アナンガ・ランガ
第五神暦1700年代の
ダヌワンタリ星の全土に広がる主流の宗教。古い神の話が多いダヌワンタリの中では比較的新しい部類になる。
女神アナンガと騎士ランガの二柱が主神で、内容としては史実を下敷きにした人生の規範を教義としている。死の先には来世があるのだという「
輪廻転生」の信仰で、この星の人間の大半は生まれ変わりを信じている。
スキル行使には前世のフラッシュバック現象が伴うため、
ネルや
クルース、
ライマイリなどの一見信心深くは無さそうな者らも輪廻転生を信じ、この信仰に一定の理解を示す。
食事など些細な行動の時に、女神アナンガや騎士ランガに感謝や誓いの言葉を述べる文化がある。
長耳族は石に女神を見出しており、偶像崇拝の要素もある。
歴史
宗教の元ネタは第五神暦900年代で実際に起きた出来事。
長耳族にとって最後の国・アナンガ王国の姫と、敵国である
アディティ族の騎士ランガの禁断の恋の物語であり、この二人は結ばれずに死んだがいつか巡り逢うと誓ったのだとされる。
二人は種族が違えど恋人同士で、姫は愛する男のために種族間の融和を目指したが、同じ長耳族の忠臣に殺されてしまった。
この物語の二人にあやかり、人々は日々を誠実に、より良い来世を目指そうという考えが深く根付いた。
ただし前述で姫を殺された通り、長耳族は悪役の扱いであり、このこともアディティ族から長耳族が嫌われる一要素となっている。
種族間対立の結果、現在は長耳族が信仰する者が多い「女神派」と、アディティ族が信仰する者が多い「騎士派」に宗派が分かれ、争い合っている。
とはいえ、長耳族が今に至るまで長年蔑まれているのは、歴史や宗教なんかよりも根が深い種族的特徴に因があるのだが。
関連人物
本名は
シエラ・マナス・アナンガ=ラハスヤ。
ダヌ族最大最後の国「アナンガ王国」の女王。
運命の道筋を辿ることができる、予知のような
スキルを所持している。しかし繋がりの意味を読み取ることはできないため、解釈の仕方で失敗をすることもある。
アディティ族の作戦で物資が尽きかけた状況を脱し、滅亡と戦争を止めるために種族間の共存共栄を目指している。スキルでその成就の鍵となる者としてローハンを選び、第六
ダンジョン「魔眼大深淵」の踏破へ挑む。
ダンジョンの影響で発狂して、ローハンと殺し合った。
本名は
ローハン。トリヴァルガ連合国第720
聖騎士隊所属の兵隊。
時代と自らの境遇から世界の全てを憎んでいた。聖騎士という称号は
ダヌ族との戦争で最前線に送られる捨て駒を指しており、罪人に送られる称号。長耳の兵站を削るための肉壁である。
元々はある雇い主のもとで表に出せない仕事をしていたが、主人に始末されそうになり逃亡し、罪人となった。シエラとマイトリィとの交流の中で荒んだ心は浄化され、誇りを取り戻したローハンは自然とシエラを愛するようになった。
ダンジョンの影響で発狂して、シエラと殺し合った。
アナンガ王国の姫の忠臣であったにもかかわらず、彼女を殺した逆臣。今から八百年ほど前に
ダンジョンを攻略し、破格の
スキルを得たという。
その力で姫の恋人である騎士ランガも含めて、王国をまるごと消滅させている。
ダヌ族にとっては最も忌むべき男。現在王国の跡地は死の荒野と化しており、今もなお草木一本も増えていない。マイトリィがどんな人物であったか評価するには彼の行動は不可解なところがある。マイトリィは何らかの反目で姫に叛逆したというのに、女神と騎士の物語を後世に遺し、アナンガ・ランガの礎を創ったのだ。
アナンガ王国の宰相。若くも文武優れた将軍でシエラとは兄妹のような関係。アディティへの差別心もなく、ローハンとシエラの二人を支えていた。
その正体は
ナーロウの
転生者。
サハスラーラと
アカシャの関係性を綺麗で尊いものと奉じており、その関係性をシエラとローハンの間に見出していた。アカシャから教えられたことを実践するため、自分なりに成長しようとしており、その一環としてシエラ達に協力する。
ダンジョンの最奥で
シャガ病を発症して殺し合った二人は偽物でしかなかったと失望し、その終わり方に納得がいかなかった彼は、後のアナンガ・ランガとなる綺麗に脚色してやった物語を地上に広めることにした。地上に戻ったマイトリィはアナンガ王国を痕跡すら残さず消滅させた。彼にとって偽物でしかないシエラとローハンの本当の名前は歴史に残されず、最早誰も覚えていない。
ダンジョンで得たスキルを発動した彼の姿は、
六本の腕を持つ巨人に変化していた。
備考
シエラ(Sierra)はスペイン語で「(とがった)山脈」「ノコギリ」を意味し、人名としても使われる。
あるいは、サンスクリット語の「シーラ(śīla / Sheela / Shila / शीला)」からか。「行為」「習慣」「性格」「道徳」「敬虔」を意味し、女性名としても使われる。仏教においては信徒が守るべき行動規範のことであり、これを漢訳したものが「戒」。
マナス(Manas / मनस्)はサンスクリット語で「心」を意味し、漢訳仏典では「意」と訳される。
ローハン(Rohan / रोहण)はサンスクリット語由来の男性名。「上昇する」「成長する」を意味する。
マイトリィ(マイトレーヤ)はサンスクリット語で、「慈しみ(友愛)に満ちた者」を意味している。仏教における弥勒菩薩。イラン神話のミスラ神が弥勒の語源とされており、さらにミスラはアーディティヤ神群の
ミトラと起源を同じとしている。
輪廻の女神を石に見出すのは、零の時代の輪廻の
聖賢「
キリエ」とその眷属・
時輪石を思わせる。
関連項目
コメント
- マイトリィはなんか情緒がアカシャとサハスラーラでまた変な方向にバグったナーロウなのかもしれないが、それはそれでろくでもない感じだ、しかし二人の最後が悲しいぜ -- 名無しさん (2026-04-24 19:16:08)
- でも今回の話もそのままで受け取って良いか分からんよな。話通りアカシャ達への恩返し・あわよくばアカシャに会えるかもなのか、魔眼大深淵に誘ったのもマイトリィでアカシャみたいな奴を潰しにいった(ダル絡み)なのか。出来すぎた話だけど一応綺麗な歴史にしたところ見ると両方なんかな -- 名無しさん (2026-04-24 20:24:44)
- ↑ 多分アカシャ達みたいなカップル応援したいって気持ち持ってたけどある意味過去の自分の覇道に屈した形になるのでまあ〝彼ら〟みたいにはいかないか、愛だけは否定せず形として残してやるよみたいな感じ? -- 名無しさん (2026-04-24 21:33:58)
- ↑3 シエラとローハンが悲しい結末だけど。こういう奴等が来世で活躍するのが第五神座の話とも話されてはいるんだよな。アカシャとは絡みないからアレだが、全然挽回の可能性あるんだよね -- 名無しさん (2026-04-24 21:39:54)
- 姫の予知ってスキルでサハスラーラ再現したんだろうな。この悲劇の結末を救いのある形にするためナーロウが考案したアナンガランガが後に両種族にとって良い結果を齎すってのが予知の正確な内容だったんだろう。 -- 名無しさん (2026-04-24 21:49:47)
- 2人が試練脱落したせいで逆臣を騙る必要が出たわけじゃない気がする、なんとでも創作できるだろうし、逆説的にこの御伽噺が当初のマイトリィの予定だったと予想。しかし予定通りいかず失敗したのを取り繕ってあるのが現状 -- 名無しさん (2026-04-24 21:57:35)
- この輪廻転生教は後世のこと考えると美味しい設定なのにダヌワンタリ以外の星への分散は厳しそうよね。ナーロウが輪廻転生(アカサハ)の宣教師として、別舞台でも活躍してほしくはあるんやけどな -- 名無しさん (2026-05-02 21:22:37)
- う~んこの邪教 -- 名無しさん (2026-05-22 22:42:43)
- ナーロウがトップになった政体は天狗道の性質を帯びるから邪悪になるのは仕方ないことなんだ。 -- 名無しさん (2026-05-23 00:09:25)
- ↑ ナーロウが作った教団だからってわけじゃなくてあくまで波旬の影響受けてしまった奴らってだけな気がする(大元はナーロウじゃんってのは置いといて) -- 名無しさん (2026-05-23 01:42:03)
- 水銀のやらかしの末に成立した時代の末期にもう一度再介入してるなんて話で卵が先か鶏が先かはなんかもう論ずるだけ無駄って気もするし…なんなら神座世界自体根本が因果律メッチャクチャになってそうだし… -- 名無しさん (2026-06-09 18:01:43)
最終更新:2026年06月09日 18:01