マウサナ人
ɱäːɯsœːnätoː

(マウサナ人)

(マウサナ人の4種類の毛色と目の色)
地質時代
約30万年前 - 現世
分類
有核生物域
動物幹
主枝 完全有骨動物主枝
分枝 有乳腺動物分枝
アドーヌ葉
マウサナ人科
マウサナ人属
詳細情報
総人口 200億人程度
主な居住域 スラーン宙域
言語 標準マウサナ語
宗教 サーナ教


マウサナ人は、ナレーンテァトー連邦帝国の住民の大半を占める知的生命体である。母星は惑星マウサナで有乳腺動物分枝(哺乳綱、哺乳類)に分類される。国外においてもスラーン宙域では移民としても広く見られる。

概要

両性具有であるため全員が猫耳と尻尾のある美少女のような外見をしている。平均身長165cm。髪の毛の色は水色、黄緑色、黄色、桃色がある。
温厚な気風を持つ種族で共感性と協調性が高く、誇りよりも実利を重視する傾向にある。
産まれてから6シンテーア年で肉体的には大人になるが、その代わり寿命が人間よりも短い。
精神を重視し、平等主義的な価値観をもつ。農耕民族であり争いは好まないが防衛には積極的である。
表情の代わりに、特殊な器官によりマウサナ人同士であればテレパシーのようにお互いの感情を読むことができる。

身体的特徴

レーウス・ゲルデン人類のような大宇宙において一般的な人類、つまり「人間」と比較して小柄で華奢な体格を持ち、平均身長は165cmほど。聴覚器官が頭の上に「猫耳」として存在し、そして長い尻尾をもつ「猫型のヒューマノイド」である。耳と尻尾には血管が集中しており、これは放熱の効果がある。基本的な部分は「人間」とほぼ同じであるが、雌雄同体、両性具有である。なおマウサナ人に限らず、惑星マウサナの多細胞生物のほとんどは雌雄同体であり、この惑星において性別の概念を持つ多細胞生物は魚類の一部(年齢や状況によって性別が変わる魚)のみである。また、手足など身体の一部が欠損した場合にも、充分に時間をかければ骨まで完全に元通りになる。つまり戦争で片腕を失っても再生するということである。ちなみに胸の大きさは「人間」でいうところのDであり、これに個体差はあまりない。

年齢と寿命

早熟な種族であり、10歳までは「人間」の二倍のスピードで成長するため、マウサナ人の5歳は人間の10歳に匹敵する。「老い」という概念が無く、人間で言う18歳ほどで身体的な変化が停止し、以降亡くなる直前まで若い状態を維持する。

運動能力

身体能力は小柄で女性のような風貌をしているにもかかわらず、人間の成人男性よりも身体能力が高く、特に俊敏性が高い。瞬発力が高く、跳躍力にも長けている。跳躍力は、およそ体高の2倍程度(約3m程度)の所に飛び上がることができる。走るスピードは最高でおおよそ時速50kmで、瞬間的に最高速に達するが長くは続かない。また、5メートル程度の高さであればケガ一つ負わずに飛び降りることができる。

体毛

大きく分けて4種類の毛色のパターンを持つ。毛色の決定には遺伝子の働きにによって決定される。マウサナ人の遺伝子型と体毛色の関係は以下の通り(水色と黄色は共優性)
水色(30%):SS,Spの場合
黄色(20%):YY,Ypの場合
黄緑(30%):SYの場合
ピンク(20%):ppの場合

五感

「人間」と比較して眼は大きく、丸い。視覚に関してはほぼ「人間」と同等であり、猫系ではあるが昼行性のため暗所での視力は良くない。眼の色に関しては、水色、茶色、マゼンタ、金色がある。
マウサナ人の五感で最も優れているのは聴覚であり、「人間」の3倍の感度があると言われている。耳は片方ずつ別々に動かすことができ、異なる方向の音を聞き分けることができる。そのため、指向性が強く、音源の場所をかなり正確に特定することができる。可聴周波数は30Hz - 50kHzである。
嗅覚、味覚、触覚に関しては「人間」とほぼ同じ感度で、「人間」と同じように感じ取っている。「人間」と同じく、フェロモンを感知することはできず、フレーメン反応もしない。

分類

マウサナ人は二つの人種からなり、マジョリティであるユトー人(熱帯種)と、寒さに適応したソノトー人(温帯種)が居る。
ユトー人は一般に熱帯気候で暮らし、温暖で水を得やすい環境を好む種族である。一方でソノトー人は寒い環境にも適応しているが逆に暑さへの耐性は弱く、涼しい気候を好む。

マウサナ人と「人間」の違い

酔うための方法

マウサナ人はアルコールを分解する能力が低いので、酒を飲む文化はあるがさほど発展しなかった(ミャペという稲的作物から作る濁り酒は存在する)。その代わりにマウサナ人は「ムロイ」という植物の葉に含まれる、複数の有機化合物(酩酊物質と呼ばれる)を同時に摂取することにより酔ったような状態になるため、副作用が少なく少量でも効果的なこちらが利用される。ムロイを摂取するメジャーな方法は二種類あり、一つはムロイの葉を粉末にしたものを果汁に入れて飲む方法、もう一つは「ソクレレ」という器具を使用する方法である。ソクレレはムロイの葉を煮詰めて、その蒸気を水を通して冷却してからチューブで吸うための道具であり、一家に一台は置かれていたり、近年では電気式ソクレレが一般的になっている。

生活史

他の多くの有乳腺動物分枝(ほ乳類)と同じく有性生殖で胎生である。両性具有であるが自己繁殖はできない。繁殖の方法や生殖器の形状は「人間」と全く同じである。妊娠期間は約150日、約3kg前後で生まれる。
「人間」よりも成長速度が速く産まれてから6シンテーア年で肉体的には大人になり充分な生殖能力を得る。また「人間」よりも多産である。
自然の範疇で理想的な環境(長生きすることに適した個体が、各種の寿命を縮める要因がなく、かつ技術的な延命措置を取らない状態)でのマウサナ人の最大寿命は80地球年程度と「人間」よりも寿命が短い。実際には技術的な要因により寿命はそれよりも長くなる。かつてはマウサナ人の平均寿命ははるかに短く、30地球年程度だったが、様々な延命技術が進歩した現在においては、100地球年くらいまで生きられるようになった。

食生活

食性は雑食性であり、穀物などの炭水化物を最も多く食べる。マウサナ人の特徴として「人間」と比較して肉をあまり食べないというのがある。マウサナ人は主に小型の動物や魚介類、卵によってタンパク質を摂取する。また、湿潤地域を故郷とするため飲水量が多く、トイレが近い。

進化の歴史

地球の哺乳類は錐体細胞を2タイプしか持たない(2色型色覚)が、惑星マウサナにおける有乳腺動物分枝は3タイプの錐体細胞(3色型色覚)を持っているためカラフルな体毛をもつ。

マウサナミズベネコ(ヒムー)とマウサナ人の先祖

マウサナミズベネコ(ヒムー)は現存種ではマウサナ人に最も近縁な種(分化は約700万年前)であり、マウサナ人の先祖がどのような動物であったのかを推測することが出来る。ヒムーというのはコミャーソ族に属するネコに似た体長1m前後の動物であるが、昼行性であり血縁者による群れで狩りをし、主に自分より小さな獲物を襲うことが多いが、より大きな獲物を襲うこともある。食性はマウサナ人に似ており、雑食性であり果物も食べ、川で魚も捕る。ヒムーは、手先が器用であるため、屋内に侵入して荒らすことができるという。マウサナミズベネコはあまり強い捕食者ではなく、惑星マウサナの陸上生態系では頂点からワンランク下の2次消費者であり、レキッアのような最強格の捕食者に捕食されることも多い。レキッアとは、有乳腺動物分枝アドーヌ葉に属する種のうち、肉食で頂点捕食者の地位にあり集団で狩りを行う種の総称で、虎のような外見をしている。そのような捕食者からの自衛手段は群れるか逃げるかであり、マウサナ人の祖先もそれと似たような境遇だったと考えられている。

マウサナ人の半水棲化と進化

前述の通り共通祖先から分化したマウサナ人の祖先は頂点捕食者からの圧力を受け、さらにニッチが被っていたヒムーの祖先との生存競争に晒され、半水棲の生活を余儀なくされた。一時的とはいえ半水棲の生活によってマウサナ人は大きく進化し、毛皮の消滅や直立二足歩行など、マウサナ人はヒムーなどの近縁種とは大きく異なる形態を獲得した。近縁種の多くは水を恐れるが、マウサナ人は生まれつき泳ぐことができ、さらに酸素を血として一時的に溜めておく臓器によって「人間」よりも長時間、息を止めることができる。また、この頃にはマウサナ人の祖先は貝殻を割るために石を使用するようになり、ここから道具の使用が始まったと考えられている。なお、マウサナ人の祖先は400万年前までには半水棲生活を辞めて陸上に戻っている。これはこの時期起こった惑星マウサナの一時的な乾燥化で水系が減少したことが原因と考えられている。400万年前には、「トルナ・フレトク」という種がいたことが発見されている。このトルナ属は火を使用したと考えられており、密林で生活し、食料は果物や魚を中心に、小動物の狩猟、肉食獣の食べ残しをあさっていたと考えられる。

マウサナ人の出現

200万年前には「ムラン・ネヨートー」という種が生息していたという。ムラン属はマウサナ人も属しており、ムラン・ネヨートーはトルナ属とマウサナ人の中間にある存在である。ムラン・ネヨートーの脳容量は1000ミリリットル前後で、これはマウサナ人の75%程度である。また、ムラン・ネヨートーは簡素な石器を作り、使用していた。「ムラン・ハルミアトー」という種は絶滅した種の中で最もマウサナ人に近縁な種であり、3万年前頃まで生息していたと考えられている。ムラン・ハルミアトーの技術は非常に洗練されていたが、マウサナ人に狩猟能力で差をつけられて個体数が減少し、そこにマウサナ人との混血を重ねたことで種として吸収されてしまい絶滅した。そして30万年前には、ムラン・ハルミアトーからマウサナ人として知られる「ムラン・マウサナトー」が分化し、次第にその勢力を広げていったと考えられている。

マウサナ人の進化と文明

およそ12万年前、ムラン・マウサナトーに突然変異が起こり、そうしてムラン・マウサナトーは「想像力」という武器を獲得した。 「想像力」によって宗教やイデオロギー、法律や国家といった目に見えないものが存在可能になり、宗教によってマウサナ人の群れは格段に大きくなった。 想像力によってムラン・ハルミアトーなどの他のムラン属の種への優位性を獲得し、マウサナ人だけが生き残ったのである。
2万年前、農耕革命(農耕の開始)が発生し、同じ頃に磨製石器の使用が始まる。マウサナ人はマウサナミズベネコと分岐して以降の数百万年もの長い間狩猟採集生活であったが、農耕や牧畜が始められた理由として一時的な乾燥化(惑星マウサナは数万年おきに乾燥期がある)に伴う食料難が一つの説としてあげられている。農耕や土器の発明により、マウサナ人は計画的に食物を生産、そして貯蔵することが可能となった。食料の安定供給は多くの人口を養う事を可能にし、それまで家族・親族単位であったマウサナ人の社会形態は大きく拡大し、多くの人々が定住して社会生活を営む様になる。古代都市文明も農耕を基礎におき、大河川流域で大いに発展した。そして政治と経済、ついには国家の誕生へと至る事となる。

関連項目


ナレーンテァトー連邦帝国地図
ナレーンテァトー連邦帝国関連記事一覧
国家
国家 ナレーンテァトー連邦帝国
歴史・政治
歴史 ナレーンテァトー連邦帝国/歴史
ナレーンテァトー連邦帝国/歴史年表
政治 ナレーンテァトー連邦帝国/政治
ナレーンテァトー連邦帝国/国家元首の一覧
軍事
軍事 ナレーンテァトー連邦帝国/軍事
兵器 ナレーンテァトー連邦帝国/兵器
技術・産業
技術 ナレーンテァトー連邦帝国/技術
産業 ナレーンテァトー連邦帝国/企業
地理
領土 ナレーンテァトー連邦帝国/領域
居住星 アナ星系 惑星マウサナ
惑星ニャレス
惑星マロサール
ピマオール星系 衛星イーリナーワン
衛星ネーロアール
ッイーワナール星系 惑星ラーノターム
エーレリール星系 惑星パーロナーム
その他 ナレーンテァトー連邦帝国/祝日
ナレーンテァトー連邦帝国/惑星マウサナの生物
種族
種族 マウサナ人
ネーロアー人
気質 マウサナ人の「気質」
ネーロアー人の「気質」
言語
言語 共通マウサナ語
マウサナ人の命名
文化・宗教
宗教 ナレーンテァトー連邦帝国/宗教
文化 ナレーンテァトー連邦帝国/食文化
ナレーンテァトー連邦帝国/流行
ナレーンテァトー連邦帝国/服飾
国民 ナレーンテァトー連邦帝国/国民
ナレーンテァトー連邦帝国/国民性
人物・思想
政治家 ナレーンテァトー連邦帝国/人物一覧
思想 ナレーンテァトー連邦帝国/エーンヤイッア民主主義
ナレーンテァトー連邦帝国/国民種族昇華主義
ナレーンテァトー連邦帝国/ホーラトー主義
福祉
教育 ナレーンテァトー連邦帝国/教育
+ タグ編集
  • タグ:
  • ナレーンテァトー連邦帝国
最終更新:2023年08月22日 21:17