、ドルムント共和国の亡命政府化、そして惑星スラーンの発見による
ファルトクノア共和国などの台頭によるスラーン宙圏の情勢の急変により、リーエスは外交方針の転換を迫られた。さらに国際社会の緊張度の低下も相まってエルミアおよびマーカスから鎖国の見直しも求められた。代表協議会はこれらに「配慮する」と宣言し、新たに複数の都市を外国人が往来可能にした。しかし諸国が望む完全な開国について代表協議会は「安全保障上の観点から不可能である」と一蹴した。
アンドロイド時代
時期:1726年 - 1759年
マーカス内戦では、代表協議会は「情勢を注視しており、状況によっては介入する」と発言。鎖国体制以来ほぼ見られなかった能動的な対外行動であり、大宇宙連合会議加盟国に動揺が走った。事実として内戦末期の「運命の六時間」に
ゼクルース・ウォーラー・ニッテン総統が帰還したときにはリーエス連邦が絡んでいたことが判明している。
なお、
アンドロイドに対するスタンスは
アポラ星系国際連盟の
アポラス・サヴェリネムスらのように、アンドロイド自身の自決権を推奨しているものに近いとされているが、実際のところは一切不明で憶測の域を出ない。
サイバー時代
時期:1759年 - 1779年
ジエール帝国連邦から端を発したサイバー空間についても、どうやらリーエス連邦は何らかの形で参加している。しかし痕跡がほぼ残されておらず、何をしていたのか、何を目的に政府が活動していたかわからない。
最終更新:2023年08月06日 18:54