SCP-3477-4
マントを着ることでオットセイに変身することができる元首相。変身中は歳を取らない。
収容当初はただの(?)知性オットセイと認識されていたため、別のオブジェクト番号が振られていた。
前述の削除済みオブジェクトに対する直接的なオマージュである。
SCP-3477-5
ハーマン・フラーの不気味サーカスに雇われていたピエロ元首相。
同じサーカス団員であるSCP-3036(未訳)と同じ身体構造をしているそうだが、SCP-3036の説明をそのまま適用すれば「人間の肉、筋繊維、体液のみで構成された、神経系も骨格も持たないヒューマノイド」となる。ある意味サーキックよりにくにくしい。
サーカスでは出自を生かした政治家風刺を持ちネタにしていたようだが、いまいちウケが悪かったらしく、クビになって途方に暮れていたところを発見された。これほど多芸な元首相でもさすがにパフォーマーとしての才能はなかったらしい。
SCP-3477-6
全個体の中でも特に魔術の知識に秀でており、その魔術を駆使して若さを保っている個体。
発見された当時、彼はGOC系の研究機関である「
国際統一奇跡論研究センター
」の教授となっていた。ホルト氏がオカルトに興味を持ったのは首相の座に就いてからのはずなので、毎度ながらものすごい学習能力である。
SCP-3477-7
クラスIIの
現実改変能力を獲得した元首相。その能力を自分の寿命を延ばすことのみに使用している。欲があるのかないのか。
この能力は「いかに現実を操作するか」というタイトルの3時間の無料体験セミナーを受講したら使えるようになったとのこと。そんな簡単でいいのか!?俺も受けたい!
SCP-3477-9
現代医術の延長と思われる何らかの医学的処置によって長寿を得た元首相。
特に異常性との繋がりはみられない、単に変わり者というだけのどこかの研究者グループがこれを研究していたらしい。
ホルト氏を実験台として試したこの長寿化施術は見事に成功。研究者たちは喜び勇んで自分たちにもこの処置を施したが、どういうわけか今度は失敗して全員死亡してしまい、結局この技術は永遠に失われることになった。
SCP-3470-10
本人に異常性はないかわり、謎めいたベリリウム青銅の懐中時計をキーアイテムとして使いこなす元首相。
この時計のネジを操作すれば自分の肉体を自在に加齢させたり、反対に若返らせたりすることができる。年齢を巻き戻すと記憶も失われてしまうが、年齢を進めれば突然未来の知識が飛び込んでくる。
彼はこの時計を進めたり戻したりしながら膨大なノートを書き記しているが、そもそもどうやってこの時計を獲得したかについてはどこにも書かれていない。
SCP-3470-12
野球帽。しかしこの中にホルト元首相の自我が宿っており、野球帽に接触した人間はみんな意識を乗っ取られて新しいホルト元首相になってしまう。
ブライト博士だコレ!
しかも誰にもかぶられていない時は「これをかぶると不死になれる」と信じさせるミーム的効果を見た者に及ぼすため手に負えない。
検査によると、この帽子はオリジナルのホルト氏のDNAに一致する神経繊維で編まれているとか…
SCP-3447-15
水槽に浮かぶホルマリン漬けの脳の状態で生きている元首相。水槽には八本の手足とスピーカーがついていて移動も会話もできる。本人いわく、中国の潜水艦に回収された後この姿に改造されたとのこと。
これは我々の世界で流布している陰謀論のパロディ。現実ではアンソニー・グレイというライターが「ホルト首相は実は中国のスパイであり、溺れたように見せかけて中国の潜水艦に回収されたのだ」というトンデモ本を書いた。
中国のスパイが中国で脳みそ取り出されてるってどういう状況なの?実験?粛清?
SCP-3447-16
赤土をこねて大まかな人型を象り、その胸に自らの心臓を埋め込むという由緒正しい方法で作られたゴーレム元首相。
ユダヤ教のラビに作ってもらったので、ホルト氏自身も熱心なユダヤ教徒に改宗している。額の文字を削ったら活動停止するんじゃないかなこれ。
SCP-3447-17
ヤギのような脚や角を持つ、いわゆるサテュロスのような姿になった元首相。人に幻覚を見せたりというちょっとした魔法も使える。
なんでもコーギー鉄道に乗ってシーリーコートに会いに行き、いじわるな王子様との謎かけ合戦に勝った報酬としてこの姿にしてもらったという、幼女も納得のドキドキワクワクなものがたりがあったそうな。
SCP-3477-18
クラスIVの現実改変能力者。個体-7よりヤバい感じだが、獲得手段のガチ度も高い。
彼は独力でオリュンポスの山頂に登り、そこでアンブロシアを発見したことによってこの力を得たという。世が世なら叙事詩が作られるレベル。
財団世界においてオリュンポス山頂は
1.2×10^-██ という観測史上最低の
ヒューム値を持つきわめて剣呑な領域であり、
SCP-3480に指定されている。
SCP-3477-20
ハロルド・ホルトの生まれ変わりを自称する1967年12月17日生まれの個人。記憶や心理テストの結果は確かに他のホルト氏と一致している。
「あの有名人の生まれ変わりを発見!」というTV番組に出演していたせいで財団エージェントにばれ、確保された。
SCP-3477-21
現在109歳でありながら、健康を損なう要因を
運良く
全回避したおかげで長生きに成功している首相。本人はこれを「量子的不死性」、わかりやすく言えば「無尽蔵の幸運」だと表現している。
世間から隠れつつ定期的に宝くじを当てることによって暮らしてきたが、さすがに連続で当てすぎたため財団エージェントに怪しまれて確保されることになった。
…え、もしかしてSCP-181も無限に生きられるの?
SCP-3477-22
こちらは109歳相応のよぼよぼに衰弱した姿となっているにもかかわらず、なぜか生き続けている元首相。
ジンを呼び出して永遠の生命の願いを叶えてもらったのだが、うっかり永遠の若さを願うのを忘れてしまった模様。個体群の中でもかなりかわいそうな存在である。
ちなみに「ジン」の部分は
ORIA関連の文書(未訳)にリンクされている。これはSCP-1173がらみの内部文書であり、実は不死の件とは何の関係もないのだが、ここに「ジン」が公式に登場しているので参考までに言及したのだろう。
ORIAの定義によれば、ジンとはイスラム教の拡大に伴って自然発生した知的ミーム生命体である。その出自ゆえ現実改変と精神感応能力に長けており、たびたび人間と交流ないしは抗争を行ってきた。「人の願いを叶える」という伝説はここから生まれたのだ。
ORIAは友好的なジンを「タイプ2特別職員」として雇用し、異常性調査に送り込んでいるので、国家元首クラスなら中東に適切なコネがあれば会いに行けるのかもしれない。
SCP-3477-24
SCP-3477-26
あらゆる種類の外傷を受けず加齢もしない、シンプルに無敵な元首相。大量の放射線に曝露したことでこの特性を得た。
財団に確保されるまでの間は、夜な夜なブリスベンのストリートをパトロールしていたという。アメコミのヒーローかな?
SCP-3477-27
概念と化した元首相、あるいは「タルパ」。ハロルド・ホルトという存在が人々の記憶の中にある限り存在しつづけることができる。
自分の不死のコピーが出現したことで一番生存率が上がった人かもしれない。
仏教寺院で数年にわたる修行をした結果、解脱に成功してこの姿になった。
SCP-3477-28
「急速に若返る能力」というきわめてストレートな不老能力を発動させることができる元首相。
ただし発見時点では9歳の姿であった。どうもコントロールが難しいようで、つい戻りすぎてしまったらしい。
乳児まで戻らなくてよかったね!
SCP-3477-29
死亡はするが、その後まばゆい光と共に(59歳時点の無傷の姿で)何度でも蘇る元首相。
ロンギヌスの槍から採取した生体組織のゲノムを接合することでこの能力を得た、と主張する。
ワターシーニーカーエーリナーサーイー
SCP-3477-31
他者の「生命力」を吸い取る黒マナソーサリー能力を得た元首相。
ここで吸い取るエネルギーは「第六生命エネルギー (Elan-Vital Energy)」と表現される。これは
GOCハブの記事
で解説されているので、理論に興味がある方はご覧いただきたい。正直読んでもよくわからないが。
本人の弁解によれば、普段はすでに死にかけている人からしか生命力を吸っておらず、積極的な殺しには関与していないというが…
SCP-3477-32
常に体温を137ケルビン(約-136℃)に保つことによって生きたままコールドスリープ状態に入っている元首相。
発見時は-90℃程度だったのだが、収容後も自分で肉体をコントロールしてどんどん体温を下げている。絶対零度が理想的状態らしく、それを目指して日々努力しているようだ。
SCP-3477-33
「エントロピーに対して完全な耐性を持つ」元首相。どういうことなの…
結果として酸素、栄養素のような外的要素を一切必要とせず、また老廃物を吐き出す必要もない、完全に自己完結した存在となった。
肉体を永久運動機関に置き換える実験の一環でこの姿になったらしいが、誰がこの実験を行ったのかは不明。