アクシズ・ショック

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アクシズ・ショック - (2017/12/10 (日) 23:16:26) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/06/19(火) 23:56:50
更新日:2024/05/01 Wed 08:12:49NEW!
所要時間:約 6 分で読めます





ふざけるな!
たかが石っころ一つ、ガンダムで押し出してやる!


アクシズ・ショックとは『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』終盤にて起きた超常的現象である。
本編ではこの名称で呼ばれることはなく、『機動戦士ガンダムUC』にてこう呼ばれた。



可能性の虹

宇宙世紀0093年。
後に『第二次ネオ・ジオン戦争』『シャアの叛乱』と呼ばれる戦いの最後にそれは起こった。
シャア・アズナブルの目論見通り地球の重力に引かれ落下していく小惑星アクシズ。
落下を阻止しようと最後まで足掻き、単機でアクシズを押し返そうとするアムロ・レイ

その無謀とも言える勇姿に同調し、ロンド・ベルの多数のジェガンジムⅢが機体のオーバーロードの危険をも顧みず突撃する。

ジェガンパイロット「アクシズを押し返すんだよ、間に合わせろ!」

アムロ「なんだ、どういうんだ!?」
「止めてくれ、こんなことに付き合う必要はない!」
「下がれ、来るんじゃない!」

「ロンド・ベルだけにいい思いはさせませんよ!」

すると、敵側のネオ・ジオン軍は戦闘を停止。彼らもまたギラ・ドーガを駆り助力に加わっていった。

「ギラ・ドーガまで!?無理だよ、みんな下がれ!」

ギラ・ドーガパイロット「地球が駄目になるかならないかなんだ、やってみる価値はありますぜ!!」

先程まで互いに戦闘を行っていた者同士が手を結び、敵味方の枠を超え協力。アクシズを押し返さんと奮戦する。

「しかし、爆装している機体だってある!」
「…ダメだ!摩擦熱とオーバーロードで自爆するだけだぞ!!」
「もういいんだ!みんなやめろ!」

しかしMS程度の出力で小惑星を止めることは当然叶わず、連邦、ネオ・ジオン双方の機体は次々と脱落していく。

だが……


敗北を受け入れる暇もなかった。それ以上に巨大な何かが動いていた。
『サイコフレーム』……人の意志を感知し、MSの動きに反映させる金属が見たこともない光を発している。

この戦場にいる男たち、女たち
全ての意志を集積させたかのように


アムロ・レイは言う。
だから、世界に人の心の光を見せなけりゃならないんだろ!?』と。
その言葉を顕すように、突如発生した光の幕がアクシズを覆い、軌道をねじ曲げ、遂にアクシズは地球から引き剥がされるように離れていった。


地球は救われた。…しかし、そこには居る筈の二人の姿はなかった…。



◇サイコフレーム

この現象最大の要因として『サイコフレーム』と呼ばれる構造部材がある。
これはサイコ・コミュニケーター、通称『サイコミュ』の基礎能力を持つコンピューターチップを金属粒子レベルで内包した素材で、高出力のメイン・プロセッサと合わせることにより高効率かつ高密度のサイコミュ・システムとして機能する。

しかしサイコミュ自体が『人の出す感応波』という未知の領域を扱っているもので、高度なサイコミュ・システムであるサイコフレームもまた未知の領域が多いものである。

『人の意志を反映させる』という性質を持つものが、人の意志が集中する場所にあればどうなるか。
時に物理的限界すら超えた機体性能を引き出す、ニュータイプと呼ばれる人間がそれを扱えばどうなるか。

温かな緑の虹は、その答えの一つなのである。



◇関連人物



そうだよ、そうなんだ!
誰にだってわかってることじゃないか!
こんなところで地球に育む生命の歴史を終わらせちゃいけないってことぐらい!

『機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY』主人公で、かつてNT抹殺のための蒼い機体に乗っていた過去を持つ男。
アクシズ落としの現場に居合わせ、他の兵士たちとともにアクシズを押し返そうとした。弾かれたギラ・ドーガの手を掴んだジェガンが彼だとされている。



  • ボッシュ

私は欲しかったのだよ
“ガンダム”の力が!

ネオ・ジオン第二の反乱の時、俺は見た
νガンダムから放たれた光を!
そして思った、いつかこのガンダムの力を手にしてやろうと

これがガンダム……悪魔の力よ!

機動戦士ガンダムF90』に登場。
火星独立ジオン軍と内通し“ガンダム”を手にしようとした男。
アクシズ・ショックの現場におり、アムロが見せた光をあろうことか『圧倒的な“力”の象徴』と解釈し、その力に魅せられ強く執着するようになる。

しかし『第二次ネオ・ジオン抗争』以前からも度々『ガンダム怖い』『ニュータイプ怖い』と疑心暗鬼に陥る人間がいたのは事実であり、アクシズ・ショックのあまりの異常性を『暴力(ちから)』と解釈するのも無理らしからぬことである。




地球を包んだあの虹を見ても、人は変わらなかった

これからも変わることはない

ネオ・ジオン軍残党『袖付き』の首領。
シャア・アズナブルと似た雰囲気を持つもシャアを『敗北者』と切って捨てる“赤い彗星の再来”。
シャアの半生が語られる『赤の肖像』終盤において、アクシズの光とそれを見ても変わらない人類への失望と取れる言葉を述べている。




人の心を、哀しさを感じる心を知るものなら……
ガンダム!俺に力を貸せ!

『機動戦士ガンダムUC』主人公。
人の心の在りようを想い、人を想って涙を流す優しさを持った少年。
彼の操るユニコーンガンダムはバナージの精神的成長にともない『ニュータイプ殲滅』という意図から外れ、いつしか『人の心の光』を示す燐光を放つようになる。



◇ゲーム作品において

クロスオーバー物のゲームではよく取り上げられる。

Another Century's Episode 3 THE FINALではアムロの頑張りを見て、
フォッカー、イサム、ゲッターチーム、ドラグナーチーム、ガロード、ゲイナー、レントン&エウレカ、そして主人公たちが次々と駆けつけた。

この展開は専用のムービー&それぞれのセリフのおかげで最高に熱い。

スパロボでもこの展開になった際には自部隊の機体が続々駆けつける
……んだが、近年の作品だとアルマゲドン1分の1で強制終了普通に敵ユニットとして破壊とかやらかす。

また、落下には成功したものの何者かの手で地球が消滅した(と見せかけた)際に一緒に破壊されたこともある。

なお、クロスオーバー作品で行われる場合大概シャアだけが行方不明になるが、上記スパロボで無理矢理破壊した作品はどちらもシャアが味方である(むしろ逆シャア版で率先して破壊した例も

時には時空修復の要である「大特異点」として登場することもあり、破壊したら時空修復ができず積む。
更に次元力によるブーストがかかっているのでガンバスターやグレンラガン、真ドラゴンですら押し出すパワーもある。
特異点であるシャアはアムロ達と協力して時空修復を敢行し、フロンタルによる落下を阻止した。

スーパーヒーロージェネレーションではオリ敵を追って別世界に飛んだら偶然アクシズに出くわし、成り行きでνガンダムに協力。
戦闘中にオリ敵が別世界に逃げたので、降下中のアクシズを放置して敵を追っていった事もある。
…多分その世界では落ちたんだろう。νガンダムもアクシズ放置して自軍についてくるし(しかも参入イベントなし)。
ちなみに、この世界のネオジオンは酷く残念な有様で、点火に必要な燃料すら確保できておらずたまたま拾ったオリ敵のエネルギーで点火しようとした。
作中では戦闘イベントを進めると点火されるのだが、このゲーム、実は最終ターゲットをさっさと落とせば途中のイベントはスキップされる。
何が言いたいかというと、最終ターゲットのサザビーを速攻で落とせばアクシズは点火されずに終了し、地球に向かうことなく宇宙に放棄される。酷ぇ。


◆余談

富野監督曰わくアムロとシャアは死んでいるらしい。
だが、絵コンテ担当のスタッフがどうしてもそれを認められず、ラストシーンにある物をこっそり書き足したとのこと。

気になったら是非見て欲しい。アクシズから離脱するように見える謎の小さな光が見える筈だ。

そのため公式からも二人は生死不明とされている。スタッフの愛が伺えるエピソードである。

宇宙世紀0203年を舞台とした『ガイア・ギア』でもこの出来事と思わしきエピソードが語られているが、大きく歪んだ形で伝えられている事が示唆されている
この時代ではシャア・アズナブルは伝説として語り継がれているが、アクシス・ショックを起こしたのがこの時代の伝承ではシャアという事になっている
曰く、「シャアの人徳とニュータイプとしての才能は、地球を汚染する恐れのあった隕石を回避させ、それでシャアは死んだ」と言われている模様。
その際にシャアの意思は光となって地球を包んだとも伝えられている(これはアムロが見せた光の事だろう)。
確かにこの出来事から100年以上経過して当時の生存者もいないかもしれない時代だが、アムロの手柄がシャアの手柄にすり替わるって……。




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