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基本情報 |
主な言語 |
メルカ語 ナシーシャク語 ロフィルナ語 ツォルマ語 |
本部 |
インスニア公王国 |
形態 |
宗教軍事同盟 |
設立 |
宇宙新暦1280年 |
概要
テラソルカトル王政連合は、インスニア公王国を盟主とする軍事同盟。
星間文明統一機構の崩壊以降、新たに独立を遂げた旧ロフィルナ文明圏の王政諸国からなる。
イドゥニア星系連合を構成する五大陣営の一つとして数えられるが、
共立同盟とは異なる独自の安全保障政策を掲げた。長きにわたる共立統治の伝統から、原則として門閥貴族(聖職)からなる王政連合理事会(通称、王政連合政府)が行政権を、新興財閥を中心に構成された同連合議会が立法権を担う(構成各国の平民には議会選挙における投票権と参政権を認めている)。また、双方の合意によって成り立つ同連合裁判所(星教騎士団を保有)が司法権を行使する体制となった。構成各国の王に実権はなく、象徴君主としての地位に留まっているのが現状とされる。
歴史
宗教
エルドラーム創約星教ブルシェク派を共通の国教として定める。
その他、法律の範囲内において信仰の選択権を定めており、星教騎士団による指導のもとで活動を認める体制を取った。
構成国
まず大前提として、王政連合全体としての方針と構成各国独自の思惑は区別されることに注意されたい。
南のサンパレナと双璧を成す北の大国。北中央大陸中北部に広がる聖本土の他、第3惑星レキノラを保有し、イドゥニア星系において最大の領土面積を誇る。また、同地上世界の中では比較的大規模な宇宙艦隊を保有。過去数世紀にわたる軍拡から星間国家としての体裁を整えた。国土の大部分が凍りつく極寒の環境下にあることから、パイプ型の都市増築法を採用している。独立から
世界大戦までの間に北半球の大部分を掌握。旧暦時代においては新秩序の覇権を巡る南方諸国との激しい戦争を繰り広げていた。しかし、大戦初期の敗北を受けて初代国王が失脚して以降は、王党派と改革派に分かれて牽制しあう泥沼の緊張状態が続いた。宇宙新暦4525年。
先の講話内容を不服とする周辺の連合諸国が王都を制圧したことで次の体制に移る転換期を迎えた。国際協調路線を是とする当時代においては、貴族と平民からなる保革共立体制を取って久しく、現国王は象徴としての立場を堅持している。
西にインスニア公王国、東にオークノン王国と接する。
飛翔し、大気圏を突き破る星の龍騎士の国。国王は君臨すれど統治せずが基本方針であり、内政に関しては専ら政府と議会に委ねている。ただし、重要な局面では国王による非常大権が明記されており、貴族階級からなる内閣も健在であることから完全な民主主義という訳でもない。主な収入源は
闘争競技(通称、フェアリア)を主軸とする娯楽産業だが、一時風紀が乱れ、治安の悪化を招いたことから国王による指導力のもと自主的に改められた歴史を持つ。放っておくと星教騎士団による是正対象(制裁)となりかねず、それを拒んだ場合は最悪、王政連合からの除名となり、国際的な孤立を深めてしまうリスクも否めないため。イドゥニアの火薬庫たる
ロフィルナ王国に続き、問題と見なされる王政連合の中でも寛容で開放的な文化を育んでいるという。
連合帝国は絶対に許さないらしい。(お察しください)
東にインスニア公王国と接する。軍事工業国。都市部は住宅街と工業ビルが複雑に絡み合った構造をしており、古くから多くの出稼ぎ労働者を受け入れてきた。特にインスニア及びフィーエス以東からの取引に重要があり、フリーネア大陸及び南半球に通じる交通の要所として特別な互恵関係を築いている。イドゥニア東方の外海が主に連合帝国の領域となっている関係上、交通の要所としての地位を保ちたいがために彼らによる海上封鎖の実行に期待している疑惑も指摘された(もちろん、ローベル・ティオ政府は否定しているが)。是が非でも東方の海を渡りたい王政各国(特に内海島国のレスゴリア王国)としては、そうしたローベル・ティオの動向に神経を尖らせているのが現状で、度々釘を刺されているという。国際通念的に曲者揃いとされる王政連合加盟国の中でも連合帝国に厳しく、事あるごとに難題を突きつけるなどしてイドゥニア主要国を困らせることに定評があるため。
オークノン本土においては西にレイルティーネ王国と接する。その他、多くの島や大陸等も有し、
連合帝国を睨むことから宇宙艦隊にも対応できる大規模な大気圏内戦力を整えた。本土から遠く離れた東に位置するムハロヤ大陸の半分を実効支配し、陸路で直に連合帝国と接した。この地域は過去の
世界大戦において武力解放された歴史を持ち、その後の講話交渉を経て国境線を確定。戦後時代における平和裏の国民投票を経て編入された経緯がある。他の領域もオークノン本土以外では殆どが武力解放されたもので、公式声明においては名言こそされていないものの、次は同ムハロヤ大陸の半分を占める
帝国領ゴントク地方の解放を目論んでいる疑惑も浮上した。全体のイメージとしては軍事工業国としても知られて久しく、イドゥニア星内外を問わず活発な貿易が続いている。フリーネア方面へと続く外海が連合帝国の支配下となっている関係上、常に海上封鎖の危険と向き合わざるを得ない事情を抱えることから、
聖地ブルセカを巡る王政連合全体の領土問題も含めて益々緊迫した様相を帯びた。最悪の可能性に備えて、
セトルラーム共立連邦との関係強化を試みているらしい。オークノン本土においては地形の高低差が激しく、開発の利便性に欠けることから複雑に入り組んだ筒状のコンビナート・コロニーが形成された。元は複数の都市国家によって構成される小さな連合体に過ぎなかった。星間機構からの独立以降、各種テクノロジーの進歩に伴って徐々に規模を拡大させてきた背景もあり、敬虔な
ブルシェク教徒であれば一度は訪れるべき巡礼候補地の一つとして認知されている。
北にインスニア公王国、東にセントダイン王国と接する。軍事工業国。元は素朴な農業国に過ぎなかったが、戦後黎明期の復興で周辺国との提携を進めた結果、巨大な地域連合体としての発展を遂げた。
ユミル・イドゥアム連合帝国に対する外交方針としては、基本敵対関係にあるものの、
武力解放の可能性を支持する他の王政連合加盟国と比較するなら穏健な部類に入る。同連合議会においては、
開戦に至らないための外交努力を求めているのが現状で、それが多くの主戦派に対する一定の抑止力となった。
ともに融和路線を掲げるセントダイン王国とは蜜月の関係にあり、同国に対する制裁の準備計画については慎重な姿勢を貫いているという。食料自給率が絶望的に低い事情も抱えるため。
西にフィーエス連合王国と接する。広域農業国。国家経済の殆どが食料の輸出によって賄われている関係上、多くの工業製品の補填を周辺国からの輸入に頼った。
曲者揃いの王政連合の中でも穏健な立場を取って久しく、領土問題も含め世論の大多数が柔軟な交渉を求めるなど周辺各国との温度差が際立つ。
オークノン王国から『平和ボケ』を指摘されたり、レスゴリア王国からの怪文書、インスニア公王国から制裁の脅しをかけられたり等の困難に直面した。
そのため、最悪のシナリオを想定し、
セトルラーム共立連邦との関係強化を図っている。無論、裏切り行為と見なされかねないため、慎重に。(
海を隔てた北方にレイルティーネ、オークノン、南西にセントダイン、南に
連合帝国と接する島国。空海戦力の増強に力を入れており、周辺諸国とともに帝国軍の封鎖を牽制している。内海の中に位置する関係上、東の外海に向けた制空・制海権の維持に努めなければならず、
トローネ皇帝個人の好き嫌いで容易に合意内容の不履行へと転じかねない帝国の外交政策を睨んだ。望むと望まざるとに関わらず
莫大な軍事費の負担を強いられており、
ロフィルナ王国に次いで問題視される王政連合の中でも国民のヘイトが高い。
レスゴリア政府の視点から、児戯にも等しい連合帝国の言動など信用に値しないため、
セトルラーム共立連邦との交渉を通じて間接的な緊張緩和の実現を試みているのが現状とされる。無論、連合帝国の失点に付け入る機運が高まった場合は
王政連合全体としての武力解放路線に協力する方針を固めた。
海を隔てた南方に北中央大陸と接する。
星教騎士団の本拠点。極寒の島国で、元はインスニアの構成地域となっていた。
以下の領土問題を巡る宗教的権威の向上に伴い名実ともに独立して久しい。過去、
星間機構の統治下で解き放たれ、独自に進化を遂げたキメラ実験変異体が徘徊することから、屈強な星教騎士を育てる最高の環境としても知られる。
国際関係
過去大戦の反省から、
イドゥニア星系連合には加盟するものの、独自の武装存立路線を取っており、オブザーバーとしての地位以外では如何なる軍事同盟にも加わっていない。また、ブルシェンドルーク地方の帰属問題を巡って対立する
ユミル・イドゥアム連合帝国に対しては強度の警戒態勢を継続。同地方における経済的、宗教的活動(聖地巡礼)に関して一定の合意を見たが、双方ともに領空監視を強めるなど今現在も緊張状態が続いている。一方、
オクシレイン大衆自由国率いる
黒丘同盟とは星域外での防衛協力を進めることから、軍の構成としては主にオクシレイン製の兵器で占められた。テロリストの巣窟となって久しい
ロフィルナ王国とは星内星間勢力(特に連合帝国)の弱体化に向けた共通の利害関係を持つという。そのため、必要に応じて裏から支援物資を供給している疑惑が浮上した。当然、
文明共立機構の逆鱗に触れない程度の外交努力を要し、世界秩序の在り方を巡る宗教的イデオロギーの相違も否定できないことから、ロフィルナ国内の軍閥(特にティラスト系列組織)に釘を刺しているのが現状とされる。また、連合帝国ほどの嫌悪感情はないものの、イドゥニア星内に複数の構成主体を抱える
セトルラーム共立連邦の動向も睨んでおり、
イドゥニア星系連合の枠組みを維持するための圧力を強めた。とはいえ、連合帝国と比べるなら相当理知的な関係を保ち、係る諸問題の解決に向けて引き続き交渉に努める旨の共同声明を発している。
聖地領有権を巡る王政連合諸国の論理
王政連合の視点から見た現状の補足として、話が通じる
セトルラーム共立連邦大統領の方針転換に期待する声も根強く、
ブルシェンドルーク地方(聖地ブルセカ)を巡る平和裏の返還交渉に努める機運が高まった。同共立連邦の場合、イドゥニア星内における構成国への干渉が少なく、関係改善を見込めるという意見が大勢を占めるため。一方の
連合帝国はどうか?
過去に多くの星内諸国を侵略し、直轄領として組み込むなど王政連合の視点では
絶対に許容できない問題として追求し続けてきた経緯がある。そして、
ユピトルを含む多くの中小諸国の支持を得ている以上、
交渉が決裂した場合の武力奪還について
文明共立機構の承認を得られる公算が大きく、
セトルラームによるロフィルナ王国への過剰な報復宣言(意図的に挑発し、追い詰めた上での侵略の計画が透けて見える)も含めて議論の俎上に載せた。
イドゥニア星内の問題は同地上世界の枠組みをもって解決するという
星系連合の理念を差し置いて惑星外の干渉を受けることの是非を問い質した。
問題の蒸し返しを指摘する連合帝国に対しては、当時の列強諸国による武断的な停戦工作を追求し、イドゥニア星内における帝国直轄領の独立案を叩きつけているのが現状とされる。一方、水面下において柔軟な交渉に努めている情報のリークも認知されており、
真偽のほどは定かではないものの、共立公暦1000年以降の雪解けに期待する声も聞かれた。
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最終更新:2025年03月08日 23:22