アサキム・ドーウィン

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アサキム・ドーウィン - (2017/12/08 (金) 00:00:58) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/06/04(金) 17:06:19
更新日:2024/03/30 Sat 10:19:50
所要時間:約 5 分で読めます






君の煉罪を裁く……!



スーパーロボット大戦Z』シリーズの登場人物。



■アサキム・ドーウィン

年齢:不明
身長:不明
体重:不明
搭乗機
シュロウガ
声優:緑川光
戦闘曲:BLACK STRANGER



■概要

ランド・トラビスセツコ・オハラの前に現れる謎の青年。
全身を漆黒の衣装で包み、両手を鎖で繋がれている。
瞳だけが紅いのが特徴。

常に冷徹な雰囲気を漂わせ、決して必要以上の事は口にしない。
また、敵対する者に容赦はせず、自らの目的の為とあらば平然と他人の精神を踏み躙る。

過去に何らかの大罪を犯し、全平行世界の意思「太極」からの呪いにより、死ぬ事ができないらしい。自身の生涯を「無限獄」と称している。
彼の行動原理の全ては、太極の呪いからの解放。
その為に、全平行世界に十二個存在する「スフィア」と、「アサキムが失った因子を持つ者」を必要としている。


ランド編とセツコ編で立場が大きく変わる珍しいキャラクター。

ランド編では当初こそメール・ビーターを救出するなど好意的だったが、後にメールにランドの過去を暴露し、二人の関係をこじらせる原因となった。
しかしランドがその「痛み」を乗り越えて「傷だらけの獅子」の力を解放してからは、ランド自身にも非があった為か、奇妙な友情とも言える関係を築いている。
アサキムが仲間になるのもランド編のみ。

一方でセツコ編では、その外道っぷりを遺憾なく発揮する。
セツコのスフィア「悲しみの乙女」の力を解放する為、まず速攻でチーフを殺害。
セツコが密かに想いを寄せていたトビーをも殺害し、セツコに強烈な言葉責め。
トビーになりすましてセツコを騙し討ち……etc.
当然後ろ向きなせっちゃんもキレて、「悲しみの乙女」の力を解放してしまう。
片やライバル、片やレイパーの両極端野郎


ランド編もセツコ編も、最終的に行方不明になる事に変わりはない。
ただセツコ編では必ず撃墜する事になるのだが、太極の呪いがある以上死んでおらず、続篇に登場することになった。




当然のように破界篇中盤から登場。
新たなスフィア・リアクター、クロウ・ブルーストアイム・ライアードを狙って行動する。

今作でアネモネから、彼を無限獄に堕とした「誰か」の存在を知るが……

再世篇ではスフィアを二つ持っている事が判明。
一つは『知りたがる山羊』で、もう一つは不明。

加えて『尽きぬ水瓶』の持ち主であるユーサーを倒して、『尽きぬ水瓶』と『偽りの黒羊』を手に入れる。
しかし直後に セツコ、ランド、クロウによって火星に封印されてしまう。
だが、死ぬ事の出来ない彼にとっては寧ろ喜ぶべき事だったらしく、封印される瞬間は穏やかな笑みを浮かべていた。

ただし、ルートによってはユーサーからスフィアを奪う前に封印されてしまう。
時獄篇では4つのスフィアを持っているとされていることから、ZRルートが正史の模様。


余談だが、火星に封印されるという設定は彼のモデルとされるマスターテリオンと通ずるところがある。



時獄篇の時点では火星のZONEで眠り続けていたが、エタニティ・フラットの崩壊後、サイデリアルによって人類が新たな時代を迎える前に成すべきことがあるらしく、それに際してツィーネと思しき人物「クィーン」から目覚めを促されている。

元々アサキムは上記の様な外道だった訳ではなく、性格が変貌したのは大罪を犯して無限獄に堕とされてからの地獄の様な日々の中で(セツコ編におけるモノローグの中でセツコと同じく仲間の平行存在と戦わされたりした模様)諦観を覚えてしまったことが原因のようである。
その結果、開き直ってしまい、自身が呪われた宿命から解放されるためには手段を選ばない鬼畜スフィアハンターと化してしまった。

また、その根底には諦観と共に呪いをかけた存在に対する怒りが渦巻いており、破界篇においてアネモネとのやり取りから安らぎを求めながらも宿命とそれを強いた怨敵に対する消えることのない憤怒があるからこそ動き続けなければならないという行動動機が明かされた。
本人としても大罪を背負うことになった出来事は払拭し難いトラウマらしく、再世篇で調子に乗ったアイムがそのことに触れた際は怒りをあらわにし、知りたがる山羊のスフィア・アクトで同調を強制解除するだけでなく、その惨めな過去を暴露するという報復行為を行っている。



■搭乗機

アサキムの駆る漆黒の機体。
実は没ネタだった。

皆さんご存知の通りだが、サイバスターに酷似している。
どれくらい似てるかと言うと、

  • 変形機構
  • 魔王剣ディスキャリバー(魔法剣ディスカッター)
  • エンブラス・ジ・インフェルノ(サイフラッシュ)
  • ランブリング・ディスキャリバー(ディスカッター乱舞の太刀)
  • レイ・バスター(アカシック・バスター)

レイ・バスター使用時はサイバスター、真サイバスター、グランゾン、謎の女性などの映像が流れる。
それらはアサキムの「過去・罪・運命・絶望」であるらしい。

演出が終わった後には、

「フッ……墜ちてみれば、心地いいものだよ」

「フッ…僕の希望は、どこにあるんだろうね」

と発言しており、何があったのかますます解らなくなってくる。



  • シュロウガ・シン
アサキムの駆るシュロウガが4つのスフィアで変貌した姿。
その姿はまさにポゼッション。
アサキムは「さらなる罪に穢れたこのシュロウガを」と評している。


武装
  • エンブラス・ジ・インフェルノ
  • インテグラルディスキャリバー
  • トラジック・カーネイジャー
  • ジェノシック・ノヴァ


新武装のジェノシック・ノヴァの台詞だが、

「これは僕の贖罪なのさ」
「翔けろ、シュロウガ・シン!」「転神!」
「虚空に刻まれた僕の負念(マリス)で!」
「全時空を破界し、再世する!」
「ジェノシック・ノヴァ!」
「君が真実に!大極に!神話の果てに到達することはない!!」
「…僕は辿り着いてみせるよ。今度も…あの門にね。」

「虚空に刻まれた~」どこか言い回しが誰かによく似ている。
「あの門」とは、一体?

別の台詞
「さあ、数多の天罪を清算しよう!」
「疾れ、シュロウガ・シン!」「転神!」
「時獄から煉獄、そして天獄を経て!」
「僕にまつわる因縁を虐砕する!」
「ジェノシック・ノヴァ!」
「ハハハハハハ!ハハハハハハハハ!!」
「…絶望の果てに希望はあるのかな。」

■関連人物

アサキムと行動を共にする謎の美女。
アサキムが手に入れた『知りたがる山羊』の持ち主が女性である事や、彼の闇に踏み込んで命を落とした事、ツィーネの機体が山羊を模している事から、もしかすると…。
……と思われていたが、天獄篇予告で生存が示唆。


『第2次Z』に登場する国連の平和維持理事会代表。
その正体は並行世界のジ・エーデルであり、彼も黒の英知に記された災厄に立ち向かう同士であるためかコンタクトを取っていた。
もっとも、立ち向かうための手段は大きく違っていたようだが。



■余談

平行世界などの設定から、同じオリジナルキャラクターのギリアム・イェーガーイングラム・プリスケンなどといった時を駆ける中年どもと何らかの関係があるのではないかと言われている(アサキム自身のモノローグでも「かつて仲間と共に平行世界で戦っていた」事が語られている)。
また、十二のスフィア=十二の鍵、太極=至高天という説もあり、ギリアムとの関連は深いだろう。

……というか、『OG2』にてギリアムはシュテルン・ノイレジセイアに「お前は太極に至るものではない」とはっきり発言している。
そして「終焉に至る因子」と語っている事から、『第3次α』の終末事象「アポカリュプシス」にも関係があると思われる。


有名な話ではあるが、彼の名前をローマ字で表記すると「ASAKIM」であり、これはマサキ・アンドーのマサキ(MASAKI)のアナグラムである。
また「ドーウィン」という名字は「風」(ウインド)と、マサキの名字である「アンドー」をもじったものと言われている。

更に搭乗機であるシュロウガがサイバスターに酷似しており、必殺技「レイ・バスター」の演出などから、マサキとはギリアム以上に関連性が深いのではないかと類推される。
となれば、もしかしたら「失った因子を持つ者」とは……?






【以下、天獄篇ネタバレ注意】












第3次スーパーロボット大戦Z 天獄篇』最終局面、エス・テランでの決戦において、アサキム自身も知りえなかった非情な真実が明かされた。


アサキムの愛機であるシュロウガは、オリジン・ローを制御するためのシステム「至高神ソル」の、異世界における同一の存在である。シュロウガがオリジン・ローを制御するための機体ということではなく、あくまで異種同質の存在ということだ。

シュロウガは元々から現在の悪魔のような姿だったわけではなく、永劫の時間を流浪する中で集めた人々の情報から、特殊な因子・霊子・霊力などを吸収し、少しずつ変貌していった。
しかし、そんなシュロウガがエス・テランに漂着し、アドヴェントが発見した時、その中には誰も乗っていなかった。
コクピットがあり、マン・マシーン・インターフェースが存在したことから、誰かが乗るために造られたことは確かだが、ともあれパイロットは姿を消していた。


この後、シュロウガが至高神ソルの並行存在であり、同質の存在であるスフィアを探知・吸収できることを知った怒りのドクトリンは、スフィアを集める尖兵とすべくシステムの一部を解析し、無限輪廻を組み込んだ。
これにより、シュロウガは因果を歪めることで並行同位体の集合体となり、何度倒されてもその度に蘇る不滅の機体となった。

そして、失われたパイロットの存在を求めたシュロウガは、己の記憶からそれを模した虚像を構築した。
それがアサキム・ドーウィンという男である。


つまり、アサキム・ドーウィンとは、シュロウガが失われた本当のパイロットの代用品として作り出した「実体化したイメージ」であり、大罪にまつわる過去などは最初から存在していなかった
これまでの謎めいた数々の言動は、彼本人ではなく、それを作り出したシュロウガに刻まれたものだったのだ。

そして、何も知らないアサキムは、シュロウガに由来する記憶によって己を構築。
御使いによって刻まれた不死の呪いを解くため、あえてその命令に従うふりをしつつスフィアの回収を始めた。
しかし、上記の通りアサキムはシュロウガが作り出したイメージの存在であり、不死なのもシュロウガの方である。
シュロウガによって生み出され、それが撃墜される度に消滅し、蘇る度に記憶をインストールして再構成される虚像……それがアサキムという男の正体であった。


己が虚像に過ぎず、全てはシュロウガが作り出したものだったと知ったアサキムは自我が崩壊し、アドヴェントに取り込まれて至高神Z降臨の生贄とされてしまう。
しかし、蒼の地球と翠の地球から届いた生命の叫びによって目を覚まし、至高神Zに己の死を願い、それが叶えられたことで至高神のバランスを崩すことに成功。
至高神がアサキムに呼応したのは、同じ永遠であっても、アサキムは生と死の意味を知り、人間として在ろうとしていたからである。

超時空修復で世界が再構築される中、ようやく呪縛と無限獄から解放されたアサキムは、風と共に新たな地平へと去っていった。






そう……風が呼んでる……いつか聞いた……あの声が……












ククク……君も墜ちてみるかい?
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