ホード「いらっしゃいませ、 どうやら貴方は初めてご来店いただいたようですね?
……いえ、貴方ですよ貴方、そこの。
貴方様以外、だれがそこの扉を開けたのでしょうか?
ささ、この気温の最中喉も乾いているでしょう、このカフェオレはサービスですので…
ごゆっくり、ここの空気を堪能してくださいませ……おや?
ここが何か分からない……とおっしゃいますか?
何、ただの喫茶店ですよ、ここに居るものは皆人間ですのでご安心ください。
へ? 人間じゃなくて魔物もいるじゃないか・・・ですって?
いえいえあの方々も、ここではれっきとした人間です。
よく耳を澄ましてごらんなさい、人間達が楽しく会話をしているではありませんか」
鬼面猿「でよ、おでな、そこでいっぱつぱぁーっと水まいでやっだわげだよ。
すっどなぁ~、大みみずたちがスグに元気になってだな、おでに御礼してくれたんだよ」
ランバージャック「ナヌ!オマエガソンナ事ヲスルトハ!中々珍シイ事モアルモノナノダナ!」
奇怪花「なんて事ザンショ!私の育ての親ともいえるミミズ様を助けるなんて、あぁ、私からも礼を言うザンス!あっぱれザンス!いよ!世界一ぃ!」
鬼面猿「え"へ、で、でれるなぁ、えへ」
カーミラ「でぇ?お礼を言われたんじゃなくてして貰ったってことは、何かあるんじゃないのぉ?」
鬼面猿「あ、そだそだ、これだ、ぎれーな石っころ、10個もらっだだよ」
カーミラ「ちょ、これ……正真正銘の純魔石じゃない…こっちの2個は魔性のルビー、すごいじゃないの」
ランバージャック「貴重品!トーナンチューイ!ダガオレハ高級オイルノホーガウレシイ!」
奇怪花「ビューティフルザンス!でもこれどうするつもりザンショ?」
鬼面猿「そだな、とりあえずここ(喫茶)に払おうとおもっでるだ」
カーミラ「だめだめ、そんなんじゃ、ここに払うのは3個ぐらいで十分よ」
鬼面猿「でもなぁ、つぎいづ珍しい石ころ手に入るかわかんねんだもな」
ランバージャック「オイル!オイル!ジュンカツユ!誰カ良イ旅人デモ通ラナイカ!」
奇怪花「旅人…そうサンス!旅人に売れば良いザンス!純魔石は街でも物凄い価値があるみたいザンス!」
鬼面猿「そんなぁ、おっかねぇだ!おで、この前散歩してたら急に斬られただ!なにもぢでないのに!」
カーミラ「あらそう? 私はルビー差し出されてプロポーズみたいなのされたわよ?
……もちろんルビーだけもらって断ったけど♪」
怪奇花「キィー! なんで私の場所にだけルビーを持ってきてくれないんザンショ!こんなに華麗な花だというザンスのに!」
ランバージャック「ドコガヤネン!」
鬼面猿「でも、おで、醜い顔しでっから……」
ランバージャック「ソンナコトハナイゾ!オーイ!ソコノ若イノ!女ノヒト!」
ルシフェル「……何か?」
カーミラ(げ!この人!大天使5人衆じゃない!なんでまたこんなところに……)
ランバージャック「コノ赤イ猿ノ顔ヲドウオモウ?」
ルシフェル「気持ち悪い」
カーミラ「即答!?」
奇怪花「まぁーなんてこというザンス!謝罪をするザンス!」
ルシフェル「謝罪もなにも貴方達はこの顔がかっこよく見えるのかしら?それとも美しいとでも言うつもり?」
奇怪花「な・・・そ・・・それは、でも、言葉というものがあるザンショ!」
ルシフェル「遠まわしに言ってどうするのよ……本質は変わらないし逆に誤解される事だってあるのよ?」
カーミラ(確かに私も即答するタイプだしなぁ・・・・)
奇怪花「だからといって…」
鬼面猿「いいんだ、おで、やっぱり醜い顔しでっから、わがっでんだ」
ルシフェル「そう……内面も腐ってるのね」
カーミラ「…!! ちょっと気に食わないわね、あんた何様のつもりよ!さっきからずけずけと人の悪口ばっかり!
あんたにコイツの何が分かるってぇのよ!
人の苦労もしらないで!あまり頭に乗るんじゃないわよ!」
ランバージャック「ソーダ!イイスギダ!イイスギダ!」
ルシフェル「黙ってなさい、いい? 私が腐ってるといったのはそのネガティヴな思考の事を言ったのよ」
奇怪花「だから何ザンス!何も変わってないザンス!」
ルシフェル「黙らないと焼くわよ…」
奇怪花「ひ、ヒィ!……」
ルシフェル「それで、いま貴方はわかってると言ったわよね?」
鬼面猿「は、はいぃ"!」
ルシフェル「で?……なにがわかってるの?」
鬼面猿「え? あ、あ、あでな、おで、その、醜いから……旅人にあっでも絶対に斬られるだげだっで…」
ルシフェル「その絶対はどこから来たの? 貴方を見る限りそこまで頻繁に旅人と遭遇しているようには見えないけど……」
鬼面猿「え……えど……」
ルシフェル「質問を変えるわ……貴方、旅人と数回しか出会って無いでしょう」
鬼面猿「あ、はい、そです……まだ一回でず」
ルシフェル「何で最初一回だけで諦めるの」
鬼面猿「だっで、み、醜いから……」
ルシフェル「醜いから何なの……それじゃあ対等に会話してあげてる私は何なの?貴方が勝手にだめだって決め付けているだけじゃない」
鬼面猿「……」
ルシフェル「いい? 最初の失敗だけで諦めていたらどんなことであろうと何も発展することは無いの。
魔法の実験も、人生も、何もかも何回も失敗してようやく努力が報われるのよ。
何人かに一人は最初に成功するかもしれないわ…でもね、
最初に成功しても基礎が実らないから次で苦労するのよ。
分かるかしら? 貴方みたいに最初に怖い目にあったからもうだめだって言ってたら…
永遠にそのままなの、進むことは出来ないのよ……。
貴方には頼れる友達がいるんでしょ?
何故その友達に手伝ってもらわないのかしら?
たとえ出会い頭に襲われても友達がいれば軽くすむはずでしょ?
要するに貴方はただの臆病者だったってことよ……。
だから内面も醜いといったの……」
鬼面猿「おで…いっだい、どうずればいいんでずが……?」
ルシフェル「簡単よ、そこの友達と一緒に行動すればいいのよ、失敗を恐れないで、逆に失敗したときはこうしたら失敗するって次に生かすの。
そうすればそのうち失敗は少なくなるはずだから……」
鬼面猿「みんな……強力…・・・ぢでくれるが?」
ランバージャック「オイルオゴルナラナ!」
奇怪花「大ミミズ様のお礼ザンス、何なりと言うザンスよ!」
ルシフェル「ほら……頼もしそうじゃない」
鬼面猿「あんがとな、おで、目覚めただよ、あんだ、すっげぇひどだなぁ、ふぁんになっぢまっただよ」
ルシフェル「ありがとう……それじゃあ私は失礼するわ」
カーミラ(…か……かっこいい!……い、いや、私さっきなんてことを!)
ルシフェル「あ、そうそう、そこの黒いの……なかなか友達思いで気に入ったわ、また会ったらよろしくね」
カーミラ「は、はい! こちらこそっっ!(感激!……なんて心が広いのかしら!)」
ホード「ほっほっほ、みごとでしたな、ルシフェル殿」
ルシフェル「疲れるわ……あら、新入り?」
ホード「そのようですな」
ルシフェル「ならこんな所にはもうこないほうがいいわよ……つかれるだけだから」
ホード「ルシフェル様の勇姿を見にまた来られるかもしれませんぞ?…はいこれが例の物でございます」
ルシフェル「冗談……と……ありがと、それじゃあ私は帰るわね……」
ホード「またのご来店お待ちしております……おや? 貴方もお帰りでございましょうか?
そうですか、それならば帰り道に気をつけてください。
このあたりの一人歩きは危険ですからねぇ、
それでは、またのご来店をお待ちしております。
ありがとうございました」
最終更新:2009年05月13日 17:27