機装兵 アフラ・ガロウド
[解説]
聖華暦300年代のアルカディア帝国主力機装兵ゲア・ガロウドは、集団戦を行うための機兵である。
集団戦を行うためには突出した戦闘力よりも、均一化された平均化された過不足ない能力、性能が必要であった。
その意味でゲア・ガロウドは理想的な機装兵であり、文句の付け所が無かった。
集団戦を行うためには突出した戦闘力よりも、均一化された平均化された過不足ない能力、性能が必要であった。
その意味でゲア・ガロウドは理想的な機装兵であり、文句の付け所が無かった。
しかしこの時期における機装兵製造過程は手工業的であり、均一な規格化された機体を生み出すのは大変であったらしい。
結果、多数のゲア・ガロウドを揃えるにあたって、規格外の機体もまた幾ばくか製造されてしまう事になる。
それらの規格外品のゲア・ガロウドは、外装を変更してアフラ・ガロウドとして運用された。
このアフラ・ガロウドは集団戦には向かず、ゲア・ガロウド等に搭載されている集団戦用の簡易通信機なども積まれているが、基本は単独戦用機である。
このためアフラ・ガロウドは主力としては扱われず、雑多な機兵を集めた混成部隊である遊撃部隊の指揮機に回される事が多かった。
能力的には、外装はアフラ・ガロウド用として統一されていたために装甲強度に関してのみは、どの機体も同等であった。
しかしそれ以外の性能に関しては、元が規格外のゲア・ガロウドの改修機であったため、1騎ごとに完全にばらばらである。
結果、多数のゲア・ガロウドを揃えるにあたって、規格外の機体もまた幾ばくか製造されてしまう事になる。
それらの規格外品のゲア・ガロウドは、外装を変更してアフラ・ガロウドとして運用された。
このアフラ・ガロウドは集団戦には向かず、ゲア・ガロウド等に搭載されている集団戦用の簡易通信機なども積まれているが、基本は単独戦用機である。
このためアフラ・ガロウドは主力としては扱われず、雑多な機兵を集めた混成部隊である遊撃部隊の指揮機に回される事が多かった。
能力的には、外装はアフラ・ガロウド用として統一されていたために装甲強度に関してのみは、どの機体も同等であった。
しかしそれ以外の性能に関しては、元が規格外のゲア・ガロウドの改修機であったため、1騎ごとに完全にばらばらである。
この機兵の装備は操手によってばらつきがあるが、両手剣、破斬剣、長剣、突剣、小剣などの剣類、そして中型盾(ただし両手剣装備の場合は無し)である。
また主に戦争で使われた機体であるため、機装兵に対して役に立たないと言われる魔導砲は装備していない場合が多いが、まれに魔獣退治などに駆り出された場合は長銃タイプを背負う形で携行する事が多い。
また主に戦争で使われた機体であるため、機装兵に対して役に立たないと言われる魔導砲は装備していない場合が多いが、まれに魔獣退治などに駆り出された場合は長銃タイプを背負う形で携行する事が多い。
[ショートストーリー]
自軍は大混乱に陥っていた。
アルカディア帝国の北進征伐大敗を好機と見た聖王国が始めた第二次聖帝戦争……。
しかしレスクヴァ要塞攻略の失敗をはじめ、あらゆる戦線で聖王国軍の攻勢は跳ね返され、戦況は膠着状態の様相を呈していた。
アルカディア帝国の北進征伐大敗を好機と見た聖王国が始めた第二次聖帝戦争……。
しかしレスクヴァ要塞攻略の失敗をはじめ、あらゆる戦線で聖王国軍の攻勢は跳ね返され、戦況は膠着状態の様相を呈していた。
ここ旧モンタナ州モンタナシティの遺跡群をめぐる戦いも、このまま膠着状態が続くかと思われていたのだ。
しかし、今……。偶然や幸運も多分に関与したのだが、彼……銀狼騎士団第三階梯聖騎士たるタナス・フィンダが率いる遊撃中隊は、進撃するゲア・ガロウド部隊の右後背に回り込む事に成功したのだ。
上手くここから奇襲することが叶えば、ゲア・ガロウド部隊を混乱させ、味方の軍勢が秩序を取り戻す隙を作れるかもしれない。
上手くここから奇襲することが叶えば、ゲア・ガロウド部隊を混乱させ、味方の軍勢が秩序を取り戻す隙を作れるかもしれない。
もっともその時には、既に聖騎士タナスの命は無いであろうが。
「……国のため死んだとあらば、ウチの家も多少は優遇してもらえるかな?だといいんだがな。さ、て。死にに行くとするか。」
聖騎士タナスは、率いる部下に内心で詫びると、突撃を指示する。
彼と彼の中隊員の乗機、機装兵シャハナン・ローゾは軽装甲の一般用機体ながらも、極めて高機動の優秀な機装兵だ。
ここまで近づけば、生半可な機体では止める事は叶うまい。聖騎士タナスはそう思っていた。
彼と彼の中隊員の乗機、機装兵シャハナン・ローゾは軽装甲の一般用機体ながらも、極めて高機動の優秀な機装兵だ。
ここまで近づけば、生半可な機体では止める事は叶うまい。聖騎士タナスはそう思っていた。
だがその予想は、いとも容易に覆される。
「くっ!アフラ・ガロウドだと!?」
それが聖騎士タナスの最期の言葉となった。
彼のシャハナン・ローゾが振るった突剣を斬り払い、返す刀がタナス機の操縦槽を両断したのだ。
更にアフラ・ガロウドが遊撃中隊を足止めしている間に、他の帝国側遊撃兵力が集まって来る。
彼のシャハナン・ローゾが振るった突剣を斬り払い、返す刀がタナス機の操縦槽を両断したのだ。
更にアフラ・ガロウドが遊撃中隊を足止めしている間に、他の帝国側遊撃兵力が集まって来る。