魅音やレナ達との弁当製作対決にぼろ負けした圭一(口先の魔術でビリは免れた)だが、その料理の腕の拙さをどうにかするために自炊に慣れている沙都子が圭一を指導する事になる(圭一の両親はお出かけ中)。それを機に2人は以前よりも仲良くなり、沙都子は圭一を「にーにー」と呼ぶ(以前は失踪した沙都子の兄、悟史がそう呼ばれていた)。けれどそんな穏やかな日々はすぐに終わりを告げた。かつて沙都子を虐待していた叔父が雛見沢に帰ってきて沙都子を梨花の所から引き取っていったのだ。(叔父は叔母が殺された事件で恐れをなして雛見沢から逃亡。しかし逃亡先でもある事件が起きたために再び雛見沢に帰ってきた)
学校を休みがちになり、叔父にこき使われて心身ともにぼろぼろになっていく沙都子。だが現実的な法律の壁により沙都子を叔父から引き離す事が出来ずに、周囲の手助けは沙都子の許へは届かない。(公的機関への連絡も空振りに終わる。沙都子自身は叔父の虐待は失踪した兄が帰ってくるまでの試練だと思い込んでいる為か事情聴取にも非協力的だった。)
しかしついに彼女が性的虐待を加えられたと思しき反応を見せた時に、圭一の理性は決壊。彼は1人、叔父の殺害を決意する。殺害計画を練った圭一は土砂降りの雨が降りしきる綿流し祭の夜に、金属バットで叔父を殺害して穴に埋めて証拠を隠蔽する。だがその帰り道、彼は偶然にも鷹野と会ってしまう。成り行きから彼女の車に乗って自宅にかえる事になる圭一。警戒しながら言葉を交わすうちに圭一は鷹野から自分と同じ殺人者の匂いを嗅ぎ取っていた。互いに会った事を秘密にしようと約束して別れる2人。圭一は立ち去る鷹野を見ながら、死んでしまえと呪った。
翌日、これで沙都子も楽になれると思って明るい気分になる圭一だが彼を待ち受けていたのはとてつもなく奇妙な現象だった。祭りに行かなかった圭一に仲間達は昨日は楽しかったねと声をかけてくるのだ(鬼隠し編の祭りの描写がレナや魅音の口から語られる)。まるで自分が本当に祭りに参加していたかのように話す皆の様子に戸惑いながらも、圭一は沙都子に声をかけた。けれど沙都子の目は相変わらず死んだ魚のように濁りきっていた。そして彼女の口から、今朝も叔父に虐められたと聞かされた圭一の混乱は頂点に達する。自分は狂っているのかと思って入江に相談する圭一はその弾みで、彼に叔父殺しを告白する。だが入江は圭一を理解する振りをしながら、看護婦に圭一は精神異常をきたしていると言った。それを盗み聞きした圭一は逃亡。その際に鷹野が死んだ事を知り、入江も死んでしまえと呪う。
だんだんと狂気に犯されていく圭一。殺したはずの人間が存在して、いないはずの自分が祭りで遊びまわっている奇妙な世界に悲鳴を上げながら、彼は昨夜の晩に死体を埋めた場所を掘り起こそうとする。穴を掘っている途中、圭一は待ち伏せをしていたかのように現れた大石によって窮地に立たされる。逃げるわけにもいかず、大石の前で穴を掘り続けた圭一だが、結局死体は出てこなかった。
もう一度叔父を殺さなければいけないと決意して叔父の家を訪れる圭一だが、叔父はおらずに叔父の虐待で脱水症状になりかけていた沙都子を発見する。治療のために診療所に沙都子を連れて行こうとする圭一だが、診療所には警官が何人もいるようだった。様子を伺う圭一はそこで入江が睡眠薬服用により死んだ事を知る(遺書はなく、自殺は他殺かは不明)。圭一はそれと共に大石が行方不明になっている事を知り、ここが狂った世界であり、死ねと望めば人が死ぬ世界だと確信する。
とりあえず梨花の家に向かう2人だが、神社の前で2人はまたしても信じられない事実に遭遇する。神社に放置されていた黒いゴミ袋の中に、腹を引き裂かれて内臓をぶちまけられて死んだ梨花の姿があったのだ。逃げる沙都子を追う圭一。つり橋のところで対峙する2人だが、沙都子は「圭一はきっと何か悪いものに乗り移られてしまったんだ。お前なんか消えてしまえ」と言いながら錯乱して圭一をつり橋から突き飛ばして川に落とす。絶望しながら墜落して意識を失う圭一はその刹那、こんな狂った雛見沢など滅びてしまえと念じた。
けれど圭一は死ななかった。川辺で目覚め、傷を負いながらもとりあえず戻ろうとするする圭一だが、村中に腐臭が漂っている事に気が付く。学校に到着すると圭一を出迎えたのは自衛隊の人間達だった。隊員らが持っていたラジオのニュースより、圭一は信じ難い事実を目の当たりにする。彼が気絶している間に火山性と思われる猛毒のガスが発生して雛見沢の住人の殆どの命を奪っていたのだ。何百という死体の山を見ながら圭一の意識は途切れてしまう。(死者1200名。行方不明を除けばキャラクターの中で生き残ったのは圭一と興宮に住んでいた詩音のみ。詩音は数ヶ月後に自殺する)
エピローグ。記者と精神異常をきたしていた圭一との会話。記者によると圭一が気絶していた場所は毒ガス発生地と予測されている鬼ヶ淵との位置関係により、毒ガスが必ず通る事。圭一が生きていることはありえないとの事。圭一は取材の翌々日に原因不明の高熱で死亡する。