電磁収縮筋
[解説]
電磁収縮筋と呼ばれる機体の駆動系は、通電により伸縮する形状記憶プラスチックを用いているとされている。
詳細に言えば、導電性形状記憶高分子によるソフト・アクチュエーターを応用した、いわゆる人工筋肉がその主駆動装置である。
詳細に言えば、導電性形状記憶高分子によるソフト・アクチュエーターを応用した、いわゆる人工筋肉がその主駆動装置である。
人工筋肉の構造は動物の筋組織を模した方式で、筋繊維に相当する高分子繊維収縮単位を多数束ねたものをユニットとしている。
単繊維では小さな力だが、数百のオーダーで結束された繊維束は必要充分な仕事をさせることが可能で、また予想外の過負荷を受け単繊維が断裂するようなことがあっても、繊維束全体を見た場合、伸縮の継続は可能であるという試験結果に基づいて作られたものである。
しかし電磁収縮筋の大量生産のために製造工程を簡略化したため、印加による伸縮ストレス耐久性能の均質化が担保されていなかったのである。そのため提案されたのが、油圧駆動系を併用したバイナリ方式だった。
単繊維では小さな力だが、数百のオーダーで結束された繊維束は必要充分な仕事をさせることが可能で、また予想外の過負荷を受け単繊維が断裂するようなことがあっても、繊維束全体を見た場合、伸縮の継続は可能であるという試験結果に基づいて作られたものである。
しかし電磁収縮筋の大量生産のために製造工程を簡略化したため、印加による伸縮ストレス耐久性能の均質化が担保されていなかったのである。そのため提案されたのが、油圧駆動系を併用したバイナリ方式だった。
適用された油圧アクチュエーターはゴムチューブ状の駆動部をもつソフト・アクチュエーターで、作動部位の構造は、芯となるゴムチューブを高強度繊維の編み込み式スリーブで包み込み、これをさらにゴム製ジャケットで被覆するというものである。
この中が作動油で満たされており加圧することで駆動する。
油圧系回路は作動油の流路だけでなく、作動油のリザーバー、フィルター、油圧モーターなどを搭載する必要があり、装備重量が大幅に増加することになってしまい、これを相殺するため、パワー・パッケージに必要な燃料搭載量を減じ、部分的に装甲厚を薄くするなどの応急的な重量軽減も行われた。
この中が作動油で満たされており加圧することで駆動する。
油圧系回路は作動油の流路だけでなく、作動油のリザーバー、フィルター、油圧モーターなどを搭載する必要があり、装備重量が大幅に増加することになってしまい、これを相殺するため、パワー・パッケージに必要な燃料搭載量を減じ、部分的に装甲厚を薄くするなどの応急的な重量軽減も行われた。
第4期LEV、第5期LEVなどに搭載された電磁収縮筋は単に従来機で使用されていたものから油圧駆動系を取り除いただけでなく電磁収縮筋そのものを大幅に改質、改良している。
従来機で使用された細い単繊維を束ねた人工筋肉で苦い思いをした経験から構造の複雑化には目をつぶり、より強力なパワーを発揮する素材の開発と共に動物の筋肉に一段と近い構造を導入した。
完成したものは、動物の筋周膜に相当する構造を追加、そのなかに筋繊維をまとめて紡錘形をした筋束とし、これをまとめて筋膜にあたるシーリング材で束ねて用いるというものである。
さらに駆動を補助し、また始動・停止を的確に行うよう可動軸部に高出力の電磁モーターが内包された。
従来機で使用された細い単繊維を束ねた人工筋肉で苦い思いをした経験から構造の複雑化には目をつぶり、より強力なパワーを発揮する素材の開発と共に動物の筋肉に一段と近い構造を導入した。
完成したものは、動物の筋周膜に相当する構造を追加、そのなかに筋繊維をまとめて紡錘形をした筋束とし、これをまとめて筋膜にあたるシーリング材で束ねて用いるというものである。
さらに駆動を補助し、また始動・停止を的確に行うよう可動軸部に高出力の電磁モーターが内包された。