ゲインズ・ガロウド・クーロ - 聖華世界 @ wiki

「精霊機 ゲインズ・ガロウド・クーロ」

［概要］

　かつて虚空戦争と呼ばれる、異界からの侵略者『虚空（ヴォイド）』による世界最大規模の侵略戦争があった。
　この時、地球周辺の時空間は歪み、この聖華世界の産物が幾つも他の並行異世界へと流出し、同時に他の幾つかの並行異世界から漂流して来た物体が、この聖華世界へと漂着する。

　それが異世界の機兵（厳密には機兵とは似て非なる異質な人型戦闘兵器である）、ゲイズ・ガロウド（睨む巨人）であった。
　ゲイズ・ガロウドは元々の世界では無数に生産された量産型戦闘兵器であったが、この世界に流れて来たのはそのうちの1体である。

　ゲイズ・ガロウドはその量子頭脳に、敵対陣営が生産した人型戦闘兵器ゼートゥルー・ブロウド（真なる剣神）を打ち滅ぼす事を使命として刻み込まれている。
　そしてそのゼートゥルー・ブロウドもまた、この聖華世界に１体が漂着している事を、ゲイズ・ガロウドは認識していた。
　この世界は、『彼ら』が元々存在していた世界とは縁も所縁も無い。
　それ故に彼らの行動には、基本的に制約はかからない。
　このままでは彼らは、この世界を荒廃させる事になろうとも互いのどちらかが討ち滅ぼされるまで、戦いを繰り広げただろう。

　悪い事に、『彼ら』にはこの聖華世界に致命傷を与えるに足るだけの『能力（ちから）』が秘められていた。
　しかし不幸中の幸いか、ゲイズ・ガロウドは操縦士（パイロット）たる人造の超人「機操士（マシーナ）」を時空転移の際に喪っており、この世界で稼働する事は避けられたのだ。

　しかし巨神の量子頭脳は、彼と共にこの世界に落とされたゼートゥルー・ブロウド討ち滅ぼすべく、策謀を巡らせる。
　彼は擱座したゲイズ・ガロウドをこの世界の幻装兵だと勘違いして確保した人間の精神に、この世界の物とは異質な魔力を放って暗示をかける。
　アルカディア帝国の重鎮、「黄金」の色を許された貴族、ジャンダード家の当時の当主であったその人物は、ゲイズ・ガロウドをご神体として祀り、黒竜教（前期）の宗教組織を立ち上げる。

　更にジャンダード家当主はゲイズ・ガロウドより技術を与えられ、聖華暦170年にこの世界での機兵として、劣化コピーの精霊憑依型精霊機ゲインズ・ガロウド・クーロを建造した。
　その後、ジャンダード家一門の中でも選ばれた操手がこのゲインズ・ガロウド・クーロを預かり、ゼートゥルー・ブロウドを捜索している。

　聖華暦200年代に精霊機の大多数が封印処置された際、この機体も一度は封印される。
　しかし聖華暦290年代、この時代には既に大きく力を持っていた黒竜教（前期）の働きかけにより、例外的にゲインズ・ガロウド・クーロの封印は解除され、再度ゼートゥルー・ブロウド捜索にあたる事になる。
　更にこの時代、このゲインズ・ガロウド・クーロの機体を調査して魔装兵ダアク・ガロウドが設計、建造されたらしい事が、830年現在の歴史調査で分かっている。

　ちなみにここまでの話だと、ゲイズ・ガロウドが随分酷い奴に思えるかもしれないが、それを言うならゼートゥルー・ブロウドとて同じ事である。
　『彼ら』は基本、互いを滅するためなら手段を選ばない。
　しかしその使命が絡まない所では、『彼ら』は紳士的であり、親切である。

機体解説

　恐るべき強機兵。
　まともに戦ったら、この世界の最強格幻装兵とて危ない。
　悪魔のごときこの漆黒の機体は、光を浴びてときおり虹色に輝くことがあると言う。
　これでも、原型となったゲイズ・ガロウドの劣化コピーに過ぎないのだから恐ろしい。
　アルカディア帝国の300年代における象徴機ダアク・ガロウドは、この機体を原型としており、オリジナルのゲイズ・ガロウドからは孫と言えるだろうか。

以下に、この機兵の装備を列挙する。

［機兵用両手剣『ザラウム・ザアヌ』］
　破壊的な力を持つ暗紫色をした、異世界の魔剣。
　機兵用とあるが、厳密には元々の持ち主であるゲイズ・ガロウドは機兵ではない事に注意。
　敵の精神を攻撃して、それに致命打を与える。
　真の力は不明。
　本来はゲイズ・ガロウドの装備。

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