NAT 設定

◆NATの概要

インターネットが急成長してくると、IPアドレス枯渇の問題が浮かび上がってきました。このIPアドレスの不足を対処するためにいくつかの解決策が開発されました。その1つの解決策が、NAT(Network Address Translation)です。

NATを使用すると構内でのみ使用できるプライベートIPアドレスを、インターネットで使用できるグローバルIPアドレスに変換できます。そうすること によって、プライベートIPアドレスが割り当てられた端末が、透過的にインターネットにアクセスできるようになります。

NATがなければ、プライベートIPアドレスが割り当てられた端末は、インターネットにアクセスすることはできません。

グローバルIPアドレスを端末の台数だけ取得するのは、もはや困難です。NATを使うことにより、個々の企業、自宅において、プライベートIPアドレスを端末に割り当て、取得したグローバルIPアドレスに変換することで、インターネットへ接続を提供することができます。

NATには、次の3つの方式があります。

●スタティックNAT
●ダイナミックNAT
●PAT(オーバーローディング)

プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスの対応が常に1対1になる「スタティックNAT」、用意したグローバルIPアドレスのプールのなか で、プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスと1対1に対応させる「ダイナミックNAT」、TCP/UDPのポートを管理することで1つのグ ローバルIPアドレスでローカルIPアドレスが設定された複数の端末を同時に通信できるようにする「PAT」があります。

最近では、このNAT機能は、安価なブロードバンドルータでもサポートしています。もちろん、Ciscoルータでも使えます。

Ciscoルータを設定する際に、下の表のNATの用語を知っておく必要があります。「内部」、「外部」、「ローカル」、「グローバル」と呼び方が独特です。紛らわしくて覚えにくいと思いますが、この呼び方と違いを理解しておきましょう!

種類 意味
内部ローカルアドレス LAN内で使用しているプライベートIPアドレス
内部グローバルアドレス アウトサイドで使用するIPアドレス。通常は、ISPから取得したグローバルIPアドレス。
外部ローカルアドレス LAN内で宛先としている外部へのIPアドレス
外部グローバルアドレス 通信相手が取得しているグローバルIPアドレス。通常は、外部グローバルアドレスと外部ローカルアドレスは、同じ。



NAT変換は、内部ローカルアドレスと外部ローカルアドレスの変換が、基本になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最終更新:2012年11月30日 10:32
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