蒼い瞳の少女は灰色と名乗った

「蒼い瞳の少女は灰色と名乗った」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

蒼い瞳の少女は灰色と名乗った - (2024/08/13 (火) 20:19:11) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2019/03/15 Fri 00:23:09
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます

----
&link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧
&tags()
----

『蒼い瞳の少女は灰色と名乗った』は、『[[ウルトラマンR/B]]』[[超全集>超全集(てれびくんデラックス愛蔵版)]]収録の小説作品。
原案:中野貴雄
作:[[武上純希]]
挿絵:旭天満
監修:円谷プロ


*【概要】
グリージョ(=[[美剣サキ]])を主役に、彼女と先代ロッソ・ブルと[[ルーゴサイト]]の戦いの詳細、それに至る経緯と言った、
R/B本編では詳しく描かれなかった1300年前の物語が描かれている。


*【舞台】
[[惑星O-50]]が存在する宇宙が舞台であり、オーブのエピソード10構想でも触れられていた星間政府機関・[[星間連盟>星間連盟(ウルトラシリーズ)]]が治安維持を行っている。

・惑星サンジャ
アルタイ星系に存在する長期に渡り戦闘が続く惑星。
戦災孤児が多数存在し、三兄妹もその一人。
太古にも光と闇の戦争が行われたと伝わっている。

・森林惑星ドンタク
ボスコ族と呼ばれる原住民が怪獣ネーロを守護神として祀っている森林の惑星。

・惑星アルハラ
地図にも載っていない辺境の惑星。

・惑星アルカトラズ
宇宙中から犯罪者が流れ着く惑星。

・惑星O-50
辿り着いた者にヒューマノイドを超越した存在ウルトラマンとなる能力を与える戦士の頂が存在するとお伽話に伝えられている惑星。

・惑星ギオン
レアメタルが埋蔵する砂漠の惑星。
原住民のザーラ族には聖地である砂漠は神に守られている、赤い竜によって世界が滅びるという伝承が伝わっている。

・都市惑星ネプタ
暴走したルーゴサイトの標的となった惑星。


*【登場人物】
・[[グリージョ>美剣サキ]]
「バクバーバの家」で暮らす三兄妹の末っ子。
バクバーバの指示のもと、正義と信じ兄と共に犯罪者を襲い、時に暗殺も行い施設のための金品を集めていたが、例え犯罪者でも命の価値は同じだと犠牲を出すことに迷いが生じ始めている。

・ロッソ、ブル
グリージョの兄たち。
グリージョと違い悪を犠牲とすることに躊躇いはないが弱者を見捨てることは出来ない性格。
本作により[[ウルトラマンロッソ]]・[[ブル>ウルトラマンブル]]が、彼らの本名由来と判明した。

・バクバーバ
戦争により寄る辺を失った子供を引き取っている蜘蛛型の[[宇宙人]]。
実態は孤児を使い犯罪行為や、汚れ仕事を行わせ私服を肥やす悪人で「生きるために悪人の命を犠牲にすることを正義」と孤児に教育している。

・ラルゴ
星間連盟にも顔のきく事業家。

・ビアンカ
惑星ドンタクに棲むネーロの生贄となる運命を背負った少女。

・ビオラ
先代のネーロの生贄。

・バルサス
執念深さで知られる宇宙ギャングのボス。
幹部を暗殺した三兄妹の命を狙う。

・フラウ
惑星O-50で山小屋を営んでいる少女。
戦士の頂に向かう者を多く見送ってきたが帰ってきた者は一人もいないと語る。

・エゴン星人シーレ
惑星ギオンのレアメタルを狙う宇宙人。

・ヴェルテ
惑星ギオンに住むザーラ族の少年。三兄妹のファン。


*【登場怪獣】
・植物怪獣 ネーロ
惑星ドンタクに生息する動物と植物を混ぜ合わせたような奇怪な姿の怪獣。
体から発する胞子で植物を育成する性質を持ち、作物を齎す守り神と崇められているが、十数年に一度生贄を求める側面も持ち合わせる。
数多の怪獣ハンターが挑んでいるが誰一人生きて戻ったものはいなかった。

・[[冷凍怪獣 マーゴドン>マーゴドン(ウルトラ怪獣)]]
三兄妹を討伐するためにバルサスが差し向けた極寒のO-50でも活動可能な怪獣。
本作に登場する怪獣ではルーゴサイトを除けば唯一の過去シリーズからの登板。

・最強怪獣 フィアモンガ
バルサスが子飼いにしている中で最強の怪獣。
描写はなく詳細は不明。

・バリゲーター1号・2号
エゴン星人が操る[[ロボット]]。

・[[コスモイーター ルーゴサイト>ルーゴサイト]]
様々に形態を変化させる宇宙の白血球。ガス状の姿をとった際は実体化させなければ対処不可能。
暴走し星の生命を手当たり次第に滅ぼすように変化した。


*【ストーリー】
ロッソ・ブル・グリージョの三兄妹は自分たちと施設の子供たちが生きるために、犯罪者を襲い金品を奪う生活を送っていた。
しかし、グリージョは悪人とはいえ他者の命を奪うことに疑問を抱くようになる。

そんなある日、実業家ラルゴからの依頼により、怪獣ネーロの討伐に惑星ドンタクに赴き、生贄の少女ビアンカと出会う。
グリージョは皆の平和のために生贄となる運命を受け入れる彼女を説得し運命に逆らうことを教えようと思うのだが、拒絶され兄を守るためにネーロごとビアンカの命を奪う結果となる。

グリージョは気を病み、兄二人は自分たちが弱かったため彼女が傷つくことになったと強さを求めるが、
グリージョは強者が弱者を虐げる「犠牲の上に成り立つ平和」そのものに疑問を抱くようになり、自身も虐げる側だと感じていた。

精神を病みながらも裏家業を続けていたが、名を売ろうとバクバーバが三兄妹の噂を流したことで、これまで手を出してきた宇宙ギャングが報復のために周辺宇宙に訪れるようになる。
三兄妹と自分との繋がりが露見することを恐れたバクバーバは、他の惑星に隠れるように三兄妹にアドバイスする形で家から追い出し、
三人は辺境の惑星アルハラに身を隠し、水不足に苦しむ住人を救ったことで、初めて奪うのではなく与えることで感謝されることを知る。

しかし、宇宙ギャングから逃れることは叶わずアルハラを去り、アルカトラズへ逃れるが、そこでも人々を助けてギャングに見つかり、数々の惑星を転々とし辺境の惑星O-50にまで追い詰められる。

人々に与える力を得るためにウルトラマンになることを望んでいたグリージョと異なり、ロッソとブルは戦士の頂の伝説を御伽話だと信じてはいなかったが、
ギャングから逃れるために山越えをすることとなり、
麓で山小屋を開く少女フラウと出会い、人質に取られそうになった彼女を救うため自分たちを犠牲にしようとした行為が「光の輪」に認められ、ロッソとブルはウルトラマンに、グリージョは怪獣[[グルジオボーン]]に変身する力を授かった。

グリージョは一人だけウルトラマンでなく怪獣であることに憤慨していたが、新たな力を手に入れた三兄妹は人々を救うために活動を続け、やがては星間連盟に認められバクバーバの家に帰還する。
しかし、星間連盟認可の組織となったことでバクバーバは勢力を強め、宇宙ギャングと手を組み人身売買など更なる犯罪行為に手を出すようになっていた。

バクバーバの悪行は、やがて三兄妹の耳にも届き、三兄妹はバクバーバを問い詰めるが、
バクバーバは悪びれもせず世界の仕組み自体が汚いのだと、これまで請け負った汚れ仕事の多くが星間連盟が関わるものであることを告げる。
かつて三兄妹がネーロを討伐したドンタクもそうであり、
守護者であるネーロが消えたドンタクは住人ごと森が焼き払われ、レアメタルが採掘され尽くした後に星間連盟の物資転送都市が築かれていた。

バクバーバはビアンカを犠牲にしたグリージョも自分たちと変わらないと続ける。

#center(){&font(b,red){「お前が怪獣にしかなれないのは、お前の中の魔性がそうさせるのさ」}}


グリージョにより同盟相手のバクバーバが殺害されたことでバルサスは再び三兄妹を狙い始める。
惑星サンジャに伝わる光と闇のクリスタルを手に入れた三兄妹だが、グリージョと兄の間で気持ちのズレが生じていたため、伝説に伝わる[[新たな形態>ウルトラマンルーブ]]になることはできなかったがバルサスを倒すことはできた。

星間連盟はウルトラマン二人と怪獣の力を手元に置き続けるために一連の事件を隠蔽し、行き場を失った孤児を引き取り、
三兄妹は連盟の指示に従い平和のために活動を続けていた。

怪獣であることに悩んでいたグリージョも、惑星ネプタで怪獣であるが故に人々を救うことができ感謝されたことで怪獣だからこそできることがあるのだと与えられた力に意味を見出すようになる。






そして、運命の日が訪れた。
ウルトラマンであってウルトラマンではない[[仮面を付けた青いウルトラマン>ウルトラマントレギア]]がルーゴサイトの遺伝子を組み換え、
ルーゴサイトは滅ぶべきでない星も手当たり次第に襲う災厄と化した。

O-50の指令を受けた三兄妹は、ルーゴサイト討伐に向かい、O-50から受けた指示に従い住人ごと惑星を囮にし三機のジャイロを使い実体化させようとするが、半端に実体化した液体ルーゴサイトに飲み込まれる住人を見捨てることができずブルがウルトラマンに変身。
ルーゴサイトを凍らせ惑星から引き剥がすことはできたが、実体化させることはできずルーゴサイトはガス状に戻り勝ち目のない戦いが始まる。

技のぶつかり合いで生じたワームホールによって戦いの場は別宇宙に移り、
ルーゴサイトが新たに狙いを定めた、青い星を必死で守ろうとするグリージョに向けて光線が放たれる。


#center(){&bold(){&color(red,blue){「グリージョ、おまえは生きろ」}}}


[[その光線を受けたのは兄たちだった。>自己犠牲]]
兄たちを犠牲に一人生き延びたグリージョは、
星間連盟がそうしたように、O-50が命じたように、
自身がかつて古き友ビアンカを手にかけた時のように、
正義と平和のために心を鬼にし後に地球と呼ばれる青い星を生贄にすることを決め、宇宙樹を植える長い旅に出る。


追記・修正は犠牲の上にお願いします。

#include(テンプレ2)
#right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,6)
}
#include(テンプレ3)

#openclose(show=▷ コメント欄){
#areaedit()
- ガイさんや闇堕ち前のジャグジャグがなぜまっとうな正義の味方的発想で動けていたのか不思議になるくらいサツバツ宇宙の上に畜生櫻井声の光という事実が開陳されたが、あの二人ものすごい精神が強いなw  -- 名無しさん  (2019-03-15 00:47:53)
- 作:武上純って武上純希の間違い?  -- 名無しさん  (2019-03-15 01:18:20)
- だいたい全部トレギアのせい  -- 名無しさん  (2019-03-15 20:20:16)
- O-50の選抜基準グダグタすぎやしませんか…?  -- 名無しさん  (2019-03-16 15:40:09)
- ウルトラマンルーブ・鉄血のオルフェンズ。  -- 名無しさん  (2019-03-16 22:13:04)
- THE_ORIGIN_SAGAの出来事もこの宇宙で発生したのだろうか?  -- 名無しさん  (2019-03-29 20:41:24)
- 原作のセーラームーンみたいな展開だな・・・  -- 名無しさん  (2019-03-29 21:05:41)
- ルーブ世界は平和ボケし過ぎだったけどO-50世界の宇宙は何というか荒れ過ぎ。星間連盟もO-50も半ば強硬手段を取るしかないというという発想になっているというか…  -- 名無しさん  (2019-03-31 22:07:28)
- しかしバルサスも、マーゴドンなんてよく手なづけられたものだな。いるだけでも星のエネルギー吸い尽くして氷の星に変える、とんでもない奴なのに  -- 名無しさん  (2019-04-01 18:29:46)
#comment
#areaedit(end)
}