サメ殴りセンター(SCP Foundation)

登録日: 2017/06/14 Wed 17:05:39
更新日:2020/04/15 Wed 09:31:45
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SPCにようこそ。これ以降、おまえらの仕事は、とても、とても単純だ。
サメにパンチをお見舞いする。


顔面にだ。





To Seek and Punch Cartilage


軟骨野郎を探し出し、殴る


サメ殴りセンターは、シェアード・ワールド「SCP Foundation」に携わるサイトメンバーたちによる壮大なジョーク……からまさかのシリアスな要注意団体になってしまった集団である。


それはサメとなんの関係があるんだ?~まえがき~

SCP Foundationはシェアード・ワールドであり、日夜数多くの著作者たちが、
「こんなオブジェクトは面白いんじゃないか」「こんなのはどうだ」と
様々な異常なモノ、人、場所、概念、現象などを投稿し続けている。

ある日とあるメンバーが新しいオブジェクトを考えついた。

「ねえ、こんなSPCはどうかな!」

すると別のメンバーがそれを読んで言う。

「なるほど、面白いな、今までに読んだことない斬新さと優れた怖さ、余韻もばっちりだ。

…で、このオブジェクトはサメとなんの関係があるんだ?

もしかしたらアニヲタwikiにも多くいるかもしれないが、SCPという単語は実際打ち間違えることが多い。
とくにSCPというものがまだ生まれた当初は非常に多かった。
そこからスペルミスをするたびに「で、それはサメとなんの関係があるんだ?」「サメだ、殴れ!」と反応するようになっていった。これが「The Shark Punching Center」(サメ殴りセンター、以下SPC)というネタのはじまりである。


サメだ、殴れ!~ジョークとしての発展~

あくまで当初はスペルミスをからかうためのものでしかなかったSPCなのだが、
サメというのが4chan出身者が多かった初期SCPサイトメンバーたちの心を惹きつけてしまった。
なにしろサメというのは、
空や宇宙を飛んだり地中を潜ったり
竜巻とともに飛来してチェーンソーで切り刻まれたり
ゾンビや悪霊とかして死後も人々を襲ったり
ナチスドイツに馬乗りにされて戦ったり
二叉や三叉になって食欲が三倍になったり
陸地を泳ぎビキニのお姉さんや女囚を襲ったり
挙句どういうわけか海をすいすい泳いでいたり
するのだ。最後は普通だろって? サメ映画見てみろよ、海泳いでるサメのが珍しいぞ

そう、普段からSCPを書いてる人たちにとってSPCは親和性が高すぎた。
いまやSPC関連記事は普通に要注意団体登録できてしまうほどの数が出揃っており、しかも本家では今でも増えてる。
と言うかジョーク記事によってはマジメに打診している。
まあリアルのほうでは誰も申請しないので正式な要注意団体にはなってないが。
以前から(未翻訳だが)専用のハブは存在し、正式な要注意団体用記事フォーマットも存在したが、
2019年3月9日、遂に正式な要注意団体になった


Are we sharks yet?~今回もサメだったろう?~

一応ジョーク記事といえど、サメを殴ること以外は結構シリアスな雰囲気が漂っている。
まあサメを殴ろうとするからシリアスな空気がぶち壊しなんだけども

彼らは科学の粋を集めてサメを殴り、魔術を極めてサメを殴り、そして最後に鍛えた拳でサメを殴る。
手段を拳に限定することと対象がサメ限定なのが問題なんだけど
一応、人々を襲うサメから救おうという心持ちのエージェントもいるようだが、
中にはサメ殴りジャンキーと化して世界と引き換えにサメを殴ろうとする危険人物もいる。
それこそリヴァイアサンをサメと言い張って殴ろうとしている博士はマッドサイエンティストと言えよう。
以下、彼らの報告書フォーマット。

  • 分類
いわゆるオブジェクトクラス
「イタチザメ」「ドタブカ」「ホオジロザメ」などの分類がある。…ただのサメの分類じゃねえかとかいうな。
記事によってはオブジェクトクラス:Megalodonのような表記のものもある。

  • 鮫殴打特別対策/鮫殴方(Shark Punching Contingencies)
左はSCP財団日本支部、右はSCP Foundation非公式日本語化wiki。
もちろん特別収容プロトコルに対応している。

  • 概要
どういうサメか。

ちなみに「SPC」は「The Shark Punching Center」の略語でもあり、
「Shark Punching Contingencies」の略語でもあり、「To Seek and Punch Cartilage」の略語でもある。
まあ基本は最初のものしかささず、最後のは「Secure, Contain, Protect」みたいなやつだが。


殴った、あるいは殴ろうとしたサメ一覧

  • SPC-1057
分類:イタチザメ
SPC-1057はサメの形状をした生きている空間である。
どういうことかというと、プールなどの水場にいる時は周りの水を押しのけてサメの形になり、
本物のサメのように泳ぎ回るのだが、屈折率は空気にほぼ近く、故に海水中ではヒレが確認できない。
ちゃんと空気であること以外はサメなので人を襲うし食いちぎって殺す。
しかし拳をめり込ませる実験では「そこにはなにもない」ことがわかっている厄介なサメ。
そのため、SPCは渋々SPC-1057を連れて帰り、殴り方を協議している。

ちなみにこの記事には「SCP-1057(サメの不在)」という元ネタが存在する。
かねがねこっちと同じだが、実はAre We Cool Yet?の作品だったことが判明している。


  • SPC-1373
分類:ドタブカ
SPC-1373-01~06はドタブカの赤ちゃんの死体。
このお母さんのヒレに、『フィンターテインメント博士 (Doctor Fintertainment) 所有』という刻印がなされており、
殴打したのちの死体解剖で生存能力を有するサメが6匹出てきたので殴った。
これらの赤ちゃんはレーザーを発して拳を焼き切ることができるが、どういうわけかみんな死んでしまった。
殴ったからではなくレーザーの熱で脳がやけたり発火や脳幹発作、心奇形で死んだのである

その後別の母親から、ちゃんとしたレーザーザメが生まれてきた。
ただし産まれるとき、母親の腹を内部からレーザーで焼き切っており、母親は死んだ。

こっちはさらに元ネタまんまであり、元ネタは「SCP-1373(レーザーサメの胎児)」。
元ネタはワンダーテインメント博士が作ったものであったようだ。


  • SPC-3284
分類:ホオジロザメ
溶岩の中を泳ぐサメ。
マーシャル・カーター&シャーク株式会社が作ったデザイナーシャークであり、売りさばく予定だったようだ。
だが残念ながらみんな今は元気に地中を泳いでいるらしい。そのため機動殴打部隊が殴りにいくことになっている。

転載元は「SPC-3284-J(溶岩鮫)」。
上記2つの記事は「SCP財団本部に掲載された記事を元ネタにしてSPCサイト(余談の節を参照)に掲載されたパロディ記事」だが、SPC-3284は「SCP財団本部に掲載されたSPCの記事を転載したもの」である。


SCP財団との関わり

SCP財団が収容したジョーク以外のオブジェクトの中にも、明らかにSPC絡みのものが少なからず存在する。

船首部分に「S.P.C.」と刻印された、サメのフェイスペイントを持つ三隻の船。
生物的特徴を備えており、サメと見ると文字だろうが絵だろうがとにかく体当たりをかまそうとする。

  • SCP-CN-985「受験鮫」
知性を持つ生物実体の一つで、人間同様の行動が可能なサメ。パソコンも出来る苦学生。
財団の海上パトロール隊が発見した時はSPCの潜水艇に囲まれて袋叩きにあっていた。

  • SCP-1329「水族館」
霊的実体が出没する水族館跡地。
あるSPC職員がオオメジロザメの幼体を相手に苦戦しているのを再現した個体が存在。

  • SCP-1449「夢の時代のジンベエザメ」
ジンベエザメをモチーフにした生きた絵画。
曝露者の一人が「私はサメ殴りセンターの同胞だ」と名乗った。どうもドイツ支部の職員らしい。

  • SCP-1569「巨大シャコ」
内部を改造されたでっかいシャコ。
SPCが開発した生物兵器らしく、収容時に中にいた職員が一緒に回収されている。


余談

他にもサメ関連のオブジェクトには「サメ殴りセンター」タグが付与されている。
ちなみにSPCは独自のホームページもなぜかあり、上述の3つのSPCのほかに2つのTaleが掲載されているが、トップを含めていずれも作成日が同一(2012/6/11)であることから、本部からSPC関連記事を転載し、更に本部の記事をパロってSPC-1057とSPC-1373を作成したもののようだ。
このホームページのトップを見る限り、SCP-7475-J(ターボサメ粉砕機6000)はもともとSPCに所属していた模様。
更に幾つかのTaleにまで出演。サメ殴打エージェントの活躍は止まらない。

ちなみにSPC-1764はSPCとはなんの関係もない。こっちのSPCは「超常現象記録」の略である。


鮫科存在~ジョークからの卒業?~

ジョーク記事として発展してきたSPCだったが、やがて専用のGoIフォーマットが作られた。
GoIとは「要注意団体」の略であり、SPCは実質要注意団体となったといえよう(その後正式に要注意団体となった)。
GoIフォーマットが用いられたSPC記事はジョーク記事ではないので、末尾にジョークを示す「-J」が付かない。
彼らSPC職員が殴るのはサメ(Shark)…ではない、鮫科存在(Selachian)である。ラテン語にしただけでは?
鮫科存在とは異常性を持ったサメもあれば通常のサメもあり、要するにサメのことを指す。
本来のSelachianは「サメの仲間」、「サメのようなもの」という意味らしく、そのため「鮫科」と訳されたものと思われる。
こういったこともあり記事によっては、彼らは自らを「サメ殴りセンター」ではなく「鮫科殴りセンター」と呼んでいることもある。
日本支部では2018年のエイプリルフールのテーマが海産物だったこともあり、SPC関連の記事が複数作られた。やっぱりジョークじゃねえか
以下、彼らのプロジェクト運用フォーマット。
SCP財団とそれをパロったSPCの記事は「異常存在(異常なサメ)について書く記事」だったが、SPCのGoIフォーマットでは「そのサメをどう殴るかについて書く記事」である。
SCP財団とは別個にサメ殴りセンターが存在する記事もあれば、サメ殴りセンターが並行世界のSCP財団になっている記事もある。

  • 中央情報管理局ならびにプロジェクト運営事務局(CICAPOCO)による通達
サメを殴るためのプロジェクトが稼働しているか、休止中であるか、あるいは終了しているかについて説明する。

  • 鮫科殴打ケイパビリティ(Selachian Pugnātorial Capabilities)
サメを殴る目的や効能について説明する。
直接サメを殴るのではなく、職員の訓練や志気高揚に役に立つとされる場合もある。
ケイパビリティだけカタカナそのままなのは、特別収容プロトコルに対応しているからだろう。
ちなみにPugnātorがラテン語で「戦う人」という意味なので、Pugnātorialは「戦闘員の」というような意味になると思われる。「鮫科存在と戦うための能力」。
ラテン語で「戦う」だとPugnōで、「パンチ」を意味するPognusと語源が同じ。殴ることとは戦うことなのだ。

  • プロジェクト構成(Project Component(s))
サメを殴るために利用される物品。異常存在を用いることも珍しくない。

主なプロジェクト

  • SPC-2615
GoIフォーマットが使われた最初の記事。
視界内の人間に対して幻覚を発生させる異常存在を改変し、発生させる幻覚を鮫科変種を中心としたものへと再構築した。
これを使って職員が鮫科変種に対応するための訓練に用いるプロジェクト。
なお、この異常存在の平均身長は1.0mとあるので小人のようだ。

ちなみにこの記事には「SCP-2615」という元ネタが存在する。
ただし元ネタとは能力などが大きく異なっている。


  • SPC-2000
複製機で鮫科存在を複製して訓練用資材にするプロジェクト。
当初の理論ではヒト科複製機だったが、センターの投資を受けるために鮫科複製機に変更されたという経緯がある。
開発者の一人はジャック・ブライト博士

元ネタは「SCP-2000」。
元ネタは当初の予定通り?人間の複製ができるが、開発者も経緯も分かっていない。
財団とセンターには相違点ばかりではなく類似点も多い、という面を暗示しているかもしれない。


  • SPC-489-JP
日本生類創研との共同研究で、鮫科存在を索敵し突進攻撃を行う習性を持つフグを合成し、これを世界中に放流するプロジェクト。
合成フグは学会にも報告され、海洋学者の関心を集めるなど、民間人への認知も進んでいた。
ところが合成フグを狙って乱獲する団体が出現すると、合成フグの発見そのものが抹消され、民間人からその存在が完全に忘却された。
センター理事会は件の団体を要注意団体に指定したが、その影響力はセンターの想像を大きく上回るようだ。


  • SPC-1666-JP
鮫科存在を海中から地上へ転送させることで、安全に殴打・処理するプロジェクト。
鋏脚を用いて魚類を殴打すると大きさを無視してその胃に転送される異常性を持ったカニを構成要素に含んでいる。
このカニの胃を外科手術で摘出しても魚類を転送する機能は保持されていた。そこで、摘出した胃を地上の処理棟に保存したうえでカニを海中で遭遇した鮫科存在へと投擲することで、鮫科存在を地上に転送させて別動隊が殴打する計画が実行された。


殴打エージェント育成プロジェクト。
日本国静岡県沼津市の山岳部に存在する日本家屋より発見された"Godhand Bible"に記された、強力な殴打プロセスを多くの殴打エージェントに習得させる。
この殴打プロセスは強力であり、いずれも科学的根拠に基づいている事が確認されているが、Godhand Bibleの写しではなく原本を読破しないと習得できない事も確認されている。明らかに異常物品じゃねえか
Godhand Bibleが発見され日本家屋が存在する山岳部は地図上から抹消されていることから、家屋の存在が隠匿されたことを示している。
また家屋内は通常の約1.5倍の重力があるので、殴打エージェントのトレーニング施設として利用されている。

元ネタは「SCP-710-JP-J」。
写しでは効果がない、来歴が不明という点などが元ネタと異なる。


ちなみに

「SPC」という単語は実際に存在し、「特別目的会社」の略称として使われている。

2016年11月には米フロリダ州沖を泳いでいたサメを捕獲して岸へと連れ帰ろうとサメを何度も殴った白人男性が禁止種の捕獲の罪で逮捕された事件も起きているので、素人にはお勧めできない。


追記・修正をお願いします。


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