賭博覇王伝 零

登録日:2011/10/11(火) 21:03:05
更新日:2023/12/11 Mon 01:24:41
所要時間:約 3 分で読めます






標なき時代に標をーー!!




福本伸行シリーズの漫画。
週刊少年マガジンにて連載…今は休載状態。

2009年4月から休載していたが、2011年7月に再開。
しかし、2013年5月にまたもや休載となって再開の動きが見られない。

第一部は全8巻。
第二部・ギャン鬼編は全10巻。

いわゆるハイリスクなゲームを題材にした漫画で、一見するとカイジシリーズなどに近いジャンルである。
しかし掲載紙が少年漫画な為、カイジやアカギなどに比べて暴力表現などは控えられ、謎解き要素が強い。
作者の初少年漫画だった「無頼伝涯」の打ち切り経験からか、涯で失敗した要素を改善しようとした部分が各所にみられる。

2018年7月、NEWS・加藤シゲアキ主演でドラマ化され、「ゼロ 一攫千金ゲーム」というタイトルで放送開始。


【あらすじ】


義賊騒動により世間を騒がせた少年・宇海零は、大富豪・在全無量によって見出され、ギャンブルと遊園地の融合施設「ドリームキングダム」へといざなわれる。

そこは、在全が全財産を賭けて参加するギャンブルの代打ち……を決める大会で零は命掛けのギャンブルに挑んでいく。

候補者が絞られた新たな会場を目指す途中で一時連載中止。
連載再開後に急に話が飛び、色々な伏線を残したまま零は各地のギャンブルに挑戦している。


【登場人物】


◆宇海零(うかい ゼロ)
主人公。17歳
読者からの見た目はキレイなカイジ。二部からはサングラスをかけていることが多いが理由は不明(少なくとも視力に問題はない様子)。

中学時代からとにかく秀才であり、頭が切れる上に恐ろしいほど広汎かつ細密な百科全書的知識(要するにトリビアだが・・・)の持ち主。
自殺サイトで知り合った、ユウキ達と義賊団を立ち上げ振り込め詐欺に遭っていた人たちを救っていたが、仲間がヤクザに捕まったのが縁で王の試験に参加することに。
食えない男だが根はフェアで正義感が強い性格。烏合の衆の仲間であっても見捨てる事はない。

連載再開後は、末崎と組んで各地のギャンブルに挑んでいる。

ドラマ版では、進学塾の講師をやっており、それに伴い原作の17歳から成人している年齢に変更されている。


◆末崎 さくら
零の義賊の相手の振り込め詐欺グループの社長であり、元締めのヤクザ。皮相浅薄なお調子者で儲け話に目がない。
零達につられて自分達もドリームキングダムに参加していく。
当初は私利私欲を前面に出しており、零からも当然蛇蝎の如く嫌われていたが、
鏖の魔女並びにザ・アンカーでの共闘を経たことで仲間意識が芽生えた。

思慮には欠けるものの『筋を通す』事に対しては人一倍の物を備えており、
鏖の魔女で誤答した零が呆然自失した際には零を叱咤激励すると共に
反・零派の激しいリンチを受けてもなお零の為に最後の解答権を死守したり、
ザ・アンカーで死の淵に追いやられても零やユウキへ恨み言を一切こぼさずに
自分が犠牲になってでも二人を守ると啖呵を切るほどの義理堅さを見せた。

下の名前は当初明かされなかったが、あまりにもイメージと異なる名前だったため大きな反響を呼んだ。
本人はこの名前を嫌っている。

第二部では零と共に行動しており、何故か関西弁で喋るようになった他、
零と同居してマネージャーや営業のような事をやっており、
零から「頼りになる」と言われるほどのパートナーと化している。
親が外交官であり、自身の子供の頃は外交官になるのが夢と語っていた。


◆板倉
ヤクザの一員で末崎の弟分だが、内心では彼を完全に舐めきっている。
慶応義塾大学出のインテリヤクザで、ドリームキングダム内でも標、零に次ぐ力を発揮する実力者。
ドラマ版では「末崎正義」という名前の末崎さくらの弟という設定で登場。

◆標(しるべ)
素性一切不明の天才少年。
零すら圧倒的に凌駕する知能と度胸を見せ付け周りを惹き付ける。
洞察力が鋭く、危険をいち早く察知する。
世界を変えたいという目標を持っており、それに必要なドリームキングダムでの優勝と在全の全財産を狙うため、零に協力をもちかけた。
第一部ラストの試験で一人だけ難を逃れた洞察力と観察力を見込まれて在全と共に世界を舞台にギャンブルをしていたが、第二部ラストで満身創痍の姿となって零の前に現れる。


◆在全無量(ざいぜん むりょう)
在全グループ総統。
個人資産3兆円以上の日本一の資産家
愛人が365人いる通称「金神」の81歳。
ドリームキングダムの主催者。
世界中の博打打ち達で開かれる世界大会に個人資産3兆円を預ける為に博打打ちを探している。
いかにも政財界に強い影響力を持つ怪しさを持ちながら、ところどころ子供じみた一面もある。
好き嫌いが激しく、標を気に入ってあからさまに贔屓する一方で、気に入らない零の事はやたら敵視している。
福本作品定番の資産家爺さんだが、先達に比べると全体的に小物臭い。
「おしっこ!!」


◆後藤利根雄(ごとう とねお)
在全グループの幹部。
「ドリームキングダム」の進行役を務める。
ボス(在全)の右腕・グループ内でもナンバー2の地位・名前・容姿など「カイジ」の利根川幸雄に似た部分が多い。
一方で立場上表に出す事は無いが、カイジを見下していた利根川と違って零の事は見どころのある人材として注目している*1
ドラマ版では女性に変更され、名前は「後藤峰子」となっている。


◆ジャック
「ドリームキングダム」で開催される指切り対決の対戦相手。
「神の目を持っており、多数を相手にしてきたが一敗しかしたことがない」と豪語し、更に寸止め作戦と巧みな話術で無防備な零の指を見破ろうとする。
しかしその自信の根拠は別な所にあった。


◆城山小太郎
「ドリームキングダム」で開催されるザ・アンカー*2のDJ。
詳細はこちら


◆結城京介
将来を期待されている学生ゴルフチャンピオン。
父親が持つボロアパートを解体して自身のトレーニング施設にしようとしたが、住人に助けを求められた零とアパートの存続権をめぐって賭けゴルフをする。


◆エリザベス・ジュンコ
第二部より登場した零に挑戦したギャンブラー。
大柄な体格、醜悪な顔、前歯以外は犬歯になっている口が特徴。
自ら考案した(&自分が有利になるようイカサマを仕込んだ)100枚ポーカーで勝利し続けてきた金持ち。
歯髄細胞を食べると若返ると信じており(もちろん何の科学的根拠もない)、敗者の負債の埋め合わせとして歯を奪ってきた。
結局零に完全敗北するが、そのときに与えられたお仕置きのショックで零に惚れ込んでしまい、以後は彼をストーカーしつつお手伝いしている。
実は男


◆宝条喜十郎
国内トップクラスの大企業「宝桜コーポレーション」の創立者。
大金持ちながらも気さくで気配りのできる人物で誰からも愛されているが、いたずらや謎解きが好きな変人でもある。
3年前より行方不明になっていたが、彼が巧妙にSOSを匂わせる詩を書いた1万円札が世間に出回るようになり、孫の直樹によって零に謎解きの依頼が出されることに。
実は在全とは小学校時代からの幼馴染だが、強欲で幼稚な在全と違い、無欲で達観した人物である(大金持ちになったのは家族のために一生懸命働いた結果なだけ)。
在全からは、意中の女性を取られた(と思い込んでいる)ため、一方的に敵視されている。


◆宝条龍樹
宝桜コーポレーション現社長である貴光の息子。
13歳という若さでマサチューセッツ工科大学に飛び級している天才。
同じく若くして天才と言われている零や標をライバル視しており、零と対決するために謎解きに参加した。
口が悪いため従兄弟の直樹からは嫌な奴と思われているが、祖父の喜十郎のことは天才として評価しており、無事に発見されてほしいとも思っている。




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最終更新:2023年12月11日 01:24

*1 ダメ人間のカイジと優等生の零という違いもあるだろうが

*2 ドラマ版ではジ・アンカー。本来はこの発音が正しい。