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ロゼ・トーマス

登録日:2011/04/28 Thu 15:41:13
更新日:2026/04/17 Fri 15:55:28
所要時間:約 10 分で読めます




鋼の錬金術師(2003)』の登場人物。



フルネームは「ロゼ・トーマス」。
CV:桑島法子

原作における「ロゼ」なのだが、2003年版は当時原作が連載途中(単行本第6巻まで)だったこともあって設定もストーリーも大きく違っており、
その2003年版に登場するロゼも原作には存在しない「トーマス」という姓が付いているなど、事実上アニメオリジナルキャラクターと言っていいほどの改変が為されている。

イシュヴァールに連なる砂漠の町・リオールの民*1
その設定からか肌が褐色で、前髪がピンクでそれ以外は茶髪のロングヘアにワンピースの美少女。

孤児で身寄りがなく、最愛の恋人とも死に別れてしまった、天涯孤独の身。
死んだ恋人を復活させるというコーネロの言に乗って彼の興した「レト教」の熱烈な信者となっていたが、
「賢者の石」の手がかりを求めてレト教を調べに来たエルリック兄弟の手により、
コーネロの用いる「奇跡の御業」が錬金術と「賢者の石」を用いたペテンであることが暴かれてしまう。

コーネロが失脚してレト教も消滅し、縋るものがなくなったロゼは絶望して自暴自棄になるが、エドに諭される。

「立って歩け 前に進め あんたには立派な足があるじゃないか」

その後、暴動に蹂躙される街を鎮圧する為に派遣されてきた中央軍のハクロ将軍に怯える子供たちを庇いながら力強く言い放つ。









「私たちは自分で歩くわ…自分の足があるんだもの!!」

この言葉で立ち直ったはずの彼女らに更なる悲劇が待ち受けるとは、誰も想像だにしていなかった…。














以下、ショッキングな内容を含むネタバレのため注意














エドが再びリオールに潜入した2003年版第3クール終盤。
なんとリオールの町は戦火に包まれており、しかもそこには、


「聖母様」───────

と何故か住民たちに祭り上げられているロゼの姿があった。


彼女を聖母に仕立て上げた傷の男は告げる。

軍部へ連行された彼女が帰ってきた時には声を失っていた

そして抱えた赤ん坊に母乳を与える描写。



その赤ん坊の肌の色はリオールの民より少し薄い。これが意味するところは――


元々2003年版のアニメは原作よりも鬱展開が多かったが、ロゼの身に起こった悍ましい出来事を示唆するこの描写はその中でも飛び抜けてショッキングであり、
彼女を襲った悲劇を察したエドと夕方6時の視聴者の精神はとんでもない大打撃を受ける事になった。
エドがコーネロから解放したはずのリオールでロゼが「聖母様」といった形で住民から祭り上げられる様は皮肉としか言いようがない。*2

原作とは異なるホムンクルスの出自もそうだが、どこまでも勧善懲悪とはいかないアニメの作風にはやはり驚かされる。*3



なお彼女は2003年版のラスボスとの最終決戦にも深く関わってくる*4



ついでに

←before  after→


\ボーン/


と、明らかにロゼの乳の大きさが増している。


◆ライラ(ダンテ)との関係



この虚ろな目は、肉体のストック用に目を付けたライラに洗脳されていたからと言われているが、
正気の目の状態でも何故かライラの側から離れようとしなかった。

彼女の身に起こった悲劇を考えれば、女性であるダンテと共に一緒にいることを選んだとしても無理はなく、
ダンテの方も「肉体を乗っ取る」と公言しているとはいえ、ロゼとの間に常人には理解しがたい絆が芽生えていたのかもしれない。 
ロゼ自身、満更でもなかったのだろうか。

視聴者からも、


タレ目とツリ目
褐色の肌白い肌
ロングヘアーとおかっぱ頭

という正反対の魅力が予想外にマッチしていたためか、『けしからんもっとやれ』しか見えなくなっていた。

ただ、ダンテはかつての夫であるホーエンハイム・エルリックを、別れた後も実に400年間以上愛し続けており、
そのホーエンハイムがいなくなると彼の息子であるエドワードに興味を移し、ロゼの身体を乗っ取った後は彼と恋仲になろうとしていたため、
仮にロゼに対して同性愛的な感情が芽生えていたとしても、それはホーエンハイムに対する愛を超えることはなかったのだろう。

そして、終盤には上述の通りいなくなったホーエンハイムの代わりとしてエドワードに目を付けたダンテに身体を乗っ取られかけるが、
ロゼは目の前で恩人であるエドワードが死亡したショックで正気を取り戻し、肉体を乗っ取られずに済んだ。

EDではリゼンブールに移住し、ウィンリィの家で子ども共々居候していることが語られている。


余談

  • 上記の展開と設定乖離のせいか、アニヲタWIKIでもPIXIV百科事典でも『原作ロゼ』と『ロゼ・トーマス』別々に記事が作られている。

  • ロゼの抱えていた赤ちゃんについて
ロゼが母乳を与えるシーンなどから「ロゼが産んだ子である」ことが暗喩されているように見えるが、本編中でロゼの実子だと明言はされておらず、
「本編(14話から39話の間)をどう計算しても妊娠から出産に至るまで月日が経過していない」等の理由で、本当にロゼの子なのか疑問視する声もある。
尤も、仮にロゼの子でなかったとしても、「母乳が出ている」時点でロゼが悍ましい暴行を受けたのは疑いようがないのであるが

  • ロゼの身に起こった出来事について
基本的には原作者である荒川弘先生は2003年版のアニオリについて肯定的であるのだが、
後半のロゼが軍に連行されたくだりは、私が目指す少年漫画における娯楽の範囲から逸脱していたので、
あの描写は通すべきではなかったと後悔しています
と語っている。

  • ロゼに関するデマについて
2003年版アニメは原作及び『FA』(アニメ第2作)のヒロインであるウィンリィの扱いがそれらと比べてかなり悪かった*5ため、
「本来はウィンリィが暴行される予定だったが、原作者に断られたのでロゼに白羽の矢が立つことになった」
「原作者は新人だったため、『女性キャラクターが暴行される』展開そのものを断ることは出来なかった」
という説が実しやかに語られていたが、この説に関しては、水島監督が2022年3月22日のポストにて「デマだ」と否定されている。
未だにこの説を真実だと思い込み、SNS等に書き込む者もいるが、十中八九ネットの海に転がっていた出典元不明の噂を盲信した者の書き込みであるため鵜呑みにしないように。


  • 初期プロットの劇場版ラストシーンは彼女が締める予定だったが、スタッフに止められて変更。アルの新たな旅立ちを皆と一緒に見送った。





「私たちは自分で編集するわ! 自分のPCがあるんだもの!!」
「もっとwiki籠りしなきゃ、追記・修正できないじゃない…」


出典:©荒川弘/スクウェアエニックス・毎日放送・アニプレックス・ボンズ・ 電通2003

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最終更新:2026年04月17日 15:55

*1 日焼けもしているのだろうがリオールの設定は2003年版オリジナル

*2 これは2003年版のリオールの設定が神を信じるイシュヴァールから連なるものであるからだと思われる。神に対する認識がそもそも原作のリオールとは異なるため、戦火という極限状況の中で住民がこうなるのも無理はない。

*3 なおマスタングはリオールの町がコーネロから解放された後に戦火に包まれていた事は知っていたがすぐにエドには教えなかった。理由は当時のエドが背負うには重過ぎると判断したため。

*4 彼女がメインヒロインではないかという声もあがった

*5 原作で登場が遅すぎたので、脚本家曰く「ヒロインはアル、ウィンリィはヒドイン」