鉄鋼兵団メタルレイダー あらすじ

地球・・・それはわれわれの住む星だ。
この地球は今、科学が非常に発展し、植物と機械の星となっていた。
自然と遺跡の保護を推し進め、開発できる場所は開発しつくし、人類は宇宙にまで飛び立った。

西暦2235年、惨劇は起こった。
巨大な隕石が地球に衝突したのである。
地球は非常に過酷な環境となり、ほぼ全ての生命が死滅した。
そして、長い年月が経ち、地球の環境も安定した。
宇宙に居た人類は地球に降り立った。
地球は変わっていた。機械の面影などどこにも無かった。
見たことが無い生物までいた。
人類は困惑した。
ここは本当に地球なのか? ・・・と。

あるとき、調査団が今まで地球上に存在しなかった物質を持ち帰った。
それは水晶のようであり、中からはとても弱い光が発せられている。
放射性物質でもなく、熱ももたない。
この光の正体を探るべく様々な実験を行った。
そのうちの実験でこの物質は電気を通すと振動し、熱エネルギーともう一つ・・・未知の粒子を放出することが判明した。
この粒子は不思議なことに分子をすり抜るのだ。
更にこの粒子が充満する部屋に居ると超能力が使えるようになった。
人の思考に反応し様々な変化をするこの粒子を、大昔の魔法に例えて魔素と名付けられた。
そして、それを放出した物質はN(Neo)クリスタルと呼ばれるようになった。

地球に戻った各国の首領は真っ先にNクリスタルの採取を命じた。
なんの秩序も無い地球、戦争が起こるのはすぐの事だった。
生き延びた人類、しかしその生き延びたことを喜ぶまもなく殺し合いをする。
それに呆れた科学者達は必死でNクリスタルを分析、複製することに成功した。
すると途端に戦争は消極的となり、やがて終戦した。
皮肉にも、この戦争がもたらした成果は非常に大きかった。
魔素を利用した魔法、Nクリスタルを利用した兵器や永久機関などか開発されたからだ。
それはこの変質した地球上で生き残るには必要な技術であった。

時は流れ、時代は魔法を中心に回り始めた。
自然との調和に限界がある化学を捨て、知識さえ詰めばだれでも使え、自然に影響を与えないとされたからだ。
そして、科学を追及するものは追われ、科学の文明は途絶えたかのように思われた・・・。
数少ない科学者達はまだ発展していないアルストル大陸の辺境に集まった。
集まった科学者達は長い年月をかけて町を作った。
技術に技術を重ね、時には魔法も取り入れた。
努力の末、科学者達は人の意思で動かし、起動すれば半永久的に動き、多少の訓練さえつめば一般人でも操作できる。
いまだかつて無い兵器を開発した。
それが、メタルレイダーである。
メタルレイダーは世界に反響を呼んだ。
そして、忘れられていた科学に人々は釘付けとなった。
失われた技術は多いが、再び時代は科学を追い求めるようになった。

真暦0321年、地球人が再び地球に戻ってから300年以上がたった。
メタルレイダーは世界中で見られるようになった。
かつての科学者の町は神聖機械帝国と呼ばれる国と成っていた。
この年、歴史を築いた神聖機械帝国は突如滅びることになる。
何があったのか、それが・・・これからの語られる物語なのである。
最終更新:2011年03月16日 21:32