工巧自在天

ヴィシュマカルマン


異星文明の工巧自在天(原種)

第二劫暦に宇宙へ進出した人類(カーマ族)が1500年代に発見した、異星文明プルシャ族惑星居住可能環境化(テラフォーミング)用生物。
生殖機能を持たず、十メートル前後の体長で外見はミミズと似ている。非常に貪欲かつ悪食で、星に取り憑いた彼らは手当たり次第に目に付くものを捕食し、ある種の重金属類(水銀)として排泄する。そして自分の糞は食べないので、食べるものがなくなれば餓死により絶滅し、後には彼らの糞で埋め尽くされた星(プログラムされた通りの環境)が残る。

何らかの意図によって創造された職人ということから人類はこれにヴィシュマカルマンと名付けた。そしてその機能に目を付けた人類はサンプルを採取分析。
さらに後に人類はこの生物を創り出したプルシャ族に勝利。彼らの技術を取り込むことで人類用の工巧自在天を生み出し、宇宙に向けてばら撒くことで生活圏を急速に広げていった。

人類は自己の星の資源を根刮ぎ喰い尽くしていたうえに、接敵した異星種との戦いに本腰を入れなければいけなかったため母星以外の領星を求めていたが、人類でも居住できる環境の星が天文学的な確率でしか無かった問題があった(星のテラフォーミングも一定の条件が必要)。この工巧自在天の発見がその問題の解決となった。

後に人類はこの異星種によって生み出された工巧自在天を「原種」と呼ぶ。原種は一歩間違えれば人類を滅ぼしかねない危険性を有すため、徹底的に駆逐された。

人類用の工巧自在天

異星種の技術を取り込み人類用に改良したもの。どんな悪環境の星でも人類が居住可能な楽園に変える能力を持つ疑似生命体。

  • 星霊(せいれい)
人類用のヴィシュマカルマンの最終進化形態。ヴィシュマカルマンが大地と同化(星と一体化)して巨大な生命となった存在を『星霊』という。
彼らは自己創造成長(ヴィシュマカルマン)システムによって、根付いた星を人類が住みやすい環境に改造するだけの存在である。
なので自我などは持っていないが、テラフォーミングの規模や速度によって未覚醒と覚醒状態に分けられ、人間が設定したプログラムを全うして改造が完了したものを「星霊」と定義することができる。改造が遅れていたり、方向性が間違ってしまったものは星霊とは言えない。
星霊は「人造の神」「人工の人類のための母」とも表現でき、そういう意味では劫波の原形に他ならない。事実、後にダクシャがやったことはこの応用である。

第二劫暦で宇宙にばら撒かれた人類のヴィシュマカルマンはオリジナルと違い胞子のように自己を拡散させられる特性があった上に、本格化した異星種との争いで末端の情報が失われてしまったため、まだ存在すると考えられている開発途中の星霊の総数はもはや把握できない。どれだけの星が改造されたのか改造中なのか、失敗したのかもわからない(人類の拠点を作るという目的もすでに果たしたので数える必要もなかった)。

第一神座の超生物「星霊」との関係性は不明。おそらくその起源となるのが人類の工巧自在天だと思われる。

  • 自己創造成長(ヴィシュヴァカルマン)システム
星霊が人類が住みやすいように星を作るシステムのこと。このシステムは劫波など、今も多岐にわたり使われており、人類の住む殆どの星はこれで管理されている。
その名の通り星霊を始めとした機械が自主的に成長・管理する。

連邦の劫波はこのシステムの特級に位置している。これは元を辿れば第二劫暦のとあるプロジェクトに収束するとのこと。
よって劫波以外にも別の発展を遂げた近似の技術は他にあり、大きさだけなら無茶な領域にまで成長した機械神がいる。

天地自然は本来人間の手に負えない。どれだけ文明が進歩しても不可侵なはずの領域だが、ヴィシュヴァカルマン・システムにより管理されている星には自然災害など起こり得ない。人間の技術では建てることができない規模の構築物も建てることができる。
ヒマヴァーンは無人の星だが、このシステムによって常に浄められている。
事象地平戦線旗艦・アーディティヤはヴィシュヴァカルマン・システムによって制御されているため800年経ってなお美しい姿を保つ。

ただし、現地の星霊を掌握して仕舞えばその星の環境を自在に変えられるということでもある。星霊を狂わせることに特化した星霊という兵器が存在しており、各国の大都市にはそれを防ぐためのシステムがある。


備考

元ネタはヴィシュヴァカルマン(Viśvakarman, 梵:विश्वकर्मा)
あらゆるものを設計したといわれる神。「全てをなすもの」「全知であるもの」を意味する。リグ・ヴェーダでは天地を創造した唯一にして万能の神と述べられているが、後の文献では神々の武器や壮麗な都市を作った工匠神に零落している。

ヴィシュ“ヴァ”カルマンとヴィシュ“マ”カルマンで名前が一定しない。


関連項目



  • つまり、クワルナフのルーツのようなモノか -- 名無しさん (2022-09-20 07:20:14)
  • なお、見た目巨大なミミズ -- 名無しさん (2022-09-20 12:34:51)
  • 実在の神話にも神の死体や排泄物から多種多様な生命が生まれる話が結構あるからそこら辺意識したんだろうか -- 名無しさん (2022-09-20 14:02:57)
  • ヴィシュ「ヴァ」カルマンの誤記じゃなくてこれが正式な表記なのか -- 名無しさん (2022-09-20 18:56:49)
  • これ最初説明見た時思ったのは「『BETA』じゃねぇかwww」でした -- 名無しさん (2022-09-20 23:20:22)
  • 一瞬アパオシャくんは「環境を人類が繁殖に適した環境にするんだ!」を目的にしたやつが源流なのかなあと思ってしまった  でも第零は反出生主義とか乗り越えちゃったからそういうのもある可能性も…? -- 名無しさん (2022-09-21 09:22:21)
  • 「星の環境管理システムが限りなく星と同化し、星そのものの全権を担う“星そのものの命にして意思”たる存在になった」のはわかるとして、「本来特定の行動原理だけを実行し続ける有機マシンに近いような人造生命(と同化した星々)になぜ魂が宿ったのか」「星霊殺しが元の種族を問わず対応する星霊の座を受け継いだり、星霊の転移の力を手に入れられるのは何故なのか」とそれはそれで気になるような……ナラカか真我の理の影響なの……? -- 名無しさん (2022-09-21 12:45:01)
  • 人造のモノが生命を模倣し魂があるように完璧に振る舞えたなら、それは魂が宿った生命そのものである……ってコト!? -- 名無しさん (2022-09-21 18:57:08)
  • アヴェスターのドラマCDで義者の巨大ミミズ……まさか原型保ったこいつらではあるまいな -- 名無しさん (2022-09-30 19:09:25)
  • 巨大ミミズだと最初に浮かぶけど、さすがにないやろ。アーちゃんとかいる中で(まぁ、ああ見えて老獪な奴やけど)実は星霊の子供はミミズです、とかやんのか?って感じだし。 -- 名無しさん (2022-09-30 20:26:56)
  • 資材全部金属にするで思い出したのが風の谷のナウシカな件について… -- 名無しさん (2022-10-02 12:46:33)
  • というか明らかに人類どころか生命も住めなさそうな星も星霊になってたのはなんなのか・・・ -- 名無しさん (2022-10-02 22:19:42)
  • ↑宇宙中にばらまく過程で着弾位置ミスったかミトラが二元論流出する段階で不義者化して壊滅的になったんじゃない? -- 名無しさん (2022-10-05 15:26:59)
  • 実際のミミズも「アメリカにおいて、本来東アジア圏に生息しているはずのミミズが持ち込まれ住み着いてしまった地域では土壌の窒素濃度や生息している微生物の種類すら変化してしまうほどの環境の変化が起こってしまったことが判明した」と聞いて「テラフォーミング用の人造生物がミミズみたいな生き物」というのにめっちゃ納得した -- 名無しさん (2022-10-08 22:07:22)
  • クワルナフとかカイホスルーとかも元はこれだったのか。これ(ミミズ)だったのかぁ…… -- 名無しさん (2023-01-30 21:30:08)
  • カイホスルーは元々一般義者だから違う -- 名無しさん (2023-02-01 07:55:13)
  • これって「自然」を「人工物」に変換しているだけなんだよな… -- 名無しさん (2023-06-21 04:57:31)
  • ヴィシュマカルマンって小さいものだったのか -- 名無しさん (2024-05-12 19:30:20)
  • ワァ…(ある種の重金属類がなにか分かって) -- 名無しさん (2024-05-17 19:37:24)
  • ……多分人類が描いた理想通りのコトしてるな!ヨシ! -- 名無しさん (2024-05-17 20:58:13)
  • プルシャ族の設定、少しだけ悲想天感じるな。個の意識が希薄のひとつの生命体のような種族と水銀の大地ねぇ。未知の何か(水銀)が第三神座を襲ったって、背景を一応説明はできるな -- 名無しさん (2024-05-17 23:19:19)
  • 個の意識が希薄で群体的なのは人類以外の異星種知的生命に共通してたみたいね -- 名無しさん (2024-05-18 17:58:27)
  • そういえば地球にも地脈とかあるから神座世界では地球(正確には神座に取り込まれてDiesの舞台の地球の原型になった星)も工巧自在天で生まれたんかな?龍の聖櫃の地形データ入力してたのが日本とここの大陸がほぼ同じ形だった理由とか。 -- 名無しさん (2024-05-21 05:06:24)
  • まぁ、もしかすると第一神座以外は絶滅星団(クワルナフ)で覇道神生む舞台としては最高の土壌だったかもしれんからなぁ。あと第四神座とかは同じ地名使ってるだけでマジで地球と同一の星かはまだグレーな気はするな、神座の設定思うに。 -- 名無しさん (2024-05-21 20:03:20)
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最終更新:2025年03月03日 21:56
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