賽殺し編
「ひぐらしのなく頃に」第8話終了者を対象としています。未プレイの方はご注意ください。
昭和58年の夏を迎えた古手梨花の物語です。
数多の世界の中からひとつを選択できるその力。
果たして、この世界は本当に最高の世界なのでしょうか?
難易度は意地悪。こうでなくてはという通好みの諸兄に。
2006年12月31日発売の「ひぐらしのなく頃に礼」に収録されているオリジナルストーリー。
梨花が見た、昭和58年6月以降の未来とは。そこから明らかになる真の幸せとは。
祭囃し編のネタバレもあるので、閲覧注意。
「罪」がまったくない『理想の世界』
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恐らくは祭囃し編の裏エンディングのルートを進んだと思われる雛見沢
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羽入が実体化している描写が無い。圭一が都会でのエアガン事件を仲間に打ち明けているのは罪滅し編であって、祭囃し編ではその描写は無い。これらの事から、もしかしたら鷹野の野望を多くの人との協力で打ち破った世界ではあるものの、祭囃し編の次とは限らない?→(製作日記より解決)
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雛見沢症候群(ルールX)が存在しない
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高野一二三がスポンサーの獲得に成功し、雛見沢に高野診療所を設立。雛見沢症候群は撲滅された。
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高野診療所(他の世界では入江診療所)は一二三の没後長年無人だったが、後に雛見沢へやってきた山本という医師により、高野一二三の功績を讃えてタカノクリニックと名付けられた。
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鷹野(ルールY)の介入が存在しない
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高野一二三の念願が果たされたため鷹野三四の野望もそもそも発生せず、入江機関が設立されなかった。
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入江機関がないため、山狗による大臣の息子の誘拐事件も起こらず、ダム計画が凍結されなかった。
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北条家に対する村八分(ルールZ)が存在しない
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雛見沢村は初期の初期こそダム建設に強く反対していたが、国との話し合いの末、立ち退きを認めた。
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園崎家は公由家とともに国との交渉を行ったので、北条家と園崎家による対立が起きなかった。
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雛見沢はダム湖に沈むことが決定し、ダム戦争自体がない
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政府の立ち退き案に対して園崎家と公由家が代表で交渉し、多額の補償金を給付させることに同意させた。
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オヤシロ様の祟りなどへの不安は、古手家当主である梨花の父が雛見沢の象徴である古手神社などの移転を提案し、国に立ち退き条件の追加を認めさせたことで払拭した。
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来年(昭和59年)の4月末を期限に立ち退きが決定し、ダムへの注水が開始される。すでに村の半数ほどの住民が雛見沢を離れている。学校の生徒も半減している。
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雛見沢連続怪死事件が起きなかった
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1年目:ダム現場監督殺人事件
→ ダム戦争自体がなく、工事現場の監督が雛見沢症候群L5による発作も起こさなかったため
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2年目:北条夫妻転落事故
→ 沙都子と父親は初期のトラブルを乗り越えて良好な関係を築き上げ、沙都子が雛見沢症候群L5を発症しなかったため
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3年目:神主夫妻怪死事件
→ 入江機関が存在せず、梨花への人体実験による両親と入江機関のトラブルが起こらなかったため
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4年目:北条叔母殺害事件
→ 2年目の殺人事件が起きないので、そもそも叔母が悟史と同居していないため
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そもそも雛見沢症候群がすでに撲滅されたとされる世界なので、症候群の発症を原因とする殺人事件はすべて発生し得ない?
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前原圭一に罪がない
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圭一は受験期のストレスを乗り越え、児童襲撃事件を起こすことなく勉学にまい進していると羽入が語っている。
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児童襲撃事件を起こさないと雛見沢に転校してくる理由がない。
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竜宮レナに罪がない
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竜宮レナの両親は離婚しなかった。会社は倒産せず、茨城へ転居もしなかった。
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両親の関係が良好なため、両親の離婚を自分が原因だと思い悩むこともなく、茨城での暴行事件や他のあらゆる事件が発生していない。
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新しい自分に生まれ変わろうと決意することがなく、いやなことの「い」を抜く必要もないため、竜宮レナと呼ばれる事はなく「礼奈」と呼ばれていた。
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北条沙都子・悟史に罪がない
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北条沙都子と父親は同居初期こそ他の世界と同様だったが、双方の努力により解決された。
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悟史が沙都子と父母や叔母との関係に心を砕く必要もなくなり、雛見沢症候群を発症せずに沙都子とともに過ごしている。
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悟史が沙都子のそばにずっといるため、沙都子はしっかり者でなく、年相応のやんちゃでわがままな子に育っている模様。
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しっかり者になろうと決意しないので、沙都子の口調は変な丁寧語ではなく普通の口調(トラップも趣味じゃない?)。
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園崎魅音・詩音に罪がない
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背中に鬼を入れる儀式の時に、姉妹の入れ替わりが起きなかった。
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そのため雛見沢にいるのが他の世界でいう詩音で、学園に入れられたのが他の世界でいう魅音になっている。
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入れ替わりによって互いに罪悪感を抱く必要がなく、魅音と詩音の仲はずっと良好であるとのこと。
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「魅音の部活」であるゲーム部が存在しない。他の世界では詩音である魅音は、ゲームのルールに精通していない。
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鷹野三四に罪がない
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ルールYの根源である鷹野も、この世界では野望を抱かない。
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お子様ランチの旗は20本集まった。
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古手梨花には?
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村の誰も梨花をありがたがらない。症候群もなく、祟りが起きない雛見沢ではオヤシロ様をむやみに崇拝していない?
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雛見沢症候群が存在しないので、入江診療所の職員に女王感染者として丁重に扱われることもない。
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梨花が入江機関に利用されることがないため両親が健在で、母は他の世界と同様に口うるさい。
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「私」がこの世界に来る前から、梨花はすでにクラスからなかば孤立状態であったという。特に沙都子との仲は最悪。
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クラスで仲のよかった子たちはすでに雛見沢から立ち退いてしまった。逆ハーレムのお姫様としてわがまま放題していた梨花は、現在ではクラス全体から嫌われている。
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羽入の存在を拒む世界
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この世界ではなぜか羽入が姿を現すことができず、カムノミコトノリと名付けられたビー玉大の水晶玉を通して会話することしかできない。
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羽入のいる世界にあるべきカケラが梨花が来た世界に紛れ込んだため、世界をつなぐ断面が合わせられず、羽入が来ることができない。
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古手家で八代続けて第一子が女子だった場合に現れるとされる「オヤシロ様の生まれ変わり」は、梨花の母が該当していたという。梨花は「オヤシロ様の生まれ変わり」ではない。
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梨花の母が生まれたときに羽入はこの世界に現れ、そしてすでに消えていったあとなので、この世界に現れることができない。
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羽入がこの世界にいたという記憶のカケラは梨花の母が持っている。事実は消えないが、母を殺してカケラを戻せば矛盾の力はなくなり羽入はこの世界に現れることができ、梨花と自分を元の世界に帰すことができる。
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この世界では、羽入は梨花の母と共に生き、人の世に満足して消えた。梨花の人生を巻き戻して魔女化させることがないので罪がない。梨花も自分の人生を軽んじることがなく(できず)、両親の死を黙認することもないので罪がない。
疑問
羽入が祭具殿で梨花に諭しているシーンで
「…………その世界は、誰かの夢が作り出した『理想の世界』なのです。あなたの関わる全ての人間に罪はない。それはとてもとても純粋で透き通った美しい世界なのです。その世界では、私はすでに消え去っており、梨花の人生を穢していない。…だから、僕にも罪がない。そして梨花。あなたも自らの人生を穢していないから、罪がない。」
とあるが、つまりは夢の中の出来事を具現化したものだと『理想の世界』で羽入は言っている。
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「誰かの夢」って誰の夢?
--Frederica Bernkastel?
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羽入?
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古手梨花?
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祭囃し編の裏エンディングの続きの世界と仮定するなら、裏エンディングに導いた人がこれを作り出した?
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やはり、Frederica Bernkastel なのか?
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沙都子と梨花の交流関係
--目明し編における詩音の発言では、梨花と沙都子が親友になるのは小学校に入る前からのはず。
にもかかわらず、不仲となっているのは小学校入学以前に父親と打ち解けていたのか?
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梨花は53年に小学1年以上(暇潰し参照)なので小学校入学前となると52年以前。賽殺し編以外の沙都子は嫌いな父親と最低でも4年近く共に過ごしていたことになり、「不特定多数の父親」という状態にならないのでは?
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最初の虐待報告(大きな問題発生)は小学校に入学してからのはず。
夢だったのか?現実だったのか?
胡蝶の夢とはいうが、果たして実際のところは…
夢だった
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羽入の最後のシーンの言葉
>梨花。気付いてくれて、…ありがとう。
僕が、あなたに感じてきた一番の罪が、ようやく祓われた気がしますのですよ……。
大丈夫、梨花。
あなたはその手を母の血に染めてなんかいない。
あれは全部、……梨花に意地悪したかった僕の見せた、「夢」なのですから。
…だから、あなたがその眠りから目覚めたら全て忘れているように。
おやすみなさい、…梨花。
深く、深く。
あなたの人生を、これからどうやって彩っていくかを夢見ながら……。
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ワインの名から「フルデリカ・ベルンカステル」と名乗ったのが祭囃し編の後では時系列が矛盾。
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Frederica Bernkastelは皆殺し編冒頭に自ら名乗って登場する
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祭囃し編のかけら紡ぎを導いたのもFrederica
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祭囃し編以前に実際あった、フルデリカ・ベルンカステルという自我が発生した世界を羽入が夢として見せた?(その後ワイン原産地のドイツ語綴りと人名記法に合わせてFrederica Bernkastelと名乗る)
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「頭がぺちゃんこ」とあったのが「一ヶ月昏睡」に変わってる。その間に見てた夢?
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事故死した、仲間たちが悲しんだという情報のソースは羽入
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実際は死亡事故ではなく、昏睡状態になったのを利用して羽入が夢を見せた
現実だった
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ループ能力で「事故の瞬間の過去」に戻り致命傷を避けた?
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銃弾を止める力を持つ羽入なら(祭囃し)梨花を事故の瞬間に致命傷から避けることも可能?
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そしてベルンカステルの意思が賽殺しの世界へ、その間梨花の中は空っぽ。
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その後母親を殺害し祭囃しの世界へ戻ってきた?
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羽入が言うように実際に殺すのではなく、母親との家族との暮らしを諦めることが「殺害」に相当?
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羽入が病室で「夢です」と言ったのは夢だったのではなく決断に責任を持てという意味
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「自分がこちらの世界を選び生きていくと決断した事に責任を持ちなさい」という意味での念押し。
--もうこちらを選んでしまったのだから、この世界を懸命に生きなさい、また選ぶ事が出来るというような考え方を捨てなさい、という意味ではないだろうか?
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こちらの世界でも母を見殺しにしている。あちらの世界で直接的に殺した事と比べても、羽入としてはどちらも変わらない。
そして梨花の「世界を比べる、取捨選択出来る、複数の世界を認知出来る」という罪に気付かせる為、別世界の事は夢である、と「含みを持たせて」言い聞かせた。
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祭編の後でベルンカステルと名乗ることが現実にあっても時系列は矛盾しない
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梨花が名乗ったのは「フルデリカ・ベルンカステル」で、Frederica Bernkastelとは関係ないのでは?
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そもそも上位世界の存在なのでどこで発生しても同じことでは(タイムマシンが出来れば過去にもタイムマシンが存在する確率ができるようなもの)
Bernkastel 関連
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賽編ではファンブックで“自分は古手梨花じゃない”と言ったことの説明とフレデリカ・ベルンカステルの名前の由来を明かしている。
本スレから転載
┌────[世界の外側(上位世界。下位以下では観測不可能な位置)]─────────────製作者、二次創作者のレイヤー
│ 【Frederica Bernkastel】★: 下位世界以下の世界をカケラ(一つの世界)として見なすことのできる世界。下位世界を創造できると考えられる。
│ ↑ ↓ 一般世界の事象には直接介入できず、下位へ下位におけるカケラを提供して傍観する存在。
│ 記憶加算 カケラ(*1)生成、
│ (観測結果) 変化の観測
│ ↑ ↓
├────[世界の外側(下位世界。上層から見たカケラ(*1)の世界)]────────────プレイヤーのレイヤー
│ 【フルデリカ・ベルンカステル】:賽殺し編にて梨花と決別したことで生まれた存在。それ以前は梨花の記憶や思考の一部。
│ ↑ ↓ Fredericaとは異なる。羽入の新たな友達(?)。
│ 記憶加算 記憶継承
│ (梨花の記憶) ├←カケラ(*2)紡ぎ←【羽入】:本来はゲーム盤の外側の存在。
│ ↑ ↓ 上層から見た場合、彼女も登場人物の枠内として認識される。
┣━━━━[一般世界(ゲーム盤。ぞれぞれのカケラ(*2)の世界)]━━━━━━━━━━━━舞台としてのレイヤー
┃ 【古手梨花】:登場人物としての古手梨花。フルデリカとの決別前はフルデリカと等しい。
┃ 【羽入】:外側の世界(下位)の羽入と等しい。
(*1)「ひぐらし世界(観測結果)を元に想像・生成され続ける可能性」
(*2)上層のカケラからもたらされた一般世界の変化。別名「フラグ」「設定」
★フレデリカの発生の可能性としては
?決別後のフルデリカからの上位転身
?決別前のフルデリカ(古手梨花)から漏れた記憶が自我を持った存在
?無から発生した自我にフルデリカ(決別後)の意識が反映された存在
羽入の新しい友達については
?梨花母の可能性?
?梨花から分離したフルデリカ Bernkastelの可能性?
かつての「私」が古手梨花(ただの)として生きていく、つまりその梨花がパラレルワールドの一梨花となる?
?プレイヤーのこと?
今回の話にあった羽入の上位神の存在は
・Frederica Bernkastelの可能性がある。という予測と
・少なくとも羽入よりも上位の神が存在する。
・羽入の子孫はその神との接触をはたせた。という二つの事実を示した
最終更新:2007年05月03日 16:13