大樹の村

【名前】 大樹の村
【読み方】 たいじゅのむら
【分類】 地名/集落
【備考】 【物語が始まる場所】【物語が終わる場所(裏ボス群生地的な意味で)】
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ガルガルド魔王国 地名 大樹の村 死の森 集落

【詳細】

作品のメイン舞台となる村。
非常に危険な死の森のど真ん中に作られた村であり、名前の由来である大樹を中心に街尾火楽によって開墾された土地が広がっている。

この村が成立する経緯は以下の通り。
地球、日本で凄まじく不幸な人生を過ごし若くして亡くなった主人公、街尾火楽
本人は知る由もないがとある事情から創造神に目をかけられている火楽は、病死した後異世界に転移することになる。
それに伴いろくな対人関係を築いてこれなかったころから創造神に"人があまりいない場所"を転移場所に願った結果、創造神のミスで死の森のど真ん中に転移する羽目になる。
なお火楽は土地勘等あろうはずもなく、死の森がどのような場所など全く知らない。
ひとまず転移場所の近くにあった大きな木を中心に周囲の開墾を行い、クロインフェルノウルフザブトンデーモンスパイダーという死の森きっての強力な魔獣達と共に生活するようになる。
その後森に逃げ込んでいた吸血鬼ルールーシー=ルー、それを追いかけてきた天使族ティア、森で放浪生活を送っていたハイエルフリアら一族を始めとする移住者達が集まり村として成立した。

今でこそ平和かつ素朴な村としての体裁を保っているが、本来死の森の大地は極めて硬い上に土中には塩分を含む層があり、生育する木も特殊で伐採もままならない。
そのうえ、一頭でも入り込めば街を崩壊させるレベルの強力な魔獣が跋扈するような土地であるため、開墾は極めて困難な土地である。
このため、実際に村を目にするまでは死の森人間が暮らせる場所があるというのを信じない者が普通である。
この死の森の開墾という偉業は、農業神が与えた万能農具の力を持つ力に加えて、死の森でも最上位に分類されるインフェルノウルフデーモンスパイダーと友誼を結べた火楽だからこそできたことである。

万能農具の力により火楽の持つ地球の知識をベースに作物が作れるため、この村の作物は非常に評判が良い。
また、その材料を使って作られた酒も美味かつ種類が豊富なため、この村で作られた農作物やその加工品は魔王国などで貴族用として高値で取引されている。
加えて、野菜とは別に、貴重な薬草、育てるのは不可能と言われる薬草も多種多様且つ大量に栽培されている。
これらも万能農具によって育てられている。

外界とは死の森がフィルターとして機能しているが故に踏破出来る相応の者しかこの村に辿り着くことができず、魔王をRPGのラスボスとするなら、この村は長閑な農村の光景とは裏腹に裏ボスも斯くやな実力者の巣窟となっている。
インフェルノウルフと一対一で戦えるレベルなら、この村の武闘会の中堅程度の部門である騎士の部に出られるというあたりがそれを証明している。

だが褒賞メダルの導入に合わせて村長(=火楽)がメダルに限らず窃盗や恐喝、搾取を禁じ、犯した場合は厳罰=村から追放と定めたこともあってか、これほどの戦力と個性が集中していながらも行儀の良い善良な村民しかいない。…血の気の多さはともかくとして。
(コミック版では火楽が「牢屋とかはやり過ぎだし」と追放は甘いかな?と思っているシーンが追加されている)
村民からしてみれば、この世界で最も優れた衣食住娯(あと種馬=火楽)を備えたこの世の楽園からの追放は絶望の境地でしかなく、むしろ牢屋に入る方が圧倒的に甘いくらいである。そりゃ行儀良くもなる。
ともあれ、別に犯罪など犯すまでもなく十全に満たされるため、行儀良く生活することや厳罰の存在自体に対する不平不満を持つ村民はいない。

村の名前の由来は、村の中心に生えている大樹から(ザブトンによる推薦)。
この木は実は意思を持っていて、結構住人たちの行動にツッコミを入れていたりする(書籍版描き下ろしや、それをベースとしたコミック版描き下ろし等で確認できる)。
なおザブトンはこの木が考えていることがわかるらしく、村長との橋渡しをやっているようだ。
最近では天使族の一人であるルィンシァ世界樹の苗を持ち込み、それが急速に成長。
「世界樹の村」になるのもそう遠いことではないかもしれないが、世界樹の葉の効力が凄まじく、世間には秘匿する形で話がまとめられたため、世界樹の村になるのは遠そうである。
大樹=世界樹という意味なら合っているだろうが、義理堅い火楽故にザブトンの勧めと、最も初期からお世話になっている大樹をないがしろにはしないだろう。
というか、その大樹自体がどういう種類の木なのか説明が無かったりする。

住民は大部分が女性であり、男性は村長など数えるほどしかいない。
しかも火楽を除く男性陣は基本既婚者であり、さらには種族間を越えた恋愛感情を抱かない者達が多いため(ドワーフなど)、村の中での恋愛事情は村長周辺に限られる。
また村長が万が一万能農具を使えなくなると、魔獣討伐はともかく開墾や農作業ができなくなってしまうため、それを補うべく住民を集めようとした結果、
一村二村三村、ある条件を満たしたことで接近してきた太陽城を占拠した四村、そして転移門の存在を隠すためのカムフラージュとして森の外に作られた五村が作られることになった。

四村までは村長のことをよく知っていて直接的な交流もあるが、転移門を隠すための五村だけに関しては交流が他の村に比べて少なく、その交流の少なさが災いしてトラブルが起きることがしばしば。

村で作られた作物は一村を始めとする大樹の村に属する村々に配られることもあるが、ゴロウン商会と取引し、知る人ぞ知る超高級食材として貴族などに卸されている。

しかしながら、万能農具によって年三度も収穫できる超高級食材、住んでいる・頻繁にやってくる竜たちからもらう鱗、森で採れる希少な魔物や魔獣の肉や素材、村長が不倒の大木を彫刻して作った像など、
元手がほとんどないのに高価に取引されるものばかりという関係で魔王国の金が(物理的にも)村に集まってしまうという弊害も出ている。
何とか金を使おうとシャシャートの街から仕入れや街にカレー屋を開いたり、五村を建設したりと色々やっているが、
村長のアイディアが元で経済が回って結局儲かってしまい、五村は金庫が金であふれて使いきれず、村長代理のヨウコも困り果てるという事態になってしまっている。

下手に突っつこうものならドラゴンが暴れだすような場所であるため、村の存在は基本的に魔王や宗主によって厳重に秘匿されており、
大々的に移民を募って数千人が暮らす五村の規模であっても大樹の村の正式な場所を知るのはヨウコユーリなどごく一部の者に限られる。
そのため800話以上となる現在においても尚、村を知る者はごく限られている。というかもし知っても信じない。

村に移動する手段は空を飛ぶか死の森を突破する、もしくはビーゼル等の限られた転移魔術の使い手が村に移動する際に一緒に連れてきてもらうか、五村に設置の移転門を使うくらい。
死の森のど真ん中という立地が村の秘匿性に役立っていると言えるが、その分周辺の街などとの交流が限られてしまっており、村の常識が世界の非常識となっている事がかなり多く、村長もそれを危惧している。

常人には踏破の厳しい森の奥地、魔獣ハイエルフ吸血鬼天使族からまで様々な種族が暮らしている、そのほぼ全員が非常に強い、死病を治せる薬が作れる、世界樹がある、有力者によって秘匿されている、に育てられている少女がいる等、ファンタジーなRPGにおける秘境の地に定番なおいしいシチュエーション的要素がたっぷり詰まっている。

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最終更新:2024年09月02日 17:58