魔導砲

[解説]
魔導砲は聖華世界で最も一般的な機兵用の携行火器。
内部にルーン技術を用いた簡易術式が刻まれており、魔力を流すだけで射撃が可能となる。
仕組みは火のルーンなら魔法の爆風で、風のルーンなら圧縮空気で鉄の弾丸を飛ばす。
内部にルーン技術を用いた簡易術式が刻まれており、魔力を流すだけで射撃が可能となる。
仕組みは火のルーンなら魔法の爆風で、風のルーンなら圧縮空気で鉄の弾丸を飛ばす。
魔導砲には弾丸ではなく魔法を放射するタイプの物も存在する。
これは仕組み的には魔導杖に近く、銃身の基部にブラッドグレイルが搭載されている。
この魔法を放射するタイプの魔導砲を搭載している機体は、一般的には魔装兵にカテゴライズされている事が多い。
これは仕組み的には魔導杖に近く、銃身の基部にブラッドグレイルが搭載されている。
この魔法を放射するタイプの魔導砲を搭載している機体は、一般的には魔装兵にカテゴライズされている事が多い。
弾丸式の魔導砲は威力が低く、機兵の装甲を貫くようなパワーはない。しかし、関節などの非装甲部位に当てればダメージを与える事は可能。
また装甲化された箇所であっても、衝撃の蓄積などによる内部機構の破壊を引き起こすこともできる。したがって魔導砲での射撃によって相手機兵の姿勢制御系をダウンさせてから近接攻撃で止めを刺す。という手段がこの世界における機兵戦のセオリーとなっている。
これは、800年代においても三国すべての軍用機兵の標準装備として魔導砲が備わってる点からも明らかである。
一般的な魔導砲の有効射程は300~1000mほどとなっている。
アサルトライフルやサブマシンガン型は300~500m程度。
スナイパーライフル型は600~1000mほどの射程距離を持つ。
アサルトライフルやサブマシンガン型は300~500m程度。
スナイパーライフル型は600~1000mほどの射程距離を持つ。
弾丸式の魔導砲の威力強化を目的とした研究は様々な分野で行われてきたが、いずれも満足のいく結果が得られなかった。
結論から言うと、魔導砲の威力を上げようとすると、使い捨ての武装にするか、銃身そのものを巨大化させるしかなかった。
前者はコスト面で、後者は機体面での問題が生じ、今の低威力だが取り回しがよく、使い勝手の良い現行の魔導砲を採用するに至った。
結論から言うと、魔導砲の威力を上げようとすると、使い捨ての武装にするか、銃身そのものを巨大化させるしかなかった。
前者はコスト面で、後者は機体面での問題が生じ、今の低威力だが取り回しがよく、使い勝手の良い現行の魔導砲を採用するに至った。
起源とその発展
魔導砲が製造されたのは聖華暦元年より始まる建国期からだと言われている。
旧大戦において、幻装兵は旧人類が使用していた科学製の重火器を装備していたが、戦後に科学技術の放棄が決まり、それらを手放す事になった。
そして科学製の重火器に代わる射撃兵装として作られたのが、この魔導砲である。
旧大戦において、幻装兵は旧人類が使用していた科学製の重火器を装備していたが、戦後に科学技術の放棄が決まり、それらを手放す事になった。
そして科学製の重火器に代わる射撃兵装として作られたのが、この魔導砲である。
この魔導砲であるが、開発当時から聖華暦600年未満頃までは、風のルーンにより圧縮空気を生成し、それの圧力によって鉄球の砲弾を飛ばす、いわば空気銃形式の『風のルーン式』と呼ばれるタイプが主流であった。
しかしこのタイプは、構造が頑丈かつ強固でなくとも製作できるという利点があったが、かわりに威力面ではかなり劣るという欠点も持っていた。
しかしこのタイプは、構造が頑丈かつ強固でなくとも製作できるという利点があったが、かわりに威力面ではかなり劣るという欠点も持っていた。
そこで現れたのが、火のルーンで爆発を起こし、その爆圧で砲弾を射出する『爆炎式』と呼ばれるタイプである。
これは威力面ではかなりの物があったのだが、銃砲の構造、特に爆炎が発生する薬室や、砲弾が通り抜ける砲身部分を極めて頑丈に造らねばならないという点が問題であった。
この爆炎式魔導砲は、研究開発の時点で幾度も暴発事故、爆発事故を起こした事が記録に残っている。
しかしながら産業革命期には工作精度が極めて向上し、この難点も解決に至る。
これは威力面ではかなりの物があったのだが、銃砲の構造、特に爆炎が発生する薬室や、砲弾が通り抜ける砲身部分を極めて頑丈に造らねばならないという点が問題であった。
この爆炎式魔導砲は、研究開発の時点で幾度も暴発事故、爆発事故を起こした事が記録に残っている。
しかしながら産業革命期には工作精度が極めて向上し、この難点も解決に至る。
そして聖華暦600年代以降から、今現在の830年代に至るまで、魔導砲の主流は爆炎式となっている。
ただし風のルーン式も、反動が少なく製造が容易だという利点から、護身用の小型拳銃などとして生き残っている。
ただし風のルーン式も、反動が少なく製造が容易だという利点から、護身用の小型拳銃などとして生き残っている。
余談になるが、産業革命期には工作精度の向上により、弾丸においても革命が起こっている。
それまでは工作精度の問題で、単なる鉄球の弾丸が用いられていた。
しかしながら加工技術の進歩により、ドングリ形状をした弾丸を精密に、大量に、統一された規格で生産できる様になったのだ。
それまでは工作精度の問題で、単なる鉄球の弾丸が用いられていた。
しかしながら加工技術の進歩により、ドングリ形状をした弾丸を精密に、大量に、統一された規格で生産できる様になったのだ。
これにより、平均的な装弾数こそ減ったものの、空気抵抗の少なさにより射撃精度や有効射程距離が向上。
更には貫徹能力も、ただの鉄球でしか無かった頃に比して、圧倒的に強化されたのである。
更には貫徹能力も、ただの鉄球でしか無かった頃に比して、圧倒的に強化されたのである。
このため、火薬を弾薬に使った銃砲では、射撃地点が煙によって容易にバレてしまう危険性と、煙により射手の視界が遮られて目標を見失う危険性が、以前より指摘されていた。
そして火薬式銃砲は、テスト的に一時期開発された事もあったが、あっという間に廃れてしまった。
今現在生き残っている銃砲は、魔導砲のみである。
そして火薬式銃砲は、テスト的に一時期開発された事もあったが、あっという間に廃れてしまった。
今現在生き残っている銃砲は、魔導砲のみである。
人間用魔導砲

人間用魔導砲はリボルバー、ボルトアクション、ローリングブロック、オートマチックなど現代に存在する銃を模倣している場合が多い。
800年現在で最も主流なのは爆炎式の魔導砲であり、これらは爆炎を起こすルーン術式が刻まれた、エクスプローダーと呼ばれる魔導器をハンマーが叩く事で爆発が起き弾丸を射出している。
要は撃鉄に当たる部位に、エクスプローダーが配置してあり、これが爆発を起こす。
ハンマーとトリガーは一体になっており、トリガーを引く指から魔導器を起動する為の魔力が吸い上げられている。
こういった仕組みで弾丸を射出する為、薬莢に火薬が仕込まれている訳ではなく、弾丸はただの鉄の塊である。
800年現在で最も主流なのは爆炎式の魔導砲であり、これらは爆炎を起こすルーン術式が刻まれた、エクスプローダーと呼ばれる魔導器をハンマーが叩く事で爆発が起き弾丸を射出している。
要は撃鉄に当たる部位に、エクスプローダーが配置してあり、これが爆発を起こす。
ハンマーとトリガーは一体になっており、トリガーを引く指から魔導器を起動する為の魔力が吸い上げられている。
こういった仕組みで弾丸を射出する為、薬莢に火薬が仕込まれている訳ではなく、弾丸はただの鉄の塊である。
なおエクスプローダーに風の術式を刻んだ場合は、エアガンのような仕組みで弾丸が射出される。
電気の力で弾丸を射出するタイプについては最新式であり、そちらについては魔導レールガンの項目を参照しよう。
電気の力で弾丸を射出するタイプについては最新式であり、そちらについては魔導レールガンの項目を参照しよう。
軍用の魔導砲はオートマチックライフルに仕組みが似ており、爆風が発生させるガス圧を利用して閉鎖と解放を行うガス作動方式が採用されている。
初弾のみ手動でチャンバー(薬室)に装填し、あとはトリガーを引くだけでスプリングとガス圧のみで自動的に弾を次々と撃ち出すことが可能。
初弾のみ手動でチャンバー(薬室)に装填し、あとはトリガーを引くだけでスプリングとガス圧のみで自動的に弾を次々と撃ち出すことが可能。
関連項目
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