精霊 シャイタン
[解説]
その姿は魔人のようであり、かなりの力を持っているとされているが、直接的に力をもって人を害することは少なく、人を呪い、人を惑わせ、人を堕落させ、人を争わせる悪魔であったと語られている。
この時、初代、〝長老〟が精霊シャイタンを滅ぼさなかったのは、初代の力をもってしても完全に滅ぼすことができなかったからだ、とも、遥か未来に、この力を扱うに足る〝長老〟が現れることを見越していたからだとも言われる。
これ以外に、精霊シャイタン及びその聖遺物についての記録はほとんど残されておらず、聖華暦320年代、精霊機シャイタンに組み込まれるが暴走事故を起こしたため、塚を作り、機体ごと厳重に封印したとの記述を最後に記録が途絶えている。
聖華暦830年代にその身に精霊シャイタンを宿すとされる〝禁腕〟は、精霊機シャイタンを封じた塚を暴き、外法によって右腕に宿したとされるが、聖遺物に封印されていてなお、人心を操り破滅させることのできる精霊シャイタンにとって、人の身体の主導権を奪うことなど造作もないはずであり、それをその身に宿すなど、本来であれば、自殺行為以外の何物でもない。
しかし、シャイタンにとっては、(あるいは〝禁腕〟にとっては)運の悪いことに、シャイタンと〝禁腕〟の魂は非常に相性が良かった。
その為に、〝禁腕〟が精霊シャイタンを身体に宿した段階で、互いの魂は複雑に絡み合い、いつ溶け合ってもおかしくない状態になってしまっていたのだ。
その為、分離することはおろか、精霊シャイタン側から〝禁腕〟の身体を奪ってしまうだけでも、魂が混じり合ってしまう状況になってしまったのだ。つまり、人を下等なものと見下し、人魂と自身の魂が混じることを良しとしない精霊シャイタンにとっては、その力によって身体を奪う。という選択肢が奪われてしまったということに他ならない。
その為に、〝禁腕〟が精霊シャイタンを身体に宿した段階で、互いの魂は複雑に絡み合い、いつ溶け合ってもおかしくない状態になってしまっていたのだ。
その為、分離することはおろか、精霊シャイタン側から〝禁腕〟の身体を奪ってしまうだけでも、魂が混じり合ってしまう状況になってしまったのだ。つまり、人を下等なものと見下し、人魂と自身の魂が混じることを良しとしない精霊シャイタンにとっては、その力によって身体を奪う。という選択肢が奪われてしまったということに他ならない。
その為、シャイタンは今も、様々な誘惑により、〝禁腕〟自身が、その身体の主導権を差し出すよう、働きかけ続けている。
精霊機 シャイタン
[解説]
……結果から言えば、この企みは失敗に終わることになる。
4代目本人が搭乗しての起動試験で事件が起きた。
機体の起動直後、瞬く間に操作系の全てがシャイタンに掌握され、暴走状態に陥った精霊機シャイタンは集まっていた精霊機技師達ごと開発設備を徹底的に破壊。消息を絶ったのだ。
機体の起動直後、瞬く間に操作系の全てがシャイタンに掌握され、暴走状態に陥った精霊機シャイタンは集まっていた精霊機技師達ごと開発設備を徹底的に破壊。消息を絶ったのだ。
消息を絶った精霊機シャイタンは数日後、初代の霊廟前で発見されることになる。
何が起こったのかは定かではないが、発見された時点で精霊機シャイタンは既に殆どの機能を停止した残骸と化した姿に成り果てており、操縦槽の中からは首の無い4代目が発見された。
何が起こったのかは定かではないが、発見された時点で精霊機シャイタンは既に殆どの機能を停止した残骸と化した姿に成り果てており、操縦槽の中からは首の無い4代目が発見された。
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