原文
La cité
1 obsesse aux murs
2 hommes & femmes
Ennemis hors
3 le
4 chef
5 prestz
6 à soy
7 rendres
8
Vent sera fort encontre
9 les gens-darmes
10:
Chassés
11 seront par chaux
12, poussiere & cendre
13.
異文
(1) La cité 1555 1840 : En cité T.A.Eds. (sauf : En Cité 1588-89 1712Guy)
(2) murs : mœurs 1627 1644 1653 1665
(3) hors : mors 1557B, hors. 1712Guy
(4) le : Le 1712Guy
(5) chef : cher 1589PV
(6) prestz : prest 1557B 1568B 1568C 1568I 1597 1600 1605 1610 1611 1627 1628 1644 1649Ca 1649Xa 1650Ri 1650Le 1653 1665 1668 1672 1712Guy 1716 1772Ri 1981EB
(7) soy : se 1557B
(8) rendres 1555 1840 : rendre T.A.Eds.
(9) encontre : encontres 1589PV, encore 1597 1600 1610, encores 1716, en contre 1981EB
(10) gens-darmes : gensdarmes 1557U 1557B 1568 1589PV 1605 1611 1628 1649Xa 1772Ri, gens-d’armes 1588-89 1649Ca 1650Le 1668, gendarmes 1597 1600 1610 1627 1650Ri 1716 1981EB, gend’armes 1644 1653 1665, gens darmes 1672, Gendarmes 1712Guy
(11) Chassés : Chasses 1590Ro
(12) chaux : chau 1557B
(13) cendre : cendres 1716
校訂
ピエール・ブランダムールは2行目の hors のあとにヴィルギュル (カンマ) を入れた上で prestz à soy rendres を prest à soy rendre と校訂した。なお、1行目末 (ファム) と3行目末 (ジャンダルム) が韻を踏んでいないかのようだが、ブランダムールは3行目末をジャンダムと発音することが要請されるとしていた。
日本語訳
都市は攻囲され、男も女も壁に。
敵は外にいて、指導者は降伏の準備をする。
風が騎兵たちに向かって強く吹き、
石灰、塵、灰によって追い払われるだろう。
訳について
既存の訳についてコメントしておく。
大乗訳について。
1行目 「包囲された町で男も女も城壁をみて」は誤訳。「みて」 に当たる語は原文にも、
ヘンリー・C・ロバーツの英訳にもない。おそらく
obsesseを observer などと見間違えたか、その縁語と勘違いしたのではないだろうか。
2行目 「敵の統治者は降参する用意もなく」 も誤訳。語順などから見る限り、このような訳は普通出てこない。上述のように、立場に関係なく、大乗訳のように読んでいる論者は調査の限りでは見当たらない。
信奉者側の見解
エリカ・チータムは1973年の時点ではひとことも解釈をつけておらず、のちには都市の攻囲戦に関する一般的な予言とコメントした。
同時代的な視点
ラメジャラーやクレベールは
百詩篇第9巻99番との関連性を指摘している。これは信奉者のギノーによって実質的に提示されていたものだが、確かにそれらの2つの詩のモチーフは酷似している。
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最終更新:2013年09月26日 23:12