BTOOOM!

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BTOOOM! - (2021/08/18 (水) 01:01:59) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/09/30 Sun 09:00:25
更新日:2023/07/26 Wed 00:03:34
所要時間:約 22 分で読めます





生き残れ。

爆殺遊戯(BTOOOM!)の幕が上がる────



【概要】

BTOOOM(ブトゥーム)!』とは、井上淳哉による漫画作品。
2009年からコミックバンチにて連載されていたが、同紙の休刊に伴って月刊コミック@バンチへ移籍。2018年に連載が終了。
単行本が全26巻であるが、最終巻である第26巻は「Light友情編」と「Dark真実編」の2種類が同時発売されており、前者は連載時の内容が収録されているのに対し、後者は新たに書き下ろされたもう1つの完結編が描かれている。
つまり、漫画なのにマルチエンドとなっているのである。

単行本の表紙はXbox360用ソフトのパッケージ(旧デザイン)を模しているのが特徴。
CEROレーティングマーク部分にも「GURO:Z(興味のある人対象)」というパロディが仕込まれている。
2012年10月から12月までTVアニメが放送された。

内容はサバイバル・デスゲーム系漫画であり、極限状態における人間の葛藤や心理戦が見所である。あと、お色気シーン。
その主な戦闘方法に“爆弾”を使う珍しい手法だが、
これは企画の段階でリアルボンバーマンというアイデアに基づいているものらしい。
2018年4月からスピンオフ兼続編の『BTOOOM! U-18』が月刊コミックバンチにて連載されている。*1

2017年には『BTOOOM! オンライン』のタイトルでスマホゲーム化したが、現在はサービスが終了している。



【あらすじ】

オンラインゲーム『BTOOOM!』のプレイヤーでは、
日本人唯一の世界ランカー“SAKAMOTO”として名を馳せる坂本竜太。
しかし、その実体は単なる引きこもりで、それ以上でもそれ以下でもなかった。

ゲームの合間にちょっと小腹が空いてコンビニに出かけた彼は謎の黒ずくめの男達に拉致され、次に目を覚ますとそこは南海の無人島だった。
誰かの恨みを買い「消えて欲しい人間」として指名された者が集められ、爆弾”BIM”を使って爆殺しあうデスゲーム『現実版BTOOOM!』に強制参加させられたのである。
32人の壮絶な殺し合いの果て、生還できるのはプレイヤーにそれぞれ一つ埋め込まれた特殊なICチップを8つ集めることができた者のみ。
彼は生き延びることができるか。



【ゲームに関する用語】

チップ

全プレイヤーの左手の甲に埋め込まれている緑色・透明のガラス片のようなもの。
このチップを集めることがゲームの目的で、8つ集めるとゲームクリアとなる。*2
このチップは心臓が止まったときのみ外れるようになっており、それ以外の方法で摘出するのはほぼ不可能。


レーダー

チップの辺りに力を入れるエコーのようなものが射出される。
このエコーによって動いているプレイヤーのみ探知できる。
しかし探知された側も「何者かにレーダーで探知された」ことがわかり、誰に探知されたかもわかってしまうので、無闇に使用すると自分の居場所をバラすことになる。
またチップの所持数が多いほど索敵範囲が広くなり、更に手に力を込めることで至近距離だけだが動いている者やチップも探知できる上位のレーダーも使用できる。


BIM

BTOOOM!ではBIM(ビム)と呼ばれる8種類の爆弾を使用して戦う。
プレイヤーに最初に支給されるのは8つだけで、BIMの種類も一種類だけで統一されている。*3
またBIMには所有権が存在し、持ち主以外の者が起動スイッチを押しても反応しないが、BIMの所有者を倒すと、所有権も倒した者に移る。
これにより、他のプレイヤーを倒せば倒すほど、使える弾数及びBIMの種類も増える。
以下、BIMの種類を紹介する。


  • クラッカータイプ
破壊力:★★☆☆☆
球体型のBIM。着弾時に全身に着いているセンサーに衝撃を感知することで爆発する。
最もオーソドックスなBIMで、多くのプレイヤーに支給されている分破壊力は並。


  • タイマータイプ
破壊力:★★★★☆
立方体の形のBIM。起動すると10カウントのタイマーが作動し、カウントが0になると爆発する。
タイマーは途中で一時停止しておくこともできる。
これを応用し、クラッカータイプのような直接攻撃や、リモコンタイプのような罠など、様々な使い方ができる。火力も高め。


  • 爆縮タイプ
破壊力:★★★★★
ドーム型のBIM。起動すると平らな面が吸盤となり、壁などにくっつくようになる。
その後周囲の空気などを吸い込みながら中身が真空状態となり、臨界点に達すると、あらゆる物を削りとる真空の爆発を発生させる。
あらゆる物理的な防御を無効化できるので、破壊力は最も高い。


  • 烈火ガスタイプ
破壊力:★★★☆☆
円柱形のBIM。起動後に投げると内側から化学薬品が入ったカプセルをバラ撒く。
カプセルから漏れた薬品が空気に触れることで気化し、猛毒のガスを発生させる。
カプセルに直接触れると、一瞬で肌が焼け爛れて溶けるほどの火傷を負う。
広範囲への攻撃に向いている。


  • ホーミングタイプ
破壊力:★☆☆☆☆
球体に棒が刺さったような形のBIM。起動すると棒が展開し、プロペラとなる。
そしてカメラのファインダーのようなレンズを覗き、攻撃対象をロックすると、プロペラで飛行して対象を自動で追尾する。
飛行装置を積んでいるため破壊力は最も低いが、密着してから爆発する仕様なので殺傷力は充分。
またファインダーは熱を持ったものを白く映すサーモグラフィーの機能があるので、起動せずに覗くことでレーダーを使わずに周囲の様子を探ることができる。


  • リモコンタイプ
破壊力:★★☆☆☆
円盤型のBIM。起動すると待機状態となり、付属のリモコンのスイッチを押すことで起爆する。
BIMとリモコンのスイッチにはそれぞれ番号が割り振ってあり、押したスイッチの番号と同じ番号のBIMが爆発するようになっている。
基本的に罠として使うBIMなので、これしか持っていない状態で敵と対面してしまうと、言うまでもなく物凄く不利になる。


  • フレイムタイプ
破壊力:★★★☆☆
十字型のBIM。起動してから数秒後に燃料の入ったカプセルを四方に射出する。
カプセルが飛んだ軌道上で燃料はすぐに燃え上がり、炎の壁を作り出す。
敵の身動きを制限するのに役立つが、使い方を間違えると自滅する可能性もあるので注意が必要。


  • バリアタイプ
破壊力:☆☆☆☆☆
四角錐(ピラミッド)の形をしたBIM。起動するとBIMを中心に四角錐型の電磁波の壁を約1分間展開する。
この壁は爆風などの衝撃波を含む物理攻撃を通さないが、ガスや炎などは無力化できない。
また攻撃力は一切ない。



【登場人物】

登場人物の名前の多くは歴史上の偉人から用いられている。
一部ネタバレ注意。

プレイヤー

主要人物

  • 坂本(さかもと) 竜太(りょうた)
CV:本郷奏多
本作の主人公。22歳の無職引きこもり。
スポーツ万能成績優秀の優等生として将来を有望されていたが、ある日ネットゲームに出逢ったのが運の尽き。
どっぷりと浸かって一気に引きこもり化し、プライドだけが肥大したダメ人間になった挙句、些細な出来事で仕事をすぐに辞める根性無しへ。*4
逆ギレして親に暴力さえ振るうロクでもないニート三昧の日々を送っていた代償は大きく、実の母親に「いなくなって欲しい人間」として指名され島に送られた。全く以て自業自得である。
そんな彼ではあったが、生死をかけた戦いやヒミコや平との出逢いを通し、別人のように精神的な成長を遂げた。
その結果、困った人間は見捨てられず、他人を助ける為なら自らの身を危険に晒すことも厭わない正義漢として覚醒していく。
また、流れ的にそのままベッドインしてもおかしくないシチュエーション(相手も受け入れている)でもキス止まりにする等紳士。


  • ヒミコ
CV:三森すずこ
本作のヒロイン。15歳の高校生。
金髪碧眼の通り日本人ではなく、本名は”ヘミリア”という。
仲の良かった友人達を結果的にレイプ被害に追いやってしまい、その怨みから指名されてゲームに参加する羽目になった。
それに加え、島に送られて早々に組んだ仲間からレイプされかけ男性恐怖症に。
当初は竜太にも拒絶反応を示していたが、ネットゲーム世界で彼が自分と結婚したプレイヤー“SAKAMOTO"であることを知り、
そして幾多の死線を共に潜り抜ける内に信頼を築き、徐々に絆を深めていく。ある意味、名実共に竜太の嫁。
年齢の割に体型はグラマラスで、そのバストは爆弾を跳ね返すほどの弾力を誇る。
リアルではグラビアの写真集(という体のイラスト集)も発売された。


  • (たいら) (きよし)
CV:大川透
不動産会社を経営する51歳の関西人。
ゲームの経験すらない一般人故、戦闘能力は皆無。
だからこそ殺し合いにも否定的で、島からの脱出を第一に考え提案した。
竜太にとって最初の仲間となり、彼に計り知れない影響を与えていく。
しかし、良くも悪くも『普通の人』だった為に……。


  • 吉良(きら) 康介(こうすけ)
CV:沢城みゆき
最凶最悪のショタ中学生。
父親の虐待が原因で人間的な情緒が欠落した完全なサイコパスで、3件もの連続強姦殺人事件(しかも屍姦)を起こして逮捕された。
どこの世界にも『きら』という殺人鬼は存在するものである。
裁判中の身でありながら、弁護士や父と共に島に送られ殺人ゲームに参加。
父親を惨殺した後、異常な世界を楽しみながら行動を開始する。
ゲームのBTOOOM!をやり込んでいた上に頭の回転も非常に速く、さらに生来の残忍性も相まって始末に負えない難敵となり、竜太を付け狙う。


  • 織田(おだ) 信隆(のぶたか)
CV:中村悠一
ホストクラブの店長。
人間離れした身体能力と反射神経、並外れた知略を駆使する上、目的の為には手段を選ばない危険な男。常時サングラスをかけている。
高校時代は竜太とは友人関係にあり、神童扱いされていた彼を全ての面で上回っていた。
単行本での予告では「もう一人の主人公」という煽り文が用いられているが……?


その他のプレイヤー

  • 今川(いまがわ) 義明(よしあき)
CV:奈良徹
ヤク中のチンピラ。
島へ送り込まれる前は仲間と強盗などの悪事に手を染めていた。
坂本が最初に遭遇したプレイヤーであり、この男に出会ってしまったことで自分が本当に「リアルBTOOOM!」をやらされているのだと実感した。


  • 北条(ほうじょう) 美沙子(みさこ)
CV:藤堂真衣
パーマの掛かった髪をした色黒の女性。
物資が入ったトランクを回収しようとしたが、織田によってトランクに仕掛けられていた、リモコン式のトラップによって爆死した。
織田の回想シーンで一時期彼の仲間だったことが判明した。


  • 吉良(きら) 義久(よしひさ)
CV:江川央生
吉良康介の父親でトラック運転手。
自己中心的な性格で日常的に息子の康介に暴力を振るっていた毒親。
康介に対して、終始一片の愛情も持っていないかのような粗暴な振る舞いをしていたが、
最終的には「プッツン」した康介によって上半身を吹き飛ばされて死亡した。


  • 夏目(なつめ) 総一(そういち)
CV:二又一成
職業は弁護士。吉良康介が起こした殺人事件の裁判で彼の弁護人を務めていた。
最初は吉良親子と行動を共にしており、カエルを殺して遊んでいた康介を窘める、康介を父親から庇うなどゲーム参加者の中では比較的まともな人間であった。
しかし康介が父親を惨殺した際についに耐えられなくなり、康介に対して「こんなヤツを守るために弁護士になったんじゃない」「お前は人間のクズだ」と本音を吐き捨てて立ち去った。
その後は宮本と行動を共にするようになる。


  • 宮本(みやもと) 雅志(まさし)
CV:黒田崇矢
かつてフランス外人部隊に所属していた元傭兵。
実戦での経験も豊富で、BTOOOM!のルールを知らなくても坂本を圧倒できるような強さを持つ。
一時期ヒミコとも行動を共にしていたが別離し、弁護士の夏目と組むようになる。
BIMやレーダーよりも自身が所持していたナイフを信用しており、劇中でも愛着を持っていることが窺える。
全身の皮膚が焼けただれてもなお攻撃を仕掛けて来るなど精神力も尋常ではなく、運営陣からはクリア候補の一人とされている。


  • 近藤(こんどう) (いさむ)
CV:櫛田泰道
熱血な中学教師で柔道六段。
若干口うるさい性格だが殺人ゲームに異を唱えるなどまともな情緒を持った人物。
島に着いた直後は宮本・明智の二人と共に行動しており、途中でヒミコとも出会った。
しかし口うるさい性格が災いし、宮本の逆鱗に触れたことで、彼に喉を切り裂かれて死亡。
彼の死を目の当たりにしたことによって、ヒミコは本当に殺し合いをさせられていることを実感した。


  • 明智(あけち) 光男(みつお)
CV:間宮康弘
18歳の無職の男。メガネを掛けたデブ
宮本らと共に行動していたが、近藤が殺害されたことでヒミコを連れて宮本から逃亡した。
ヒミコに宮本からの逃亡を提案するなど正常な神経の人間かと思いきや、その実態は自分が悪だと気づいていない最もドス黒い悪。
と言うのも、島に送り込まれる前にレイプ事件を起こしており、
そのことについて「女性が拒絶しなかったから同意した上での性行為だった」と思い込んでおり、*5
自分がやらかしたことを全く分かっていない真性のクズ。
自分に反抗的な態度をとったヒミコをお仕置きと称して犯そうとしたが、死を決意したヒミコの決死の抵抗によって爆殺される。
アニメでは中の人の怪演によって多くの視聴者にトラウマを植え付けた。


  • 木下(きのした) 秀美(ひでみ)
CV:日笠陽子
フリーターの若い女性。一時期は読者モデルもやっていた。
モデルをやっていただけあって可愛らしい容姿にスタイルも良い美人だが、実はバリバリの武闘派で体術に秀でている。
最初は柿本と行動していたが、彼の死後は織田の相棒となり、坂本やヒミコの前に立ち塞がる。


  • 柿本(かきもと) 人志(ひとし)
CV:間島淳司
27歳のサラリーマン風の男性。
木下と組んでいたが、オオトカゲの群れに追い詰められた際に彼女によって囮に使われてしまう。
丸腰のままオオトカゲの群れの前に落とされ、そのまま全身を食われて死亡。
オオトカゲが彼の死体に群がったところで木下にBIMを投げ込まれ、死体も木っ端微塵に吹き飛んだ。


  • 伊達(だて) 政人(まさひと)
CV:成田剣
リアル「BTOOOM」の前回優勝者の一人で医者。
真面目で善良な人間を装っていたが、実際は手術ミスを看護師の責任にして逃げるようなゲス。
前回のリアル「BTOOOM!」でも仲間となったその看護師を騙して最後に殺そうとするなど、人を見下しきった卑劣漢で、
作中屈指の極悪非道でどうしようもない腐れ外道。
今回のゲームでも坂本やヒミコを利用して、ゲームを楽にクリアしようとするが……。


+ ...
  • 村崎(むらさき) 志紀(しき)
CV:深見梨加
前回のリアル版BTOOOM!のプレイヤー。元看護師で伊達の同僚。
伊達の医療ミスの責任を擦りつけられたことが切欠で島に送り込まれた。
島で再会した伊達と協力して脱出を目指すが、彼に裏切られて左手を吹き飛ばされるという重傷を負う。
しかし看護師としての知識とスキルがあったことが幸いし、自身に処置を施して何とか生き延びた。
その後は左手を失ったことでチップも無くなり、他のプレイヤーや運営陣に探知されることなく島の廃墟で一人サバイバル生活をしていた。
坂本たちが参加させられた今回のリアル版BTOOOM!では坂本やヒミコに協力し、再び島に送り込まれた伊達と対峙する。


  • 岩倉(いわくら) 智明(ともあき)
CV:坂本くんぺい
短髪に浅黒い肌の中年男性。父を殺害した後の吉良と組む。
普段は温厚なようだが、吉良の態度に終始イライラしている。
それでも吉良を使える仲間と一定の信頼をしているが、吉良からはバカな大人と内心見下されていた。
坂本と織田が争っていたところにフレイムタイプのBIMを投げて襲撃し、トランクを奪おうとするが、織田が予めトランク仕掛けていたリモコンタイプの罠をくらい死亡した。


  • 樋口(ひぐち) 葉子(ようこ)
東郷のチームの一員。人気AV女優で芸名は『一葉(かずは)』。
職業柄、人間の闇を見てしまう機会が多く、図らずも表情や話し方から人のウソを見抜く能力を身に付けた。
東郷をリーダーとしてだけでなく男としても慕っており、彼のためならば自身が犠牲になる事も厭わない。
自分のスキルを用いて東郷を誘惑したこともあったが、逆に彼から自身がEDであることを告白されてしまった。


  • (くすのき) 重雅(しげまさ)
東郷のチームの一員。眼鏡をかけた中年男性。
他のメンバーと共に孤立していた吉良に襲い掛かるが、突如BIMとレーダーが使用不可能になるトラブルが発生。
他のメンバーと連携が乱れたところで、一番消極的で弱そうという理由で吉良に真っ先に襲われて爆殺された。
彼を爆殺した吉良は新たなメンバーとして東郷にスカウトされ、彼の後釜として東郷のチームの一員となる。


  • 上杉(うえすぎ) 謙也(けんや)
東郷のチームの一員。無名の役者だった若い男性。
お調子者気質だが臆病で欲望に忠実、と良くも悪くも普通の人間の感性をしている。
役者をしていた時期に芸能界の黒い部分を目にしてしまったことから、多少の人間不信に陥っている様子が見られる。
AV女優の一葉の大ファンで彼女にセクハラ紛いのアプローチをしているが、彼女曰く「強い男性が好き」とのことで全く相手にしてもらえない。


  • 東郷(とうごう) 平太郎(へいたろう)
元SAT隊員の中年男性。
32人のプレイヤーが殺し合って4人だけ生き残れるというゲームの仕組みにいち早く気づき、常に4人でチームを組んで行動をする。
SAT時代は部隊長を務めていたため、仲間に的確な指示を与える指揮能力とリーダーシップを持っている。
また人格面も優れており、暗い過去に悩んでいた樋口に真摯な対応をし、勝手な行動を取ったあげくミスを犯した吉良も、頭ごなしに怒鳴りつけたり殴ったりといったことをせずに反省を促した。
かつて爆弾魔を捕らえる任務の際に自分の判断ミスによって部下を死なせてしまい、感情に任せて爆弾魔を射殺してしまったという過去がある。
そして事件の後に警察を辞職してからリアル版BTOOOM!で殺人を決意するまでずっと酒に溺れていた。


  • 輝夜(かぐや)
唖者の少女だが黒い噂の絶えない宗教団体「月の光教」の教祖。
宗教団体の実態は不明だが彼女は本当に特別な力を持っており、作中では霊を見る・死者と交信するといった霊能力を披露した。
島に来て以降はサンクチュアリ*6と呼ばれるエリアで平和的に生活していた。


  • 柳田(やなぎだ) 幹雄(みきお)
輝夜と同じようにサンクチュアリの住人。眼鏡をかけた高校生の少年。
島から脱出した後、この殺人ゲームをネタにしたドキュメンタリー映画を作成することを目的に常にハンディカメラを回しているので、他の住人から“トリオ”と呼ばれている。
小野の死体が発見されたときに住人から疑いの目を向けられた坂本にも友好的に接する。
彼曰く、サンクチュアリの住人たちは皆自分がサンクチュアリの支配者になりたいがために勝手な自己主張ばかりで信用できないとのこと。


  • 天草(あまくさ) 斗士郎(としろう)
サンクチュアリの住人のリーダー格の男性。宗教団体「月の光教」の幹部役員であり、輝夜の育ての親*7
普段は紳士的で温厚な性格だが、輝夜のこととなると人が変わったかのような激情を見せる。
殺人ゲームには否定的な考えを持っており、サンクチュアリの住人全員のBIMを回収して平和的に暮らしながら助けが来るのを待とうとしている。


  • 蘇我(そが) ひかる
サンクチュアリの住人。島に送り込まれる前はダンサーをやっていたので身体能力と体力に秀でている。
弱い自分を隠すために強がって虚勢を張ってしまう癖がある。
最初は得体の知れないの坂本を警戒していたが、歳が近いこともあって次第に打ち解けて信頼するようになる。
しかし過去の出来事から心に闇を抱えており、些細な事を切っ掛けに狂気に染まっていく……


  • 柴田(しばた) 勝利(かつとし)
サンクチュアリの住人。バーコード頭の中年男性。
汚職事件で一時期世間を騒がせた現役国会議員であり、堅い事を言うわりには無責任なところがある。
小野の死体が発見された際、領土問題で争っていたインドとパキスタンがお互いに核兵器を所有した結果戦争が止んだことを例に出し、BIMの返却を天草に申し出た。


  • (きよし) 少子(しょうこ)
サンクチュアリの住人。専業主婦の一児の母。
自分が少しでも損をすることが許せない我儘な性格で思ったことはすぐ口に出すタイプ。
小野の死体が発見されたときに真っ先に坂本の事を犯人扱いした。


  • 小野(おの) マチコ
サンクチュアリの住人。初対面の坂本をガダルカナルの戦地に出兵した兄だと思い込んでしまうほど認知症が進行している老婆。
清からは「痴呆老人の面倒を看きれなくなった家族に見捨てられたのだろう」と推測されている。
坂本がサンクチュアリに来た日に何者かによって絞殺され、死体となって発見される。


  • 沖田(おきた) 総介(そうすけ)
中性的な容姿の美人。飲食店の経営者。
学生時代に織田とつるんでいた不良の一人であり、当時はそばかすが目立つ素朴な少年といった雰囲気だったが、今では本当の自分に目覚めたことで女性として生きている。
話術で人の心を掴むのが上手く、織田からは組織を作る天才と評価されている。
島に連れて来られるときに輸送機の中で織田と再会し、チームを組んで一緒に戦う事を提案する。
織田は拒否したが、ゲーム初日に出会った際に考えを改めて仲間となった。
しかし同じく仲間となった北条と春日の二人が、些細なことで争い始めた姿を見た織田がチームからの離脱を決意。
織田が北条を爆殺したことで完全に敵対し、彼と交戦するが、最終的にリモコン式のBIMが仕掛けてあるポイントへ誘い込まれてしまう。
自分の死を確信した際に、本当の自分に目覚めた切っ掛けが織田だったことに気づき、織田の手で最期を迎える事に歓喜しながら逝った。


  • 春日(かすが) つぼね
アイドルオタクの女子大生。童顔とツインテールの髪型が特徴。
わがままで意地っ張りな一面がある。
北条と共に沖田を姉さんと慕い、織田とも仲間となったが、些細なことを切欠に北条と対立してしまう。
それを見た織田は「こんな奴らと組んでいては永遠に帰れない」と判断され、離反することとなる。
離反した織田に沖田が殺害されたことでパニックに陥り、烈火ガス式BIMをがむしゃらに投げるが、風向きを一切考慮していなかったことでガスが自分の周りに充満して自滅した。


  • 大久保(おおくぼ) 頼道(よりみち)
会社員風の中年男性。学生時代は野球に励み、甲子園に出場してピッチャーを務めた経験を持つ。
リアル版BTOOOM!でもかつての強肩を活かした投擲を武器にしていた。
ゲーム一日目に今川と組んで織田・沖田のチームに先制攻撃を仕掛けるが、織田のリモコンタイプの罠に嵌って返り討ちに遭う。
瀕死の状態で今川に助けを求めるもあっさりと切り捨てられ、大きな石で撲殺された。


  • 与謝野(よさの) 昭代(あきよ)
眼鏡を掛けた老婆。
優しげで気品のある装いをしているが腹黒い性格をしており、家族にすら愛想を尽かされている。
信頼できるものは金だけだと豪語するほど金に執着しており、運営陣から島から生還した者は莫大な賞金を得られると聞いたことで、自分だけが生き延びることだけを考えている。
ゲーム序盤に東郷、樋口、吉岡とチームを組むが、吉岡と二人だけで行動しているときに前述した本性を表して彼にホーミング式BIMを投げつける。
爆音を聞いて合流してきた東郷と樋口も泣き真似で騙して殺害しようと企むが樋口に嘘を見破られ、最終的に殺人を決意した東郷に死ぬまで殴られ続けて死亡した。


  • 吉岡(よしおか) 清志郎(せいしろう)
ヒミコの幼なじみでバンド「ジャッジメントフラッシュ」のボーカル。
ファンであったヒミコの友人たちをレイプし*8、ヒミコが島に送り込まれる原因を作った張本人。
しかし彼もヒミコの告発によって事件が露呈し、事務所から解雇されてネット上でも袋叩きにされたうえに、誰かに消えてほしい人物として指名された。ざまあ
このことについて、自分のやったことを棚に上げてヒミコを「人の人生を破滅させた」と逆恨みするなど伊達や明智と並ぶ下衆野郎。
ゲーム序盤で組んでいた与謝野の裏切りに合うが奇跡的に生きており、一時的に心停止した際に運良くチップが外れた。
そのおかげで五体満足の状態にも関わらずレーダーに関知されない唯一のプレイヤーとなっている。


ゲーム運営陣

ティラノスジャパン

  • 鷹嘴(たかのはし)
CV:高橋名人
ティラノスジャパンの幹部社員にしてリアル版BTOOOM!の運営を指揮する黒幕の一人。
リアル版BTOOOM!をまるで普通のゲームや映画であるかのように楽しんでいる冷血漢。
坂本とも面識があり、デバッガーとしての彼の技術を高く評価している。
輸送機でのルール説明やチップを通しての連絡事項の通達など、運営陣の中ではプレイヤー達と間接的に関わることが多い。


  • 飯田(いいだ) 恒明(つねあき)
CV:浅科准平
坂本の高校時代の先輩。ティラノスジャパンにプログラマーとして勤めており、ゲーム版BTOOOM!とリアル版BTOOOM!の両方で主要スタッフとして関わっている。
しかし殺人ゲームの遂行には反対の意志を持っており、密かにゲームを破綻させるための抵抗手段を独自に模索している。


  • 若本(わかもと) 鉄男(てつお)
CV:保志総一朗
ティラノスジャパンのシステムエンジニア。飯田の先輩社員。
ゲーム版とリアル版の両方のBTOOOM!に携わっている。
愛想は良いが軽薄な発言が多く、鷹觜と同様にリアル版BTOOOM!を運営側の人間として楽しんでいる。





生き残れ


追記・修正の幕が上がる────

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